本記事は、ゲーム中で「自分だけのオリジナルの艦を持ちたい! 」という方に、こんな風にお絵かきすると描きやすいのでは? と作者から提案をさせていただくものになります。
公式HPに確かお絵かき関連の記事が紹介されていたかと思いますので、そちらも合わせてご覧いただけると、より「俺の船」感が出せるかと思います(作者もその記事を見て勉強させていただきました)。
艦艇名は、その艦艇の想定設計年代になります。例えば「BB1910型 超弩級戦艦」は、「1910年代に設計することを想定した超弩級戦艦」となります。※注意事項ですが、お絵かきは1970年に行っています。一応、想定年代に設計しても近似するように余剰排水量を持たせて設計していますが、同じ装備で作ろうとしても技術の関係で排水量は一致しないかもです。
※2020年10月1日、最近、空母にアンテナを生やすという新しい芸を覚えたので、どんな感じになるのかを末尾の「追加」でご紹介します。なかなかカッコいいんじゃないかと思うのですが、いかがでしょうか。
※2020年10月26日、追加の項目に、飛鷹型の様な斜め煙突の改装空母を加えました。
・BB1910型 超弩級戦艦
主砲を前後共に背負い式配置とした、長門やQEの様な艦です。(例の絵は長門がモデルです。スペックは適当です)
船体を当時採用例の多かった長船首楼型とし、その点を意識しながら描いてみました。
これを応用すると、重巡洋艦などもかっこよく描けると思います。
:お絵かきの手順
1.艦の性能を決める
2.船体を描く(デフォルトでもいいのですが、当時の艦はもっと艦首が突き出た形状をしているため、それを再現します。ケースメイトの副砲をある程度なぞる様に描き、デフォルトの船体をバルジの膨らみがある様に利用するとよりそれっぽくできます。また、Sキーを押して選択すると中心線の座標107を選択できることと、Dキーを押すと1角分後戻りできることも、覚えておくと便利です。ただし、2角目以降は、Sキーを使っても、107をうまく選択できなくなる場合もあるので、注意してください。)
3.長船首楼の後端を描く(長船首楼というのは、船首楼(船舶の船首側にある一段高い部分)をそのまま長くしたものです。船体が受ける横風などの影響を最小限としつつ艦内容積を増やせるため、使われることがありました。この時、ケースメイト副砲を多数装備した艦などは、その副砲が配置されているっぽい角をつけるとよりそれらしくなります)
4.艦上構造物(土台)を描く
5.艦橋を描く(司令塔など)
6.艦橋の上に砲戦指揮所を乗せる
7.後部艦橋を描く
8.煙突を設置する
→完成です。
・BB1930型 超弩級戦艦
近代的な高速戦艦を想定した艦になります。
大和やサウス・ダコタなどの近代戦艦には長船首楼型の船体の採用例が少ない様に思ったので、平甲板型という、船首楼も船尾楼もない形状を採用しました。
この時期の艦は副砲がケースメイトではなく砲塔式となるため、艦上構造物の形状に副砲の砲塔位置がけっこう影響して来るので、お絵かきが少し大変かもしれません。
:お絵かきの手順
1.艦の性能を決める
2.船体を描く(デフォルトの船体は完全に覆い隠す)
3.艦上構造物(土台)を描く
4.艦橋を描く(司令塔など)
5.艦橋の上に砲戦指揮所を乗せる
6.後部艦橋を描く
7.煙突を設置する(描ける線が1つ余っているはずなので、お好みで屈曲煙突や集合煙突っぽくする絵を描くといいと思います。艦上構造物をより詳しく描くのに使ってもいいです)
→完成です。
・日本空母
独特な艦側面に突き出した下向き煙突を再現した、日本式の航空母艦となります。
:お絵かきの手順
1.艦の性能を決める
2. St1を使用し、描きたい飛行甲板の概形を描く(日本空母は、飛行甲板前方を絞り込む形状が多いので、意識すると雰囲気が出やすいです)
3.煙突のアシンメトリックを選択し、下向き煙突を描きたいところに煙突を設置する(2つ以上を並べたいときは、1つめを設置する座標の数字を覚えて合わせると位置を揃えられます。注意点として、艦の絵の拡大縮小を選択すると、座標も一緒に動くみたいなので、無暗に動かさない様にして下さい)
4.アシンメトリックを選択し、St4を使用して飛行甲板を描く(St1で左右対称の飛行甲板を描いておき、それを目安に描くと、左右非対称の飛行甲板も綺麗に描きやすいです。満足のいくものができたらSt1は一度消去してください)
5.アシンメトリックの選択を外し(よく忘れるので注意)St1を選択(2か3でも可。要は飛行甲板の下になるレイヤー)し、艦前方の対空砲座などを描く
6.St2を選択し、艦後方の対空砲座、着艦誘導灯などを描く
7.St5を選択し、艦の中心線、エレベーターを描く(座標は106を選択するのがおススメです。中心は107でSキーを使用すると選択可能になりますが、1つめのエレベーターを描いた後にもう一度107を選択しようとしてもうまくできないことがあります)。エレベーターの数は、今回のやり方では画数の関係で2つが精いっぱいなので、3つ以上欲しい場合は対空砲座の描画に使っているStを省略して必要分を確保してください。
8.アシンメトリックを選択し、St3を選択して下向き煙突や、艦中央部の対空砲座などを描きこむ
9.艦橋を描く
→完成です。
・米空母
サイドエレベーターを装備した、米式の航空母艦となります。細かい注意事項などには共通する点も多いので、上記の日本空母の項目もご覧ください。
:お絵かきの手順
1.艦の性能を決める
2. St1を使用し、描きたい飛行甲板の概形を描く(デフォルトの船体を無視して描くと、細長比を実際の空母に近づけることができます)
3.アシンメトリックを選択し、St3を使用して飛行甲板を描く
4.アシンメトリックの選択を外し、St1を選択し、前半分の対空砲座などを描く
5.St2を選択し、後ろ半分の対空砲座、着艦誘導灯などを描く
6.St4を選択し、艦の中心線、エレベーターを描く
7.アシンメトリックを選択し、St5を選択し、サイドエレベーターを描きこむ
8.艦橋を描く
9.煙突のアシンメトリックを選択し、煙突を配置する(煙突の配置座標を記憶し、楕円形の煙突をうまく重ねていくと、レキシントン級の煙突の様な細長いものも作れます。ちょっと根気のいる作業になるので注意です)
→完成です。
・アングルドデッキの空母
ゲーム的にはまだあまり意味が無いようですが、一応ご紹介します。
お手本となる画像を準備しておくことを強く推奨します。
:お絵かきの手順
1.艦の性能を決める
2.St2を選択し、飛行甲板概形を描く
3.St3を選択し、アングルドデッキの着艦甲板を描く
4.アシンメトリックを選択し、St1で飛行甲板を描く(かなり集中力と根気のいる作業になります。満足のいく絵が描けたら、St2、3は消します)
5.St2~5を使用し、右舷と左舷のサイドエレベーターを描く(サイドエレベーターを設置した座標を覚えておくと、位置や大きさを揃えられます。艦の絵を拡大縮小しない様に注意してください。座標軸がズレることがあります)
6.艦橋を描く
7.煙突のアシンメトリックを選択し、煙突を配置する
→完成です。
・駆逐艦(大正期)
峯風型や神風型、睦月型を参考にした駆逐艦になります。以前読んだ雑誌で、特徴的な構造を採用していると知り、それが面白かったので今回ご紹介してみます。
駆逐艦では凌波性を向上させるために長船首楼を採用したりするのですが、それでも高速時や波が荒い場合には艦首波が船首楼を乗り越えて来て、艦橋に直撃して艦橋が損傷するといった事故が発生するらしく、その対策として「ウェルデッキ」と言う特徴的な船型を採用していました。
これは、船首楼を乗り越えて来た波をウェルデッキに落として勢いを殺し、艦橋などへの被害を無くすための形状です。
この他にも、あまりサイズの大きくない駆逐艦などでは波がけっこう危険なものであったらしく、波で砲手がさらわれるなどの事故があり得たそうです。
この対策として、砲は一段高い所に配置していたり、艦首の砲には波除の板を設置したりしていたそうです(今回の絵はこういった点を意識したものになります。ちなみに、後の駆逐艦では砲そのものをカバーで覆うことで波から砲手を守るようになります)。
波を落とすウェルデッキに魚雷発射管があるのがちょっと危ない気もしますが、波が荒い時は多分、魚雷自体使えなかったと思うので、要員は退避していたのではないかと思っています(作者の私見なので裏付けはありません)。
:お絵かきの手順
1. 艦の性能を決める
2. 船首楼を描く
3.艦上構造物を描く
4.艦橋を描く
5.砲戦指揮所を描く
6.後部艦橋を描く
7.艦首の波除板を描く
8.煙突を配置する
→完成ですにゃしい!
・おまけ
作者が頑張ってお絵かきした艦のご紹介になります。注意※排水量は満載でやっています。1970年の技術レベルの状態で設計していますが、余剰排水量を大きくもたせているので、実際の建造年でもこのくらいの排水量で作れるんじゃないかと思います。
:扶桑姉さま
:伊勢ふーん?
:金剛デース!
・追加
:改装空母EX
1903年設計の第2世代装甲巡(15400トン。これはバルジをつけても軽空母の範疇で改装可能とするために設定した排水量です)を改装して作った軽空母になります。改装時に軽空母として最大の34機の艦上機運用能力を持たせても排水量に余裕がある(速度を最大22ノット発揮(24ノットですがバルジの分で減る)という低速にしているおかげです)ため、デッキに増加装甲を施すこともできました。
日本プレイで作ったものですが、各国で応用がきくんじゃないかと思います。
:日本空母EX
同じく日本プレイ中に建造した大型空母になります。
史実の空母だと、起倒式のマストを持っているものがあり、日本の空母にも多いので再現してみました。
アシンメトリックで煙突を描くついでに描いているのでマスト1本1本の太さが揃っていなかったり細かいツッコミどころはありますが、雰囲気はいいのでご紹介してみる事にしました。
:改装空母斜め煙突
旧式装甲巡を使った改装空母になります。
今回は、艦橋の描き方を少しいじって、飛鷹型の様な斜め煙突を持つ空母を再現してみました。
起倒式のアンテナを含めて、なかなかいい感じになったんじゃないかと思います。
また、黎明期の空母は、艦上機が複葉機で速度が低く、艦の前方からの着艦も考慮されていたということなので、前方に向けても着艦誘導灯を設置し、黎明期の空母の雰囲気をなるべく再現してみました。
本記事の内容は以上となります。