商船改造空母建造記

Last-modified: 2020-04-19 (日) 21:14:17

:Ver1.18日本プレイにおいて、商船改造空母を建造してみました。本記事は、商船改造空母を建造、運用してみた感想記事になります。

 以下、目次

・商船改造空母の建造手順、注意点

 本記事で「商船改造空母」と称しているのは、ゲーム中で「AMC」として建造した艦船を、空母として改造した艦のことを指します。
 史実では、日本の飛鷹、隼鷹を始め、各国で多数の商船が空母として改造され、有効に利用されていました。
 また、いつかのアップデートで、「AMCから改造して空母にするのが便利になった」的な内容があったので、実際にやってみたらどうなるかを試してみると面白いかなと思い、本記事を作成いたしました。

 商船改造空母の建造手順ですが、特に難しい事はありません。
1:AMCとして建造
2:完成したAMCを改造

 という、他の艦種で、巡洋艦や戦艦を空母に改装するのと全く同じ手順になります。

 改造の注意点ですが、最初のAMCを建造する際に、「どんな艦として改造するか」を先に決めておくことが大切です。
 設計画面でまず、空母あるいは軽空母として、速度、搭載機数、武装などをあらかじめ決めておき、必要な総トン数を確保してからAMCに艦種を変更し、武装をAMCとして必要最低限なものだけに変更して建造を開始します。完成形を先に決めておかないと、中途半端な艦になってしまうからです。
 イメージとしては、1で船体だけを先に建造させ、2で艤装を施し空母として完成させる、というものです。

 AMCの仕様上、最大速力は25ノットに制限され、装甲は全く配置できない、という注意点もあります。速力25ノット以上を持たせたい場合は、完成形を決める際に、機関に必要な重量も確保して決める必要があります。機関改装を前提とした場合は、空母改装を実施する際により多くの時間がかかることにも留意してください。
 水雷防御だけはAMCにも持たせることができますので、必要に応じ盛り込んでいく事ができます。
 また、大きさですが、10000トン以下の船では、カタパルトの設置が空母化する際に必須となってきますので、完成形をデザインする際に必ずその重量も考慮に入れる必要があります。

 これからご紹介する設計例をご覧いただけるとお分かりいただけるかと思いますが、商船改造空母はトータルの建造費用はとても安く済みます。しかし、AMCとしてまず建造するのですが、その際に4カ月という短期間で建造されるため、1月当たりの建造費用が大きくなるという注意点もあります。
 建造の際は、予算をきちんと確保した上で実施されることをおススメします。

 以下に、作者が実際に建造してみた商船改造空母の例をご紹介します。

・大型商船改造空母(MCV1939型)

 搭載機数54機と、史実の飛鷹型に近い大型商船改造空母として建造した艦になります。
 搭載機数がそれなりにあるので、実戦でも十分な活躍を見せてくれました。武勲もあげてくれています。
 なお、改造時にFCSを乗せていませんが、どうも、これはシステム的な仕様というか、バグの様です。AMCから改造する際にFCSを設定できませんでした。(※再改装する際にはきちんと設定できる様になります)

:改造前
1939MCV.png
:改造後
MCV.png
 建造期間 設計0カ月+AMC(船体建造)4カ月+空母改装(艤装工事)10カ月=計14カ月
 建造費用 AMC(4×4.409=17.636)+空母改装(10×0.644=6.44)=24.076(※他に設計費用がかかります)

:CV1939型航空母艦(同様の艦を最初から空母として建造した場合)
1939CV.png
 建造期間 設計3ヶ月+建造25カ月=28カ月
 建造費用 25×1.891=47.275(※他に設計費用がかかります)

 商船改造空母に比べて、総建造期間で+14カ月、建造費用で+23.199

・小型商船改造空母(MCVE1939型)

 対潜護衛任務や航空機輸送任務を想定した、小型の商船改造空母です。
 敵艦隊との戦いには投入しない補助戦力として計画したため、速度も20ノットにしました。
 現実ではこういった艦種もかなり多忙となるのですが、ゲーム的にはあまり活躍しません。対潜護衛空母としてもっぱらTPに出していました。

:改造前
1939MCVE.png
:改造後
MCVE.png
 建造期間 設計0カ月+AMC(船体建造)4カ月+空母改装(艤装工事)8カ月=計12カ月
 建造費用 AMC(4×1.676=6.704)+空母改装(8×0.320=2.56)=9.264(※他に設計費用がかかります)

:CVE1939型護衛空母(同様の艦を最初から空母として建造した場合)
1939CVE.png
 建造期間 設計2ヶ月+建造17カ月=19カ月
 建造費用 17×1.074=18.258(※他に設計費用がかかります)

 商船改造空母に比べて、総建造期間で+7カ月、建造費用で+8.994

・商船改造空母のメリット、デメリットまとめ

商船改造空母のメリット
 1:安い!
 2:早い!

商船改造空母のデメリット
 1:紙装甲(水雷防御のみ充実可)
 2:船体建造費用が高い
 3:船体建造時に終戦を迎えると強制的に廃棄される(空母改装に入っていればセーフ)

・感想

 商船改造空母はこれまで建造して来なかったので今回試してみたのですが、その安さ、早さはやはり驚きでした。
 その効果は大型になるほど大きいようで、MCV1939型航空母艦は、設計期間を含めると同性能の空母の半分の建造期間で済み、とにかく空母が欲しいというだけなら十分過ぎる恩恵があると感じました。AMC(船体)建造の際の1月当たりの費用は捻出するのが大変なのですが、トータルの建造費用で見ると大変お買い得です。
 小型の護衛空母として建造したMCVE1939型護衛空母などは、1年で建造が完了してしまいます。米帝並とまでは行かないかもしれませんが、護衛空母大量建造も夢ではありません。(ゲーム的にはそんなにたくさん護衛空母作っても・・・、なのですが。でも、量産機ってたくさんつくって並べたくなりますよね?)
 水雷防御以外は紙装甲にしかできないので実戦に出ている時に砲撃戦に巻き込まれるとどうしようもないのですが、水雷防御はあるので空襲には多少の耐性があります。作者は商船改造空母を運用中、雷撃を受けたことがあるのですが、水雷防御のおかげで喪失は免れました。敵艦からの砲撃や、敵機からの爆撃など、弱点は多いですが建造期間と費用を考えるとそれも許容できる範囲です。
 AMCとして建造される時は大型でも4カ月で済むのでまず起こり得ないと思いますが、船体建造途中で唐突に終戦を迎える、というのがあり得るのがちょっと怖いです。空母改装に入ってさえいれば終戦になっても建造が継続されて、完成した後は平時にも戦力として持っておくことができるので、AMCとして完成したらすぐに空母改装に入ることをおススメします。
 AMCから空母改装する際にFCSの設定ができないという、恐らくはバグがあるのですが、空母にとって対艦砲撃力は自衛のために考慮する程度のものなので、致命的な問題ではないと思います。もちろん、設定できる様になった方がいいのですが。対空能力は、対空用のFCSは装備できるので心配ありません。

 母体が商船である以上、最初から空母として設計する船に比べて制限(装甲や速力)などが多く、どうしても劣る部分はあります。ですが、その費用や建造期間を考えると、選択肢として十分な魅力を持つ様に感じました。実際、大型商船改造空母は、作者がゲーム中で有用に運用できると確認しています。

 以上、短いですが、商船改造空母についての記事は以上になります。
 みなさまのご参考になりましたのなら、幸いです。