KE(駆潜艇・海防艦)についての考察、検証

RTW2のVer1.27を用いた考察が主です。KEはコルベットですが、日本語だと駆潜艇、または海防艦の事を指しているものとして考察しています。ゲーム内ではコルベット呼称で一貫しているためこちらでもここからはコルベットとして呼称します。
様々な考察、使用法などが各プレイヤーによって発見されています。が、埋もれている仕様などもあると思うので、掲示板から発掘したものや、自分が検証中のものなども書いていきます。何かお気づきの点がありましたらコメントもらえれば、修正いたします。

目次

基本

　戦争中に艦船の状態をTPにするとASWというアンチサブマリンウェポン的な何かで潜水艦と戦う事が出来ます。ASWを持つのは駆逐艦、コルベット、空母、仮装巡洋艦があり、別枠として飛行艇も対潜能力を持ちます。
そしてコルベットは主にTP任務で運用する艦艇です。魚雷は装備できないので格上には一方的に狩られます。さらに砲の背負い式配置が不可能で連装砲にもできません。後期になると駆逐艦にも砲火力で撒けます。
速度にも制限があり24ktまで、最大排水量も1700tまでになっており、駆逐艦の最大排水量2500tには全く及びません。しかも建造期間が駆逐艦よりもかかる仕様になっています。
更にいうと駆逐艦とコルベットは最大排水量によって対潜値ASWが決まります。具体的には

となります。またMine sweeping gear(掃海器具)を装備すると対潜値が半分になる代わりに機雷を掃海することもできます。Mine sweeping gearは駆逐艦とコルベットしか装備できません。なお維持費が1増えます。
こうやって書くと駆逐艦と比べて良いところがないような気がしますね。
ではここから駆逐艦と比べていいところ?を書いていきます。

• 戦争中は排水量が500t以下の場合、戦時急造として4か月で建造できます。(ただし終戦時に廃棄されます)
  その代わりに対潜値が低いです。Mine sweeping gearを装備させると端数切捨ての為、対潜値が驚異の1になります。また200tの場合に限り3カ月で建造できます。
• 魚雷を積まなくていいので安く建造できる。
  魚雷発射管も結構お高いです。そこが無い分対潜だけならお安く作れたりします。
• 速力をあまり求められないので安く建造できる。
  24ktまでしか作れないので必然と機関の重量も小さくなりお安くなります。維持費も同規模の駆逐艦と比べると安くなります。
• 装甲を貼ることができる。
  2inまでですが、ベルト装甲もデッキ装甲も貼ることができます。駆逐はCTのみです。実は砲塔にも装甲を貼れます。

　これらの事からコルベットはプレイヤーによって駆逐艦よりも安く作って対潜任務を任せたり、駆逐艦だけでは機雷の被害を抑えれない時に戦時急造したり、装甲を貼ってみたりと特色の出る艦とも言えます。また速力が最大の防御として、また下記で書くイベント対策に全くコルベットを建造しないプレイヤーもいます

コルベットの関わるイベント、海戦

イベント

• 機雷掃海イベント
  掃海具を装備したコルベットがいるとごく稀に発生。その海域で機雷接触イベントが起きなくなる？

• 潜水艦と砲戦を行って沈められるイベント
  何故かコルベットが撃ち負けるイベントしかない。おそらく撃ち勝った場合はイベントにならないで撃沈している？大型の火力マシマシコルベットのみにすると滅多に見られなくなる。
  なおAIのコルベットもプレイヤーの潜水艦に砲戦で沈められることがある。

• 機雷接触イベント、潜水艦に魚雷で攻撃されるイベント
  全ての艦船に発生する。ただ頻繁に起きるならそれはコルベットの数が足りていないともいえる。潜水艦も機雷も駆逐しよう!
  なおフォーラムの投稿によればAFに置かれたコルベットはこれらのイベント時に主力艦艇の盾にもなるとのこと。(AFのKEは艦隊を守り、TPのKEは商船を守るイメージらしい)

月初めの対潜、通商破壊報告

• おそらく最もコルベットの仕事を実感しやすい画面。
  TPについている艦艇で対潜値を持つものは潜水艦を撃沈させることができる。前月と敵潜水艦の減った数が全く合わない時があるが、同盟国も敵潜水艦を撃沈しているからだと言われている。

海戦

• 沿岸襲撃系の海戦
  沿岸警備として配置される。コルベットは全て沿岸スループとして配備される運命から逃れる事はできず、掃海目的だろうが駆潜艇として建造しようが無造作に配置される。
  ただしバグなのか撃沈されてもスコアが減るだけで、次の月には平然と仕事をしてくれる。
• 船団護衛系ミッション
  TP任務(トレードプロテクション)につかせていると出現することがある。

コルベットの小ネタ

工事中

コルベットと言いながら、ゲーム内では200t~1700tと範囲が広い。

日本語で言う駆潜艇(Submarine chaser)と海防艦(escort shipまたはcoastal defense ship)、沿岸スループ(sloop)を一緒にしたものと思われる。
1700tはおそらくキャッスル級コルベットの満載排水量あたりを参考にしたもの。
戦時にのみ短期間で整備出来る200t～500t級KEは特設駆潜艇や特設掃海艇のような徴用民間船、英のフラワー級コルベットや日本の駆潜特務艇のような戦時急造艦艇がモデルであろう。戦時急造された商船構造の小艦艇が戦後民間に払い下げされた例は少なくない。

駆逐艦を改装してコルベットに出来る。

速度を24ノット以下にして魚雷を撤去すると作れる。やる意味？ちょっと待ってください、考えて検証します。

序盤の600tクラスの駆逐艦はTP任務にしても魚雷2本積むだけで対潜装備や対空も満足に装備できないので魚雷撤去して掃海具を積むのもありかもしれない。
機関を24ノット以下のものに置き換えなければならないが3インチ砲3門、掃海具を積むか対潜装備を充実させてもコスト330～450辺りで済む。
まあ新しく建造しても10か月、駆逐艦を改装しても機関置き換えのため10か月かかるので即座に対潜能力をあげたりするのには使えないのだが。
メリットとしては
1.魚雷分の維持費が浮く。(一本1～1.5?もしくは一基1?)ただし改装にかかるコストを考えると10年くらい使い続けないと元が取れないかもしれない。
2.より強力な駆逐艦をTP任務に当てていた場合に船団護衛や沿岸警備に出てきやすくなるかもしれない。気のせいかもしれないがより大きな排水量のものから配置されているように感じる。特に船団護衛は駆逐艦が優先されている気がする。
3.潜水艦に雷撃されるイベントでもない限り滅多に損失しない。掃海具の性能は旧型艦だろうが最新鋭艦だろうが変わらないので作ったもの勝ち。
4.一応600tでも1917年辺りなら駆逐艦からの改装した石炭機関の艦でも水上機を積める。飛行場が少ない地域に派遣してもいいかもしれない。
デメリットとしては
AI操作時にいつ間にか魚雷を叩き込んでいるという事が無くなる。ただしKEにすることでより強力なTP任務を受けた駆逐艦が配置されていることもあるはずなので一長一短。
戦時に改装すると10か月間対潜値が無駄になる。
プレイヤーとして操作できなくなる。思い入れのある艦には向かないかもしれない。

あたりか。初期のAIは潜水艦の代わりに狂ったようにAMCを作りだすパターンもあるので600t駆逐を作りすぎてそれが型落ちになっていた場合考慮してもいいかなと思われる。

背負い式配置ができないのは現実で潜水艦を狙うためには平置きが一番とされたからと思われる。

ただし護衛用のスループとして建造されたブラックスワン級などは背負い式配置。

コルベットにも水上機を搭載できる。

AIしか操作することができないが、きちんと偵察として飛ばしてくれる。ブーゲンヴィル級通報艦かな？

中心線5砲塔以上の技術はコルベットにも適用される。

沿岸スループの属性も持ち合わせているせいか、5in砲を中心線に6門積んだりできる。ただしAIの動作ではどんな敵に会っても逃げようとするので、艦尾にWing turretとして設置する方が効果はあるかもしれない。

1900年代の戦艦は19ノット辺りがせいぜいなので21ノット位あると逃げ切れるかもしれない。

ただしCLやCAだけの編成に見つかると逃げ切れない。24ノットにしても将来必ず追い付かれる。上記のバグのせいか損失は滅多に起きないのであきらめて20ノットとかで運用しつづけるのもいいかもしれない。
ちなみに一定の速度より速度を下げても機関の値段はさほど安くならない。17～18ノット辺りに境目がある?

おまけ(駆逐とコルベットでの排水量と建造期間比較)