RTW3 レーダーとミサイル

Last-modified: 2023-06-20 (火) 14:16:09

マニュアルP121~128の翻訳

レーダー

レーダーは、捜索レーダーと火器管制レーダーに分かれます。
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捜索レーダーは、視界が悪い状態でも他の船を発見することができます。
レーダーで検出された船は、マップ上で緑色の輪郭線で表示されます。
初期の捜索レーダーは信頼性が低く、故障しやすいです。
また、自艦の砲撃の衝撃によって簡単に故障します。
火器管制レーダーは、砲撃の精度を向上させます。
レベル3からは、目視出来ない状況でもレーダーの情報から射撃することができます。


レーダーが開発されると、月ごとにいくつかのレーダーセットが生産されます。
レーダーセットは大型船やAFの船に優先して自動的に取り付けられます。
プレイヤーは船に手動でレーダーセットを取り付けることもできますが、取り付ける艦の行動はレーダーの設置に費やされ、そのターンは他の行動ができません。

  • 注:以下のセクションはミサイルに関するものであり、ミサイルがゲームに影響を与え始めるのは、おおよそ1945年頃からです。
    初めてプレイされる方はここで読むのを止めて、ミサイルが登場する時期にゲームが進んだら再度マニュアルを参照してください。

ミサイル

概要

ミサイルは、大きく分けて対艦ミサイルと対空ミサイルの2つのタイプに分類されます。
対艦ミサイルは、艦船から発射されるものと航空機から発射されるものに分類されます。
RTWでは、ミサイルには以下の一般的な略語が使用されます。

  • ASM : 空対艦ミサイル(航空機から艦船を攻撃する)
  • SSM : 艦対艦ミサイル(艦船または陸上から艦船を攻撃する)
  • SAM : 艦対空ミサイル(艦船または陸上から航空機を攻撃する)
    ゲーム内では、ASMとSSMはほぼ同じように機能します。
    最大の違いは発射プラットフォームが船か飛行機か、という点です。
    ミサイルは、サイズと射程に応じて、軽量、中量、重量の3つのカテゴリに分類され、それぞれ略称でL、M、Hと表されます。
    したがって、重量級対空ミサイルは、ゲーム内ではHSAMと略されます。
    ミサイルの正確な分類は議論の余地があるかもしれません。
    以下はゲームで使用される分類に対応する「典型的な」現実世界のミサイルの例です。

  • Heavy SAM: Talos.
  • Medium SAM: Terrier or Seaslug.
  • Light SAM: Tartar, Seacat.
  • Heavy ASM: He-293 or KS-1 Komet.
  • Medium ASM: Exocet.
  • Light ASM: Maverick.
  • Heavy SSM: P-15 Termit.
  • Medium SSM: Exocet. Harpoon
  • Light SSM: Penguin or early Gabriel.

ヘビー級のミサイルは射程距離が長く、遠くから発射することができます。
大きなダメージを与えますが、スペースを取ります。
HASMは、大型機からしか発射できません。

ミディアム級の対艦ミサイルは、ヘビー級より速く、撃ち落とすのがやや難しいです。
技術の進歩に伴い、ミディアムおよびヘビーSAMには対水上能力が付加されます。
これは有利です。
なぜなら、SAMシステムには通常、多くの装弾数と比較的迅速な装填速度を持つ一方、SSMには限られた数の装填数しかなく、リロードに時間がかかるためです。
ただし、SAMは移動する水上オブジェクトを自律的に攻撃する能力を持っていなかったため、巡航能力を得たSSMのように水平線を越える射撃は不可能です。
デザイナーのメモ:実際の世界におけるミサイル開発は、第二次世界大戦後期にいくつかのプロジェクト存在していました。
戦争が終わると、重装甲の軍艦を攻撃するミサイルの必要性がなくなり、多くのプロジェクトが中止されました。
RTWの世界では、重装甲艦艇が引き続き存在する可能性があり、歴史的には重視されなかった特殊なミサイル開発がより緊急性を持つことが予想されます。
そのため、RTWでは、ミサイル搭載魚雷やダイビングミサイルなど、実際には成熟しなかった技術も利用可能です。

艦船設計とミサイル

設計画面では、主砲や魚雷発射管と同じ搭載位置にミサイルシステムを追加することができます。
SAMは全方向に射撃できますが、SSMは発射筒の向きによって制限があります。
FおよびGの位置にあるHSSMは、同じ位置の砲塔よりも射撃範囲が前方に限定されています。
HSAMシステムは非常に大きく重量があります。
その誘導システムもかなりのスペースを占有します。
しかし、非常に長い射程を持ち、直接脅威になっていない飛行機を攻撃して破壊できる利点があります。
SSMは重量が適度で上部構造スペースもあまり多くを占有しないことに注目してください。
一方、SAMはかなりの重量が必要で、多くの上部構造スペースを使用し、多くのクルーが必要です。

ミサイルの貯蔵

大量のミサイルを確保しておく維持費は高額になります。
このことをゲーム内で反映するために、ミサイル時代になると、最小、適切、豊富の3つのミサイルストレージレベルを選択できます。
それぞれ維持費が異なり、最小、適切では、戦争の最初の18か月間はミサイル不足のリスクがあります。

航空攻撃・対空攻撃シーケンス

船が航空機に攻撃される場合、さまざまな種類の対空システムと攻撃方法が順番に処理されます。
以下の表で、さまざまな攻撃タイプと対空兵器が発射されるシーケンスが示されています。


シーケンス攻撃側防御側関連する要素
1HASMHSAM*レーダー・電子戦・ミサイル技術
2MASMMSAM*レーダー・電子戦・ミサイル技術
3LASMLSAM/HAA*レーダー・電子戦・ミサイル技術
4水平爆撃
5無誘導ロケットMAA
6雷撃・反跳爆撃・急降下爆撃LAA航空機の速度

「*」でマークされた対空兵器システムは、搭載した艦船近くの、すべての艦船に対しての航空攻撃に効果を発揮します。
LAA/MAAは、自艦を攻撃する航空機にのみ影響を与えます。
対空ミサイルの発射は、対空砲と同様に完全に自動化されています。

戦闘での対艦ミサイル

戦闘で対艦ミサイルの発射は、ミサイル制御パネルから艦隊の対艦ミサイルの発射を制御します。
ツールバーのミサイル制御ボタンをクリックすると、このパネルを表示できます。
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ミサイルは戦闘中に射撃準備をして待機しており、自由に発射するように命令するまで攻撃を開始しません。
技術レベルによって、あなたの艦隊が対艦ミサイルを発射できる射程が決まります。
ミサイルのsalvo(一斉発射指示)は、水上艦、沿岸ミサイル発射台、ミサイル潜水艦にも指示を出すことができます。
ミサイルの一斉発射指示は、ミサイルの射程が足りていれば目視で確認できる敵艦にも、遠くで報告された敵艦にも発射できます。
後者の方法は正確性が低く、命中率は敵艦の予測位置に依存します。
ミサイル発射命令は、発射されるミサイルの数を決定します。


  • ripple : 単発発射
  • half : 積載されたミサイルの半分を発射します。
  • all 全てのミサイルを発射します。

技術レベルによって、どのようにミサイルを発射できるかが決まります。
巡航ミサイルとデータリンクが研究された後、他の味方艦艇が観測した標的に対してミサイルを発射できるようになります(射程内にある場合)。
データリンクが改善されると、そのようなミサイル発射の精度と射程が向上します。
ミサイルの自由発射が選択されると、ミサイルを持っている艦艇は、自分の判断で適切な標的にミサイルを発射します(魚雷発射と似ています)。
また、艦隊に一斉発射命令を出すためのボタンもあります

ミサイルの命中による損傷

ゲーム内の対艦ミサイルは、レーダーや射撃管制装置や上部構造物に被害を与え、火災を発生させる非常に大きなHE弾として扱われます。
技術が開発されると、一部のミサイルにはSAP弾頭が与えられ、大型の成形炸薬弾頭を使用する一部のミサイルのような扱いになります。

特殊なミサイル

早期のミサイル時代に実験段階にあった技術を基に、いくつかの特殊ミサイルが含まれています。
現実では大型装甲艦が標的とされることが少なくなったため、最終的に必要ではないと判断されました。
ゲーム内での効果はやや不安定です。


ミサイル魚雷は、米国のペトレルに基づいてモデル化されています。
これは、ミサイルと魚雷が合わさったようなもので、ターゲットに近づくと翼が分離して水中に入り魚雷として目標に向かう航空機発射型のミサイル魚雷でした。
ゲームでは、MBおよびPBのみが発射できます。


ダイビングミサイルは、スウェーデンのRb 302/303に基づいてモデル化されています。
それはbombentorpedoと同じコンセプトで、最後の瞬間に潜水して、喫水線下に命中することを意図していました。
ダメージは、軽量魚雷と同程度です。

ミサイル時代の対空砲

技術の進歩により、中口径の対空にレーダー誘導を追加することができます。
これらはジェット機に対して、手動操作よりはるかに優れた能力を持ち、一部のミサイル攻撃にも対処できます。
レーダー誘導装置は大きなスペースを必要としますが、その価値はあるでしょう。
古いタイプのMAAはジェット機に対してあまり効果がなく、ミサイルに対しては無力です。
レーダー誘導MAAが利用可能になると、大量のMAAは必要ありません。
船に4つを超えるレーダー誘導MAAがあっても効果は減少し、8つを超えると(多かれ少なかれ)冗長です。
同様に、LAAは近接防御兵器システム(CIWS)にアップグレードされ、来襲するミサイルを撃墜する能力を持ちます。
これらも以前のLAAよりもはるかにスペースを必要とします。
この時点で第二次世界大戦型の大量のLAAによる効果は限定的になります。
レーダー誘導MAAと同様に、CIWSは大量に必要ありません。
船に4つを超えるCIWSがあっても効果は減少し、6つを超えると(多かれ少なかれ)冗長です。