RTW3 戦術戦闘

Last-modified: 2023-11-03 (金) 22:13:10

マニュアルP67~79の翻訳

戦術戦闘

交戦状態にある場合、毎ターン、ある種の海軍行動が発生する可能性があります。
発生する任務は以下のようになります。


  • 艦隊決戦:関係する国家の艦隊による決戦。
  • 巡洋艦決戦:巡洋艦部隊の戦闘。
  • 沿岸襲撃:様々な種類の砲撃、商船攻撃または敵対的な行動が、敵の海岸近くで行われます。
    関係する軍勢は異なる場合がありますが、通常は戦艦以上の速力を持つ艦艇が参加します。
    この戦闘では、沿岸砲兵や哨戒艇が防御側のプレイヤーを支援します。
  • 輸送船団攻撃/防御:巡洋艦部隊を使用した輸送船団の攻撃または防御。

敵戦力の推定値が表示され、戦闘を受け入れるか回避するか選択できます。
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戦闘を回避すると、勝利ポイントが失われ、数回回避すると威信にも影響する可能性があります。
敵も自分たちが勝利の可能性が低いと感じている場合、戦闘を回避する可能性があります。
戦闘を受け入れた場合、戦術的解決画面に移動します。
使用可能な艦船は、地域に存在する艦船のサイズや種類に応じてランダムに選択されますが、所属師団も考慮されます。
場合によっては、AIによる味方支援部隊が追加されます。
時には支援部隊がプレイヤーを救うことがあり、時には回避したい戦闘に巻き込まれることがあります。
ほとんどの戦闘は、開始時は進路の指示がロックされ、艦隊がすぐに出会うようになっています。
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視界不良の場合、艦隊同士がすれ違ってしまい、両艦隊が接触しない戦闘もあります。
沿岸襲撃の場合、操艦や敵艦隊の発見(あるいは回避)が重要となります。
戦闘後は、結果を確認したら戦闘画面を閉じ、RTWのメイン画面に戻ります。

奇襲攻撃

戦争状態になると、どちらかの国が「奇襲攻撃」の国民的特性を持っている場合、最初のターンに奇襲攻撃が行われる可能性があります。
1925年以前の初期の段階では、奇襲攻撃は夜に行われます。
駐留中の敵艦隊に対して駆逐艦の集団が魚雷攻撃を行い、その後に主力艦隊が続きます。
防御側の艦艇は驚いて最初のうちはまともに対応できないでしょう。
奇襲攻撃を最大限に活用するためには、敵基地と同じ地域にまとまった数の駆逐艦を持っている必要があります。
もちろん、発達した魚雷と高性能な駆逐艦を持っていることも重要です。
ゲーム内の奇襲攻撃は、素晴らしい成功を収めることができるように配置されていますが、相対的な失敗に終わることもあるため、準備をしておく必要があります。
1925年から1935年の間の奇襲攻撃は、潜水艦による奇襲攻撃に置き換えられます。
1935年以降の奇襲攻撃は、敵艦隊に対する艦載機の攻撃です。
この場合、空母艦隊と支援艦隊を動員して、奇襲攻撃が行われる地域に移動させる機会を得ることができます。
もちろん、活動中の艦隊にいた空母艦隊ほど、良いパイロットを持っているため、奇襲攻撃が予想される場合には、事前にAFの空母艦隊を保持することが良いアイデアでしょう。
奇襲攻撃は必ずしも起こるわけではありませんので、ご了承ください。
奇襲攻撃が発生する基本的な確率は80%ですが、同じ国との戦争ではこの確率はかなり低くなります。
彼らは同じ手口に再び引っかかるほど愚かではありません。
また、到達可能な場所に攻撃対象となる適切な敵艦が存在しない場合もあります。
そのような場合は、奇襲攻撃の機会がなかったことをお知らせします。
注意:MBまたはWU状態の船は、通常は戦闘に参加しないが、奇襲攻撃の対象として含まれる可能性があります。
これは、プレイヤーが船を主力艦を一時的に予備に置くことで奇襲攻撃から隠すことができないようにするためです。

海上封鎖

ある国を封鎖するには、敵国の建造地域において、敵国の海軍力の110%を有する必要があります。
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この目的のための海軍力は、種類によって重み付けされたすべての船舶の総数で計算されます。
一部の国は封鎖強度が変更されています。
たとえば、イギリスは地理的位置と貿易・金融における支配力を考慮して、封鎖強度が1.2倍になります。
ロシアは地理的位置を反映して、封鎖強度が0.7倍になります。
戦争中の封鎖国である場合、封鎖が維持されている限り、毎月いくつかの追加VPを獲得することができます。
封鎖された国は、不安度が上昇するリスクが高くなり、最終的には革命と敗北につながる可能性があります。
封鎖された国の通商破壊艦は、封鎖突破のため出航することができますが、封鎖突破の際に攻撃される可能性があります。
また、封鎖された国は、建造地域から船を出すことができません。
バルト海の封鎖は特殊なケースです。
バルト海をホームエリアとするロシアを北欧から封鎖することで、ロシアの地理的位置をシミュレートすることができます。

ヒント:戦略マップ上でマウスポインターを領域の上に重ねると、ヒントボックスに海軍部隊の概要が表示されます。
各国の艦船種別のリストの後に、その地域の総力値が括弧内に示されます。
これらの値は、封鎖が成立するかどうかを決定するために使用されます。
戦場の霧を保つために、見える値は移動前の値であり、艦船はターン中に移動する可能性があり、封鎖は移動や戦闘の後に解決されます。
それでも総力値はかなりの指標になるはずです。

貿易保護

戦争が勃発すると、各国は貿易保護任務に必要な船の数を維持する必要があります。
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必要な船の数は、艦隊の大きさと経済に比例し、敵潜水艦部隊の強さによって変更されます。
貿易保護任務に割り当てられた船は、1つのグローバルなプールとして数えられ、各船の正確な場所は全体的な要件を満たすために重要ではありません。
貿易保護任務に割り当てられた船は通常、艦隊作戦に動員されません。
ただし、非本国地域では、存在する任意の船が戦闘に動員される可能性があります。
貿易保護に割り当てられたDDとKEは、対潜哨戒または船団護衛に割り当てられます。
貿易保護に割り当てられた巡洋艦は、敵襲撃に対する哨戒を行い、強力な船団護衛を提供します。
貿易保護要件を満たさない場合、敵潜水艦が商船を撃沈する可能性が高くなり、あなたの威信が損なわれる可能性があります。
要件よりも強力な巡視任務を行うことで、敵潜水艦の作戦を妨げ、撃沈の可能性を高めることができます。
また、巡視船のクルーの質も影響を与えます。
時代遅れの船に最低練度のクルーを配備して対潜哨戒を行うことは、最新の船を戦闘に送るために魅力的かもしれません。
しかし、理想的な解決策ではないかもしれません。
貿易保護に割り当てられた船は、配置された地域の防御的な沿岸戦に参加することができますが、それ以外の戦闘に参加する可能性は低いです。
AMCは貿易保護に使用でき、Q-shipを発明している場合、敵潜水艦を奇襲して撃沈することができます。

通商破壊艦

戦争中、敵の商船を襲うために、艦船を通商破壊艦として送り出すことができます。
通商破壊艦は、航続距離が長く比較的高速な艦が効果的です。
航続距離が短く、鈍足な船はあまり通商破壊向きではありません。
一般的には、巡洋艦がこの任務に最適です。
通商破壊艦は、敵の貿易路パトロールによって発見され、戦闘に追い込まれる危険があります。
通商破壊艦が戦闘に勝利した場合でも、大きな損傷を受けた場合は、自沈するか、中立港で拘留されるがあります。
通商破壊艦は燃料が尽きるリスクがあります。
特に、長距離でない、または大型ではない場合は、機械的な故障が起こる可能性があります。
これにより、戦争が終わるまで中立国で拘留されることがあります。


AMCも、通常の商船に偽装できる能力により、通商破壊艦として効果的です。
AMCの通商破壊艦には8ノット以上の速度が必要です。
ただし、大型で高速なAMC(燃料消費量の多い)は、燃料が尽きる傾向があります。
AMC通商破壊艦には、敵の哨戒艦を騙して奇襲するチャンスがあり、追跡戦闘は近距離から始まり、哨戒艦は奇襲を受ける形になります。


海上封鎖されている場合、通商破壊艦として展開された艦船は、貿易ルートに狩に出る際に敵艦船に攻撃される可能性があります。
海上封鎖を行っている場合、通商破壊艦は効果がありません。
海上封鎖によって敵の商船の航行が減少すると想定される為です。

対潜および対機雷能力

各艦船には、これらの分野での能力を表す能力値を持ちます。
ただし、艦船が両方の能力を持っている場合、それぞれの効果は低下します。
なぜなら、両方できる艦船は、両方の任務に就くために時間を分割するからです。

対潜戦闘

対潜戦闘能力を持つ艦船は、対潜戦能力を表す値としてASW値を持っています。
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対潜戦闘能力を持つ艦船の種類は、駆逐艦(DD)、コルベット(KE)、航空母艦(CV)、軽空母(CVL)です。
後に軽巡洋艦(CL)と水上機母艦(AV)も対潜戦能力を持つようになります。
艦船の対潜戦能力は、排水量と搭載装備に依存します。
爆雷が発明されたとき、すべての駆逐艦や小型艦船は自動的に基本的な爆雷を装備します。
追加の対潜装備(爆雷の格納庫拡大、爆雷投射機、対潜迫撃砲など)は設計に追加する必要があり、それらは艦船のコストと重量を増加させます。
航空母艦と軽空母の対潜戦能力は最初は低いですが、航空爆雷や航空レーダーの開発により向上します。
初期段階では仮装巡洋艦(AMC)も限定的な対潜戦能力を持ちます(Qシップとして)。
対潜戦能力は戦略的なターンと戦術的な戦闘の両方で使用されます。

機雷戦

RTW3では、機雷は3つの方法で表されます。

  • 基地周辺の防御機雷
    すべての基地周辺には防御機雷原があります。
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    敵のものは見ることができますが、自分のものは描写されず、接触することもありません。
    これらの目的は、艦船が敵基地に過剰に接近しないようにすることです。
    自分の艦船を敵の防御機雷領域に入れることはできません。
  • 小規模機雷原
    敵基地や、沿岸砲台の近くの戦闘では小規模な機雷原が存在します。
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    戦争が進むにつれて、より一般的になります。
    これらの機雷原は、あなたの艦船が機雷に触れるまで見えません。
    軽艦艇の掃海によって、重艦艇をある程度保護することができます。
    機雷敷設能力または掃海能力のある艦船が参加する、戦闘前の機雷敷設と掃海フェーズが行われます。
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    結果はプレイヤーに提示され、これらは見落とされがちでありながら重要な機雷敷設艦・掃海艦の価値を示します。
  • 戦略ターンの機雷戦
    毎月の戦略ターンで実行される作戦機雷戦もあります。
    機雷敷設能力を持つ艦は、展開された地域で機雷敷設を行うと想定されます。
    機雷敷設潜水艦も戦略機雷戦に貢献します。
    この機雷は抽象的で地図に表示されませんが、敵艦船が機雷の被害にあうイベント発生率を増加させます。
    掃海艦(掃海能力のあるDDまたはKE)は、機雷にぶつかるリスクを軽減するのに役立ちます。

機雷敷設装備を備えた艦船は、その地域の機雷敷設値を増やし、敵艦船が機雷にぶつかるリスクを決定します。
掃海装備を備えた艦船は、各地域の掃討値に寄与します。
機雷敷設値と掃討値は比較され、作戦行動中に艦船が機雷に触れるリスクや、戦闘中の機雷敷設数に影響を与えます。
対潜戦と同様に、掃海艦の必要性を過小評価し、準備不足になることがありますので注意が必要です。

侵略と揚陸作戦

各国には、海里で表現される侵略可能距離があります。
これは、侵略を行うことができる友好港からの距離です。
侵略可能距離は、侵略対象の敵対港から最も近い友好港から測定されます。
もし対象までの距離が侵略可能距離より大きい場合、侵略はできません。

侵略可能距離は、「揚陸作戦」という技術分野の進歩によって強化されます。
また、「海軍大国」と「奇襲攻撃を持つ国の戦争最初の年」も侵略可能距離が増加されます。
一方、封鎖された国の侵略距離は低下します。

現在の侵略可能距離は、メイン画面の左下に表示されます。
世界地図上の侵略可能距離ボタンを押すことで、拠点からの侵略可能距離の円を見ることができます。

侵略を開始するには、侵略可能距離内の敵占領地を選択します。
地図上の占領地の旗をクリックするか、左側の占領地リストから選択します。
ターゲットを選択したら、海軍部隊をその地域に移動させます。
侵略を行うには、その地域でのあなたの軍事力が敵よりも優位でなければなりません。
しかし、毎ターンランダムに判断が行われるため、侵略が実際に開始されるまでに数か月かかる場合があります。
海軍優位が高いほど、侵略が成功する確率が高くなります。

侵略目標を選択した後に、揚陸技術が進歩した際には、侵略を行う可能性が変わる場合があります。
侵略が実行されると、輸送船団を浜辺まで護衛する戦闘を行う必要があります。
もし決定的な勝利を収めた場合、侵略は成功したことになります。

敵国も当然、あなたの領土に侵略する能力を持っています。
その場合、侵略に対する防御戦闘を行わなければなりません。

電撃戦

ファシストまたは、ある程度は共産主義政権を持つ国は、電撃戦侵攻で領土を占領することができます。
電撃戦侵攻は1935年以前には行われることはありません。
電撃戦侵攻の可能性は、戦争の初めに最も高くなり、その後減少します。
プレイヤーは、参謀本部からの電撃戦攻撃計画に関する意見を求められることになります。
現在の戦争に関与していない国でも、いくつかの望ましい領土に対して電撃戦侵攻を行う可能性があります。

燃料不足

石油の入手手段が無い国は、戦時中に燃料不足のリスクにさらされる可能性があります。
戦争の期間が長くなるほど、ターンごとに燃料不足が発生するリスクは増加します。
封鎖されている場合、燃料不足のリスクはかなり高まります。
燃料不足が発生したターンでは、艦船の戦略的な移動がキャンセルされたり、戦闘に参加できなくなるリスクがあります。
船のサイズが大きいほど、影響を受けるリスクも大きくなります。
石炭燃料を使用する船舶は、燃料不足の影響を受けることはありません。

勝利または敗北

戦闘やその他の出来事によって勝利ポイントが得られます。
一方がかなりの優位を占めた場合、和平協定の可能性があります。
和平協定には、領土の喪失または獲得、ゲーム内での所有物の獲得または喪失、それに伴って国家の基本経済に影響を与える場合があります。
また、敗戦国の船舶の引き渡しや、船舶建造の制限なども含まれる場合があります。

不安定な状態が高まりすぎると、革命によって戦争に敗北する可能性があります。
このような方法で敗北した戦争は、異常に厳しい条件をもたらします。
したがって、不安定な状態が高まっていることに気づいた場合は、軍事支出を抑えて社会改革を検討することをお勧めします。
それでも解決しない場合は、革命よりも和平交渉がずっと良い選択肢です。

戦闘中の艦隊

地図の活用

ズームアウトした状態のバトルマップでは色付きのドットとして艦船が表示され、ズームインすると艦船のグラフィックが表示されます。
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艦船は実際の大きさから、おおよそ2倍のサイズで表示されるため、実際よりも密集して見える場合があります。
艦船は地図やゲーム内で以下の接頭辞で表示されます。


BB:弩級戦艦
BC:巡洋戦艦
B:前弩級戦艦
CA:装甲巡洋艦/重巡洋艦
CL:軽巡洋艦
DD:駆逐艦
KE:コルベット(魚雷を搭載しないさまざまな小型水上戦闘艦艇を表すために使用されます)
TR:輸送船または商船
AMC:武装商船
AV:水上機母艦
SS:潜水艦
LT:陸上目標
MTB:魚雷艇(3隻のMTBからなる小隊)


地図のズームイン、ズームアウトは、ツールバーの+、-ボタンをクリックすることで行うことができます。
マウスのホイールを使用してズームインまたは、地図上でボックスを左クリックしてドラッグすることで、特定の地域にズームインすることもできます。
地図をスクロールするには、地図上で右クリックしてドラッグします。
これにより地球が回転します。
また、W-A-S-Dキーを使用して地図をスクロールすることもできます。
選択した師団を追跡するには、ロックボタンを使用します。
ツールバーの適切なボタンを押すことで、選択した師団に関するさまざまな情報(視程、レーダー範囲、砲の射程または射線)を表示することができます。
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船や師団の詳細については、右クリックして情報を表示することができます。
視程によっては、敵艦に関する情報が制限される場合があります。
初めに、船であることがわかり、次に艦種が特定され、最後に艦級が特定される場合があります。
船にマウスポインターを重ねると追加情報を取得することができます。
敵艦に右クリックして、特定のクラスに関する情報をシミュレートされた「Jane's Fighting Ships」から取得することもできます。
ツールバーの「show enlarged view」ボタンを押すと、現在の船の拡大ビューが表示されます。
これは、すべての砲が目標に対して向いているかどうかを確認するために非常に便利です。
また、敵艦の外観を確認するためにも役立ちます。
ポップアップが表示されると、表示される船がシフトしますが、拡大ビューを現在の船にロックすることも可能です。
シナリオが終了したら、ツールバーの「track chart」ボタンを使用して航跡を表示することができます。

Order of Battleタブ

地図の左側にあるOrder of Battleタブには、すべての艦船がリストされ、どのように組織されているかが表示されます。
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各側には1つ以上の軍があり、それらは艦船を含む師団に分割されます。
軍と師団を展開して、艦船を表示することができます。
艦船が損傷すると、ツリーの中の名前の横に*がつきます。
1つの*は軽い損傷、2つの**は中程度の損傷、3つの***は重い損傷を意味します。
名前の横に(M)が付いている場合、艦船は機雷を積載していることを示します。
OOBツリーのほとんどのオブジェクトは、右クリックをすることで、地図上で見つけたり、部隊、艦船、師団の詳細情報を見たりするなど、様々なメニューを開きます。
部隊はAIが制御している場合もあり、その場合は正確な位置を把握できず、制御することができない友好的な軍存在する事を意味します。
彼らは敵の発見を報告しますが、その報告は不完全で誤差があります。
AI制御の軍を制御することはできませんが、プレイヤーが制御する軍の師団のAI制御を変更することができます(以下を参照)。

ログ

ログタブに表示されるログリストには、ゲーム内で発生するすべての重要なイベントが表示されます。
現在のターン中のイベントは黒色で表示され、前のターンのイベントは灰色で表示されます。
イベントをクリックすると、そのイベントを引き起こした艦船の位置が地図上で表示されます。
また、友軍艦に関連するイベントを右クリックすると、艦船の詳細情報を取得できます。
艦船の沈没や魚雷の命中など、特定のイベントは異なる色やフォントで表示され、目立つようになっています。
イベントでゲームを一時停止するかどうか、メッセージボックスを表示するかどうかを設定できます。
詳細は「設定」を参照してください。
すべてのログは、ツールバーにあるログボタン(本のマークのボタン)を押すと利用可能な全ログウィンドウに記録されています。
全ログウィンドウでは、Ctr+Cを使用してクリップボードにコピーし、WordやWord Padに貼り付けることができます。
これはRTFファイルであり、被弾など、色のついた文字や太字などの書式が保持されます。
このようにして、戦闘後にログを閲覧したり、後日確認するために保存することができます。

レポートタブ

レポートタブには、AI制御の友軍部隊や潜水艦からの、敵の活動に関するすべての報告が収集されます。
レポートをクリックすると、マップ上でその場所が表示されます。
レポートはランダムに生成され、場所や敵の強さについて「戦争の霧」の影響を受けますので、注意してください。

目標地点タブ

このタブには、あなたの側の全ての目標地点がリストされます。
目標地点をクリックすると、地図上でその場所が強調表示されます。
勝利と目標地点に関しては、「勝利と目標地点」の項目を参照してください。

艦船の操舵

RuleTheWavesでは、指揮官として、個々の艦船に対して命令を出すのではなく(1隻の部隊の場合もあります)、部隊に対して命令を出します。
部隊は地図上で旗で表示されます。
四角形の旗はプレイヤーが制御する部隊を意味します。
三角形の旗はAIが制御する部隊を意味します。
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ヒント:小型の艦船はAIに指揮を委任することが好ましい場合があります。
これにより、大規模な戦闘では、大型艦に集中することができます。
また、命令を与えるのを忘れてしまったために、部隊が愚かな行動をすることを防ぐこともできます。
プレイ中に、選択したリアリズムレベルに従って(環境設定セクションを参照)、部隊のAI制御をオンとオフに切り替えることができます。


部隊ダイアログから指示を与える方法がいくつかあります。
部隊旗を右クリックすると、部隊ダイアログが表示されます。
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部隊ダイアログには、部隊内の艦船のリストと詳細が表示されます。
各艦船の詳細については、リストをダブルクリックしてください。
部隊の速度と進路を設定することもできます。
進路値の横にある矢印ボタンをクリックすると、マップが表示され、カーソルが十字になります。
その後、マップ上を左クリックすると、部隊にクリックした地点への進路が指示されます。


メイン画面の左下にあるパネルを使用することで、簡単に指示を出す方法がいくつかあります。
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  • 入力欄に進路や速度を入力すると、指示通りに機動します。
  • 矢印ボタンを押してマップを左クリックすると進路が自動入力されます。
    Shiftキーを押しながらマップを左クリックでも進路の自動入力ができます。
  • Ctrlキーを押しながらマップを左クリックすると、その地点まで移動するように指示を出します。
    同時に一時停止が解除され、指示した地点に到達するまで時間を進めます。
    部隊が指示した地点に到着するとゲームが一時停止します。
    またはゲームを一時停止させる原因が発生した場合も一時停止します。

AI制御のオン/オフは、AI制御のチェックボックスをクリックすることで切り替えることができます。
リアリズムレベルによって制限がある場合もあります。

陣形

陣形は艦船の並び方に影響します。
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  • 単縦陣は、すべての艦が旗艦の後ろに縦一列に並びます。
    大型の艦船部隊でよく用いられ、火力を最大限に活用し、艦船同士が射線を妨害しないようにします。
  • 単横陣は、部隊が旗艦を中心に横一列に並びます。
    魚雷攻撃を回避する場合、退却する場合、または巡洋艦部隊を指揮する場合によく使用されます。
  • 索敵線は、艦船同士の間隔が大きい横列陣のような形で並びます。
    敵を発見するために偵察部隊で使用されます。
  • スクリーンは、支援している部隊の前方にアーチ状に広がって並びます。
    大型艦部隊にたいして、駆逐艦や巡洋艦部隊がスクリーンで支援します。
    単縦陣以外の陣形では、夜間や視界が悪い場合などに、艦船が仲間を見失い、艦隊から離れてしまう危険があります。
    単横陣の大型艦(CLより大きい)は、しばらくすると陣形が乱れる傾向があります。

役割

師団には役割を割り当てることができます。
AIは役割にそって師団を行動させます。


  • Independent:独立
    独立師団は基本的に他の友軍部隊には関心を持ちませんが、艦隊旗艦の進行方向に沿って行動します。
    艦隊旗艦自体は常に独立状態です。
  • Core:コア
    コア師団は、先導師団に追従します。
    基本的に主力艦隊に所属する戦艦師団に使用されます。
  • Support:サポート
    サポート師団は、先導師団の後方や、先導師団の非戦闘側に位置し敵の射線を避けようとします。
    基本的に戦艦・巡洋艦師団をサポートする駆逐艦師団が使用します。
    サポート駆逐師団は、艦長が適切と判断したときに敵に対して魚雷攻撃や反撃を行います。
  • Scout:偵察
    偵察師団は、自分たちの先導師団からかなりの距離をおいて、艦船を広く展開します。
    基本的に、敵主力を求めて偵察する巡洋艦師団で使用されます。
  • screen:スクリーン
    スクリーン師団は、先導師団のすぐ前方にスクリーンを形成します。
    通常は、大型艦の進路をスクリーニングする軽巡洋艦または駆逐艦で使用されます。
  • Patorl:パトロール
    パトロール師団は、目標の周りをパトロールします。
    通常はAI制御の沿岸部隊などの巡回任務に使用されます。
    ただし、ある地域に師団を滞在させたい場合は、師団をパトロールに割り当てることが役立つかもしれません。
    敵から遠ざけたい航空母艦を守るための師団や、ある地域を守備するための師団に対して使用できるかもしれません。

すべての役割が、すべての艦種で使用できるわけではありません。
これは、歴史的な海軍事情を反映するためです。
たとえば、戦艦師団を偵察に配置することはできません。
また、駆逐艦師団を偵察に配置することも、その師団がすべて1,500トン以上でない限りはできません。
これは、初期の駆逐艦の制約を反映したものです。
第一次世界大戦の駆逐艦は小型で航海や通信手段が劣っていたため、偵察には使用されませんでした。
代わりに、スクリーンに配置することができます。


  • Lead division:先導師団
    先導師団は上記の役割に関連する師団です。
    たとえば、サポート・スクリーンを受ける師団です。
    独立師団を除くすべての部隊には先導師団があります。

「turn together」のチェックボックスを使用すると、敵や魚雷攻撃などから素早く回避したい場合に、一列に並んだ部隊に一緒に回転するよう指示することができます。
単縦陣で航行している部隊に指示をだす際に効果的です。
単縦陣で航行している部隊に指示を出すと旗艦が回頭し、その航跡に追従して回頭します。
「turn together」をオンにしていると、部隊の各艦が旗艦に追従せず現在地点から回頭を開始します。
これによって旗艦を狙った魚雷が後続する2番艦に命中する可能性を減らすことができます。


部隊ダイアログは、OOBツリーで部隊を右クリックし、ポップアップメニューから「ステータス」を選択することでアクセスすることもできます。
また、部隊や艦船を探したい場合に、選んだ部隊を画面中央に表示することもできます。

速度

戦闘では、船を最高速度で走らせたいと思うかもしれません。
しかし、船を最高速度で走らせることにはいくつかの欠点があります。
特に初期の時期においては、最高速度は本当に必要な時まで温存すべきです。
最高速度で一定時間航行すると、「グレートの詰まり」が生じ、速度が1ノット低下します。
さらに一定期間経過すると、「機関員の疲労」が発生し、速度が2ノット低下します。
石炭を燃料とする船舶はこれに敏感であり、VTEエンジンを搭載した船舶はさらに敏感です。
速度を巡航速度以下に下げると、乗組員はやがてグレートを清掃し、エンジンを回復させますが、回復には長い時間がかかります。
長時間にわたって最高速度を維持すると、エンジンの故障を引き起こす可能性があります。
特に速度を重視したエンジンを搭載した船舶では、そうした故障が頻発します。
戦闘中、最高速度で25ノット以上の船舶は、振動によって砲撃精度にペナルティが生じます。
また、最高速度で航行する部隊は、他の艦が追いつけず、しばしば散開した形態になります。
基本的には、部隊の速度を最高速度よりも数ノット低く保つことが望ましいです。
そのために[max-2]の最高速度から2ノット低い速度を指定するボタンがあります。

照準

基本的に、AI砲術士官が照準を担当します。
ただし、Admiral’s mode 以外でAI制御されていない師団に対しては、自分で一時的な目標を指定できます。
手動で一時的な目標を指定すると、その目標が射程外になったり、見えなくなったりするまで射撃を続けます。
その後、照準指揮はAI砲術士官に戻ります。
これにより、より重要な目標を逃す可能性があることに注意してください。
手動照準命令を与えた場合は、自分の艦が何を撃っているか常に注意する必要があります。


手動照準モードでは、照準は完全にプレイヤーが担当します。
目標が射程外、または見えない場合、艦船は射撃を停止します。
したがって、師団に手動照準を割り当てた場合は、常にプレイヤーが監視することをお勧めします。


Rear Admiral’s または Captain’sでプレイしている場合、10分間発砲停止、または無期限発砲停止命令を指示することもできます。
また、魚雷の発射を控えるように命令することもできます。
ただし、発砲停止命令を受けた艦船は、敵から攻撃を受けながらも反撃しないことがあります。
したがって、手動照準と同様に、艦船が何をしているかに注意を払う必要があります。


副砲と魚雷は常にAI砲術士官が担当します。
時々、副砲が射程範囲内の目標に向けて撃たないことがあります。
これは、既に多数の艦船がその目標に向けて射撃しており、さらに砲撃数が増えると観測が困難になり精度が低下するため、AI砲術士官が発砲停止を決定したためです。

ターンの進行

ゲームは1ターンが1分として処理されます。
時間が進められると、連続的にターンが処理されリアルタイムのような状態を作り出します。
船は滑らかに動いているように見えますが、実際は1分のターンの連続で処理されています。


ターンボタンを押すと1分のターンが処理されます。
Run 5を実行すると、ゲームが5分間実行されます。
Runを実行すると、何か重要なことが起こってゲームが一時停止するか、ターンボタンまたは一時停止が押されるまでゲームが進行します(またはPキー)。
数字キーを押すと、押した数字分だけターンが進行します。
たとえば、7を押すと、ゲームが7分間実行されます。
[>]キーは便利なショートカットです。
接敵している場合はゲームを5分間進行し、敵と接触していない場合は1時間進行し、何か重要なことが起こった場合には一時停止します。
ゲームを自動的に一時停止するイベントは設定可能です。


ツールバーのゲームスピードコントロールでゲームスピードを調整できます。
スピードは超高速からリアルタイムまで変化します。
ultra-fastの場合、現実の1秒でゲーム内は数分が経過します。
Normalの場合、現実の1秒でゲーム内は1分が経過します。
これらはコンピュータのパフォーマンスと関与する船の数によってわずかに変化します。
低速でプレイしている際に一時停止する場合、現在進行中の1ターン分(1分間)が処理されるまで一時停止しません。
その間、表示には「Pause pending(一時停止保留中)」と表示されます。
高速で時間を進めている際に敵艦が目視された場合、速度はNormalに戻ります。
したがって、敵がいない場合は安全にゲームスピードを上げることができます。

被弾と被害

イベントログには、攻撃の命中について詳細が表示されます。
自分の船への命中については、被弾場所と装甲の部位が詳細に記載されます。
ヒット後にアスタリスク[*] が付いている場合は、装甲を貫通したことを示します。
装甲を貫通していない場合は、無傷か微細な被害しかありません。

装甲の種類は次のとおりです。


  • B:ベルト:主装甲帯。
  • BU:上部ベルト:主装甲帯の上端、または船体の上部を保護する装甲。
  • BE:ベルトエクステンド:船の端部、およびボイラーの換気口・煙路等を保護する装甲。
  • D:デッキ:主要甲板装甲。
  • DE:デッキエクステンド:BEの甲板バージョン。
  • T:ターレット:主砲塔装甲。
  • TT:ターレットトップ:主砲塔天蓋装甲。
  • SEC:セカンダリ : 副砲装甲。
  • CT:艦橋装甲。

交戦距離は、ベルト装甲・甲板装甲のどちらに命中するかに影響を与えます。
遠距離では甲板への命中がより頻繁に起こります。


被弾によって構造または浮力のいずれかのダメージを受けます。
浮力は艦船の速度に影響を与え、最終的には艦船を沈没させます。
構造への損害は直接的には船舶に危険を及ぼしません。
しかし、広範な構造損傷は砲撃精度や発射速度、ダメージコントロールなどの艦船の全体的な性能に影響を与えます。


個々の主砲塔も損傷を受ける可能性があります。
砲塔は完全に破壊されることもあり、これは戦闘中には復旧しません。
船員が修理可能な程度の損傷はしばらく経てば復旧します。
非貫通弾が砲塔を無力化することがあり、その確率は弾丸が大きいほど増加します。
また、機械的な故障によって砲塔が動かなくなることもあります。
砲塔への貫通弾は、弾薬の引火を引き起こす可能性があります。
これは、船舶を破壊するか、2つの砲塔を焼き尽くす可能性があります。
これが発生する可能性は、時代とともに変化する国家特性に依存します。


エンジンルームへの命中は、ほとんどの場合に船舶の速度に影響を与えます。
水線部への命中や魚雷の命中は、徐々に浮力損傷を引き起こす進行性の浸水を引き起こす可能性があります。
ダメージコントロールは浸水を止めようとします。
低速航行している場合、浸水を減らせる確率が増加します。
浸水中に高速航行すると、船舶が危険にさらされる可能性があります。
浸水対策として、10ノットが「安全な」速度です。
船が沈むと、ただ海中に転覆して消えるだけではありません。
船は数時間にわたって沈没中状態になることがあります。
敵の船が沈没しているのか、単に重損を受けているのかを確定する方法はないので、沈没する船が砲撃指揮官によって標的とされる可能性があります。
これは、実際は提督が意思決定を行わなければならなかった状況を再現しています。


船の詳細ウィンドウでは、船に影響を与えたすべての出来事を確認できます。
これには、船が受けた命中やその位置、重大な被害などが含まれます。
##のマークが付いている命中報告は、船が既に沈没している状態での命中を意味します。
プレイ中には、発砲した船の名前は表示されません。
シナリオが終わった後、どの船・航空ユニットがどの命中を与えたのかを正確に確認できます。
船が沈没し、敵があまり近くにいない場合に、味方の軽艦艇が近くにいる場合、生存者を救助するために船を部隊から離脱させるかどうかの質問が表示されます。
生存者の救助は勝利ポイントを獲得します。
これはどちらの陣営の生存者を救出した場合であっても有効です。
海戦は騎士道精神に則って行われるものです。
また、敵の捕虜は宣伝に役立ちます。

被弾の位置

  • 至近弾: 装甲のない艦船の浮力に損傷を与えるか、小型艦の砲塔や未装甲の副砲・三次砲を破壊する可能性がある。
  • 砲塔: 砲塔に破壊または損傷を与える可能性があります。
    砲塔装甲を貫通すると、弾薬に引火し致命的な爆発を引き起こす可能性があります。
  • 船体: 浮力に損傷を与えます。
  • 機関室: 速度に影響を与え、浮力に損傷を与えます。
  • 上部構造物: 構造物に損傷を与え、未装甲の副砲・三次砲に損傷を与える可能性があります。
  • 魚雷発射管: 魚雷発射管を破壊し、魚雷に誘爆しさらなる損害を与える可能性があります。
    水中魚雷発射管に命中すると、ひどい浸水を引き起こす可能性があります。
  • ミサイルランチャー: ランチャー破壊または損傷を与える可能性があります。
    ミサイルに誘爆する可能性があり、さらなる損害を与える可能性があります。
  • 副砲: 副砲に破壊または損傷を与える可能性があります。
  • クリティカルヒット: 舵の損傷、壊滅的な機関損傷、弾薬庫への命中、射撃指揮装置、指揮所および艦橋への命中、電気システムの損傷、喫水線下への命中を含みます。
    船が運んでいた機雷が爆発し、壊滅的な被害を与える可能性もあります。

ほとんどの命中は、追加で上部構造物に損傷を与える可能性があります。
非装甲部位へのAP弾の命中は、信管が作動せず爆発しない「pass-through hits」となる場合があります。
このような命中は最小限の被害しか与えません。
魚雷の命中は浮力に大規模な損傷を与え、破孔から浸水を引き起こす可能性があります。
また、機関損傷や主砲塔の損傷も引き起こす可能性があります。
なお、「上部構造物」という用語は幅広く適用されています。
上部構造物の損傷は、主甲板装甲上の領域への損傷と考えることができます。

火災

艦船にダメージが蓄積されると、火災が発生することがあります。
火災は命中弾によって発生しますが、HE弾はその確率が高くなります。
火災のリスクは艦種によって異なり、CV、TR、AMC、AV、Bが最も火災が発生しやすい艦種です。
初期の火災はあまり大きなダメージを与えません。
それは、ダメージコントロールによってうまく対処されるか、燃え広がるかのどちらかです。
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大火災に発展すると、艦の上部構造物が侵食され、他のダメージコントロールに支障をきたしたり、火災発生率に影響を与えます。
また、砲兵やダメージコントロール班が火災との戦いに集中するために砲撃が中断されることもあります。
火災レベルは船の詳細ウィンドウに表示され、マップのポップアップにも表示されます。
火災中の艦船は、より多くの煙を発生させ、視界を遮ります。
火災中の艦船は夜間に見つけやすくなりますが、艦級の識別は難しいです。
火災はゲームの初期段階では発生率が高く、ダメージコントロールの研究によって発生率が軽減されます。
初期段階では、AP弾の貫通力が比較的低いため、大型艦にHE弾を発射して火災を引き起こすことは有効な戦略選択肢となる場合があります。

砲撃

艦船の砲撃には多くの要因が影響します。
砲撃の精度は、以下によって決まります。


  • 技術(射撃指揮装置の研究レベル)
  • 乗員の練度
  • 艦船に搭載された射撃指揮装置のタイプ
  • 砲撃側の転舵
  • 狙われている側の転舵
  • 前回の砲撃結果
  • 海の状態
  • 煙による視界への干渉
  • 砲撃側の構造物の損傷度
  • 交戦距離
  • 複数の艦船が同一目標を同時に狙う場合
  • 狙われている側の回避行動
  • 薄明時(夜明けと日没の1時間前後において、東方向から撃つとペナルティが課されます)
  • 眩しさ(太陽から45度以内で、天気が晴れ・半分くらい曇っている時、夜明けと日没の1時間前後はペナルティが課せられます)。

総括すると、艦船の砲撃で最良の結果を得るには、できるだけ多くの砲を装備し、敵側に煙が流れて射線を遮らないようにしながら、直進している状態で砲撃する必要があります。
もちろん、直進することで敵の魚雷の的になりやすくなるため、バランスを保つ必要があります。

発射速度(ROF)は以下によって決まります。


  • 技術(砲架の研究レベル)
  • 乗員の練度
  • 砲撃側の転舵
  • 海の状態
  • 煙の干渉(煙は発射速度には影響しませんが、照準の修正に影響します)
  • 砲撃側の構造物の損傷度
  • 交戦距離
  • 視界

弾薬が減ってきた艦は、弾薬を節約するために発射速度が低くなり、砲撃対象を選ぶ際にも慎重になります。
AI砲術指揮官も、遠距離の小型艦に対して大口径砲を発射する際には、弾薬を控えめに使用します。
新たな目標に対して発砲する際は、適正射程距離を見つけるまで射撃速度を絞るため、発射速度と精度が低下します。
戦闘中には、船の詳細画面で精度や射撃速度に影響を与えるすべての要素を確認することができます。

魚雷

魚雷発射は自動化され、適切な標的が射程内にある場合、AI水雷指揮官によって魚雷が発射されます。
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水中魚雷管は25ノット以上の速度で発射できません。
captain’s mode(設定の項目を参照)では、魚雷発射を指示することができます。
魚雷はあなたの艦船に深刻な被害を与える可能性があります。
敵の魚雷射程内にあるときには長時間直進しないよう注意する必要があります。
魚雷は後方から追いかけるように発射するよりも、前方や側方からの方が発射がしやすいことにも注意してください。

天気と視界

天候によって視界が変化します。
天気には、海の荒れ具合と降水量の2つのパラメーターがあり、これらはマップの右下隅に表示されます。
降水量のレベルは、ツールバーにグラフィックとして表示されます。
海の荒れ具合は、実際には風力を表しており、ボーフォート風力階級で表されます。
荒天は視界を低下させ、小型艦船が最も被害を受けるようになります。
また、大破した船舶が沈没する可能性もあります。重い波により、魚雷の精度や信頼性も低下します。
また、軽量船舶が最も影響を受け、船の速度も制限されます。
降水量のレベルは、霧、靄、雨、雪をシミュレートします。
靄や雨/雪により、視程が低下することがあります。荒天では霧が発生しにくくなり、雨のリスクが高まります。

煙は20世紀前半の海戦において、視界に深刻な影響を与えました。
石炭を燃料とする船が全力で進むと多量の煙を発生させます。
石油を燃料とする船も視界に干渉する煙を発生させますが石炭よりましです。
煙は、ゲーム内で複数の方法でシミュレーションされます。
目標の船の煙突煙を除いて、船から出る煙が射線を遮る場合、射撃精度に影響を与えます。


駆逐艦や軽巡洋艦は、煙幕を張ることができます。
煙幕は、最大5分間継続して展開することができます。
再度煙幕を張るためには、20分間の準備が必要です。
多量の煙生成はボイラーを汚すでしょう。
煙幕は完全に不透明とまではいきませんが、通常の煙突煙よりも厚く、射撃精度に影響を与えます。
煙幕は、煙幕を展開している船自身の射撃に対しても影響を与えます。
軽巡洋艦は、研究によって煙幕フロートを装備することができるようになります。
煙幕フロートは、最も濃い場所では視界を遮断し、煙突煙と同様の効果を引き起こします。
煙幕フロートは、captain’s modeでは手動で指示することができます。
他のリアリズムレベルでは、搭載している船が離脱する必要がある場合、AI艦長が必要に応じて展開します。
軽巡洋艦は3つから5つの煙幕フロートを搭載します。
後にこれらは煙幕発生装置に置き換えられます。
多数の石炭機関船が高速で移動し、狭い海域で砲撃を行うことにより、海域に蓄積された煙は徐々に周囲の全船の視認範囲を低下させます。
風が強い場合、煙はより速く拡散し、視界への影響も少なくなります。

魚雷艇

戦闘が行われる地域にMTB基地がある場合、夜間の沿岸地域にMTB部隊が出現します。
これらは常にAIによって制御され、周辺を移動し、発見した敵艦船を攻撃します。
昼間になると自動的に撤退します。
対艦ミサイルが開発された時点で、MTBはミサイルを装備し、ミサイル艇に置き換えられます。

戦闘における機雷原

機雷原には、友好的な機雷原と敵の機雷原の2種類があります。
船舶は両方を自動的に避けようとします。
さらに、予期しない敵の機雷原がある場合もあり、これは不快なサプライズとなります。
機雷による被害は、船が魚雷攻撃を受けたか、機雷に触れたかについて、史実でも判断が難しかった場合があったため、魚雷攻撃として報告される可能性があります。
詳しくは「機雷戦」も参照してください。

陸上目標

陸上目標は、移動できない艦船に似ています。
主に非武装の砲撃目標、または沿岸砲台のどちらかです。
彼らは艦船と同様に目標となります。
当然ですが、艦船は彼らに向けて魚雷を発射しません。
一部のシナリオでは、陸上目標の破壊がシナリオ目標になっています。
空港は陸上目標であり、砲撃によって狙われることがあります。
陸上目標は、かなり遠く(視界外)からでも発見できます。
これは、陸上目標が不動の建築物であるため、場所が事前に知られていることをシミュレートしています。

戦闘における潜水艦

潜水艦は哨戒区域を持ち、その区域内にいる敵艦船を攻撃することができます。
敵艦船を発見した場合、敵艦をやりすごすため、しばらく潜航します。
その後浮上してから敵との遭遇を報告するため、遭遇から報告まで時間がかかります。


駆逐艦は、付近の大型艦船を潜水艦の攻撃から保護します。
これにより、潜水艦側は攻撃が難しくなり、攻撃前に発見される可能性が高くなります。
また、対潜能力を持った艦が潜水艦を撃沈する可能性もあります。


20世紀初頭の潜水艦作戦は、天候によって深刻な影響を受けました。
風が弱すぎると、潜水艦はより簡単に発見され、攻撃が困難になります。
海の状態が荒すぎると、潜水艦は攻撃深度を保つことができず、観測が困難になります。
Sea State(海況)2から5が潜水艦にとって最適です。


初期の潜水艦は、信頼性が低く、制御が困難で、他の海軍作戦と連携することが難しかったことがよく知られています。
これを反映して、各潜水艦には信頼性の能力値があり、大まかに言って、潜水艦が目標を観測できる時間の割合を決定します。


潜水艦や魚雷の軌跡の誤報が頻繁にあり、これらが作戦に大きな影響を与えることがありました。
このことは、ゲーム内で実在しない潜水艦が目撃されることでシミュレートされます。
自分たちの水上艦と一緒に作戦行動している味方の潜水艦がいるエリアからは距離を取ることが良いでしょう。
誤認が恥ずかしい結果につながるかもしれません。

戦術戦闘におけるプリファレンス

多くのレポートでの詳細レベルや、ゲームマップに表示される内容の設定に加えて、ゲームを一時停止させるイベントを選択することも可能です。
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さらに、プレイヤーは3つのリアリズムレベルのうち1つを選択することができます。
なお、多くの戦闘には、AIが制御する味方部隊が存在する場合があります。
これらはリアリズムレベルに影響を受けません。

ADMIRAL’S MODE(提督・大将)

ADMIRALモードは最高のリアリズムを実現します。
プレイヤーは各部隊の先導師団にしか命令を与えることができません。
その他の師団は役割を選択することでのみ制御できます。
手動によるターゲティングは許可されていません。
第一次世界大戦や第二次世界大戦での艦隊指揮官を体験したい場合は、このモードでプレイしてください。

REAR ADMIRAL’S MODE(少将)

艦隊旗艦の視界内にいる限り、任意の師団を手動またはAI制御に置くことができます。
師団に対して攻撃目標指示を出すことができます。
勝利ポイントは10%減少します。

CAPTAIN’S MODE(艦長)

任意の師団を自由に手動またはAI制御に置くことができます。
師団または個別の艦船に対して攻撃目標指示を出すことができます。
勝利ポイントは20%減少します。

部隊命令

特にADMIRAL’S MODEでは、部隊命令が全軍に影響を与える可能性があります。
OOBツリーの部隊を右クリックして、部隊命令ダイアログを開きます。


  • Flotilla attack:フロティラアタック
    駆逐艦への攻撃命令です。
    傷ついた敵艦隊を撃破するために使用することができます。
    また、主力艦の撤退をカバーするための切り札として使用することもできます。
    ただし、命令の伝達に時間がかかるため、攻撃を開始するまでに数分かかることがあります。
    フロティラアタックが発令中であることを忘れないために、メインウィンドウの左側に黒い旗が表示されます。
    メインマップウィンドウのフロティラアタック旗を右クリックすると、すべてのフロティラアタックを取り消すことができます。
    設計者のメモ:一部の海軍では、艦船が魚雷攻撃を実行していることを知らせるために黒い旗が掲揚されました。
  • Rally:再集結・反撃
    これにより、艦隊の士気が高まり、被弾した艦隊が戦い続けられる可能性が高くなります。
    ただし、艦隊が重い損害を受けた場合や、弾薬が不足している場合には、効果は一時的になります。
  • Disengage:撤退
    これにより、部隊の士気が低下します。
    部下の師団が交戦距離を遠くしたり、後退したりする傾向が高くなります。
  • Change Lead division:先導師団の変更
    先導師団を変更することができます。
    シナリオごとに1回しか行えないようになっており、これは悪用を防止するためです。
    ADMIRALモードでプレイしていて、全軍の進路を変える必要がある場合や、戦闘艦隊が巡航陣形にある状態で、先導部隊を反対側の列に配置したい場合に便利です。
    ただし、この命令を使用して戦列の進路を逆転させると、艦隊内でかなりの混乱を引き起こす可能性があります。
  • Battle Turn Away:180度一斉回頭
    この命令は研究によって使用可能になります。
    これは、部隊の各艦船が180度回頭することで部隊の旗艦をを変更するように機動します。
    この機動は戦列の進路を一度に逆転させるために最適化されています。
    それでも一部の混乱を引き起こす可能性があります。

シナリオの勝利と目標

勝利レベルは、敵艦船の損傷や撃沈によって得られるポイントに依存します。
船を撃沈することは、単に損傷を与えるよりもはるかに多くのポイントを獲得します。
シナリオ開始時に、ボーナスポイントを与えるいくつかの目標が提示されます。
これらは基本的に数隻の敵艦船を撃沈することです。
対象となるのは600トン以上の船を、目標地点から100海里以内で撃沈した場合です。
これは、小さな哨戒艇やコルベットを撃沈しても条件を達成できないことを意味します。
目標の場所を見つけるには、目標リストでそれをクリックすると、地図上に目標の場所が表示されます。