怪文書(ブレン・テン)

Last-modified: 2019-04-15 (月) 11:46:22
ブレン・テン_色帯兜鬼

どいつもこいつもガキみたいな外見に騙されてるがね、アイツはあれでウルムチじゃちょいと知られた札付きのワルだったのさ。殺しと盗みに始まり群れずに出来る悪事なら何でもござれでついた渾名は"色帯兜鬼(スゥタイドォグェイ)"。あのリボンを見ただけでそこらの粋がったゴロツキも金玉が縮みあがったもんさ。
おや?信じてないな?なに?人形じゃ人間に害を及ぼせない?ははぁ。ごもっとも。あまり知られてないことだがね、アイツには相棒がいたのさ。あのガキンチョに指輪までくれてやるほど入れ込んだ相棒がな。そいつ?ポリ公がうるさくなってきたんで雲隠れしてどこぞのPMCに潜り込んでほとぼりを冷ましてるよ。やけに詳しいなって?ニブいねぇオタク。
……やれっ、ブレン・テン!
「ツイてないですね、あなたたち……」

 

BANG!!!

 

ひい、ふう、みい……
「世も末ですね。強盗団って、まだ子供じゃないですか」
おい、死体数えてんだから話しかけるな。……まぁ今のモスクワでヤンチャするヤツなんぞ食いっぱぐれた孤児くらいのもんだろう。この先生きてたってロクなこたぁねえさ、さくっとあの世に送ってやるのが世のため人のためこいつらのためってもんだ。来世に乞うご期待ってな。
「なんてヒドい言い方!血も涙もないですね指揮官!あ、」
BANG!!
「まだ一人残ってましたよ」
躊躇いなく脳天ブチ抜くヤツが言うかねまったく……あーあ、こりゃまた若いな……まだ10かそこらかな?……ひでーやつだよお前は。
「どの口で言うんですか!助けてあげたんだから少しは感謝してくださいね!」
へいへい、代わりに手を汚してくれる相棒がいて俺ぁ幸せ者ですよと……ん、ヨシ。これで全員だ。帰るぞブレン・テン。後の始末は野犬と神様にお任せだ。
「神様なんていませんよ。いたらとっくに私達に天罰が下ってますからね!」
そりゃ違いねえ。

ブレン・テン_続・色帯兜鬼(R-18)