怪文書(9A-91)

Last-modified: 2019-09-24 (火) 23:03:04
9A-91は考える

「指揮官はどうしたらもっともっと私のことを見てくれるのでしょう…」
わたし、9A-91は考える。尊敬する愛する指揮官の意識に深く深く残る方法を。
「指揮官と結ばれたらもっと私のことを見てくれるのでしょうか」
誓約。それは指揮官と人形が深い絆で結ばれたとき指揮官から送られる寵愛の証。
「けれど、指揮官はみんなにあの指輪をプレゼントしています…」
人形にとっては特別な意味を持つ指輪だけれど、指揮官は仲良くなった子にはすぐに渡している
「私の手にだってほら、指揮官からいただいた指輪がはまっています」
つまりこれでは指揮官の中に残ることはできない
「どうすればいいんでしょう…」
わたし、9A-91は考える。尊敬する愛する指揮官の意識に深く深く残る方法を。

9A hazard

「私を…見てください…♥️指揮官…みてください…指揮官…」
基地は虚ろな表情でうわ言の様に口に出しながら大量に増えた9A-91がたむろしていた
「指揮官…大丈夫ですか?」
G36が呼び掛けてくる
「私は大丈夫だ…しかしG36…その腕は痛くないか?」
G36は屋根裏で9A-91に襲われた際左腕を噛まれ一部表皮が剥がれていて痛々しい
「私は人形ですから…しかしここに居てはいつ見つかるかわかりません。なんとか基地の外にでませんと…」
私たちはデータールームに缶詰めにされている。G36は気丈に振る舞っているが帰って来てからずっと頬が赤くまだ汗が止まっていない。
基地の内部も基地の外も増えた9A-91でいっぱいになっており逃げ出すのも困難な状況だ…その時外からヘリのローター音がした
「指揮官さまー!助けにきましたぁー!」
カリーナがヘリを手配してくれたらしい…これで助かると思った矢先爆発音と共にヘリが撃墜された…416が殺傷榴弾を撃ったようだ
「指揮官…わたし…もう耐えられません♥️」
G36がいきなり押し倒して来た
「私を…わたしだけを見てください…♥️」
どうやら9A-91は感染するらしい。ドアが破られ9A-91に感染した人形達が雪崩れ込んできた…中には416やWA2000等のエリート人形も居た…私は基地の人形達にロシアされるのだろう…
TO BE Continue……

グリフィンドリームマッチ9A-91VSクラウすおさん

「今夜はロシア代表9A-91選手VSフィンランド代表クラウすおさんの夢の対決です!このカードは今まで実現しませんでしたが今夜ついに実現致しましたぁ!」
両者握手を交わした後すぐさまゴング鳴る
「おおっと!ここでクラウすおさん9A91選手に覆い被さったぁ!これは9A91の尊厳は完全破壊まで秒読みかぁ!」
「スオミちゃん…優しくしてね…♥」
「9A91選手これを合意しましたぁ!これでは9A91選手のメンタルモデルをレイプすることは叶いません!これにはクラウすおさんもたじたじ!赤面しています!」
「コイツハロシアスオコイツハロシアスオコイツハロシアスオ…」
「クラウすおさんロシアへの憎悪を高めていくぅ~!9A91選手瞳に涙を浮かべています!合意したのにこれではあんまりだと言わんばかりですが下着は湿気を放っています!」
「私の答えはこれすおぉぉぉ!」
「クラウすおさん9A91選手にロメロ・スペシャルをかけたぁー!しかし9A91選手恍惚とした表情だぁー!これは効いていません!」
「スオミちゃん…痛いです…♥でも…それが快感です…♥ウヒヒヒヒヒ…♥」
「ここでお時間となりましたので中継は終了させて頂きます。実況はグリフィンS05地区指揮官の○○でした。」

愛ってなんだ

9A-91は気付いた、カリーナの左薬指にシルバーのリングが嵌まっているのに
「おかしいですよね?カリーナさんが指輪を付けたって強くなる訳じゃ無いのに…ほんとうに変…」
しかし9A-91は最近指揮官が余りかまってくれないことが心に引っ掛かっていたためカリーナに聞くことにした
「カリーナさん…どうして指輪をしているのでしょうか?人間のカリーナさんには強くなるのに必要無いのに」
カリーナは優しい微笑みを浮かべながら答えた
「9A-91さん、人間は愛し合う2人でお揃いの指輪を嵌めるんですよ」
9A-91は更に聞いた
「どなたに貰ったのですか…?」
カリーナは恥ずかしながら答えた
「指揮官さまです♥」
9A-91はカリーナの元から走って逃げ出した…
(愛し合う2人の指輪…?人間同士の愛…私には向けられない愛…)
9A-91は走った涙を隠す為…心が壊れてしまわないように気を紛らわせる為…

夜彷徨う者

9A-91は指揮官を求めて彷徨う。そんな噂があるらしい。
ある一点を除けば、よくある話だ。
それは既に放棄された基地の廃墟で目撃された点だ。
不気味には思ったが、我が基地に9A-91を迎え入れることができるかもしれないという欲に目が眩み便器と化しているASValを引き連れ、私は捜索に向かったのだった。
「あすちゃん、人形の反応はあるかい?」
「ないですよぉ…こんなところに戦術人形なんかいるはずないじゃないですか…」
捜索開始からすでに半日。時刻は21時を回っている。
未だに9A-91は見つからない。それどころか痕跡の一つも見つけられないでいる。
やはりデマだったか…。そう思い帰ることにした。
「あすちゃん、そろそろ帰ろうか。」
返事がない。
「あすちゃん…?」
周囲には、誰もいない。何かがおかしい…背後に違和感を感じて振り返った。
「私を見てください…❤」
爛々と光る目から放たれる粘つく視線とと湿度。最後に感じたのはそれだけだった。

9A91と哀しみと後方支援

私が社員寮に帰ると9A-91が出迎えてくれた。
「指揮官…サウナで一汗かきますか?それとも…私で一汗かきますか♥️」
私は疲れた声で言い返した
「やめてくれ9A…というか指揮官である私は商品であるお前たち人形に手を出してはいけないって何度も言ってあるだろ?」
その日の私は月に一度くるアノ日だったため9A-91のロシアな絡みを少し強めに断ってしまった。9A-91はシュンとした顔になっていたかわいい。
アノ日から数日がたったある日事件は起こった。その日は9A-91に後方支援に行って貰う日だった。
「ダズビダーニャ…指揮官…お大事に…」
9A91はそう言い後方支援へと向かった
2:30…それだけあれば帰ってこられる現場救助任務だったが彼女は帰って来なかった。
彼女の部隊の他のメンバーは無事に帰還したため取り調べした所、帰還途中に別行動を取り基地で落ち合う予定と言う事だった。
しかし任務を出てからもう4時間以上経っていたがまだ帰還の気配は無かったため救援チームを派遣することになった。
救援任務開始から5時間…9A91の反応は基地の裏の「黒い森」と呼ばれる地域から検出された。
数時間後救援チームからライブ映像が送られて来た。
9A91は川の畔にテントを設営し三角座りで水面を見つめていた。
「9A91ちゃん!探したよ!」
AS-VALの呼び掛けに反応する9A91は生気の抜けた目をしていた。私も呼び掛けを行う。
「9A91…これはどういうつもりだ?誓約していなかったら解雇される案件だぞ?」
出来るだけ優しく言ったつもりだったが9A91は泣き出してしまった
「…うう…だって…指揮官がもう私に構って欲しく無いって…だからいっそ消えてしまおうとおもって…ヒックヒック…私は指揮官の所以外に居場所がないんです…だから消えてしまうしかないんです……うあああぁぁぁぁ…」
9A91は泣き叫びながらその場に丸まった。
「AS-VAL…とにかく9A91を回収してくれ…」
私は救援チームが帰還するまでに9A91をどう説得すれば良いのか考えなければならなくなった。

イタズラ

「グス…指揮官…私の姿を…その目に刻んでください…」パァン…ドチャ
指揮官のちょっとしたイタズラ心で暫く疎遠な対応をされた9Aのメンタルモデルはたちまち荒んでいった
その結果9Aは指揮官の思いもよらない行動に出た
9Aは指揮官の居る執務室へ現れ、自分の銃の銃口を口に咥え、トリガーを引いた
辺り一面に9Aの身体の内容物が散らばり、指揮官の体中にこびりついた
オイルや彼女の香りを感じながら指揮官は何もすることは出来ずただただ立ち尽くした
9Aの代わりに副官業務を行っていたIWS2000が執務室へ戻るまでの1時間ただ立ち尽くした
その後、指揮官は復元した9Aと片時も離れる事はなかった
しかし、その顔には嘗ての様なイタズラっ子のような笑顔が戻ることはなかったという
めでたしめでたし