怪文書(M4SOPMODⅡ)

Last-modified: 2019-07-27 (土) 16:15:24
鉄血食べてる時だけ静かなんだよな
 

ペキッ…ボリボリ…

 

そぷこが鉄血犬のメインセンサーから指を突っ込み頭蓋を開き、中に詰まったすかすかのICを剥がして食べる。
たいしておいしいものでもないが食料品に困窮する前線ではかけがえのない補給だ。
当然ごまんと倒してきたものだから食べ飽きるほどに飽きている。そんなそぷこに指揮官は魔法の瓶をくれたのだ。

 

「シオコショーとショウユすごいね!これならいくらでも食べられるよ!!」

 

そぷこのスコアはその日跳ね上がり、ほかのAR小隊に問い詰められ指揮官が調味料をゆすられたのはまた別のお話。

我が最愛のSOP
 

「ただいま~指揮官抱っこして~」
基地に鳴り響くSOPの声それにこたえ指揮官はSOPを抱き上げわしゃわしゃと撫でまわす…周りの殺意のこもった目屋苦虫をかみ殺したような目を気にしないふりをしながらSOPをひたすら可愛がる
ことの始まりは数週間前、指揮官が偶然人形達が使う掲示板で指揮官の悪口を見てしまったことであった
掲示板では「あいつまた鳥の世話ばっかしてるよwww」「鳥に話しかけて馬鹿みたいだよねwww」「頭も撮り並になってるんじゃないですか(笑)」などという書き込みを見つけ指揮官はその場で崩れ落ち自らの心の一部が欠けていくのを感じていた
なぜ?人形達は皆仲間にできるようにポケットマネーで保有枠を拡充し宿舎も快適に過ごせるように努めてきたのに?と自問自答しながら零れ落ちる涙を止められずにいた(これらの書き込みは人形達の動物よりも自分たちを構って欲しいというやっかみや嫉妬から来るものであったが指揮官はそれに気づいてはいなかった)

 

「ねぇ…指揮官どうしたの?どこか痛いの?」その時に心配そうに話しかけてくれたのがSOPだった「そうだ私の宝物あげるから指揮官元気出して?」そう言って鉄血からもいだであろう眼球を渡された
その純粋なやさしさに心打たれ指揮官は号泣しながらSOPを強引に抱きしめSOPもそんな指揮官を何も言わずに子供をあやすように優しく撫でていた
それからというもの指揮官はSOPだけを溺愛しSOPもそれが嬉しいのか今まで以上に指揮官におみやげと称して鉄血の腕や内臓を渡してくるようになった

 

「えへへ~綺麗でしょ!」そう言って渡してきたのは鉄血の内臓…おそらく心臓だろうか「さっきまでドクドク脈打ってたんだよ」いまでは指揮官もSOPのこの行為も母猫がエサの取れない子猫にエサを持ってくるようなものだと理解し純粋な気持ちでありがとうとお礼を述べることが出来るようになっていた
「ねぇねぇ指揮官汚れちゃったから一緒にお風呂入ろ?」そう言うSOPにああ、分かったと答え手を引かれて私室の浴場に向かう指揮官とSOPに人形達は「猟奇趣味のキチガイが増えた…」「頭イカレてるんじゃないの…?」と聞こえることもお構いなしに陰口をたたくがもはや指揮官にとってはどうでもいい
ただ一日でも長くSOPと共にいられるようにそのことだけを原動力に指揮官は今日も勤めを果たすのみであった