M1 Abrams

Last-modified: 2025-12-19 (金) 13:18:06

アメリカ RankⅩII 中戦車 M1 Abrams

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概要

Update 1.14 “Desert Warriors”にて実装された現在まで続く最強戦車、M1 エイブラムスの基本型であり、大柄な車体に対して、少し寂しい105mm砲が装備されている。
当車の試作型が、既に実装されているXM1 (Chrysler)である。

機体情報(v1.17.1.14)

必要経費

必要小隊レベル0
車両購入費(SL)1,849,050
レベルエース化(GE)780
プレミアム化(GE)9,580

報酬・修理

SL倍率2.4
RP倍率86.7
修理費用8

車両性能

項目数値
砲塔旋回速度(°/s)40.0⇒57.1
俯角/仰角(°)-10/20
リロード速度(秒)
(初期⇒スキルMAX)
6.5⇒5.0
スタビライザー/維持速度(km/h)二軸 / 75
車体装甲厚
(前/側/後)(mm)
133 / 60 / 32
砲塔装甲厚
(前/側/後)(mm)
139 / 120 / 13
重量(t)55.7
エンジン出力(hp)1519
3,000rpm
最高速度(km/h)79/-42
視界(%)82
乗員数(人)4

武装

名称搭載数弾薬数
主砲105 mm M68A1 cannon155
機銃12.7 mm M2HB machine gun11000
機銃7.62 mm M240 machine gun211400

弾薬*1

搭載武装解説ページ(弾薬テンプレート置き場)を開く

名称砲弾名弾種弾頭
重量
(kg)
爆薬量
(kg)
初速
(m/s)
貫徹力(mm)
10m100m500m1000m1500m
105 mm
M68A1
M456A2HEATFS111.271173400
M393HESH15.04.31730127
M735APFSDS3.72-1501292291284275266
M774APFSDS3.4-1509377370365358351
 

発煙弾

砲弾名弾種弾頭
重量
(kg)
爆薬量
(g)
範囲
(m)
発動
時間
(s)
継続
時間
(s)
初速
(m/s)
貫徹力(mm)
距離10~1500m
M416Smoke11.65016525732-

装甲*2

分類場所位置対運動弾対化学弾
複合装甲車体正面400mm860mm
砲塔正面520mm1060mm
側面200mm300mm
複合スクリーン車体側面90mm270mm
防盾砲塔正面390mm570mm
分類場所位置材料装甲厚
ブローオフパネル車体後部均質圧延鋼装甲10~38mm
砲塔38mm
外部装甲車体側面均質圧延鋼装甲6.35mm

所有能力

分類場所説明
発煙弾発射機砲塔向けた方向に煙幕を展開する
所持数12個 消費2個

搭乗員機能

砲手代行装填手代行操縦手代行
車長

車両改良

武器庫

Level名称購入費(SL)
15迫撃砲***
曳光弾ベルト
リロードシステム
20大口径***
装甲貫通ベルト
濃煙
25発煙弾***
ステルスベルト
発煙弾

迷彩

展開
森林
[添付]
条件ナシ
砂漠
[添付]
条件プレミアム化

研究ツリー

前車両MBT-70
次車両IPM1

解説

特徴

--加筆求む--

 

【火力】
主砲は改良型のM68A1砲を装備し、最大貫徹力400mmで最速5.0秒の手動装填。俯角は-10°・砲旋回速度は高速の75.3°/s。貫徹力は同格最低だが、速度系はほとんどのMBTより速い。

  • 【弾薬性能】
    本車最大の欠点と言っても過言ではなく、弾薬性能はRnakXにしてVIIIと同程度である。そのため常に弱点射撃を心掛ける必要がある。
    各弾薬の解説
    M774(APFSDS)
    性能は完全にRankVIIIのそれであり、どの点を取っても不足している。また貫徹力不足により東側MBTを貫徹力しても弾芯が燃料タンクや乗員で阻まれ加害が行き届かないこともある。
    M456A2(HEATFS)
    RankVIIIで使用される一般的な105mm HEATFSで、MBT相手には効果は薄い。
    M393(HESH)
    RankVIIIで良く見られる一般的な105mm HESH。
    M735(APFSDS)
    弾頭重量以外はM774の下位互換。RankXのMBTで貫徹力300mm未満など論外なのでレベルが上がり次第早急にM774に換装しよう。
     
  • 【砲駆動機構】
    俯仰角は-10°/20°で砲旋回速度は75.3°/s、昇降速度はLeo2A4に次いで速い。もちろん2軸スタビライザーは75km/hまで維持可能でオーバーライド機能を搭載している。
    アメリカ戦車らしく俯仰角幅も広く、砲旋回速度にも十分。稜線地帯や広場でも不満無く敵を狙えるだろう。
     
  • 【装填速度】
    手動装填だがMBT-70の7.5秒から最速5.0秒へと大幅強化。同格ではChallengerを除いた全ての戦車より速く、先手を取られても返り討ちにすることも。また英MBTは4発×5.0秒に対して本車は22発×5.0秒であるため、早々に撃ち切る心配も無い。しかし手動装填のため装填手が気絶すると一次弾薬庫であっても8秒台にまで増加してしまう。
     

【防御】
従来の米MBTから大幅進歩を遂げ、複合装甲やブローオフパネルなど第3世代MBTと呼ばれるに相応しい技術を多数導入している。
しかし西側MBTでは恒例のこちらから見て右側の防御力が低いという要素を抱えている。
エイブラムスの防御面での強みは東側MBTとは正反対の「ワンパンされにくい」事である。

  • 【装甲配置】
    展開

    [添付]
    砲塔正面~側面と車体下部に複合装甲が封入され、車体・砲塔共に対KEは約400mm以上あるものの、遭遇する多くの車両に抜かれる程度で、対CEは全体的に760mm以上あるためMEPHISTOや貫徹1000mm以上のタンデム弾頭ATGM以外であれば基本的に防げる。

    砲塔側面の複合装甲はStrf 9040Cや、ある程度傾ければHEATFS程度なら防御可能。

    弱点は砲旋回装置・防盾付近で、防盾は範囲もそこそこ狭く複合装甲もあり、戦車砲を防ぐ事もあるが、砲旋回装置はそういったものもなく装甲も薄い上に範囲も広いため、機関砲にも貫徹されることがある。

     
     
  • 【携行弾数】
    一次弾薬庫内の22発。それ以上でも砲塔後部に収まるが、左側を抜かれた際に誘爆する可能性がある。比率はAPFSDS22・HEATFS2。
    弾薬配置
    [添付]
    配置弾薬満載1234
    弾薬55発47発44発22発1発
     
  • 【防護装置】
    発煙弾は2×6回分とやや多め。
     

【機動性】
MBT-70に比べ重量も増加しエンジン出力も下がったため低下している…と思いきや、ガスタービンエンジンにより特に走り出しの加速力が非常に良く陣地移動がしやすいので、多様な戦術を選択することができるだろう。RGBは無くなったものの後退速度は-42km/hと上々で即座に撤退する事ができる。

 

史実

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↑試作車のXM1

お互いの運用思想の違い、高コスト化などから頓挫したMBT-70/KPz-70計画の後、アメリカが独自開発したのがこのM1 Abrams(エイブラムス)である。エイブラムスは、米国陸軍大将"クレイトン・エイブラムス"に因んでいる。
エンジンは当時の主流であったディーゼルエンジンではなく、航空機用燃料のケロシンが流用可能な、ガスタービンエンジンを搭載した。主砲こそ当時の西側諸国でスタンダードであった105mm砲を搭載しているが、高度な射撃管制装置(FCS)を採用して高い命中率を持ちつつ、従来の米国戦車と同じように設計に余裕が持たされており、現在でもその設計の余裕さを生かして数々の改修が加えられている。

アメリカ陸軍の第三世代MBT(Main Battle Tank,主力戦車の意)であり、強靭な装甲と強力な主砲、そして軽快な機動力と正確無比な射撃能力を誇る本車は、その実戦経験の豊富さから、世界最高水準の戦車とも称されている。
とはいえ全く欠点がないかといったらそうでもなく、ガスタービンエージン由来の燃費の悪さが泣き所といえる。
しかし、アメリカは万全な補給体制を維持できるロジティクスを構築できるからこそ大量に運用できると言えよう。

クリックで展開

1970年頃、米国はM60中戦車の後継車両の開発を始めようとしていた。M60は高度なFCSと実績のある105mm砲を装備した優秀なMBTであり、このころには更なる近代化改修を行ったM60A3もいたが、所詮は第二世代MBTの延長線上にしか過ぎなかった。同時期、ソ連では105mm砲より強力な115mm砲を備えたT-62に続き、更に強力な125mm砲を持ったT-64?の生産・配備を開始しており、このままでは量はおろか質的にもソ連に負けてしまうという危機感が漂っていた。

「このままではいけない」と感じ取った米国は早速新型戦車の開発をスタートしようとするが、ベトナム戦争での米軍の苦戦っぷりやMBT-70/KPz-70計画の頓挫を受け、アメリカ議会は新型戦車の開発を中々許可しようとしなかった。このような状況下、陸軍首脳部は議会の説得に奮戦する一方、フォート・ノックスに設立したタスクフォースに新型MBTの要求内容を纏めさせた。

この様な努力の甲斐があってか、1973年1月には新型MBT「XM815」に要求される仕様が纏まり、同年6月にクライスラー社*3とゼネラルモーターズ社に試作車を発注し、3年後の1976年に試作車が完成した。そして同年の2月、米国陸軍による両社の試作車の試験が開始された。仕様の内容は"最大重量は58t以内・鉄道輸送に対応するために車体幅は3.66m以下・M60より全ての面で上回る事・信頼性やメンテナンス性を損なわない・最大でも単価は50万ドル代"である。
なお、この両社が試作車の設計に勤しんでいる中、当時の国防長官であった"ドナルド・ラムズフェルド"が「試作車に120mm砲を載せろ」と要求してきた。開発スケジュールが遅延すれば、XM815の開発が止まってしまうので陸軍は猛反対したが、両社は柔軟に対応し、105mm砲も120mm砲も積めるように変更した。

両社の試作車はお互いにXM815の要求事項に沿いながらも、陸軍の指示により、要素の違いによる総合的な差も効率よく研究されていた(クライスラーはガスタービンエンジンで、GMはディーゼルエンジンを採用・・・などである)。折しも、1975年から第四次中東戦争がはじまり、この際、RPG-7や9M14などの対戦車ミサイルによりイスラエル国防軍の戦車(通常装甲)が多数撃破された事もあってか、英国のチョバム・コモンにあるイギリス陸軍研究所に協力を要請し、開発中であった複合装甲の研究開発に漕ぎ着ける事に成功した。この複合装甲(チョバム・アーマー)はイギリスのギルバート・ハーベイ博士が開発した装甲材で、防弾鋼板とナイロン層、チタニウム板とセラミック板を組み合わせて構成される複合装甲は、通常の均質圧延鋼装甲の3倍以上の防御力を発揮する。

各種試験を経て、結果はクライスラー社の案が採用されることになり(生産のためのオファーがGM社より2割ほど低かった事もある)、名称もXM1?に変更された。そして早速、全規模試験車(FSED)が11両製造されることになった。生産はデトロイト工場が行ったが、同時にオハイオ州ライマにも新たな工場が建設され、月60台の生産が見込まれた。所有こそ米国だが、生産に精通していたのはクライスラー社なので、運営と維持はクライスラー社が担当した。

しかし、この11両の試験車、どれも大きな問題を抱えていた。というもの、エンジンの製造を担当していたライカミング・エンジンズ社の旧式な製造設備と管理不足により、(XM1が)配備スケジュールに間に合わない恐れがあった。「エンジンの欠陥の改修なんぞ間に合うわけがない」と判断したクライスラー社は、そのまま配備することに決定した。そのため、XM1はどれもこれも駆動系に問題を抱え、多発したトラブルで一時は開発中止に追い込まれそうになるが、意地の改良工事を繰り返して、最終的には問題を解決した。

試験の結果、XM1はM60をすべての面で上回る事が確認され、早速量産先行車が110両製造され、実戦部隊にて最終試験が行われた。そして1980年の初め、本車は"M1 Abrams"として正式採用された。M1は1985年までに2,374両が生産されている。

かなり先でも述べた通り、本車の特徴は"余裕がある設計"であると言える。これは主砲だけにとどまらず、FCSや装甲もバージョンアップで強化できるようになっている。というもの、MBT-70はあまりにも新技術を詰め込んだ結果、異常な高コストになって開発中止された経緯があり(それ以外にも原因はあるが)、XM815もそんなことをすれば開発中止は目に見えているので、ある程度余裕を持たせた状態で採用させて、後々のバージョンアップで予算を獲得しやすくするのも狙いであった(一から作るよりはバージョンアップの方が圧倒的に安上がり)。というか、105mm砲を採用した理由として、当時最も高性能なドイツのラインメタル社製120mm砲が高価であったこと、陸軍が105mm砲用に開発された新型砲弾に大きな自信を持っていたこと、そして他国製の主砲を採用することに対する根強い反発感情が陸軍の中で発生していたことも挙げられる。
また初期型のM1は、NBC(核・生物・化学物質)兵器に対する防護能力が低いことが指摘されていた。というのも、本車はいささか時代遅れの「個人NBC防護装置」と呼称される防護方式を採用していたのである。これは乗員が防護服を着用することでNBC兵器を無力化するというものだったが、防護服は非常に重いため戦闘に支障をきたしてしまい、必然的にも車内も汚染されてしまうといった欠点があった。そのため、先に述べた余裕のある設計を生かし、後の発展型であるM1A1で車体にNBC防護改修を施すことができた。

これらのことが功を奏し、現在も度重なる改修を受けつつ、世界最高水準の戦車として君臨している。

小ネタ

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・他国戦車と比較して特徴的なのが砲塔上に機銃を2丁装備している点だが、これは開発担当者のウィリアム・ロバートソン・デソブリー将軍が第二次世界大戦における自らの戦訓を元に装備を進言したもの。車長が前方及び右側面を、装填手が後方及び左側面を、分担して機銃を使用し警戒することで戦車の生存性を高めることを目的とした。この機銃の複数装備は功を奏し、イラク戦争時には市街戦において複数装備された機銃が歩兵に対し威力を発揮したという。ちなみにとあるM1の戦車兵は、車載機銃を撃ち尽くしてしまったために弾薬箱を接近してくる敵兵に投げつけて転倒させ、射殺したらしい。

・世界の戦車でも有数の防御を持つと言われるM1 エイブラムスだが、敵地に故障で放棄されたM1をやむを得ず破壊処理する為に内部から爆破してもなお動作するので、僚車が主砲を打ち込んだ。しかし、のちに回収したところ少し修理すれば治る程度で済んだという逸話がある。

・エイブラムスのエンジンはガスタービンエンジンだが同世代にあたるレオパルト2?などの主力戦車は燃費と馬力に優れ、引火性の低くて戦闘時のリスクが少ないディーゼル燃料を使用するディーゼルエンジンを使用している。ガスタービンエンジンとディーゼルエンジンの違いは、ざっくりと言ってしまえばガスタービンエンジンは飛行機で言うジェットエンジンやターボプロップエンジンでディーゼルエンジンは飛行機で言うレシプロエンジンである。この理論で言えば無論燃費で優れるのはディーゼルエンジンである。その一方でガスタービンエンジン確かに燃費は悪いが一定の発火点を持つ燃料さえあれば、航空機用のジェット燃料であろうがガソリンであろうが勿論ディーゼル燃料も使用できる。つまり燃費が悪ければ補給が一定が高くても絶えず補給線を確保する必要があるように思われるが、万が一それらが途絶えても現地で手に入る燃料さえあれば、少なくとも動かすことができるという理論である。中東やアフリカなどの過酷な環境で活動するアメリカにとっては必要不可欠なものであることがわかる。

外部リンク

 

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WarThunder非公式Wiki

 

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インターネット百科事典ウィキペディア

 

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*1 爆薬量はTNT換算
*2 対125mm 3BM42
*3 現:ジェネラル・ダイナミクス社