【訳・日本語】BBS/43

Last-modified: 2022-05-21 (土) 01:59:39

第2章「それなりに全速力で~」

カテゴリ1巻PS(賢者の石)
投稿者
優先順位普通
状態
投稿日2021-03-23 (火) 15:37:50

第1巻2章終盤の一文、気になるのは「それなりに全速力」の部分です。

和訳版
「ダドリーがドタドタと、それなりに全速力でやってきた。」
上製版/P45/L14

UK版
「Dadley came waddling towards them as fast as he could.」
20th記念版/P30/L1

「それなりに……」がそもそも曖昧な表現であるため断言はできないのですが、基本的に「平均~平均以上」のニュアンスを持つと考えられる表現に、「全速力」を組み合わせている点に日本語的な違和を感じました。
「それ」=「ダドリー」であるとすれば「彼なりに全速力で」となりますが、いくら彼のことを嫌っていても、この場面に限って「それ」呼ばわりするのも違和感がありますし。

これよりも前の時点でダドリーの運動嫌いが明言されているので、「(語り手視点ではそうでもないが、)彼としては全速力」という解釈も不可能ではないと思います。
しかし、「彼なりにできるだけ速く来た」ことが伝わりやすい訳し方があったのではないか、又は、無理に「できるだけ速く」ということを加えず、「素早く」や「足早に」といった表現で十分伝わったのではないか、と個人的には思うのですが、如何でしょうか…?


コメント

  • 自分も「素早く」や「足早に」の方が自然だと思う。 -- op2chスレ主 2021-03-24 (水) 14:57:02
  • やはり微妙に不自然ですよね。「全速力」と「それなりの速さ」とでは受ける印象が異なりますし、なんとなくすっきりしない感じがします(個人的には「それなりの速さ」の場合、「ある程度の速さはあるけれど、全力ではない」という印象を受けます) 。投稿後に改めて考えましたが、原文のニュアンス的には、単に「ドタドタと、全速力でやってきた」とするか、「素早く~」「足早に~」とするのが自然かなと思いました。 -- 投稿者です? 2021-03-31 (水) 21:08:49
  • 既に書かれている解釈に同意です。「可能な限りの全速力で」「彼なりの全速力で」「彼にとっては全速力で」という意味で「それなりに(皮肉)」と書いているのだと思います。彼なりの方が伝わるかな。as he could なのでダドリーが出来る限りの全速力なのですね。「全速力」なのにダドリーだからちょっぴり遅いという滑稽な様子でしょうか。「それなりに全速力」だと、「客観的にも速い」という印象を受けました。 -- こめんと? 2022-05-21 (土) 01:59:39