その他/【漫画】

Last-modified: 2023-12-21 (木) 10:16:27

一貫して天野シロがコミカライズを担当している。
『KHI』の頃はゲーム雑誌『ファミ通PS2』で連載されていた。スクウェア・エニックスに合併してからは自社の漫画雑誌『月刊少年ガンガン』にて連載されていた。
エンターブレインから発売されていたファミ通時代の単行本もスクエニからあらためて発行されている。

  • 余談ながら、2002年9月に休刊された漫画雑誌『ファミ通ブロス』にて天野氏はキングダムハーツと同じくスクエニ(当時はスクウェア)のアクションRPGである「パラサイト・イヴ」、「聖剣伝説レジェンドオブマナ」のコミカライズを担当している。後者は(一応)シリアスな物語だが、前者は原形を留めていないレベルでギャグ全開である。
    • 「聖剣伝説レジェンドオブマナ」もギャグ描写は凄いが、決める所はちゃんとシリアスで決める。特に終盤は原作の物語を独自解釈で大きく改変して描いた事でも知られる。

現在はDaysを挟んでKHIIの物語まで連載終了しており、ガンガンオンラインにてKHIIIの連載が始まっている。

  • BbS・(Re:)coded・3Dについては連載が行われるのかどうかは現時点で不明。ここをすっ飛ばしてKHIIIをやったら訳が分からなくなりそうだが…。
    • 実際、KHIIIの1話目では特に何の解説もなく「打倒ゼアノート」という目的が告げられたが、漫画だけ追ってる人が読んだらなんのことだかさっぱりである。

シナリオは基本的にゲームと同じ流れだが少々アレンジが加えられている。
作者の作風の影響からギャグシーンが多めでそこは賛否両論だが、原作での感動シーンは割り切ってしっかりと描かれている。
その他、シリーズを通して原作ではあまり見られない食事シーンが多いほか、ゲームでのバトル時の掛け声がセリフとして使われることがあるのが特徴。

  • ギャグ描写が強いのはKHキャラとFFキャラ、ドナルドグーフィーなどのレギュラーで、各ワールドのディズニーキャラは無い訳ではないがかなり控えめ。原典のイメージをなるべく壊さないようにという苦労がうかがえるが、それ故に若干ギャグ勢との温度差を感じる人がいるかもしれない。
    • 本来ディズニーキャラの方がジーニーを筆頭にむしろギャグ寄りな奴が多いのだが。

以下に本編との相違点などをまとめる。


KH

ファミ通PS2で連載されており、全4巻。左から右へとページが進行していく。
現在は絶版となっているが、後に新装版として『FINALMIX』版が全3巻で出版されている。


COM

ガンガンコミックスで連載されていた。全2巻。

  • 下記のようにストーリーに深く絡むワールド以外は飛ばされているが、全XIII話で完結しているのを見ればなるほどと頷ける構成。

  • 忘却の城の各所に監視カメラがあり、機関の者たちはそれでソラたちの様子を見ていた。
  • ヴィクセンとの戦闘が主に省かれている。トワイライトタウンで出会った際はアクセルからチャクラムを投げつけられるのではなく直接体を貫かれ、逆上したヴィクセンがシールドを手にとって反撃するも、あっさりかわされながらトドメの斬撃を刺され、消滅している。その際ソラから「…殺したのか…!?」と問われアクセルが「俺たちが消えることに意味はない」と返している。
    また、リク編では1コマでボコボコにされるという露骨なギャグシーンになっている。ただメモを取っている動作をしていたのでデータはしっかりと入手できた様子。
  • レクセウスとの戦闘シーンも簡略化されており、レクセウスが敗れたところしか描かれていない。GBA版準拠で、リクも多少顔や服が汚れているだけでさほど苦戦していないように見える。しかし攻撃が相当激しかったのか床や壁にヒビが入っていたえぐれていたりと部屋は酷い有様になっている。この光景は後のDaysでもたびたび取り上げられている。
  • ソラと一時的に別行動を取っていたドナルドとグーフィーが忘却の城を進んでも真っ白な部屋が続くだけというシーンがある。ワールドカードを所持していないためだと思われる。
  • アクセルとマールーシャが対峙するシーンでマールーシャも武器を出し実際に戦っている。このイベントは後に『Re:COM』で本編として採用された。
  • ちなみにこの時、アクセルもマールーシャもナミネの目で追うことができず(『Re:COM』と違い、その戦闘時ナミネはその場にいた)ナミネのすぐ横を攻撃がかすめるほどすさまじい戦闘をしている。
  • レクセウスのパズル好き、ゼクシオンの漬物好きという設定がある。
  • ソラ編ではラクシーヌ戦後からリク=レプリカの存在がフェードアウトを食らっている。このため巻末の4コマ漫画では自分を探すため旅立つ描写がある。また、同時にヴィクセンが作ったヴィクセン自身のレプリカの存在が判明する。

KHII

ガンガンコミックスで2006年6月号より連載。
一度下記のDaysに切り替わり、それが終了した後に再び連載再開した。
2015年6月号をもってようやく完結。間にDaysでの休載を挟んだとはいえ、およそ9年越しの完結である。
非常に連載期間が長かったこともあり、連載中に発売されたゲームの方の続編に合わせて展開が修正されている場面がそれなりに多く見受けられる。


  • 円卓の間でアクセルがXIII機関の何者かにロクサスが戻らないようなら消せと命令を下されている。このシチュエーションは後に発売された『KHIIFM』で新たに追加されたイベント「機関の思惑」のように見える。
  • トワイライトタウンの白い部屋に現れたリクに対してナミネが自分を消しに来たのかと問いかける。こちらもオリジナル版には無くFM版で追加されたイベントと似ている。ただ、『KHIIFM』と違い消される覚悟ができていたような印象である。その後ディズに「ナミネを始末しろと言ったはずだぞ」と言うがリクは「俺はそこまでする気はない。やるなら自分でやれ」と返している。
  • まだ『Days』の情報が世に出る前だったからだと思われるが、回想シーンにおける任務が終わった後に寄る場所がトワイライトタウンの時計塔ではなく、存在しなかった世界のダークシティにある摩天楼となっている。
    また、ロクサスの標準装備がキングダムチェーンではなく約束のお守りになっている。後述のDaysでは原作通りのキングダムチェーンに修正されている。
  • ソラたちが不思議な塔を訪れた際、イェン・シッドからお茶やケーキをご馳走になっている。その様子はさながら『3D』のエンディング直前のシーンを思わせる。
    また、塔にハートレスを送り込もうとするピートがイェン・シッドによる魔法の攻撃で返り討ちにされている。
  • 本編でいう「エピソード1」と「エピソード2」は同時進行されることが多い。
  • ビーストキャッスルにてザルディンビーストをハートレスにするも、ビーストの心が闇に打ち勝ち、ザルディンに強烈な一撃を喰らわす。
    その後存在しなかった世界に一時退却するザルディンだったが、ダークシティでヴィクセンのデータを受け継いだレプリカに遭遇。組織に復讐しに来たのではと疑い「すでに必要な研究は終わっている」とヴィクセンに攻撃を仕掛け戦闘になるが、逆に倒されザルディンは消滅する。
  • ザ・ランド・オブ・ドラゴンでムーシューがソラたちと再会を喜ぶがソラたちはムーシューのことを知らないと言い、それに対してムーシューがコミックスを読み返すも自分の活躍が載ってないと知りソラに「おぼえてないけど友達だったんだな」と言われるシーンがある。
  • その他、ザ・ランド・オブ・ドラゴンのストーリーはゲームよりも原作映画寄りなストーリーが展開される。
  • アクセルがカイリを誘拐して闇の回廊を通ってる最中、カイリがロクサスと話をしたことがあると言い、それを聞いて立ち止まったアクセルが突如現れたバーサーカーサイクスによる攻撃を受けてカイリをサイクスに奪われる。
  • ピンツにパソコンおよびオカルトオタクという設定が付加されている。
    • ちなみにこの時の描写によると王様はコンピューター関連やオタクなどサブカルチャーについては疎い模様。
  • 3Dでノーバディにも心が宿るという設定が明かされたためかロクサス、デミックスを中心にノーバディに心があることを示唆する描写がある。また、存在しなかった世界編では細部の話の流れが違っている。(ソラとアンセムリクが戦闘を行う、シグバール戦前のサイクスとの会話、ロクサスの倒され方がゲームとは異なっているなど。)
    • これを踏まえ、ゼムナスとの最終決戦におけるソラのセリフも修正されており、「ノーバディに」ではなく「ゼムナスに」心は存在しない、と糾弾する内容になっている。
  • ゲーム本編のイベント戦などで、たびたびソラ達の移動を妨げていた不可視の障壁の名前が判明する。
    ルクソード曰く「摂理の壁」とのこと。本来なら破壊不能であるらしいが、激昂したソラはキーブレードでこれを存外あっさり破壊している。
    • ルクソードが比喩的に言った可能性もあるので、正式名称かは疑わしい。

Days

一度KHIIから切り替わってガンガンコミックスで連載されていた。全5巻。


  • ハロウィンタウンが登場しない。
    • KHII版ではあるが、2009年のカレンダーに描き下ろしイラストがある。
  • 本編では給料のようなものは無かったが「偽機関員」を捕まえるとボーナスが出るらしいとシグバールが言っている。
  • アクセルがシオンを追って忘却の城に立ち入った時、リクに遭遇し戦闘となる。
    アクセルが一時追い詰めるもリクが目隠しを外し、気が付くと何が起こったのか分からないうちにアクセルが致命傷を負っていたというシーンがある。
  • シオンが脱走している間、リクからホロウバスティオンにある一室を借りていた。
  • サイクスの罠でロクサスとシオンが戦闘になった場面が本編ならハロウィンタウンだったが、こちらはネバーランドの森になっている。霧の中に幻覚を見せる仕掛けがあったとアクセルは言っていた。
  • シオンがシグバールに戦いを挑み、シオンの姿がヴェントゥスに見えるシーンは顔が一部しかコマに写っておらずシグバールにしか分からないようになっている。また、ワールドもワンダーランドではなく荒野になっている。
  • ロクサスが機関を抜けようとしてサイクスと戦闘になるシーンが、原作とは異なりサイクスが完全に圧倒している。
    しかし鍔迫り合いの最中ロクサスのキングダムチェーンが突然約束のお守りに変化し、サイクスに武器を破壊するほどの致命傷を与え勝利する。
  • ロクサスとリクが闘う場面で、リクがアンセムの姿になる演出が省略されており目隠しを外した次のコマでは優勢していたロクサスが倒され気絶している。おそらくまだ完結していない前述のKHIIを考慮した結果だと思われる。

XIII機関メンバーの漫画版におけるキャラクターがより掘り下げられている。下記の特徴はシリーズ全編を通してのもの。

  • シオンはプルートを見てときめいたり、「休日は素敵な事をするためにある」と主張したりなどと、乙女なキャラになっている。
    一度だけ料理をするのだがおもいっきり失敗している。コミックス第5巻冒頭の描きおろしカラーイラストではあるファンサービスがある。
  • デミックスはサボり魔であるところがよく描写されており、ほとんど自業自得な形でサイクスやシグバールに手痛い制裁を受けている。また黒コート以外の衣装を着ているシーンがあり、それと相まってある理由で一時キャラが豹変してしまったシーンもある…。キャラとしては色々とおいしい。
  • アクセルは比較的ツッコミ役に回ることが多く、彼自身がギャグを発する事は少ない。ちなみにロクサスがKHIIで奇妙なティッシュ箱を買った理由は実は彼にあったりする。
  • サイクスはクールな性格と台詞の中にしれっと漫画版独特のギャグが入るキャラになっている。バーサク状態も再現されており、その時の戦闘力は凄まじく描写されている。
    • ただし、こたつに入った瞬間バーサク状態は一瞬で解除された。
  • 後輩から嫌われているヴィクセンの不遇な扱いは相変わらずであり、1巻のおまけページではゼクシオンのせいでとんだ濡れ衣を着せられた。レクセウスがパズル(知恵の輪)に没頭しているちょっとした理由も語られる。
  • ザルディンやルクソードは原作本来の威風漂うような雰囲気はほとんど消えてしまっており、各ワールドの要素に振り回されるなど散々な目に合うことも多い。
  • ゼムナスはギャグが無いと言ってしまってもいい程少なく、コミカルな作風の漫画版ではどこか浮いている。

KHIII

ガンガンオンラインにて2019年4月から掲載中。現在3巻まで発刊済み。
漫画版独自の懐かしい小ネタも散りばめられており、ファンが思わずニヤリとするシーンも。

  • 長らくコミカライズ化を待たれていたBbSの三人が満を持して漫画版に初登場した。

  • ゲーム版だと諸事情で喋らなかったフィルが喋る。
  • ゲーム本編では区切られていたリマインドのセリフが序盤から入っている。
    • この為リマインド配信までの間、公開日がかなり延期された。
  • 小説版同様、KH0.2のエピソードが組み込まれている。また、KHIと齟齬が生じないようラストの王様の服がKHIIの服装になっている。
  • リク=レプリカが消滅していない関係上、ウェイトゥザドーン闇の海岸に「もう一人の自分のために残しておく」のではなく、「折れて使えなくなってしまったため残していく」という件になっている。
  • モンストロポリス100エーカーの森ザ・カリビアンサンフランソウキョウが登場しない。
  • 3Dがコミカライズ化されていない関係上、トイボックスヤング・ゼアノートと出会った際ソラたちは彼を認知しておらず、「憶えていてくれて光栄だ」というセリフが「覚えていないとは心外だな」という真逆のセリフになっている。