かつてのMHFで人気だったハメ技。
いわゆる「地形ハメ」の一種で、剛種のキリンに対して使われていた。
目次
概要
- 剛種のキリンは実装当時、多くのベテランハンターを苦戦させた強豪モンスターであり、
作成できる武器には高い人気があった*1のだが、
当時の剛種キリン武器は、剛種キリンを最大30回も討伐しないと1つも最大強化できないという仕様であった。
そのため、楽に剛種キリンを討伐するために生み出されたのがこの「柱ハメ」である。
- 当時のMHFでは「早く楽に」討伐するためのハメが多くのプレイヤーから正義とされていたが、
このハメは「時間」という点では、後述する別のハメに劣るケースがある。
どちらかというと「楽に」が強調されたハメ技と言える
(それだけ多くのハンターが、剛種キリンに辛酸を舐めさせられていたとも言えるが)。
また、当時はメインシリーズでもキリンは積極的にハメで討伐されており、
MHFでもその流れに沿ってハメが模索されていた事は言うまでもない。
詳細
- 具体的な方法としては、クエスト開始直後に塔のエリア2へ向かい、
中央付近にある「柱」から一定距離離れたところで待機し、
キリンが現れたらその柱へ誘導し、柱を挟んでハンターとキリンが対峙する形を取ってから散弾を撃ち続ける、
というものである。
MHP2まで(とMHFの非G級ノーマル個体)のキリンはピンポイント落雷を使えないため、
雪山頂上の横穴などの安全地帯に入るとプレイヤーに対しての反撃手段を失う。
本戦法はそれを応用したものと言えなくもない。
- ちなみにMHFでは、「散弾が一部モンスターの特定部位に集中して当たる」
「散弾が障害物を貫通する」という、MH4以降のメインシリーズで撤廃された仕様が残っている。
故に、特定部位の狙い撃ちが難しい「柱の向こうのキリン」に対して散弾による柱ハメが可能な訳である。
- 剛種のキリンは体が上位・下位個体よりも小さい設定になっているため、
いわゆるケルビステップで柱を迂回しようにも上手くいかない事が多い。
そしてLV2散弾の有効射程であれば、各種落雷も当たらない。
そのため、一方的に攻撃し続けることが可能である。
- 武器としては、当時はLV2散弾(またはLV3散弾)を使えるヘビィボウガンが用いられていた。
LV1散弾では有効射程の関係上、重なって撃てないためである。
ハメの実効性云々は別にして、現在であればライトボウガンの同弾ジャストショットでも問題ないと思われる。
- 柱ハメはPT専用戦法として開発はされているが、ソロでも一応可能である。
ただし後述の点から安定性が落ちるほか、NPCにヘイトが向けられると柱から外れてしまうため、
NPCを連れて行くことはできない。
- このハメだが、あらゆる面で運に左右される。
運が悪いと、ただ単に棒立ちでハメるだけなのに5分以上かかったり失敗することがある。
具体的には以下の通り。
- エリア2に来ないor時間がかかる
- 剛種キリンの初期エリアは5なのだが、そもそもエリア2に移動するかはランダムである(一応、高確率で来る)。
そして一度でも発覚状態になった場合、倍近い時間がかかったり最悪の場合頂上に移動される。
剛種キリンのクエストでは、キリンが居るエリアが初期エリアになる場合があり、
その際どれだけ早くモドリ玉を使っても失敗する、又は時間がかかる可能性がある。
ちなみに順調に行った場合は、3分程度で戦闘開始が可能である。
現在のMHFでは「約3分待たないと戦闘開始できない」とも言えるわけだが……
- 柱から抜けられる
- 先述したように剛種キリンのケルビステップでは柱から抜けにくいだけで、普通に抜けることも珍しくない。
また、放置しておくとステップ後の位置が変わり、そこから突進等で大きく位置がずれることもある。
PTプレイでは散弾の量と通信ラグを活かした怯み連発で強制的に移動範囲を狭める事で失敗率を下げているが、
ソロの場合は注意が必要な要素となりうる。
また、PTの場合ホストの回線状態によってキリンの挙動が安定しなくなるケースがあるが、
本ハメでは安定したホストの移譲が大変難しい。
なお上位と下位のキリンは大きいため、そもそも柱から抜け出されやすい。
- 逃げられる
- キリンは瀕死になると走ってエリア移動を行う。
当然それまでに怯ませられればあまり問題はないが、怯ませられない場合はハメ失敗となってしまう。
こちらも特にソロの場合、注意が必要なポイントとなる。
- このように運が絡むことから決して「安定した」ハメではないとすら言えるのだが、
それでもこのハメが全盛期では積極的に用いられていた事から、当時の窮状がうかがえる。
- また、待ち時間が3分近くもかかるため、
睡眠溜め斬りなどに比べると狩猟時間はどうしてもかかってしまう。
こちらはこちらで安定しない要因は多くあるのだが、
後述する特異個体の全盛期には睡眠溜めによるハメ(に近い戦法)が多く用いられていた。
- 最後に、この戦法が通用するのはノーマルモードの剛種キリンに対してのみである。
剛種に挑めるランクで同時に挑める特異個体では、
ピンポイント落雷攻撃や長距離ウェーブ落雷攻撃、ワープ突進攻撃が存在するため柱ハメは成立しない。
G級ではノーマルモードでも、ハンターを正確に射抜く落雷を用いてくるのだが、
その対策としては軸をずらすように回避するかキリンに密着するしかない。
一応その後に一定の隙が出来るため、迅速に位置を修正すればハメは継続できなくもないが、
この技の頻度はかなり高く、チャージ中は怯ませられないため楽なハメとは言いがたい。
余談
- MHFではメインシリーズよりも早い時期から、
モンスターに反撃させない戦法を手段を問わずハメと呼ぶ風潮があったが、
このハメはそんな中でも(当時のメインシリーズプレイヤーから見ても)分かりやすい地形ハメであり、
黎明期のMHFのハメとしては知名度が高かった。
特異個体実装(2011年)とほぼ同時に廃れて6年以上の月日が経過しており、
MHF-Z現在では、当時を懐かしむ上でのネタとして柱ハメの話題が出ることもある、という程度になっている。
- MHFでは地形ハメは比較的積極的に修正される傾向にはあったが、
このハメについてはモンスターの追加技によって克服しているため、
MHF-Z現在でも(ノーマルモードの剛種キリンであれば)ハメそのものはやろうと思えば不可能ということはない。
ただ、普通のキリンより戦いやすくなっている面も多い特異個体をあえて選択せず、
待ち時間がかかる上に安定しない柱ハメを用いることの必要性があるのかは、全く別の話ではある。
- 毒麻痺弾に肉質無視効果が存在していたシーズン9.0までは、
変り種として橋からキリンを狙撃する「橋ハメ」というものが行われていたこともある。
散弾より時間がかかり、瀕死又は時間経過で逃げられやすいという欠点はあったが、
キリンが抜け出してハンターが事故死する可能性が殆どなかった。
- ちなみにストーリークエストのサイドストーリー内での会話に
「柱の陰にキリンを追い詰めているハンターたちの姿が目に浮かぶ」
という、まるで柱ハメを意識したかのような台詞が存在する。
ただし柱ハメはキリンがハンターを追い詰めているようにも見える絵面ではあるが。
- このハメ技だが、よくよく考えると柱に向かって撃った弾が向こう側にすり抜けるのは明らかにおかしい。
モンハン世界では日常茶飯事らしいが…