武器/裂き爪と剛皮の盾

Last-modified: 2023-08-22 (火) 20:17:36

蛇王龍を屠りし英雄に刻まれる
めまぐるしい攻防の記憶。
汝の魂に栄光あらんことを。
(裂き爪と剛皮の盾~迷宮王ムエルカイト)

海を割り裂き陸を創りたもうた蛇帝龍の鉈。
第三の黄昏は金色の波濤で世界を飲み込む。
(帝鉈ダラスケイル、蛇帝鉈エスカマデュラ)

目次

概要

  • MH4の集会所ラスボスである、ダラ・アマデュラの素材から作られた片手剣。
    強化すると二律背反の矛盾カイトになる。
  • 見た目はダラ・アマデュラの扇刃を何枚も繋ぎ合わせたような形状で、
    おおよそ剣というより新手のこん棒に近いものを感じさせる。

性能

MH4

  • 物理攻撃力が高くても250~280辺りがせいぜいのMH4片手剣界隈において、
    二律背反の矛盾カイトは336(武器倍率240)と、片手剣では最高の数値を誇る。
    更に防御力+20のボーナスがつき、斬れ味は素で、スロット2、覚醒で麻痺属性がつく等、悪くない性能。
    ただし、でも白が出ないことと、会心率-20%が足を引っ張る。
    そのため期待値込みで修正すると228。
    属性値は120とかなり低いが、手数を考慮すれば実用範囲内。
    相手にもよるが一度麻痺させることはできるので、スキルに余裕ができたら発動させるのもアリ。
  • 麻痺片手剣として見ると、アジダル・ハーカスパラスパイクサークルがライバルとなる。
    前者はカイトの2倍程の属性値、長めの青ゲージにスロ2、攻撃力も及第点と使い勝手が良く、
    後者は属性値ではあまり変わらないが、状態異常武器としては高めの攻撃力を持つ。
    カイトは覚醒必須なためスキルの負担が重いが、物理攻撃力ではぶっちぎりなので上手く棲み分けはできている。
    にゃんにゃんぼうという麻痺片手剣もあるが、
    攻撃力が低すぎるため忘れていい。
  • 無属性で運用すると、他の高攻撃力を誇る片手剣の存在が気になるところ。
    属性を問わなければ、具体的には豪剣アグニ黒龍剣衝剣【虎嘯】の3本である。
    数値上はアグニの294(倍率210)が一番だが、斬れ味が非実用的、かつ会心率-25%なので忘れていい*1
    一方、黒龍剣は280(倍率200)に会心率0%だが、唯一の紫ゲージ持ちでもある。
    衝剣【虎嘯】は攻撃力こそ280(倍率200)に会心率10%と控えめで匠でも青ゲージだが、
    素の青ゲージがカイトの倍である80と非常に長く、匠・業物・砥石高速等を切り火力につぎ込める。
    そこで、斬れ味・会心補正値込みでそれぞれの期待値を計算すると…
二律背反の矛盾カイト
240x(1+0.25x(-20)/100)x1.2=273.6
黒龍剣
200x1.45=290
衝剣【虎嘯】
200x(1+0.25x(10/100))x1.2=246
  • このように、単純な期待値では黒龍剣に少し負けている。
    しかし黒龍剣の物理火力は斬れ味レベル+1で紫ゲージを出すことで初めて成立するものであり、
    その紫ゲージも短いことからスキルによるフォローが必須である。
    一方でカイトは素で最大ゲージを持つことから、斬れ味レベル+1を発動難度の低い業物で代用する選択肢があり、
    同じ色のゲージでの物理火力では黒龍剣を大きく上回る。
    さらに両者とも斬れ味レベル+1を適用した場合、最大ゲージの長さではカイトの圧勝である。
    また、衝剣【虎嘯】は素の火力が控えめである代わりに、匠も業物も不要という性質ゆえ、土俵が異なる。
    以上の事より、二律背反の矛盾カイトはMH4最強の無属性片手剣といっても過言ではない
  • ただし、本来の性能を発揮するにはここから更に見切り+3、あるいは挑戦者+2
    マイナス会心を打ち消さなければならず、スキルの自由度が狭まるという無視できない欠点がある。
    扱いこなすには負担が重いことを覚悟しておこう。
    また、相手の龍属性の通りにも気を付けたほうがいい。
    そうでないと継戦能力に長けるとは言え、黒龍剣に逃げ切りを許してしまう。
    別の言い方をすれば、黒龍剣はやはり龍属性武器として使用するのが好ましく、完全に運用が異なると言える。
    見切り+3でマイナス会心を打ち消すことで、武器倍率の240がそのまま期待値となる。
    • ちなみに、斬れ味レベル+1・見切り+3・挑戦者+2の同時発動はかなり難しい(見切り+2なら何とかなる)。
      仮に全て発動した場合、モンスター怒り時は会心率20%、期待値にして278.25となる。
      これだけでも片手剣として相当の倍率だが、更に狂撃化の+15%ボーナスを加えると
      合計会心率は35%、期待値288.1875(斬れ味補正で345.825)と、
      本作の片手剣最高峰の値に化ける。
    • なお、マイナス会心を気にしないのであれば
      同じSP20でも攻撃力UP【大】を発動させた方が期待値は高くなる。
      その場合は武器倍率260、会心率-20%となり、期待値は247
      ここに挑戦者+2を追加すると会心率0%となるため武器倍率=期待値は285にまで跳ね上がり、
      上記と同様狂撃化も加えた場合の期待値は295.6875(斬れ味補正で354.825)となる。
      また、攻撃力UPならば真打で代用が効くため、挑戦者+2との両立が非常に楽になるのも大きなポイント。
    • とはいえ、前述の通りマイナス会心込みで片手剣第2位の物理期待値を持っているので、
      別にそこまで神経質になる必要もないだろう。
  • 例によって作成難易度は非常に高い。
    部位破壊限定の蛇王龍の扇刃を生産・強化で合計8個、次いで蛇王龍の尾殻を生産に3個も使うのである。
    トドメは強化時に要求される天剣の龍玉。
    扇刃のために最低8回も戦うことを考慮すると、8回目になっても出なかったら泣けてくること請け合い。

MH4G

二律背反の矛盾カイト→迷宮王ムエルカイト→帝鉈ダラスケイル→蛇帝鉈エスカマデュラ

  • めでたくG級強化が追加された。G級に入ってから3度も強化を繰り返し、
    ようやく最終強化までこぎつけることが出来る。
    発売当初はゲーム内にG級ダラ・アマデュラ通常種のクエストがなく、
    最終段階1つ手前の帝鉈ダラスケイルで足踏みを強いられていたが、
    2015年3月にようやくG級ダラ・アマデュラ通常種のクエストが配信されたため、
    蛇帝鉈エスカマデュラへの強化が可能となった。
  • 最終強化「蛇帝鉈エスカマデュラ」の性能は以下のとおり。
    • 攻撃力462(武器倍率330)と非常に高い
    • 斬れ味は素で白50、匠で伸ばせるが紫は出ない
    • 会心率は少し改善され-10%、期待値は450.45
    • 覚醒が必要だが麻痺200
    • 空きスロットは変わらず2つ
    • 地味に助かる防御+40
    ポイントは斬れ味である。デフォルトで白が50あり、匠を発動しても白が50伸びるだけである。
    すなわち、匠を外し業物や砥石使用高速化にしてコストダウンが出来るのである。
    そこで選択肢として浮上するのが他ならぬ「覚醒」である。
    片手剣の手数ならば麻痺200あれば、少なくとも2回は麻痺を狙える。つまり十分実用範囲内であり、
    高攻撃力、優れた継戦能力、更に実用ラインの麻痺属性ととんでもないスペックを持った武器に生まれ変わる。
    更に本作の環境がその性能を後押しする。スロ2を持つ優秀な覚醒パーツであるモノブロXアーム
    達人のSPが5pt付いているため、極めて容易に見切り+1を発動できる
    見切り+1での会心率上昇値は10%。すなわち、マイナス会心を打ち消すことが出来る。
    性能、環境の両面から非常に恵まれた武器といえるだろう。
  • 単純な物理面の比較では、強敵も存在する。
    • 業物も研ぎ師も不要ッ!」と言わんばかりの異常な長さの白ゲージを持ち、
      匠で短いながらも紫ゲージをも併せ持つ。そして期待値441と紫ゲージならエスカマデュラを上回り、
      覚醒で爆破属性も隠し持つ、ティガレックス希少種の絶衝剣【虎王】
    • 前代未聞の攻撃力500超え、マイナス会心込みでも期待値は怒涛の466
      そのくせ匠でちゃんと白ゲージを持ち、デフォで低めながらも氷属性を備える
      ウカムルバスの崩天鉈キクキオンカム
    • 会心率こそ-45%だが、攻撃力476かつ素で紫ゲージ20でキクキオンカムに肉薄するほどの物理性能を持ち、
      そして及第点の氷属性220も備えた錆鋼龍のシュトル=エルダオル
    • 通常時は突出した性能ではないが、狂撃化した途端攻撃力434・会心率50%の規格外と化し、
      狂竜化及び極限状態のモンスターに猛威を振るう渾沌ゴア・マガラのライズorトゥルー
    単純な物理性能勝負だと上記の3本がかなりの強敵である。
    また、上記に上がらなかった武器の他にも、物理面だけだと1ランク落ちるがそのぶん属性面が強い金獣棍
    ルナティックローズ真・黒龍剣なども存在する。
    しかしどれも属性が異なる(虎王は覚醒が必要だが)ため単純な比較は出来ない。
    やはりこの武器は、麻痺属性によるPTへの貢献を意識した立ち回りをするべきだろう。

余談

  • 地味過ぎて気付きにくいが、この武器にはガード時に盾の刃が展開するというギミックがある。
  • カイト」の由来は、凧(カイト)のような逆三角形をした盾「カイト・シールド」からだろうか。
  • 二律背反(にりつはいはん)」は一見相反しあう(矛盾している)2つの命題が、
    互いに証明できてしまう(正しいと言えてしまう)状態を指す語で、哲学ではアンチノミーと言う
    (誤解を招きやすいが2つが同時に証明可能でなければならないためただの「矛盾」とは違う)。
    この武器の名称では直後に矛盾も付いているが、意味的にはパラドックスの意味は無く
    単純に「盾と矛」を表していると考えられる。
    しかし、「矛盾」をランスではなく片手剣に充てるとは何とも渋いチョイスである。
  • 二律背反の矛盾カイト」にはアンチノミーパラドックスカイトと、
    カードゲームアニメシリーズのキャラクターの名前が3つも入っている。
    だからと言ってシンクロだのエクシーズだのは使えない。
    • MH4シリーズにはオベリスクやオシリスの名を持つ武器も登場することもあり、ファンはニヤリとしたに違いない。
    • そしてMHXでは、件のカードゲームアニメとのコラボ*2が実現。
      …が、間が悪いというか何というか、同作ではカイトが素材元ともども不参加である。
      一応オベリスクは続投しているので、気分を味わいたいならそちらを担ごう。

関連項目

武器/アマデュラ武器
モンスター/ダラ・アマデュラ
モンスター/ダラ・アマデュラ亜種
武器/渦巻ク紅蓮ノ矛楯 - 最終強化で「矛楯」と称される3Gのラスボス武器


*1 一応計算すると210x0.9375=196.875、斬れ味込みで196.875x1.32=259.875
*2 厳密にはその原作マンガとのコラボ