モンスター/スクアギル

Last-modified: 2024-04-13 (土) 17:05:07
種族
両生種(有尾目 化鮫亜目 ザボアザギル科)
別名
なし
英語表記
Zamite
危険度
MH4・MH4G・MHX・MHXX:★2
登場作品
MH4, MH4G, MHX, MHXX, MHRise, MHR:S, MHST, MHST2, MH-R
狩猟地
氷海, 寒冷群島, タルジュ雪原, エットー洞窟

目次

特徴・生態

寒冷地での生活に適応した小型の両生種。化け鮫ことザボアザギルの幼体。
先端が鏃のように鋭い頭部と鑢のような手触りの青い鱗が特徴。
通常は小魚のような姿をしており、氷上を滑走して移動する。
氷の中に埋め込まれたドリル状の卵から産まれ、その瞬間から捕食者として行動を開始する。
通常はギィギと同等かそれ以下という非常に小柄な体格で、外界からの脅威にはとても弱い。
加えて基本的に過酷な環境下に生息しているが故に一刻も早く成長する必要があり、
獲物だと判断した相手に対しては一斉に襲い掛かって肉や血液などを摂取しようとする。
その捕食行動も非常に特徴的且つ攻撃的で、
喰らい付いたまま身体を回転させて傷口を広げ、そこから直接肉を貪る。
中には凍土に横たわるポポの死体に近付いたところ、突然内側から押されるように死体の一部が膨らみ、
その直後に回転しながら毛皮を突き破ってスクアギルが飛び出してきたという報告もある。
獲物の原形を留めないほど、徹底的に喰らい尽くしてしまうため、「凍土の掃除屋」という異名でも知られている。
小型モンスターにしては咬力はかなり強く、更に前述の通り、頭部そのものが鏃のような形状をしているため、
一度噛み付かれると中々引き剥がすことができず、
文字通り傷口を抉る行動により持続的な激痛を伴わせる。
引き剥がしても咬まれた部分にはいくつもの鋭い歯が突き刺さったまま残されるため、治療も大変である。
小さな見た目に反してかなり凶悪な性質を有したモンスターと言えよう。
なお、スクアギルの歯はいくら抜けようとも何本折れようとも
スクアギル本体が生きてさえいれば何度でもすぐに再生する。
充分な養分を得ると体内でガスを発生させて急激に膨張、
瞬く間に並の小型モンスターを凌ぐほどの巨体にまで成長する。
更にそれまで収納していた四肢を展開し、前脚で上体を起こして歩き回るようになる。
成長したスクアギルは生命力が強まるだけでなく、
口から低温の液体を吐き出して外敵を攻撃する能力も解放する。
ここまで成長すると、平常時とはまた違った意味で危険な存在となる。
肉厚な外皮は急激な成長にも耐えうるほどの伸縮性を持つため、
武具の素材としても非常に優秀で、ハンターたちからは重宝されている。
また、スクアギルのキモは非常に美味しく、調理の応用性も高い良質な食材として有名で、
これを納品を目的としたクエストが発行される事も多い。

概要

  • MH4の新モンスターの1つで、テツカブラに続く2種類目の両生種モンスター。
    ザボアザギルの幼体である小柄なモンスターである。
    頭に矢尻のような大きな角があるのが特徴。
  • 別名がないことや成長途中である点などから、扱いとしては小型モンスターで、
    上記の生態を見る限りでは、立ち位置的にルドロス+ギィギといった感じである。
    突き刺さって邪魔してきたり、養分を蓄えると肥大化してタフになる点など、
    小型の中でもかなり厄介な部類に入ると言える。
    • 肥大化することでタフになるようだが、小さいままでも小型モンスターとしてはかなり耐久力があるため、
      肥大化によってタフになったとは感じにくいかもしれない。
      寧ろ肥大化後の方が大振りな攻撃を当てやすくなったり、ヒット数を稼ぎやすくなったりするので
      ダメージが通りやすくなり、武器種によっては打たれ弱くなったと感じることも。
      特に弓を使っていると顕著である*1
  • 成長前の後脚をしまった状態は、まるでオタマジャクシのようである。
    肥大化前の体格もかなり小さく、これだけならギィギのように可愛らしい。
    ただ、実際は顔だけならそのまま大型モンスターとして使えそうな、凶悪な面構えをしているのだが。
    その生態も、獲物になりそうなものを見かけるや否や、群れで襲い掛かって食い尽くそうとするなど、
    オタマジャクシというよりはピラニアやカンディルに近い。
    • また、相手に突き刺さった後、体を回転させて傷口を広げようとするという習性は
      これまた現実世界に生息するダツという魚と共通する。
      他にも現実の深海に棲むダルマザメは、
      大型の獲物に食らいついた後、体を回転させ獲物の肉を削りとる。
  • 肥大化前後の大きさの差はかなりのもので、肥大化前はギィギと同等かそれ以下だが、
    ハンターの養分を吸収するとブルファンゴ並の大きさになる。
    ハンターなくなっちゃうよ!?という感じだが、実際は体内でガスのような成分を発生させている模様。
    そのため、急激に肥大化するのは食いついたハンターから離れた後である。
    おそらく早急に大人になるべく、より大きな獲物を捕らえられるよう進化した結果だろう。
    • 雄叫びを上げながら脚を伸ばし、爆発的に大きくなる様子は小型モンスターとは思えない迫力。
      この肥大化する様子は、登場ムービーでも見ることができる。
    • なお、体の大きさに関わらず剥ぎ取り回数は1回のみ。
      ついでに、成長前後の体力も大差ない。
      成長したスクアギルからは2回ぐらい剥ぎ取れてもよさそうだが、
      ガスで膨らんでいるということなので、実はスカスカなのだろう。
  • 移動は歩行の他に、腹で滑って移動することもある。
    それなりに素早いため、いきなり戦闘中にすぐ側まで滑ってくることも。
    肥大化前はハンターに食いつき徐々に体力を減らしてくる程度だが、
    肥大化後の個体は、突進で尻餅をつかせる、尻尾でふっ飛ばす、
    氷属性やられになるブレスを吐くなど、かなり面倒くさい相手になる。
    エリアによってはほぼ無限に湧いてくるので、オトモで対処することも考えておくといい。
  • 幼体でありながら鋭い牙でハンターやポポに喰らいつく危険で狂暴なモンスターだが、
    アイルー村に於いては氷海に遊びに来たベビーレウスと仲良しになるなど子供らしい一面もあるようだ。
    尤も、アイルー村の世界観でベビーレウスに食い付いて
    体液を吸い取るなんてことになったらCERO的にも大惨事だろう…。

MHR(:S)

  • MHRiseの新フィールド、寒冷群島にも登場。
    寒冷群島がメインとなったPV3では紹介されなかったが、
    発売前のIGNによるプレイ動画に映り込んでいたことから参戦が確定した。
    成体であるザボアザギルの登場も期待されたが、今作ではスクアギルの登場のみとなってしまっている。
    寒冷群島はその名の通り水場も多く、成体であるザボアザギルも参戦しやすそうなフィールドではあるのだが…。
  • 今作からの変更点として、身体の大きい個体(吸血によって膨れ上がった個体含む)では2回剥ぎ取れるようになった。
    ので、素材が欲しい時は栄養を与えて肥えさせた上で狩るのが効率が良い。
    他にも、吸血中に投げクナイを使うと一撃で討伐できるようになり、過去作より倒しやすくなったと言える。
  • MHR:Sのタイトルアップデート第二弾に相当する、Ver.12.0.0のパッチノートに以下の文がある。

    スクアギルから入手できる「柔軟な厚皮」のアイテム説明文が、
    海竜種になっている不具合を修正します。

    一方で、実際の説明文は以下の通り。

    とても柔軟で、伸縮性に
    優れた厚い皮。便利な素材だが
    入手には多少の努力が必要。

    …見ての通り、海竜種などという単語はどこにも書かれていない。
    というか、アップデート前後で文章が全く変わっていない。
    そもそも実害のあった内容ではないので確認したハンターは稀であろうが、
    事実上無を修正したのと変わらない奇っ怪な記載に彼らは困惑することとなった。
    • どうしてこのような事が起きたのかというと、一部言語では本当に修正していたから
      本来スクアギルのG級素材は「肉厚な厚皮」だったのだが、何故か本作で変更されている。
      元々「柔軟な厚皮」を有していたのはスクアギルではなく、
      ルドロス・ウロコトル・エピオスの3種、すなわち小型海竜種*2の素材だった。
      そのような経緯から、英語等一部言語では実際に"Leviathan*3"と説明が為されていたのだ。
      それをそのまま流用してしまったゆえに発生したミスであり、
      それをそのまま日本語のパッチノートに載せてしまったゆえの結果である。
      …ということは、パッチノートの原文は英語なのだろうか?

MHST

  • 成体のザボアザギルと一緒にMHSTにも参戦。
    あちらと違いオトモンにはできないが、タルジュ雪原やエットー洞窟などに数多く生息している。
    ザボアザギルと一緒に登場することもある。
    • ストーリーズでは四肢が生えた姿の個体しか登場しない。
      行動傾向としてはテクニック攻撃を多用するほか、威圧による防御力ダウンを狙う上、
      或る程度体力が減ってくると吸血でこちらにダメージを与えつつ体力の回復を図ってくる。
      他のモンスターと一緒に現れた時は優先的に倒したいところ。
    • モンスターの巣で触れた場合、低確率でなぜかスクアギルが全く現れず、
      代わりにブルファンゴとポポの2頭組が戦闘画面に出現することがある。
      恐らくはバグだと思われる。
    • なお、ザボアザギルの方はオトモンにできるのだがタマゴからはスクアギルが生まれるわけではなく、
      小さなザボアザギルが生まれてくるという形になっている。
      グラビモスなどと同じで、本作では幼体と成体は完全に別のモンスターとして扱われていることになる。

MHST2

  • こちらにもしっかりと続投。
    寒冷地であるロロスカ地方におり、特に凍った池付近に数多くいる。
    ザボアザギルと共にいる事が多い為、戦う場合はザボアザギルとセットが基本である。
    なお、ロロスカ地方最初のボスは凶光化したザボアザギルだが、このボス戦ではスクアギルが帯同していない。
  • 前作と同じくテクニック攻撃を中心に繰り出し、時折「吸血」でこちらの体力を削ってくる。
  • 今作でももちろんオトモンにする事は出来ず、
    ザボアザギルのタマゴからはやっぱりザボアザギルが生まれてくる。

余談

  • スクアギルは、MH4の発売前情報の公開当初から成長途上の生物であると解説されていた。
    このため、氷海のどこかにこのモンスターが完全に成長しきった親玉に相当するモンスター
    (いわゆるドス系)が棲息しているのではないか?といった憶測がファンの間でなされていた。
    そして、MH4のPV第4弾で同じく蛙と鮫を足して2で割ったような外見のモンスターが確認され、
    2013年6月13日に「化け鮫ザボアザギル」という名称とスクアギルの成体であることが公式に発表された。
  • 名前の由来は不明だが、イタリア語で「鮫」を意味するスクアーロとは関連がありそうである。
    • 氷や海に関連し、「ギル」の部分を担えそうな候補としては「エーギル」と呼ばれる北欧神話の海神が存在する。
      スペリングは「Aegil」であり、「Squalo」の「Squa」の部分から綺麗に繋がる。
    • また、魚類の鰓のことを英語では「Gill」という。
      半魚人ギルマンなどで耳にしたことがあるだろう。
    英語版スペリング「Zamite」の由来も推測に頼るほかないが、
    氷に由来していそうな単語に「Zamboni」(整氷車)というものがある。
    これは厳密には登録商標であるのだが、現在は慣用的に「整氷車」の意味で用いられる。
    「Zam」の部分はザボアザギルの英語表記にも見られるため、共通の語源となっている可能性はあるだろう。
    そして「mite」は英語では「小さな子供」という意味があるため、
    この二つを合わせ単純に「子供のザボアザギル」という意味合いにしたのかもしれない。
    • またイタリア語で「mite」は「適度に」という意味があるため、
      Zamboniと合わせれば「氷(海)を適度に整える者」という解釈も出来なくはない。
      「子供のザボアザギル」の解釈と比べ強引さは拭えないが、「凍土の掃除屋」とまで呼ばれ、
      氷海におけるスカベンジャーとしての立ち位置にあると考えられるスクアギルに似合った印象はある。
  • 現実の生物ではオサムシの仲間がスクアギルと似た生態を持っており、
    幼虫期間は短く僅か2~3度餌を摂るだけで成虫まで育つことが可能だが、脱皮したばかりの成虫は中身がスカスカで
    それから幼虫期間以上の時間を掛けて十分な食事を取ることで初めて繁殖が可能になる。
    スクアギルとオサムシ、どちらも極端な例だが、繁殖よりも捕食を優先して成長する生物もしっかり実在するのである。

素材

鮫肌の鱗
スクアギルの鱗。
方向性があり、撫でる向きによってザラザラしたり、滑らかだったりする。
  • 質によって名称や価値などは変わらないが、後述する皮と比べて入手確率が低めに設定されており(約15%)、
    いざ集めようとなるとかなり骨の折れる素材である。
    • MHRiseでは大型の個体から二度剥ぎ取れるようになり、
      入手確率自体も大幅に改善された(約28%)ため、格段に入手が楽になった。
  • MHSTでは「スクアギルの鱗」という名称で登場。
    こちらは上位素材である「スクアギルの上鱗」も存在する。
肉厚な皮
スクアギルの腹側の皮。
伸縮性に優れており、分厚さもあるため極端に伸びても大丈夫だという。
恐らく、この理由により急激な成長にも耐えられるのであろう。
上質なものは「肉厚な上皮」と呼ばれ、より伸縮性に優れている。
緩衝性に優れた最高級品は「肉厚な厚皮」と呼ばれ、荷物の保護や靴底など幅広い用途で活用される。
  • 食用としても利用できるらしく、MHRiseではよろず料理の材料としても指定できる。
    分厚く伸縮性もあるということからとても一口では噛み切れなさそうだが、
    調理後は単なる携帯食料として扱われるためハンターはぺろりと飲み込んでしまう。
モンスターのキモ
スクアギルなどから獲れる内臓。
現実世界でいえば、鮫の肝臓に相当するだろう。
  • モンスターのキモとは言いつつも、MHXで剥ぎ取れるのは何故かスクアギルからのみである*4
    MHXの上位にこれの納品クエストがあるのだが、微妙な入手確率(約20%)のうえに
    出現個体数が次第に絞られてゆくためソロでやろうとすると
    運が悪ければ狩りつくしても納品数に足りないと言うことがまま発生する。
    おかげでクエスト終了後に肉厚な上皮が20枚近く貯まっていることも……
    その場合はサブターゲットで帰還しよう。マルチプレイでは極力同じエリアに固まって剥ぐと吉。
    とある装備を解放するのに必要なので、可能ならばマルチプレイでクエを回すことが望ましい。
    ソロを貫くならば最低限で猫の解体術を発動させて挑みたい。剥ぎ取り名人もあればなおよし。
  • MHRiseでは鮫肌の鱗の入手確率上昇の煽りを食らう形で、上位個体からの入手確率が従来より低下(約13%)*5
    幸いながら本作のキモ集めクエストは入手確率が段違いに高いデルクスが担当しているため、
    MHXの悪夢が再来することは無かった。

関連項目

モンスター/ザボアザギル - スクアギルの成体
モンスター/ギィギ - スクアギルの先輩
システム/吸血 - スクアギルの攻撃方法
武器/氷鮫銛


*1 小さいままだと連射矢、あるいは集中or爆裂の曲射くらいしか複数ヒット及び大ダメージが取れない
*2 エピオスはゲーム的に草食種に分類されているが、実際には海竜種と同じ海竜目の生物である
*3 「海竜種」の英名
*4 過去の作品を見れば、アプケロスやエピオスからも入手できた
*5 逆に、下位個体は従来よりも僅かに確率が高い(約23%)ものの、代わりにとがった牙の入手確率が大幅に落とされている