MHF-GGにて実装された穿龍棍。
目次
概要
- アクラ・ヴァシムの硬い素材を用いた屈強な穿龍棍。
繰り出される豪打で獲物を破壊するという。
- 外見はヴァシム特有の甲殻に結晶をあしらった、オーソドックスなヴァシム武器。
性能
- MHFの黎明期に登場していながら、長い時を経て武器のインフレが激しくなり、
一部を除いて最前線を退役していたヴァシム武器に突如降臨した穿龍棍。
その性能に多くのハンターが驚愕した。- 攻撃力936
- 麻痺属性260
- デフォルトで80、斬れ味レベル+1で140もの白ゲージ(紫・空色ゲージはない)
穿龍棍の手数は片手剣以上双剣未満、という水準であるが、
G9まで双剣の麻痺値は最大で50だった*1ため、当時の水準で言えばこの麻痺値は異常の一言であった。
MHF-G9では麻痺属性の穿龍棍は複数存在し、この武器に対する認識も大きく変化しているものの、
麻痺値だけはG9現在なおこの武器を超えるものは存在しない。
- この武器のポジション上直接のライバルとしては、
ゴゴモアの穿龍棍「真緋猛棍【星霜】」、トリドクレスの穿龍棍「トリドリベリオン」、
そしてMHF-G8にて実施されたユーザー投票で実装された「戦龍コーーン」の3つが挙げられる。- 真緋猛棍【星霜】は攻撃力867、麻痺値200とヴァシム・フワァールに大きく譲るものの、
こちらは長大な紫ゲージを有しており、
スキルなどの各種攻撃力ブーストでヴァシム・フワァールを上回る物理性能を発揮可能となっている。
- トリドリベリオンは攻撃力826で麻痺値は更に低い150だが、
こちらには空色ゲージと会心率、そして雷属性が存在する。
会心率と属性値を抜きにしても物理火力はヴァシム・フワァールとほぼ同等で、
これらを活かせるなら十分強力。
- 戦龍コーーンは攻撃力837で属性は有していない。
ただ、こちらにも空色ゲージがあるため、実際の物理火力はヴァシム・フワァールを上回る。
麻痺値も230とかなりの高水準であり、何よりこの武器はイベント準G級武器扱いということで、
作成がヴァシム・フワァールの比ではないほど簡単である。
- 真緋猛棍【星霜】は攻撃力867、麻痺値200とヴァシム・フワァールに大きく譲るものの、
- また高すぎる作成難度から厳密にはポジションが違うが、
「カドゥケウス」と「キャラバン殴棍」も、
ヴァシム・フワァールを上回るポテンシャルを発揮できる武器として有名。
ちなみに戦龍コーーンとキャラバン殴棍はレベルの無い通称「準G級武器」として扱われるが、
性能上はG級武器Lv50と全く同格であり、近年ではLvの無いG級系列武器も増えてきたため、
募集に入る分の支障はそうそうないだろう(特に前者はユーザー投票で決まったこともあり、有名である)
- ヴァシム・フワァールの難点としては、
麻痺が通らないor効果時間が短すぎる相手、
及びNPCだけでも容易に麻痺させられるような相手に対しては、
大抵の場合物理・属性両面で他の武器を用いた方が早く討伐に持ち込めることが挙げられる
(これはMHFに存在する全ての麻痺武器に言えることだが)。
麻痺値だけは最高とは言え他の麻痺武器ほどの決定的な差はなく、
長い白ゲージも嵐ノ型では活かし辛いなどの事情もある。
現在でも使いどころさえ間違えなければ現役ではあるものの、
どんな相手にでも用いれるというものではなくその点ではやや型落ちしたと言えるかもしれない。- また、パートナーに譲渡すると状態異常値が半減してしまう。
一応、熟練度が上がるまで*2は活用できるのだが、
その用途に関しても、ゲージ面で優れる戦龍コーーンの方が総じて優秀な傾向にある。
- また、パートナーに譲渡すると状態異常値が半減してしまう。
- なお、スキル「劇物取扱皆伝」を発動させることで攻撃力が約11上昇し、
おまけに麻痺エフェクトが必ず発動するようになる。
蓄積値は38%、つまり表示値にして約100(正確には98.8)まで低下してしまうのだが、
G9現在最も高い麻痺値を元に、このスキルを最も活かせる麻痺穿龍棍であることは間違いない。
ただし後述の理由から確実性を重視する風潮が起こらなかったこと、
現在でもこのスキルと相性のよい変撃スキルと麻痺との相性がイマイチ良くないこと、
そしてスキル枠の問題から採用しているハンターは少ない。
- MHF-GGでは後述の理由から全G級武器
(これは穿龍棍に限らず、MHFに存在する全てのG級武器)の中でトップクラスの人気を誇り、
黎明期の穿龍棍普及に極めて大きく貢献することになった。
普及の経緯
- MHF-G3までのMHFでは、G1時代に復活してしまったハメ狩猟の影響をまだ引きずっており、
同時に復活した「麻痺」の重要性も極めて強いものがあった。
ただし単純麻痺武器は上記の影響もあり確実性に欠けるという理由で使われておらず、
当時は双剣と大剣を除く全近接武器種で「麻痺剣」スキルの発動が重要視されていたほどである。
- そんな中MHF-GGで実装された穿龍棍とヴァシム・フワァールだが、
穿龍棍自体がまだ研究途上であったにもかかわらずその有用性が大きくフィーチャーされることになった。
最大の理由はその麻痺値の高さである。
麻痺属性は手数武器と非常に相性が良いが、穿龍棍は徹底した手数武器であることは当初から明白であり、
相性の良さは自明の理であった。
そして、耐性値の上がったG級特異個体ですら、
4人でかかれば簡単に麻痺を誘発させることが確認されたのである。
- そして当初は穿龍棍でめまいを積極的に狙うという運用が行われていたため、
麻痺から復帰したと思った瞬間、頭を殴られ続けたせいで平衡感覚を失って転倒、
眩暈状態となったモンスターから更なる隙を作ることができることでも重宝された。
つまりハメ狩猟全盛の影響を引きずっていた当時のMHFに、
完封前提(つまりハメ)で立ち回るのにこれほどとないポテンシャルを持っていたのが、
このヴァシム・フワァールなのである。
人気が出るのは最早必然であったといえるだろう。
- だがこの武器はそれだけでは終わらなかった。
この武器を用いたPTでは余計な拘束用アイテムを使うことなく、
ハメなどを用いないと時間がかかる存在であったG級モンスターを速攻で倒すことが可能な事が判明。
つまりハメに頼る必然性が無くなり、MHFにおけるハメ狩猟の必須性を問う声、
及び麻痺武器の問題点である「確実性に欠ける(ので麻痺剣スキルが必要)」
という風潮を文字通り根底から覆したのである。- 前者については、後にヴァシム・フワァールに限らず穿龍棍であればどれでも、
ということが判明している。
その辺りの状況やその後の経過については穿龍棍の記事を参照してほしい。
- 前者については、後にヴァシム・フワァールに限らず穿龍棍であればどれでも、
- 上記の事から、ヴァシム・フワァールは穿龍棍の中でも実装当初屈指の人気を誇ることになり、
全体的に横並びの性能になっている穿龍棍においても、
この武器が唯一最強であり、これ以外の武器は作成する必要がないと主張するユーザーも少なくなかった。
当初はこの武器しか麻痺武器が無かったため、
ヴァシムの甲殻を被った何かであるとして開発の調整ミスを疑う声や、
性能の下方修正は間違いないとするハンターも非常に多かった。
強さを支える真の理由が、ヴァシム・フワァールではなく穿龍棍そのもののポテンシャルに起因している、
ということが明確になってからは上記の声はあまり聞かれなくなり
(穿龍棍自体の強さが問題視されるようになった)、G5以降も性能の直接的な下方修正は行われていない。
- また、ハメ狩猟が淘汰され、空中戦が主力になったことで積極的なめまいを狙いにくくなった、
MHF-G5~G6でも麻痺武器としての需要を買われ、その人気の高さは変わらずであった。
この武器の普及が直接の理由ではないが、
G7まで(G9現在でも偶に主張される)穿龍棍は物理に極端に偏重する風潮が強く、
属性弱点を突くという考えがあまりメジャーではなかったのも人気を後押しする理由となっていた。
- ただしG5とG6では麻痺がほぼ全く効かない超高難度モンスターが登場。
これらに対しヴァシム・フワァールを用いるハンターが少なからず存在したため、
G6以降は適切な相手に適切に用いる必要性が主張されるようになった。
G7以降は高属性武器や一撃重視の嵐ノ型の登場、
そして麻痺こそするが麻痺時間がG級では短いというモンスターが複数登場し、
この武器の重要性はそこまで喧伝されなくなった。
ただし麻痺武器=穿龍棍という空気はG9現在でも非常に強く、
上述した穿龍棍の性能を決める際、数ある属性の中から多くのユーザーが選んだのが
「麻痺」だったことからもそれがうかがえる。
注意点
- あまりに普及した武器であるため念のため記載しておくが、
あくまでこの武器は麻痺値の高さが最大の強みである単純麻痺武器であり、
麻痺が全く通じないモンスターに対しては他の穿龍棍を用いた方が早く討伐できる。
また上でも触れたが、他のPTメンバーやNPCで麻痺を狙えるのならあえてこれを用いる理由は薄くなる。
- 麻痺時間の短いモンスターについてもこの武器のメリットを見出し辛い。
フルフル、ドスゲネポス、烈種ガルバダオラとゼルレウス、ヴァルサブロス、ディスフィロア、
G級のアカムトルム・ヒプノック繁殖期・イナガミなどは麻痺時間が非常に短く、
麻痺させる利点自体がそもそも薄い。
麻痺中に部位破壊できないディオレックスなどで用いる際も注意。
- また、武器倍率だけなら現在でも上から二番目という立ち位置にいる関係上、
武器倍率のカンストが起こりやすくなっている点にも注意したい。
具体的にはGSR1で剛撃+4を発動させ、ゲージをMAXにするとそれだけでカンストする。
秘伝防具の場合攻撃スキル無しでもゲージ4段階目からカンストが始まってしまうので、
秘伝書育成ミッションは必ず進めたい。
- なお、秘伝書の強化に際してHC適正ボーナスを得るためにレア度固定シジルを使うと、
攻撃力だけでなく麻痺値も大きく減少してしまう。耐性が高い特異個体を相手にSR上げをする場合、
麻痺自体ができないということも多いので要注意。
余談
- MHF-GG終盤及びMHF-G5では、課金のいわゆる準G級と呼ばれる武器群ではあるが、
麻痺値160、麻痺値210の穿龍棍が登場している。
性能面ではヴァシム・フワァールに及ばないためピックアップされているわけではないが、
ヴァシム・フワァールだけが特別例外的に高い麻痺値を持って生まれたわけではない、
ということだろう。
実際にその後G級武器として追加された穿龍棍の麻痺値は高めになっており、
天廊武器も条件こそ厳しいが高い麻痺値を持たせることができる。
また、穿龍棍に麻痺剣晶を装着しても麻痺値は100、睡眠値に至っては30という有様で、
おまけに地ノ型の主力となる各種蹴り技では剣晶の効果が得られない。
そのため、元々穿龍棍自体の性質として、
「状態異常剣晶との相性は悪いが、状態異常武器の性能が高く設定されている」ということであると思われる。
- ちなみに何かと一角双SPと比較される本武器であるが、
本来そのポジションにあるのはローカグランゼンである。
- 説明文が何かと物騒であるが、この通り獲物を破壊し、素材ごと四散するなどということはない。
ただ、この武器の台頭以降、麻痺剣スキル指定が全くと言っていいほど見受けられなくなってしまい、
麻痺剣スキルの一強状態を破壊したと言うことはできる。
- アクラ・ヴァシムの亜種であるアクラ・ジェビアの武器には、MHF-Z時点では穿龍棍が存在していない。
一方、同じG級限定武器のスラッシュアックスFはジェビア武器が先に実装され、
ヴァシム武器には、辿異武器「ヴァシム・ツェクリ」系統が登場したMHF-Zまで、
スラッシュアックスFは存在しなかった。