ソードワールド1・世界観設定

Last-modified: 2012-10-22 (月) 02:29:25

対テロソードワールド1.0の世界観

※ここに記載されている内容は、富士見書房出版の「ソードワールドRPG完全版」から転載、及び個人的解釈の元改ざんされたものが多量に含まれています。

世界の歴史

神話の時代

世界には最初、ただ一人の巨人だけが存在していました。この巨人は「始祖の巨人」等と呼ばれていますが、具体的にどのような存在であったのかは全くの謎に包まれています。

そして、世界はこの永遠の時を生きた巨人の死によって始まったといわれています。その肉体は大地となり、最後に吐いた息は風となり、全身から流れ出た血液は海となったといいます。そして巨人が孤独を哀しみ、憤る心は炎となって世界に熱と生命をもたらしたのです。
この炎の中から生まれてきたのが世界に伝わる神々です。巨人の左足からは「戦神」マイリー、右足からは「幸運神」チャ・ザ、頭からは「叡智の神」ラーダ、胴体からは「大地母神」マーファ、邪悪なる右手から「暗黒神」ファラリス、善なる左手から「至高神」ファリスが生まれました。他の様々な小神達も、巨人の身体の一部を受け継いでそれぞれ生まれてきたといいます。この時同時に、巨人の体毛からは植物が、鱗からはドラゴンが生まれ出ています。

そして神々による創造の時代が始まりました。神々は、まず世界を三つに分けました。最初に、世界に無秩序に溢れ出ていた力を分化し「精霊界」を作ります。次いで肉体を持つ者達が住むための「物質界」を、そしてこの二つの異質な世界を結びつけるために「妖精界」という中間世界を作り出しました。その後、精霊、妖精、動物、植物といった様々な生命体をそれぞれの世界に創造し、これらの助けを借りてそれぞれの世界を完成させていったのです。

これら神の手によって生み出された者達を古代種族と呼び、現在のフォーセリア(世界の事です)に存在している種族よりも、遥かに優れた能力を持っていたとされています。

しかし、創造の時代が終わった後に訪れたのは争いの時代でした。これは、神々の間に生じた些細な相違に端を発したと言われています。ですが、この相違は小さな争いを生み、小さな争いは大きな戦争に発展していきました。ついには、光と暗黒の勢力に別れて、全ての古代種族が参加した神々の最終戦争という形を取りました。この結果神々はその肉体を失い、物質界に直接介入する手段を失ってしまいます。

かくして、神々の時代は幕を下ろしました。

魔法の時代(古代)

最終戦争によって古代種族の多くは死に絶え、またその力を失いましたが、わずかながらに生き残った種族もいます。特に力を持っていたのは、神々が自らの肉体をもとに作り上げたといわれる人間達でした。人間は、あらゆる魔法の力に長けていました。それは肉体と共に、神々の力の一部をも受け継いだからだといわれています。初期の人間たちの中には、神々との混血さえもいたようです。

彼等は数百年とも数千年ともいわれる暗黒の時代を生き抜き、やがて一つの王国を築き上げます。これが「カストゥール王国」です。この王国は現在は既に滅び去っていて、現在では「古代王国」と呼ばれています。

この王国は各種の魔法語に通じた偉大なる魔法使い達の手によって治められていました。魔法の能力が高い者ほど地位が高く、魔法王と呼ばれる偉大なる魔術師が代々王国を支配しました。魔法の能力の低い、もしくはまったく欠如した人間は、奴隷として扱われたり、平和な王国内から追放され、危険な荒野に生活する蛮族となりました。

この時代は「魔法の時代」と呼ばれています。古代語魔法、精霊魔法、それに神聖魔法と呼ばれる三種の魔法体系は、華やかな文化を作り上げていきます。都市を空に浮かべ、そして成長したドラゴンさえ下僕として扱ったといいます。しかし、この王国はその発展の礎となった魔力の暴走によって、滅びていったのです。

剣の時代(現代)

そして古代王国が滅んだ後、世界のリーダーとなったのは、古代王国の時代に奴隷や蛮族として蔑まれてきた階層の人々でした。彼等は確かに魔法の能力こそ低かったのですが、それを補う強靭な生命力に満ち溢れていたのです。賢者達は、恐らく種としても、古代人とは少し違っていたのだろうと考えています。

古代王国が滅んだ後の混乱期も乗り切り、新王国は現在500年余り続いています。この時代はフォーセリア各地に色々な特色のある王国が群立しています。魔法の力は存在こそしていますが高度な呪文は失われ、ルーンマスターとしての力を受け継ぐ者達も少なくなりました。それにとって代わり、物事は武力によって解決されるようになりました。

そのため、現在を「剣の時代」すなわちソードワールドと呼びます。

世界観

世界とは(物質界)

アルクラスト大陸は、フォーセリアのごく一部に過ぎません。人々は、フォーセリアを世界そのものと考えています。フォーセリアの外の世界という概念は、異界の存在を認める一部の賢者以外にはほとんどありません。

フォーセリア世界は、球状ではなく平面の形をしていると考えられています。正方形の四つの頂点は、それぞれ東西南北に向いていて、そこには世界を閉ざす門があるといわれています。

北には氷の門。無限の高さの氷山が世界を閉ざしているとされています。ファーランドに聳える剣山山脈の更に北は、雪の積もった山が確認できます。その先にあるのは帝国国家オーディルですが、このオーディルの向こうに氷の門となる無限の氷山があると言われています。

南にあるのは炎の門。灼熱の炎が世界を閉ざしているとされています。ファーランドの南は海となっていて、その先には別の大陸がある事は既に知られているところですが、その大陸の更に南に、この炎の門があるとされています。

東にあるのは風の門。猛き嵐が世界を閉ざしているとされています。ファーランドの東、海の果ては東方と呼ばれる異国があり、この国の向こうにその門が存在していると考えられています。

そして西にあるのが水の門です。ところが、この水の門は閉じられておらず、滝となって世界が虚無界に流れ落ちているとされています。この、世界が流れ落ちる現象が、フォーセリアでは「時間」という概念で現れています。

太陽、月、星(星界)

フォーセリア世界には一つの太陽、一つの月、無数の星々が天空に浮かんでいます。太陽は「至高神」ファリスが司り、ファリスの失われた身体そのものであるとも言われています。月は周期の神フェネスが司り、夜に光を投げかけます。星は世界創造の時に、分化され損なった力や物質が輝いているのだとも、神々の砕け散った身体なのだともいわれています。

この、太陽、月、星が浮かぶ場所を「星界」と呼んでいます。フォーセリアはこの星界の真ん中に浮かんでいると考えられています。

世界と精霊の関係(精霊界)

精霊は、フォーセリア世界の様々な現象に関与しているとされていて、特に「気候」に強く関係しているとされています。最初の季節である冬は氷の精霊力が高まる事で訪れ、やがて水の精霊力が強まって雨の降り注ぐ春となり、次いで炎の精霊力が盛んな暑い夏があり、そして強い風の精霊力が風と共に秋を運んでくるというわけです。

また、これは世界を閉ざす四つの門との位置関係にもよるとされています。帝国国家オーディルはほぼ一年中雪に閉ざされている寒冷地ですが、これは北の門である氷の門に近いからだとされています。

他にも、あらゆる自然現象は精霊力によって説明されているのがフォーセリアの一般論です。そしてこれらは、精霊界に住む精霊達が、神の声を聞く精霊王の指示によって世界を成り立たせているために起こるものだと、一部の賢者達は主張しています。

ファーランド地方

公式設定の「ファーランド地方」は、「決して設定が作られない場所」とされています。
それはつまり、ゲームを行うGMやプレイヤー達が自由に設定を作る場所だという事です。
そのため、ここに記載されている「ファーランド地方」の設定は、全て対テロソードワールド用に作られたオリジナル設定である事をここに明記しておきます。

ファーランド地方(アルクラスト大陸)

「アルクラスト大陸」は、フォーセリア世界でも比較的北に位置している一大陸です。大陸の中心には縦横に険しい山脈がそびえ立っており、それを境に北側の「オーディル地方」と、南側の「ファーランド地方」の二つに隔てられています。北側は「帝国国家オーディル」、南側は「ファーランド王国」の二つの国が、それぞれの地方を統治している状況です。

国領のほぼ全てが雪と氷、そして険しい山脈に閉ざされている「オーディル地方」に対し、南側の「ファーランド地方」は剣山山脈によって氷の精霊力が緩和されており、四つの季節がきちんと顔を出す恵まれた土地を有しています。それ故にファーランド王国は他の大陸と比べてもかなり栄えており、王都以外にも大陸のあちらこちらに人々の暮らす街が作られ、それぞれが活気に満ちた生活を送っています。

そんな恵まれた環境ですから、自然と人間以外の生き物も姿を現します。特に明記しておきたいのは、人間に害を及ぼす「妖魔」の存在です。遥か神話の時代に暗黒の陣営に加担したとされる彼等は、光の陣営に加担した人間達を憎んでいます。そしていつかは、ファーランド地方という恵まれた地から人間達を追いやり、彼等の楽園を築こうと考えているのです。

妖魔達は、オーディル地方とファーランド地方の間に挟まれるように存在する広大な森林の中に身を隠し、密かに力をつけては人間達と幾度も争いを続けています。ファーランドに住む人々は、妖魔の侵略、またそれに乗じたオーディルの侵攻を危惧し、それらを打ち負かすための戦士達を育成しているようです。

他にも、ファーランド地方には、人間以外にもエルフやグラスランナー、ドワーフといった種族が、少数ではありますが人間と共存しています。エルフは剣山山脈沿いの森林の中に、グラスランナーはリベルバーグ周辺の森のどこかに、ドワーフは地下に、それぞれ集落や王国を築いているようです。それらは基本的に、自ら人間と接触し、交流をしようとは思っていませんが、人間側から接触を試みて、それを全く受け入れないというわけでもありません。これは神話の時代に、彼等は人間と同じく光の陣営に加担していたからだと言われています。彼等の中でも特に一部の人達は、人間と共に過ごしたり、時には人間と共に妖魔と戦ったりもしているようですが、人間同士で争うオーディルとファーランドの戦争に関しては、理解を示そうとはしないようです。

ファーランド地方近代史

  • 王国暦300年-「深淵の森」にて「帝国国家オーディル」の軍と初接触。最初の戦火を交える。
  • 王国暦302年-「深淵の森」にて「帝国国家オーディル」と第一次戦争勃発。戦争は以後3年続く。
  • 王国暦305年-「帝国国家オーディル」との第一次戦争終結。実りなく、犠牲ばかりが多い戦争に一度幕が下りる。
  • 王国暦310年-リベルバーグの研究者達が、地下に眠る古代遺跡の存在を発見する。以降、20年に渡って王国中で古代遺跡の調査が行われる。
  • 王国暦330年-「深淵の森」にて「帝国国家オーディル」との第二次戦争勃発。互いに古代兵器を使い、第一次戦争時より更に大きな被害をもたらす戦争となった。
  • 王国暦331年-第二次戦争の最中、両軍が妖魔軍の襲撃を受け、一時撤退。第二次戦争終結。
  • 王国暦332年-「深淵の森」にて妖魔軍との第一次戦争勃発。後に「妖魔戦争」といわれるこの戦争は10年も続き、妖魔の存在を人々に知らしめる事になる。
  • 王国暦342年-妖魔戦争一時終結。妖魔軍をほぼ壊滅させる事はできたが、人間の被害も甚大な辛勝であった。
  • 王国暦343~506年-以後、160年余りに渡り、妖魔との小競り合いが続けられている。

ファーランド地方、人口比率

ファーランド王国に築かれた街に住む人々の殆どは人間です。エルフやドワーフ、グラスランナーといった亜人種族は、人間の作った街に住むことはほとんどせず、それぞれの種族の王国や集落に住んでいます。ただ、一部の変わり者と呼ばれるような人達は、自ら進んで人間の街を訪れ、人間と共に暮らす事もあるようです。特にエルフは人間と交わる事が出来る程、人間に近い種族ですから、人間と恋に落ち、結婚して人間と共に暮らす者もいるようです。その逆のケースもあるのですが、人間の国と違い、エルフの集落では他種族に対しては排他的な考えも僅かながらあるようですから、エルフの集落に人間が住む事は殆どないようです。

人間とエルフの子供は、二つの種の血が流れる「ハーフエルフ」となるわけですが、上記の理由から、エルフ育ちのハーフエルフは少なく、人間育ちのハーフエルフの方が比率としては多いようです。(もっとも、ハーフエルフそのものが、各種族との比率から考えてとても少ないのですが)

最近では、古代遺跡に眠る古代の宝物を稼ぎとする「冒険者」という職業が成り立ち、それを生業とするために故郷から遥々ファーランドにやってきた亜人種族達が、人間の町に住むケースが増えてきています。それらを勘定に入れた上での、ファーランド王国の人口比は「人間7:エルフ2:ドワーフ1未満:グラスランナー1未満:ハーフエルフ1未満」というようになっています。ただしこれはあくまでファーランド王国、つまり人間の街の話であり、大陸全体から見れば「人間5:エルフ3:ドワーフ1:グラスランナー1未満:ハーフエルフ1未満」となります。

その他細かい設定

冒険者とは

フォーセリア世界における冒険者達は、基本的に、古代王国の廃墟に眠る宝物を求めて冒険しています。廃墟には彼等のような職業が成り立つほどの巨額の富が眠っているのです。多くの冒険者達は、冒険に関する情報の交換場所となる「冒険者の酒場」を拠点とし、そこで古代王国の遺跡に関する情報を集めて、装備を整えてから旅立ち、その戦利品を売って暮らしを立てています。

また、冒険者達はその戦闘力や魔法、それに様々な技術に精通しているので、街や村の便利屋として雇われることもあります。そういった仕事の依頼も冒険者の酒場には集まってきますし、誰も彼もが古代王国の遺跡にありつけるわけでもありませんから、冒険者としてもそのような仕事は生活を支えるために重要なものとなります。

つまり、フォーセリア世界における冒険者とは、自らの持つ技術を活かして、あらゆる事件や困難に立ち向かい、それによって得られるもので暮らしを立てる何でも屋なのです。

古代の宝物(マジックアイテム)

古代王国の時代には、金貨も銀貨もありません。そのため古代王国の遺跡で見つかる宝物の多くは、宝石や貴金属などの細工物や美術品、工芸品ということになります。多くの場合はそのような宝物がよく見つかるのですが、古代王国の時代とは魔法の発達した時代ですから、魔法を帯びた武器、防具や宝物、更には書物や巻物の類なども見つかる事があります。古代王国期の魔法の多くは失われているので、これらの永続的に魔法を帯びたアイテム等は現代では作り出すことはできないのです。ですから、これらの品物は、非常に貴重で高い価格で取引されます。

永続的に魔法を帯びたアイテムはマジックアイテムと呼ばれていて、ものによって実に様々な魔法がかけられています。それらは冒険に役立つ種類のものであることも多く、取引するだけではなく、自らの冒険を役立てる目的でそれらを求める冒険者も数多く存在します。また、そういった魔法のアイテムには、基本的にはどれにでも形状と性質を保持する魔法がかけられていて、それによって何百年、何千年と廃墟に放置されていても朽ちることなく存在しているのです。この魔法を形質保持の魔法といい、この魔法だけがかけられている魔法のアイテムであっても、魔法がかけられていないものより価値は格段に跳ね上がります。(例えば、形質保持の包丁は、刃こぼれもしないので研ぐ必要がなく、末永く使えるのです!)

妖魔って?

魔獣、幻獣って?

アンデッドって?

悪魔って?

暗黒の象徴(邪神)

「暗黒神」ファラリス

「破壊神」カーディス

「死神」ミルリーフ