空母運用

Last-modified: 2023-12-14 (木) 12:28:52

概要

※執筆時のゲームバージョンは6.00です。

空母は、多数の小型・中型艦船を運用するためのプラットフォームとして利用可能な特大型・大型の戦闘用艦船である。
共通する主な特色は以下の通り。

  • 対応するサイズの艦船をドッキング可能。
  • ドッキングした船の修理および消耗品の補給が可能。
  • これに配属されたドッキング可能な艦船は何もなければ母艦に着艦して待機する特殊な挙動をする。
  • ドローンを20機搭載可能。

空母の中には「空母 (狭義)」と「軽空母」の2種類があり、以下の違いがある。

  • 空母 (狭義): 特大型船で、小型ドックと中型ドックを持つ
  • 軽空母: 大型船で、小型ドックのみを持つ

基本的な運用は補助艦船と通じるものがあるが、空母は武装や船体強度・船速といった単独の艦性能に優れる分、より戦闘での運用向きとなる。

空母一覧

空母一覧
≫参照元:艦船/戦闘艦船/一覧表テーブル

名称サイズタイプ製造元情報(種族/派閥)ライセンス設計図価格DLC
グッピー大型空母ボロン (BOR)主力艦65,132,200KE
コロッサス センチネル特大型空母アルゴン (ANT/BUC)主力艦--
コロッサス ヴァンガード特大型空母アルゴン (ARG/BUC)主力艦100,900,500-
コンドル センチネル特大型空母テラディ (MIN)主力艦--
コンドル ヴァンガード特大型空母テラディ (TEL)主力艦111,705,500-
シャーク特大型空母ボロン (BOR)主力艦-KE
ゼウス E特大型空母パラニド (BUC/HOP/PAR)主力艦--
ゼウス センチネル特大型空母パラニド (BUC/HOP)主力艦--
ゼウス ヴァンガード特大型空母パラニド (BUC/PAR)主力艦--
トウキョウ特大型空母テラン (TER)主力艦243,187,500CoH
ラプター特大型空母スプリット (CUB/FRF/ZYA)主力艦326,050,750SV

空母運用の分類と空母船体の分類

空母の運用は主に2種類ある。

  • 空母自体が前線への足となり弾幕を張りながら即時部隊を展開し、自身を部隊の盾とする「強襲母艦
  • 後方から常時広域を部隊に警戒させ修理拠点として機能する「陣地防衛拠点」として使う

「陣地防衛」として使うときは、基本的に空母を前に出さず部隊を出しっぱなしにするため個体差が少ないので、以下は前線での戦闘力と部隊の出し入れ性能が大きく影響する「強襲」としての性能評価になる。

また、空母の船体構造は主に3つのタイプに分かれており、それぞれで特色と使用感がかなり違ってくる。
ここでは説明を容易にするために「標準タイプ」「内蔵タイプ」そして「軽空母タイプ」と呼称する事にする。
このタイプに応じて供給空母としての適性が大きく変わる。

空母の分類別の適性

強襲母艦としての適性

強襲時に必要なことは、「短期決戦」のための空母自体の戦力と、部隊の展開速度にある。
要するにどれだけ多くの部下がいても、それが発進する前に空母が落ちては意味がなく、修理に戻った部下がドッキング中に落とされにくいか、素早く修理を終えられるかなどが評価として重要。
このためカタログスペック通りの搭載数だけでなく、ドッキング時の挙動はしっかりと現物を見る必要がある。

標準タイプ

コロッサス級 / ゼウス級 / コンドル級 / シャーク級

ゲーム初期から実装されている空母に多いタイプ。
小型ドックの数は6~8程度だが、中型ドックが複数付く。また、小型艦船を内部格納庫から即座に発艦可能な発進チューブを搭載している。
ドックは全て艦外部に露出して配置されている。

これらから分析すると、艦載機の展開速度に優れるだけでなく、発進チューブとドックで離艦と着艦の役割を分けられるため、戦闘時にドック周りが混雑しづらい。
中型艦船の運用性がドックの多さから高く、単に戦闘や護衛要員として使役するだけでなく、ドックに置いた状態で増設砲台として使う際の対空増強効果も大きい。
欠点として、小型ドックが内蔵タイプより少ないので小型艦船の収容には時間が掛かることと、ドックが全て露出しているのでドックの機体が被弾するリスクが高い*1ことが挙げられる。
例外として、シャーク級の小型ドックは数が多い上に船体で覆われているので、これらの欠点を持たない。

総合的に見ると、艦載性能を余すことなく利用しやすく、戦力の迅速な展開が可能なこのタイプは非常に使いやすい空母と言っていい。

内蔵タイプ

ラプター級 / トウキョウ級

DLC追加の空母に多いタイプ。登場順からラプタータイプ(型)とも。
小型ドックの数が20前後とかなり多いが、中型ドックは1つのみ。また、発進チューブを有していない。
ドックは小型ドックが艦内部に配置されている。

これらから分析すると、特性上小型ドックの防御が堅牢なので、接敵してからの乱戦状態においても艦載機を強固に保護できる。つまり、特大型艦船の防御力を自分以外の艦船に大いに活かせる。
ドックの数が多いので、小型艦船の収容は標準タイプより速くなる。ドッキングに複雑な挙動が要求されるのでドック数に単純比例とはならないが、それでも十分に短くなる(参考)。

欠点は、発進チューブが無いので艦載機の展開速度に劣る点。
これによる弊害はそれだけではなく、離着艦が全てドックに集中してしまうためにドック周りが非常に混雑しがちで、それによって編成した部隊の発進タイミングがズレて投入戦力が分断されてしまうと言った問題が起こる*2
他にも、標準タイプより中型ドックが少ないので、中型艦船の運用性は低い点が挙げられる。

こうしてみると、運用上の欠点が目立つタイプとなる。
しかし、このタイプの先駆けとなったラプター級は艦載容量の多さと自身の戦闘能力において他を圧倒していため、単なる劣化とは受け取られず、新たな空母のタイプとして存在感を示した。
一方、後に追加されたトウキョウ級は艦載容量が標準タイプと同等で、上述の欠点が大きく目立つようになってしまった。
総合すると、艦載容量などの条件が同等の場合、空母は標準タイプの方が優秀と言える。

軽空母タイプ

グッピー級

ver6.00のDLC:KEで初めて追加された、特大型ではなく大型の空母。
安価で小さめの空母なので、当然ながら直接戦力は一回り弱い。さらに、中型艦用のドックを持たないので、小型艦しかドッキング・修理できない。
このためゼノン領域侵攻部隊など前線に上げるには頼りなく「強襲母艦」としては危うい。

一方、空母1隻の予算(低級プリセット:25~27 MCr)で軽空母(低級プリセット:8~9 MCr)が3隻用意できるほどに安価な点がメリットになる。
このため、駆逐艦を主体とする強襲部隊を補助するといった用途や、次項の陣地防衛拠点としての用途が主になる。

陣地防衛拠点としての適性

※陣地防衛が何かを知らない場合、先に陣地防衛の方法を参照。

「陣地防衛拠点」として機能を活用するときは、基本的に「長期広域防衛」が主軸となる。
常に大量の戦闘機を警備として展開するため、強襲母艦と異なり部下の格納を考慮する必要が無い。
そのため、空母自体の格納庫の数に関係なく部下を付けて運用できる。

その上で、空母自体をどこに配置するかで適性が変わる。

  • 空母を前線に置く
    • ゼノン領ゲート前で空母も火力支援するなど、空母自身が砲火に晒される場合は強襲母艦としての評価に等しくなる。
  • 空母を後方に置く
    • 空母を後方に下げ、戦闘は艦載機のみで行う場合、自身が砲火に晒されることも修理が混雑することも無い。
      そうなると空母自体の性能はあまり関係なくなるので、単純に安価な空母が有利になる。
      また、海賊やカークの散発的な小規模襲撃だけが脅威となる地域での陣地防衛は、小規模戦力を多くの地点に配置する必要が出てくる、
      その場合、1隻の空母が10部隊までしか位置指定できないので、より広範囲をカバーするために空母自体の頭数が重要になる。
      そのため、他の空母の約1/3の予算で買える軽空母が高い優位性を持つ。

陣地防衛の方法

※一部のMODが干渉して陣地防衛が正常に選べないことがある。ドッキング制御系や命令書き換え系MODは要確認

ver6.0で追加された空母のみが持つ機能に「陣地防衛」にある(補助艦船にはできない)。
これは複数の部隊を異なるセクターや場所に派遣し、効率的な補給体制と分散した警備体制を両立させることにある。

陣地防衛を開始するには、まず先に空母に最低1隻の部下を配備する。部下がいないとき陣地防衛の開始はできない。
このとき部下の最初の命令(防衛とか攻撃とか)は何でも良い。

陣地防衛を開始するは主に3種類ある。

  • 全グループへの一括指示
    • 空母を右クリック→「陣地防衛を開始する」
  • 個々のグループへの指示
    • 空母を右クリック→「情報」→「ロードアウト」→「部下の制御」からグループから、そのグループの命令を「陣地防衛」にする。
    • 「所有資産」タブから、空母の部下グループ一覧を表示→「陣地防衛をさせたいグループ」を右クリック→「陣地防衛を開始」を選択。

陣地防衛を開始するとマップ上で空母のすぐ横に「アルファ グループ 陣地防衛」などのアイコンが表示されるので、これをドラッグ&ドロップして防衛地点を調整する。
なお、防衛範囲は半径 20 km で固定である。
この防衛地点アイコンを右クリックで、さらに細かくカスタマイズできる。このアイコンは空母かその部下を選択しているときのみ表示される。

基本動作

陣地防衛を命令された部下は指定の場所を守るが、一定の条件で補給および修理を自動で行う。
このとき所属する空母に修理に行くとは限らず、空母となんらかの部隊の親子関係がある別の空母・補給艦を含めて最寄りのものに向かう。

  • 戦闘終了時に担当範囲に敵がいない場合、少しでも船体が破損していると、修理を行う
  • 戦闘中に船体が50%以下まで破損すると、戦闘を中断して修理を行う
  • 戦闘終了時に弾薬が少ないと、補給を行う

部隊命令のカスタマイズ

部隊別のカスタマイズ項目は以下の通り。

  • 遭遇後即攻撃する:ONのとき同じ部隊メンバーが揃わなくても攻撃を開始する。OFFのとき、たとえば部隊の1隻が修理中で担当範囲から遠ければ攻撃を開始しない。
  • 空母で補給を行う:ONのときミサイルなどの消耗品を補充する。OFFでも修理は行う。
  • 他の陣地に増援を送る:同じ空母に所属している別の陣地防衛部隊が交戦状態に入ると、一時的にそちらに援護に向かう。

複数の離れたセクターを防衛したり、防衛範囲が広大なセクターで部隊別に担当したりと用途は多い。

補足

  • 陣地防衛は艦隊最上位の空母にのみ命令できる。他の艦船の部下になっている空母には命令できない。
  • 通常の艦隊同様、陣地防衛に参加している部下に別の部下を割り当てることもできる。
  • 駆逐艦などの空母に積載できない艦船も陣地防衛に参加できる。もちろん、それらの艦船は空母による自動補給は受けられないので、自動補給したいなら補助艦船を併用する必要がある。

補給

空母の部下となっている艦船は、戦闘後に空母で修理・補給を受ける。この内の修理は無償で行えるが、ミサイルなどの消耗品の補給には原料となるウェアが必要になる。
例えば、軽量級 誘導ミサイルMk 1 を補給する場合、ミサイル1本につきエネルギーセル8・ミサイル部品1・スマートチップ1 が必要になる。
しかし、このウェアの搬入は自動化できない。
補給に必要なウェアが不足したら/不足しそうなら、以下の一方の方法でウェアを入手する必要がある。

  • 輸送船などによる手動移送
    • ウェアの必要量を自分で見積もり、輸送船などにウェアの移送を指示する。
      毎回手動で指示する必要がある。
      自動交易はおろか、命令の繰り返しによる定期便すら利用できない。
  • 空母に「補給品の入手」を命じる
    • 必要なウェア数が自動で見積もられ、それに応じてウェアの買い付ける。
      しかし、空母自身が買い付けに走るので、呆れるほどに時間が掛かる。
      さらに、全種類の消耗品を補給できるように購入数を設定する。
      空母の貨物容量は限られているのにミサイル特化やドローン特化などの買い付け設定ができないので、補給できるミサイルやドローンの数は貧弱になる。

どちらも難があるが、基本的には前者を使うことになるだろう。

また、貨物容量の乏しさについては、DLC:ToAで追加された循環型の製造方式を採用することで影響を大幅に軽減できる。
この製造方式では要求ウェアが4種類に絞られる上、魚雷を除くミサイルはエネルギーセルのみで製造できる。
ツッコミどころ満載の錬金術ではあるが、ミサイル数百本分のウェアを無理なく空母に積めるようになるなど、貨物容量不足からは解放される。
ウェアの搬入が自動化ができない点は変わらないので恒常的な防衛には適さないが、手動指示が中心となるであろう敵地強襲でのミサイル補給であれば一定の適性を持つ。

余談

  • 以前のverではドックと(内部)格納庫が満杯の状態では格納庫内の艦船をドックの艦船と入れ替えて出すことができなくなる問題があった。
    この問題のせいで小型艦載機の管理が今よりさらに面倒だったが、現在では修正されている。
  • 空母の個別指示タブの中には補給品交易設定があるが、その設定に基づいて購入オファーを出す方法が無いので設定する意味が無い。
    「補給品の入手」を指示した場合もこの設定は生かされない。
 

注意事項(共通)

  • 編集した/する場合はなるべくコメントを残してください。
  • 引用をするときは著作権に十分注意してください。
    ※(ゲーム内のスクリーンショット以外について)当Wiki外から転記・引用した場合は、その旨を転記・引用された箇所の近くに明記してください。
  • 法律に反する、あるいは、公序良俗に反するような書き込み、編集はしないでください。
  • 荒らしや宣伝行為、あまりにもゲームからかけ離れた雑談はしないでください。
    ※他のWiki利用者・編集者への攻撃的なコメントや編集は荒らし行為と見なします。
    ※悪質と判断される場合、編集の監視、編集の規制等をさせていただく場合があります。

コメント

  • 大量の艦載機を運用する場合、ISだとフレンドリーファイアの被害が馬鹿にならず、OOSでないと使いづらいのはかなり難点よな -- 2023-05-24 (水) 04:08:41
  • 陣地防衛は戦力の遊軍を作り、防衛地点の部隊が接敵したら遊軍部隊を全軍集中させられる点が強み。例えばセクターのゲート3箇所に拠点防衛10隻ずつ、ゲート中間に遊軍40隻置いたら、3箇所で50隻を運用することができる。これはセクターを跨いでも有効なため、空母の修理機能と合わさって長期的な防衛網を敷くことができる。 -- 2023-09-03 (日) 07:53:47
    • ただ、現状ゲームバランスで必要かと言われると難しい。何ヶ所も効率良く防衛できるのは利点ではあるが、極端な話防衛箇所を大部隊で守れば事足りる。セクター間跨いでも機能するが、当然駆けつけるまでにタイムラグがあり、複数箇所で敵襲があった場合に優先順位をつけてくれない問題もある。何より空母戦力が用意できるなら各種敵対組織のゲート前に防衛ステーションを建てるのが確実で消耗も少ない。これらもあって現状では強力ではあるが需要があるかと言われると難しいというのが自分の感想である。 -- 2023-09-03 (日) 08:02:59
      • とてもカッコいいしそれだけでもいいのかもしれないけれど、何かが惜しい。あと少し何かあればガチ運用できそう。現状でいい運用があれば本文に記載したいので、知恵を求む。 -- 2023-09-03 (日) 08:12:11
  • 自動で消耗した艦船を埠頭に発注して補充してくれれば戦線一つ任せられるのに、と思うのはパラドゲーマーゆえか -- 2023-09-07 (木) 20:58:36
  • 補給について、形式的な仕様は機能制限版の補助艦船ではありますが、買い入れオファーが出せないことによる実用上の差が小さくないので、空母用の解説を作りました。 -- 2023-09-24 (日) 17:29:45
  • 小型機の収容時間を検証してみました。その結果、IS/OOSともにコロッサスやゼウスよりトウキョウの方が明らかに収容が早かったので、「強襲母艦としての適性」の記載を一部更新しました。検証データは後日掲載予定です。 -- 2023-10-03 (火) 19:45:09
  • シャークにシフ64機+コブラ8機搭載してゼノンセクター前のゲートを防衛させていたら、I級含む敵の侵略大軍団をシフ3機の犠牲だけで見事撃退できました。敵のステーションに引っ掛かりさえしなければ空母超強いですわ… -- 2023-10-28 (土) 16:34:22
  • 手を抜いて通常の防衛でゼノンセクター前を防衛させていたら数時間(SETA起動。実時間換算)ごとに船が落ちる。陣地防衛にして今のところは24時間(同)落ちていない。ただの一例だがOoSでも配置などが重要なことがわかる。 -- 2023-12-14 (木) 12:28:52

*1 特にミサイルや機雷の着弾は危険である。
*2 対処として、ドックに出しておく艦船を管理したり、発艦した部隊の足並みを揃えるために待機させたりといった手間を余計にかける事になってしまう。