スクール

Last-modified: 2020-09-12 (土) 21:29:53

原語は「school」。
基本的な意味は学校や授業を指すが、学問や芸術の流派や学派、専門分野を示す単語としても使われる。

アドバンスド・ダンジョンズ&ドラゴンズ

基本ルールブック

AD&D第2版の用語で、扱う魔法のエネルギーのタイプを分類している。スクールは全部で9種が存在する。
この内、1つだけが全てのスクールの基本となる「レサー・ディビネーション」で、残りの8つはそれぞれの専門分野となる。この8つにはそれぞれを専門とするスペシャリスト・メイジが設定されている。
スクールの種類は以下の通り。

  • レサー・ディビネーション
    訳語は「探知」。魔法の呪文を扱う際の基本となるスクール。リード・マジックディテクト・マジックといった必須呪文があり、全てのウィザードが使用できる。ディビネーション・スクールの4レベル以下の全ての呪文が含まれている。このスクールのスペシャリスト・メイジはいない。
  • アブジュレーション
    訳語は「防御」。危険や有害なものからの防御や予防、あるいは対抗呪文のスクール。このスクールのスペシャリスト・メイジの称号はアブジュラー。対極となるスクールはオルタレーションとイリュージョンの2つ。
  • イリュージョン
    訳語は「幻影」。他者の感覚や心を欺く呪文を司るスクール。実際には存在しない物を見せたり、音声を聞こえさせる。あるいは別の物に見せかけたりする。このスクールのスペシャリスト・メイジの称号はイリュージョニスト。対極となるスクールはアブジュレーション、インヴォケーション/エボケーション、ネクロマンシーの3つ。
  • インヴォケーション/エボケーション
    訳語は「祈願/喚起」。魔法のエネルギーで特定の効果や物質を生み出すスクール。前者は上位の存在の力によりかけられる。後者は術者自身の力を使う。このスクールのスペシャリスト・メイジの称号はインヴォーカー。対極となるスクールはエンチャントメント/チャーム、コンジュアレーション/サモニングの2つ。
  • エンチャントメント/チャーム
    訳語は「魔術/魅了」。前者は通常の品物や物体に魔法の力を与える。後者は生物の態度や精神を動かすという効果を持つスクール。このスクールのスペシャリスト・メイジの称号はエンチャンター。対極となるスクールはインヴォケーション/エボケーションとネクロマンシーの2つ。
  • オルタレーション
    訳語は「変化」。存在している状況や物体、生物を変化させるスクール。このスクールのスペシャリスト・メイジの称号はトランスミューター。対極となるスクールはアブジュレーションとネクロマンシーの2つ。
  • グレイター・ディビネーション
    訳語は「大探知」。探知、感知など、様々なものを様々な手段で知るためのスクール。ディビネーション・スクールの5レベル以上の呪文が該当する。このスクールのスペシャリスト・メイジの称号はディビナー。対極となるスクールはコンジュアレーション/サモニングのみ。
  • コンジュアレーション/サモニング
    訳語は「召喚」。前者は物を移送し、後者は生物や超次元的なエネルギーをもたらすスクール。このスクールのスペシャリスト・メイジの称号はコンジャラー。対極となるスクールはグレイター・ディビネーションとインヴォケーション/エボケーションの2つ。
  • ネクロマンシー
    訳語は「生命」。生命力や死者といったものを扱うスクール。このスクールのスペシャリスト・メイジの称号はネクロマンサー。対極となるスクールはイリュージョンとエンチャントメント/チャームの2つ。

未訳ルールでの変更

未訳ではあるが、『Complete Wizard's Handbook』や『Tome of Magic』ではスクールが改編されたり、新たなスクールの分類が新設されている。

ユニバーサル・マジック

ウィザードとして基本的な呪文が抽出されたスクール。このスクールに分類される呪文はその専攻に関わらず、どのウィザードでも使用可能になった。ただしコンジャラーは4レベル以下のディビネーション呪文の大半が使用不能になる。
17種の呪文が属している。全て日本語版のプレイヤーズハンドブックに登場している。

フィロソフィー・スクール

Philosophy School。プレイヤーズハンドブックで解説された基本的なスクール。
「レサー・ディビネーション」と「グレイター・ディビネーション」というスクールの名称が消え、「ディビネーション」スクールに統合された。

  • ディビネーション
    基本ルールの「レサー・ディビネーション」と「グレイター・ディビネーション」が統合され、ディビネーション系呪文に特化したスクール。

Effect School(エフェクト・スクール)

『Tome of Magic』や『Spells & Magic』、『Skills & Powers』で登場する、精霊やエネルギーの属性の力により分類されるスクール。
2000年以降のライトノベルなどでよく使われる分類形式。

  • Air(エアー)
    風や空気に基づく呪文。呼吸や飛行、落下などにも関わりがある。
  • Earth(アース)
    土、地、石などの鉱物に基づく呪文。
  • Fire(ファイヤー)
    火や熱に基づく呪文。
  • Water(ウォーター)
    水や水分に基づく呪文。氷や冷気を含んでいる。
  • Dimensional Magic
    次元や空間からのパワーを利用する呪文。
  • Force(フォース)
    エネルギーを操作したり凝縮する呪文。
  • Shadow(シャドウ)
    影や闇に基づく呪文。

Thaumaturgy School(ソーマタージー・スクール)

呪文の詠唱、発動の手段により分類されるスクール。原理に基づくフィロソフィー・スクールとも精霊やエネルギーに基づくエフェクト・スクールとも異なっている。

  • Alchemy(アルケミー)
    いわゆる「錬金術」。物質や薬剤を組み合わせることで、魔法的な効果を生み出す。
  • Artifice(アーティフィス)
    エネルギーを集積させて利用する特殊な道具やマジックアイテムを用いる。
  • Geometry(ジオメトリー)
    図形やシンボル、文字などの書き物を組み合わせることで効果を発揮する。
  • Song(ソング)
    術者自身の音声で魔法的な効果を発揮する。
  • Wild Magic(ワイルド・マジック)
    制御の困難な魔力を、術者自身の意思に近い形で発動させるが、発動しなかったり暴走したりと問題も多い。

ダンジョンズアンドドラゴンズ第3版

用語は系統となっている。