呪文/【ロープ・トリック】

Last-modified: 2021-02-01 (月) 21:11:01

原語は「Rope Trick」。
ロープに魔法をかけて、異次元空間に避難してしまうという変わった魔法効果を持つ。
ファンタジー作品ではどちらかというとマジックアイテムに出てくるタイプの魔法効果で、こういった呪文が登場することはまずない。

アドバンスド・ダンジョンズアンドドラゴンズ

ウィザード2レベル呪文。訳語は「避難用縄」。
オルタレーションに属する。コンポーネントはV、S、M。
5~30フィートの長さのロープを、緊急避難用の異次元空間の出入口に変える呪文。
呪文がかかったロープは空中に持ちあがり、その長さと同じ高さに持ちあがると魔法的に固定される。ロープは術者を含めて最大8人が登ることで異次元空間へ避難できる。避難空間に7人以下しかいないなら、ロープを引き上げて侵入不能にすることもできる。避難空間へ入るためには、ロープの一番下から一番上へと移動する必要があるし、昇り降りは一度に1人しか行えない。
この避難空間は出入口以外に外部との接触がないため、外部で何が通り過ぎようと魔法が炸裂しようと避難空間の内部には影響がない。避難空間からは3×5フィートの小窓があり、外の様子を窺うことができる。
持続時間はターン単位で、術者レベルに比例して延長されていく。ただし持続時間が切れると避難空間内にいる者たちは外部へ放り出されてしまい、ロープの高さだけ落下することになる。
触媒は「トウモロコシの粉」と「捻って輪にした羊皮紙」*1


「既に異次元空間の存在している所に、さらに異次元空間を発生させるのは極めて危険な行為であるということに注意せよ」という記述がプレイヤーズハンドブック146ページに記載されている。
この箇所については、未訳のルールでは異次元空間内に他の異次元空間を発生させたり持ち込むと、それぞれの魔法効果が破壊された上に中身は全てアストラル・プレーンへと放り出されてしまうことになっている。これはロープ・トリックだけでなく異次元空間を発生させる全ての呪文に関して当てはまり、バッグ・オブ・ホールディングのようなマジックアイテムも含まれる。
このため、バッグ・オブ・ホールディングや「ディープ・ポケット」、「レオマンズ・シークレット・チェスト」といった普段の行動で便利な異次元収納を使うか、いざという時の緊急避難手段となるロープ・トリックのどちらを優先させるかを選ぶことになる。


日本語版では訳語が「非難用縄」となっている・・・。なんだそれ。


*1 メビウスの輪の形。