FFT
神殿騎士団の1人。騎士ではあるが魔導師で、専用ジョブは「ソーサラー」。
ガリランド王立士官アカデミーを主席で卒業したエリート。
専用アビリティ「全魔法」に白・黒・時空・召喚の高位魔法をセットしている。
しかしながらHPの低い魔導師系ユニットなため、実力的にはラスボス前のかませ犬といったところで、その上シナリオ上でも目立った場面が無いことから神殿騎士団の中では影が薄い。
魔道士のくせに堂々と先頭に立っているというのも、瞬殺されやすい原因となっている。
- 彼を秒殺してしまった人はかなり多いものと思われるが、長引かせればストーリーの核心に関わる会話イベントがあるので一度は見ておきたい。
アカデミー卒業後、迷わず神殿騎士団に入団するほどの敬虔なグレバドス教信者だが、他の団員の例に漏れず、彼もルカヴィの眷属となっていたようだ。
- ただ、ローファルやバルクなど他の神殿騎士と違ってルカヴィの眷属になったという明確な描写はないので、オーボンヌ以降の固定敵では唯一の「人間」である可能性もある。
(この二名は、自らルカヴィの眷属になったことを宣言している) - 黒本ですら教義的に「どうなんだ?」と疑問視されてる通り、敬虔なグレバドス教信者でありながら、悪魔と同意義的なルカヴィの眷族への転生を果たしているのは、理想と現実の挟間の葛藤或いは理想のために自らの手を汚す決意とも見える。
一面的に悪人と断じることは出来ないかも知れない。- しかしルカヴィが本懐を遂げた果ては、この世の地獄である。
理想が何か、甘言に惑わされたのか、が語られていない以上は「無い」ことも考えられ、ただの宗教バカであった可能性も無きにしも非ずである。
- しかしルカヴィが本懐を遂げた果ては、この世の地獄である。
死都ミュロンドではMAセーブ・飛行移動と吟遊詩人のアビリティを二つセットしている。
名前の元ネタであろうクレティアン・ド・トロワが吟遊詩人であったことから来ているのだろうか。
余談ではあるが、死都ミュロンドで戦うときの彼は、ランダムバトルを除く戦闘では侍をパーティーに入れている唯一の人物だったりする。
PSP版では追加シナリオのブレモンダも侍を連れているが、やはりストーリー上では唯一である。
- 楽勝マップと言われる死都戦だが、この時は忍者も率いており部下が意外と強い。
部下を削ろうとすると痛手を受けることが多いので、クレティアンを即殺する以外の方法はお勧めできない。
これもまた「クレティアンは弱い」と呼ばれるのに拍車をかけているだろう。
アレイズを所持しているため、永遠に雑魚ユニットを生き返らせ続ける。
ショートチャージもついていないので、もう一回自分のターンが来てしまう。
開発者、せめてソーサラーにデフォでショートチャージぐらいは……
こいつ見た目好きだから、闘っててせつなくなる。
- かなり美形な感じだよね>見た目
名前の登場する神殿騎士団員の中ではイズルード、メリアドールの次に若い。
ゲーム開始時点では20代前半である。
苗字である「ドロワ」とは「右」を意味するフランス語。よく右腕ポジションのキャラに使われているのを見たことこがある人も多いだろう。
対となるのが左を意味するゴーシュである。
松野氏のおはようシリーズでクレティアンの挨拶もあるのだが、それになかなかにぶっ飛んだ理論を披瀝している。
聖なる父よ、おはようございます。皆の父である貴方に報告がございます。
貴方は申されました、“騙る者を信ずるなかれ、偽る者を暴け”と。
私は父のしもべであるべき教会の不正に気付きました。
これからは仲間と共に父を解放するために働きます。過ちを正すのです!
どうやら彼がルカヴィ側に与した理由は教会の不正に憤り、神を解放するという思いから来たものであるらしい。
グレバドス教の神である聖アジョラ=ルカヴィらの主人である血塗られた聖天使なのだから、たしかにルカヴィらの神のしもべたらんとする意思は教会なんぞの比ではなかろうが……
- 実際のところ、聖アジョラ=アルテマという観点で見ると彼の信仰は1mmもブレてはいない。
ただ「教会だけでなく神(アルテマ)の方も間違っている」という点に気付かなかっただけで。 - 良くも悪くも宗教バカというキャラクターとなっており、後のリマスター版エンハンスドでは正式に採用されている。
FFT(PSP版)
PSP版ではメリアドール加入直後に貿易都市ドーターに行くと、彼との戦闘イベントが発生。
メリアドールとの会話があるので、興味がある人は見ておこう。PS版だと影が薄かったから追加されたのだろうか。
ここで登場する彼はドラゴンロッドを装備しているので、盗んでおくのもいいだろう。
やはりと言うべきか、味方へのアレイズを優先するのでほとんど攻撃してこない。
ゲスト扱いのメリアドールは武器を剥いでおくと邪魔にならない。
瞬殺してしまうと会話が見れないので注意。
ちなみにウィーグラフ同様、引き連れたユニットは女性オンリーである。
- この追加イベントの初めにクレティアンは自分が編み出した魔法と称してラムザに魔法をかけるのだが、それが実はただのストップであることを突っ込んではいけない。
- 会話でルカヴィと教団の事実を知った上で「素晴らしい考えじゃないか」とあっさり賞賛している。
ルカヴィが支配する世界こそ理想であるとすら考えている模様。
その様は某カルト教団の幹部を彷彿とする。 - このイベントの追加により、ウィーグラフを除く神殿騎士団の中では戦闘回数が3回と最も多い。
ウィーグラフ以外の騎士団は多くて2回である。
ちなみに複数回戦う敵キャラにおいて、3回とも同じBGMが流れる唯一の敵キャラである。
(ただし追加イベントでは冒頭の会話時のみであり、戦闘時のBGMは異なる)
FFT(TIC版)
「エンハンスド」では信仰心の篤いグレバドス教徒としての人物像が強化されている。
オリジナルでは本当に単なる前座でしかなかったが、メリアドールとの会話イベントも追加され、それなりに印象を残すキャラクターとなった。
特権階級による富と権力の占有を覆して不均衡を失くすことを目指しているという、ローファルと同じく単純に悪人とは言えない行動理念が語られる。
メリアドールから父ヴォルマルフには異なる意志が入り込んでいてもはや別人であり、その目的も決して民の救済などではないことを聞かされると、メリアドールのことをローファルを殺した裏切り者として非難、そんな曖昧な言葉で説得できるものかと反発する。
さらにメリアドールを「愚かな女め」「だから、私は女が嫌いなのだ」と蔑むというミソジニストな一面も描かれており、メリアドールの人物紹介に書かれている「何かと女性であることを差別されるこの社会」という一文の意味を裏付ける(それでも神殿騎士団は女性差別の気風が少ないらしい)。
なおもメリアドールは、ローファルはヴォルマルフに疑念を抱き自分たちをこの死都に招いたのだとを伝えるが、クレティアンはもはや聞く耳を持たず、最後までヴォルマルフを信じ、聖アジョラの降誕を願うと信仰者としての覚悟を述べるだけだった。
あまりの妄信ぶりにあきれたラムザが「アジョラはただの人間だ」と発言した際も、その言葉を冒涜として激しく反発、「なんという不遜」「貴様はそれでも畏国の民なのか」と怒り、ザルモゥに匹敵する信仰バカのままで命を落とした。
- ゲルモニーク聖典入手の場には立ち会っていたクレティアンだが、敬虔なグレバドス教徒である彼の性格を利用し続けるため、ヴォルマルフはクレティアンには聖典を読ませなかったであろうことがラムザとメリアドールの会話から説明される。
- オリジナル版ではアジョラのことを呼び捨てにして真の主であるアルテマのおまけ程度に見ていた節があるのだが、エンハンスドでは聖アジョラを様付けで呼び彼が再誕することを歓喜しておりローファルと同じく真面目ゆえにヴォルマルフに騙されている哀れな男という印象が強い。
- その敬虔振りはゲルモニーク聖典の内容を語るラムザたちに「殺した後舌を抜いてやる」を吐き捨てるほど。
「エンハンスド」のブレイブストーリーに載っている内容によれば、ドロワ家はグリムス男爵に使える騎士爵家だが、クレティアンは神殿騎士団に入ったため勘当されており、次男が後継者に選ばれている。
クレティアンは平民の救済を第一にしており、貴族の身分に未練はないらしい。
死都ミュロンドではラムザに向かって「貴様のような現実を知らぬ貴族のお坊ちゃんにはわかるまい」と言っているのを見ると、あんただって同じ貴族のお坊ちゃんだっただろとツッコミたくなるが、まあ同じ貴族の出自でも、自分は平民の苦難と現実を知っていてラムザとは違うんだ、ということなのだろう。
一応、直後に「いや、少しは世の中で揉まれて成長したかな?」と言い直しているが、貴族の家から出た人間として自分とラムザを多少重ねるところはあったのかもしれない。
ローファルとの仲が良さはオリジナルと変わらず。
最後の言葉もローファルへの謝罪。
- 元から「ローファルに合わせる顔がない」や死に際にローファルの名前を呼ぶ等オリジナルから仲が良い(またはクレティアンが一方的に慕っているのか)様子が伺えていたが
今作では更に死に際のセリフが追加され、それ以上の感情を思わせるようなセリフを吐く- ホモか?「私は女が嫌いなんだ」とかいうセリフも吐くし。
- オリジナル版からクレティアン→ローファルへの言及は多数あったが、ローファル→クレティアンの言及は一切ない。
更にリマスター版でもクレティアン→ローファルへの言及や想いは追加されたが、ローファル→クレティアンは相変わらず一切ない。
10歳近くの年齢差や恐らく身分差もあるため、良い仲間ではあるだろうが特別親しい友人関係とも想像がつきづらい。
しかしクレティアンは死に際にローファルの名前を呼ぶ際一人称が「私」から「オレ」へと変化する。
二人が普段どんな風に会話をしていたのか少々気になるが作中で直接会話をするシーンはない。(TCIでも追加なし)
少なくともクレティアン側はローファルをとても大切に思っているのだろう。
聖地ミュロンドでの初戦はスタンダードでもヴォルマルフがHP900前後、ローファルがHP800前後と爆上がりしておりさらに物理防御アップ装備でオリジナルと同じ感覚で挑むと硬い。
一気に仕留めることができないと、周囲にいるユニットと高速で詠唱する魔法攻撃の餌食となる。
しかし彼は上昇してるといえHP600台かつ魔法防御アップ装備なので、戦闘を手っ取り早く終わらせるにはやはり狙われることに。
- この戦闘はヴォルマルフとの会話イベントが増えているので、邪魔をされたくないなら彼を無力化しておくとよい。
手っ取り早いのは暗の剣を一発当ててMPをすっからかんにしておく方法。