FF9
ジタンの生まれ故郷。
ガイアの内部に存在するもう一つの星。高度に発達した魔法文明の世界。
他の星を強制的に取り込み、我が物とする究極の魔法「融合」により、テラの民は永遠に近い生を得ていた。
しかし「融合」を使えるのは文明の発達していない幼い星に対してのみであり、
事実5000年前に、すでに文明のあったガイアと無理矢理融合した結果当時のガイア文明は完全に崩壊し、
テラもガイアの中に取り込まれてしまう。
物語終盤で管理者であるガーランドが消滅、さらに暴走したクジャにより完膚なきまでに破壊されてしまう。
- 20thアニバーサリーアルティマニアのシナリオ編によれば「テラ」は厳密には星の固有名称ではなく代々星の乗っ取りを続け生き永らえてきた文明自体を指すらしい。そしてそれを存続させる者たちがテラの民と記されている。
イーファの樹などの道具を使ってガイアの生命力をテラのものへと置換し、「成り代わり」を狙っていた。
過去にも同じような計画を何度も遂行してきたようだが、ある時に技術への過信から大事故を起こし、仕方なしに標的として不適格なまでに発達したガイアを選んだらしい。
ガイアに生命力で負けたということは、インビンシブルを作るほどの技術力を持っていながら、ガイア以下の生命力しかなかったわけで、本当に命からがらガイアに辿り着いて融合に挑んだことが伺える。
そのあたりの運命は、皮肉なことにアレキサンドリアを追われた召喚士一族と似通っているとも言える。
5000年経った作中世界においても、未だに計画の最中であった。
Disc3の最終盤に輝く島から突入する。
現存する唯一の集落であるブラン・バルまでのエリアを指し、
道中にはヘクトアイズ、ムーバーなどのモンスターが出現する。
パンデモニウムに入った後は探索できなくなるので、
アイテムの取り損ねの無いようにしたい。
- やたらエンカウント率が高い。宝箱をすべて無視したとしても戦闘ゼロでブラン・バルまで辿り着くのは難しい
「海底に浮かぶガラスの都」のような質感の背景、
道中でのもの悲しいBGM、実質的な物語の終着点など印象深い所である。
特にBGMの評価はとても高く、今なお高評価を得ている。
クリスタルの輝きは赤で、本来はテラの世界も真紅に染まっているものらしい。
しかし、プレイヤーが訪れるときは上記の通りガイアに取り込まれている状態なので、
一面青色(ガイア色)に染まっている。
- 多分、古代のテラ人はものすごく目が丈夫な生体だったのだろう。でなきゃ一面紅い世界はきつい。
- ブラン・バルのジェノムが「青い光は我々に苦痛をもたらす」とか言っているので、
そもそもの体の作りからして違うのだろうね。 - 現実世界の人間も、青い光の方が目に悪い
- ブラン・バルでのジタンの苛立ち様から、「ガイアのクリスタルがもたらす青い光」が特別に悪影響を及ぼしている可能性もある。
- ブラン・バルのジェノムが「青い光は我々に苦痛をもたらす」とか言っているので、
テラの超高度技術の数々。
- 物質転送装置
- 様々な形での魂の操作
- 知能を持った人造生命の創造。最大寿命は5000年以上
- 自然科学、魔法、召喚獣、クリスタル等に関する詳細な知識
- 内燃機関無しで高速飛行する巨大飛空艇インビンシブル
- 魔法を封じる結界
- 武器の力を逆転させる結界
- 魔法でも機械でもない超能力(念力、裏技)
- 未開の星をクリスタルごとテラに取り込み、テラを若返らせる大業「融合」
この発展ぶりは歴代FFの超高度文明の中でも随一ではなかろうか。
メイン世界の地下(?)に存在するもう一つの世界って、4の地底世界が元ネタなのだろうか。
生き永らえるために他星やその住民、更に自身で生み出した生命達、果てはそれらの魂まで好き勝手に弄くる、どこまでも命を冒涜するFFでも屈指の鬼畜勢力。
- 構成員のガーランドやジェノムの登場回数が少なく、また感情を露にしないので印象に残りにくいが、確かに歴代の登場勢力の中でもここまでろくでもない奴等は居なかったかもしれない。というか、滅びる時もジェノムは全然残念そうではないので、長い時の中で目的を忘れたというか、手段が目的にすり変わっている感がある。多くの文明を犠牲にして生き永らえてきたテラ文明だが、彼らにとっての生きることとは何だったのか、最早誰も分かっていないのかもしれない。
- そもそもジェノム達はただの器であり感情もない存在なので、残念がることなどはないと思われる。残念がっていたらその時点で自我と意志が芽生えている筈で、そうなったら器としては不適切な存在になってしまっていることになる。
- まあそもそも現実の人間準拠のガイア、そこに生きる人種たちとは星から違う、言ってしまえば宇宙人的存在なので、人間の倫理観だの常識だのを当てはめる方が間違いなのかもしれない。他の星を取り込むのは人間が他の動物を食べるのと同じであり、自身らで生み出した生命をいじくるのは動植物の品種改良とか養殖とかと同じ……等々と考えれば対象と規模が違うだけでやってることはそんな変わらなゲフンゲフン
設定やその最期から、原作版の「風の谷のナウシカ」が浮かぶ。テラの民。