奇妙な群れ 
■日本語版 20章 p.494
こんなに奇妙な群れに加わったのはハリーにとって初めてだった。
■UK版 p.277
Harry had never been part of a stranger group.
■試訳
ハリーはこれほど奇妙な一団に加わったことはなかった。
■備考
- ルーピンやシリウスたちとピーターを引っ立てて叫びの屋敷を後にする場面。
- 「群れ」という表現が適切ではない。
- また「ハリーにとって初めてだった」とあるが、こんな状況を経験するのが
二回目以上であるはずがないのでこの言い方もきわめて不自然。
戦いに心を奪われる 
■日本語版 20章 p.498
ハリーはこの光景に立ちすくみ、その戦いに心を奪われるあまり、他のことには何も気付かなかった。
■UK版 p.279
Harry stood, transfixed by the sight, too intent upon the battle to notice anything else.
■試訳
ハリーはこの光景に立ちすくみ、戦いに見入ってしまったので、他のことには注意が回らなかった。
■備考
- 満月が出てルーピンが変身し、ルーピンとシリウスが噛みつきあってるところ。
- 「心を奪われる」って正しい使い方でしょうか?
自分の印象では、好きなものや美しいものなどにうっとりとして我を忘れるというイメージなんですが。
原語はtransfixed。「くぎづけにされて」くらいの意味ではないかと思うんだけど違いますか? - 「立ちすくみ」に対応してるのはstood, transfixed
「心を奪われる」は intent upon だね。集中してるという意味。
心を奪われるはたしかに魅力を感じているときの表現だと思う。 - ここでバトルに見入ってたからピーターに逃げられたわけだけど
気づかなかったというよりは、つい注意を怠った感じだと思う。
あの人は 
■日本語版 20章 p.502
「あの人は無実だ……エクスペクト―エクスペクト・パトローナム―」
■UK版 p.281
‘He's innocent … expecto - expecto patronum -’
■試訳
- その人は無実だ
- シリウスは無実だ
- 彼は無実だ
■備考
- 湖のほとりでディメンターに襲われたシリウスを助けるため
ハリーが必死でパトローナスの呪文を唱える場面。
- すぐそばに倒れているシリウスを「あの人は」というのはおかしい。
「その人は」「彼は」あるいは「シリウスは」とするべきではないだろうか。
がっぽり空いた 
5章ディメンターの声を参照。
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- 「群れ」に関しては動物もどきのシリウスと猫のクルックシャンクスがいるからわからんでもない -- 2021-02-18 (木) 00:01:01
- この翻訳者は複数人あつまると「群れ」とか「連中」とか書いちゃうんだよ。ここ1か所だけの問題じゃないんだわ~たぶん全巻累計で3桁いくんじゃないかな? -- 2021-02-22 (月) 02:45:53