ハリー「むしろそれが百年目」
ロン「驚き桃の木!おったまげー」
ハーマイオニー「マーリンの猿股!」
なにこいつら
- 少なくともイギリスのティーンエイジャーではないな。
- 日本のティーンエイジャーでもないな…
7巻における代表的な誤訳
ゴドリックの谷
■日本語版 上巻 16章 p.455
ゴドリックの谷
■UK版 p.256
Godric's Hollow
■試訳
- ゴドリックス・ホロウ
- ゴドリック・ホロウ
- ゴドリックの村
■備考
- 谷では無く、村の固有名詞である。
"Silicon Valley"を「シリコン渓谷」、"Beverly Hills"を「ビバリー丘陵」と訳している様なもの。 - Godric's Hollowが村である事は、ローリング氏の公式サイトのFAQで(7巻原書発行の)何年も前から説明があり
訂正の機会はあったのに、7巻では家々や店、郵便局、パブ、教会、田園等が描かれるもそのまま強引に「谷」で通してしまった。
姉妹問題
■日本語版 下巻 33章 p.411
ブランコをどんどん高く漕いでいるほうの少女を見つめるスネイプの細長い顔に、憧れがむき出しになっていた。
「リリー、そんなことしちゃダメ!」もう一人の少女が、金切り声を上げた。
■UK版 p.532
There was undisguised greed in his thin face as he watched the younger of the two girls swinging higher and higher than her sister.
‘Lily, don't do it !’shrieked the elder of the two.
■試訳
- ブランコをどんどん高く漕いでいる年下の少女を見つめるスネイプの細長い顔は、憧れがむき出しになっていた。
「リリー、そんなことしちゃダメ!」もう一人の年上の少女が叫んだ。 - ブランコをどんどん高く漕いでいく幼いほうの少女を見つめる彼の痩せこけた顔には隠しきれない渇望があった。
「リリー、そんなことしちゃダメ!」もう一人の年上の少女が叫んだ。
■備考
- リリーが妹である事を表わす記述を省くという荒技で処理。
- thinは(of the body) with little flesh on the bones,having little fat on your body,で体に脂肪が少ない、痩せているという意味。
- greedは7つの大罪の内の貪欲。
ちょっとした奉仕
■日本語版 下巻 33章 p.448
「あなたは、私に何もかも話すことは拒んでおきながら、そこまでのちょっとした奉仕を期待する!」
■UK版 p.550
"You refuse to tell me everything, yet you expect that small service of me!"
■試訳
「作戦のすべてを話すわけにはいかないが、私がそのようなささやかな勤めを果たすのは当然というわけですね!」
■備考
- 日本語を習い始めたばかりの人がバイトで雇われて翻訳したとしか思えない程の酷さ。
- このsmall serviceと言うのは反語(わざという反対の言葉)。
「ちょっとした奉仕」所か、ダンブルドアを即死魔法で安楽死させるという危険な大仕事について話している。
スネイプとしては、「自分を信用して何でも話してくれるわけではないくせに、大変なことをやらせようとしていますね」と嫌味を言いたかったのだろう。 - また邦訳はserviceの訳を「奉仕」にしているが、この後にダンブルドアが「serviceといえば~」と言う事でドラコを見張るという騎士団員として教授としての普通の勤めに言及しているので、奉仕より「勤め」の方が適当だろう。
章ごとのまとめ
【上巻】
【下巻】
notes
(登場人物の死等のネタバレがありますので注意して下さい)
訳BBS
- 3章 骨董品の時計
- 3章 メトロノーム、ブラブラ
- 5章~ 意思疎通の不思議
- 6章 食ってかかる
- 8章 本当に「いとこ」か
- 11章~ 盗っ人
- 12章 ほやほや
- 12章 反吐
- 12章 髪の毛を一つかみ
- 12章 Being Divisions
- 21章 問題分子ナンバーワン
- 32章 tuber(塊茎)とpod(種)
- 終章 give one's love
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種(鞘)の中に入っているものが茎とはこれいかに、という感じですね。
この直後 green roots という別の表現もされているので、植物学的には「根っこ」っぽくあります。
wriggling していて slimy だし、6巻でも7巻でも worms のようだと書かれているので、ミミズのような細くて長くてナマっぽいものをイメージします。
ただ、ここは tuber の訳語の適不適よりも pod の訳語の方が気になるところで、
塊茎に言及するとしたら、ピーブスが「ブンブン飛び回」ったり、「太ったイモムシのような」tuberが「ごにょごにょ」と…といったひとつづきのシーンの中で「塊茎(塊根)」という表現がはたして適当なのか?ということになってくると思います。
スナーガラフが出てくる6巻の薬草学の授業のシーンを読んでみても、いまいちこの pod の質感がわかりません…
ハーマイオニーがスナーガラフから取り出した pod は pulsating していて、彼女は気持ち悪がっています。さらに先生はそれを squeeze しろと。
そしてハリーが移植ごてで叩きまくっていた pod は resilientな、だと…
-- nevi 2015-02-25 (水) 03:04:24