話題の問題点

Last-modified: 2024-06-11 (火) 10:58:55

代表的な問題点をまとめました。

 
 

リリー&ペチュニア・姉妹関係問題

英語では通常姉妹はsisterと書き、多くの言語の場合は姉と妹を区別しない。
姉と妹を区別する必要がある言語(日本語・中国語・韓国語等)の翻訳者は作者に確認するのが常識。

1巻 静山社は独断でリリー妹、ペチュニア姉とする 
3巻 何の断りも無くリリーを姉に変更 
4巻 ふくろう通信で「ペチュニアは意地悪なので姉にしたが作者が妹だと言ったので変えた」と言い訳 
5巻 以下、5巻以降の記述も携帯版も全てリリー姉に変更 
7巻(原書) リリーは妹(younger)、ペチュニアは姉(elder)だった事が判明 
7巻(中韓) 中国語版ではずっとリリーは妹、ペチュニアは姉である事が判明 
 韓国語版でもずっとリリーは妹、ペチュニアは姉である事が判明 
7巻(日本) リリーが妹である事を表わす記述を省くと言う荒技で処理  
 (しかしペチュニアが仕切っている為、どちらが年上かは明らか) 
電子版・
文庫版以降
 再びリリーは妹、ペチュニアは姉に戻る 

FAはペチュニア=姉、リリー=妹

 

名付け親問題

godfather(parents)は元は宗教関係の教育をする人と言う意味で、実際シリウスもハリーの幼児洗礼の立会人であった。
代父、教父、後見人、保護者代理、名付け親等の訳語がある。
「名付け親」と言うのは古い訳語。原則godfatherは名前を付ける人では無い。

 

テッド⇔ハリー(7巻)

「男の子だ! ドーラの父親の名を取って、テッドと名付けたんだ!」(7巻下p.191)
「君が名付け親になってくれるか?」ハリーを離して、ルーピンが聞いた。(p.192)

 

7巻に上の様な訳の分からない記述が出て来るのは
godfatherを安易に「名付け親」と訳した為。
ルーピンがハリーに頼んでいるのは「後見人」(まさかの時の保護者役)

テッドの名前を付けたのは、おそらく両親であるトンクスとルーピン。

 

ハリー⇔シリウス(3巻)

3巻でシリウスがハリーを引き取ろうとしていたり、保護者代理として
ホグズミード行き許可証にサインしたりしていたのは「後見人」だから。
ハリーに名前を付けた訳では無いという事は当時から言われていた。

ハリーの名前を付けたのは、恐らく両親であるジェームズとリリー。

 

ハーマイオニーの「マーリンの猿股!」(7巻上p.327)

魔法界では驚いた時、Merlin's beard!(マーリンのヒゲ!)と言う。
現実で言う所のOh my God!と同じ位置づけの成句(イディオム)である。
しかし日本語版では従来発言者により統一性の無い訳になっていた。
(ロンは主に「おどろき桃の木」、ミュリエル「おやまあ」、
 アーサー「なんたるこった!」「なんてこった!」、
 ハグリッド「おい、おい」、マッドアイ「たまげた」など。)

7巻でハーマイオニーは、Merlin's pants!(マーリンのパンツ!)と言って驚いており、
この訳が何故か「マーリンの猿股!」になった(今までマーリン完全無視だったのに)。

これは原作でロンが常々「beard(ヒゲ)」の部分を「pants(パンツ)」や
「saggy left―(ぶらさげてる左の…)」等の下ネタ改変していた為、
ハーマイオニーが慣れない魔法界の慣用句を口にしようとして、
ロンへの恋心でか、連られて変な事を言ってしまったと言う感じで面白い場面。
しかし日本語版でのロンのマーリンの下ネタシリーズは、
「おっどろき、桃の木、山椒の木だ」「おたんこなすのすっとこどっこいの」と訳された為、
ハーマイオニーのセリフは意味も事情も分からない唐突なものになってしまった。

※Oh my God!も全て同じ訳になる事は無いが、攻めて7巻のMerlin's beard!は、
 ロンとハーマイオニーのセリフに共通点がある様にするべき。

 

スネイプの「僕を……見て……くれ……」(7巻下p.404)

原文は" Look... at... me..."
死ぬ前にリリー譲りの緑の目を見る為、ハリーを振り向かせ様と言った。
当たり前に訳せば「私を…見ろ」「こちらを…向け」のようになる。
次の文に「緑の目が黒い目をとらえた。」とある事から分かる様に
この言葉でハリーは振り向き、最期に一瞬だけ二人の目が合っている。
スネイプが普段の意識で「僕」というのは考えられない為、邦訳の彼は
朦朧としてリリーの面影に語りかけた様に感じられ、最期の最後に
緑の瞳をしっかり見て逝ったという原書の演出がぼやけてしまった。

 

勿論、解釈は読む側の自由なのでスネイプのキャラクターや
この言葉の真意についてあれこれ思い巡らすのは読者の勝手。
しかし邦訳は一人称を「僕」にすることで「少年時代の意識でリリーに懇願した」
という特殊な解釈のみ押しつける形になっており、問題がある。

 

※スネイプが直前に「記憶」を渡しているので、それを「見て欲しい」と
言う意味だと思った人もいる様だが、"Look at me."は原則としてその場で
相手の視線や意識を引く言い方なので、そう言う意味にはならない。

 

冒頭のエピグラフ(引用)の訳が抜けている件(7巻)

献辞(訳あり)の隣に原文のままで載せられている。
上はアイスキュロスのギリシャ悲劇オレステイア三部作の「供養する女達」から。
英雄アガメムノンの息子オレステスが父の敵討ちを決意する場面で
冥府の神に勝利を祈る合唱隊の歌の一節。
(物語に惨い戦いが出てくることを示唆? 心の準備を誘う)
下は民主主義の先駆者ウィリアム・ペンの格言集「孤独の果実」(1682年)から。
友は死すとも友情と団結は死せず…のような感じの文。
(これも登場人物の死を暗示するが、こちらはかなり救いになる)

 

どちらも作品の一部のようなもので、読めると読めないとでは作品の印象も違う。
訳さない、説明もない、(下の方は)邦訳の紹介すらないというのは杜撰な手抜き。

 

新装版でようやく日本語訳に変わっている。

 

ハッフルパフは劣等生(1巻p.121)

ハッフルパフは目立つ生徒の少なさや毎年の寮対抗レースの印象から、他の寮生からは馬鹿にされる傾向にあるのだろう。
しかし、ハグリッドはbutのあと「真面目な努力家も多い」と続けたかったのでは無いかと思われる。

組み分け帽子はjust and loyal(公正で忠実)と褒めているし、セドリックのように優秀な生徒も居たので、「劣等生」等と言う決め付けは無神経極まりない。

なお原作者自身も、自分の子供を入れるならハッフルパフと言っている。

 

かまぼこ墓(4巻)、ジャガバタ墓(7巻)

トム・リドルの墓とハリーポッターの両親の墓のイラストが
それぞれ「頭頂部がかまぼこ型に丸みを帯びた和型墓石・縦書き楷書体」、「その辺にあるような適当な岩の形・ポップ体」になっている。

なお原書には墓石のイラストはなく、墓碑銘が本文の中に効果的に入ってる。
日本語版ではこれを勝手に抜き出してショボい墓石の絵に入れている為、実は本文の方も秘かに壊されてる。

 

予言について(7巻下p.458)

原書におけるハリーに関する予言は
"neither would live, neither could survive."
(一方が生きている限り、両方とも生きられない)となっており、
「片方を殺したら、残った方は生きられる」という解釈と
「片方が生きていたら両方とも死ぬ運命」という解釈の二通りが成立する。

しかし邦訳では「どちらも生きられない。どちらも生き残れない。」と訳されており、
「片方を殺したら、残った方は生きられる」という解釈しか出来ない。

そのせいで、原書の「読者を騙そう」と言う仕掛けが台無しになってしまっている。

 

フォントいじり(全巻)

日本語版は特殊フォント・太字・囲み文字・網かけ文字やイラスト風の囲みが多用されている。
これは「読者がイメージを膨らませられるように」という訳者の独断…もとい解釈で付与されている。

しかし、原書では「強調したい箇所はイタリック、大きな音・声を表わしたい箇所は大文字を使用」という
英文筆記のごく通常の習慣を踏襲しているだけ(作者の独創では無い)で、
日本語版の様に特殊フォント・太字・囲み文字・網かけ文字やイラスト風の囲みといった技法は一切使われていない。
他の普通の小説と同様の書き方がされている。


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  • 普通に小説読める人にとってはやや硬い文章だなくらいじゃない?ラノベみたいな文章とかでも困るわ -- 2023-08-27 (日) 15:30:18
    • ここのページで指摘されてることの大半は文章が固い柔らかいの問題じゃないと思います。たとえば姉妹問題やGodfatherの訳は物語の設定を誤認させる誤訳ですし、本文に入れるべき文章を原作にはないお墓のイラスト内に収めてしまうのは原文を破壊してると言っても言い過ぎじゃないと思います。 -- 五十鈴 2023-08-27 (日) 15:43:26
    • 「(図書館の本を)返本せよ」とか「目にこびりついて」とか日本語として変な部分がいっぱいある。 -- 2023-08-28 (月) 17:52:50
      • 間違ってはいないが注釈もなく難解な言葉も使われてたりする -- 2023-09-21 (木) 05:36:48
    • 真っ当な文学作品をちゃんと読んだことがあれば、彼女の訳文を硬いとは感じないはず。オノマトペの連用、メチャクチャ、むちゃくちゃといった下品な言い回しの他用。むしろ非常に幼稚な、カジュアル過ぎる点が読みにくさを助長している。子供向けにしているからだという擁護がされるほど。ただその割に、子供に伝わるはずもない難解な単語を使ったり、何十年前の死語のギャグを多用する。これは硬いとは言わない、古臭いだけ。反面、メチャメチャといった言葉は訳者の年代からは非常に下品な言葉、現代のウケる、マジか、りょ、といった崩しすぎの流行言葉に当たり、一貫性がない。英文の主語述語を整えないまま機械翻訳のように羅列していることもあいまって、全てに一貫性がなく、非常に読みにくい。奇天烈な文章。 -- 2024-05-09 (木) 13:54:07
  • 語尾でキャラの個性だそうとするのは最悪 -- 2023-10-13 (金) 21:54:48
    • 逆にわかりにくくなるわな -- 2023-11-24 (金) 21:22:03
    • リアルな雰囲気が台無し -- 2024-04-14 (日) 13:59:27
  • 変な日本語が多かった印象 まぁそれが魅力になってる面もあるかもだけど -- 2023-10-20 (金) 14:35:16
    • 日本語や漢字の誤用が多いわねほんと -- 2023-10-21 (土) 22:11:51
  • マジで新訳だしてほしい -- 2023-11-02 (木) 22:24:41
  • 贅沢言わんからせめて韓国語版出版社やよう実英語版出版社のように重大な誤訳は謝罪する出版社から出してほしかったぞ -- 2023-11-27 (月) 09:12:57
    • それが普通の対応よね -- 2023-11-28 (火) 23:38:41
  • 正しく訳そうと思ったら文化背景知ってないといけないし言葉遊びを上手く訳せるかって部分があるからハリーポッターの訳もそこらへんが下手で叩かれてた -- 2023-12-27 (水) 09:43:41
  • 別に読んでる分には普通に楽しいけどたまにこれ直さずに重版すんなやってレベルの誤訳が混じってる感じ
    解けないパズルとこの子はテッド名付け親になってくれが個人的にやべぇ部分の誤訳 -- 2024-01-06 (土) 23:54:50
    • 普通ならまずおかしいと気付くよね -- 2024-01-26 (金) 19:30:07
  • 誤訳が多いのが残念すぎる -- 2024-01-28 (日) 17:31:59
    • 児童文学に日本語の誤用が多いのは結構致命的っす -- 2024-06-03 (月) 15:11:12
  • 児童書なんだから大人が目くじら立てまくるのもどうなんだと思わなくもない、、、まぁ新訳欲しくなる気持ちは分かる。中学生の頃は特に気にせず終わりまで読めてたからそこまで終わった文章でも無かったんでないかな、、、当時の中学生目線になってしまうけど -- 2024-02-10 (土) 02:41:26
    • 原書は大人でも人気あるんだ -- 2024-02-17 (土) 22:30:34
    • ごめん中学生だったけどあまりに日本語として狂ってて挫折したわ。その影響で映画も拒否した…変な文章が魅力とされてる気持ち悪い話なのだと思って…。本は好きで沢山読んでいたから、はじめて挫折した小説だったと思う -- 2024-05-09 (木) 13:57:48
    • 児童向けならむしろ日本語に気を使うべきなんでは? -- 2024-06-11 (火) 10:58:55
  • >「吾輩」とかのままだったら、朦朧としてリリーに対して言った可能性を潰すことになる。翻訳を読んでるんだからこれは仕方がない。 ←僕を見てだと可能性ではなくスネイプがリリーを見ていると「確定」する誤訳だからダメだろう。しかも後の展開のネタバレにもなっていて原文の伏線も殺している。後から振り返ってあの言葉は本当はそういう意味だったのだというカタルシスを味わうことができない。なにより、原文には錯乱してリリーに向かって言っているような記述がないのだから訳者の妄想でしかない。可能性をどうの言うならこっちを向いてくらいにするしかないよ。実際にチェックを受けた映画ではリリーと同じ目だと加えられている。何よりスネイプの尊厳を著しく貶めている。 -- 2024-05-09 (木) 12:28:05