イギリス

Last-modified: 2023-05-05 (金) 09:00:56

目次

イギリス空軍(RAF)

 イギリス空軍(イギリスくうぐん、英:Royal Air Force / RAF)は1918年4月にイギリス軍の陸軍/海軍航空隊を統合して創設された世界で最も古い空軍。正式には英国王室空軍。
 1924年4月から1939年5月までは、イギリス海軍(Royal Navy / RN)の航空母艦に搭載される艦上機やその他の艦艇で運用される水上機などもイギリス空軍内の艦隊航空隊(Fleet Air Arm / FAA)として組織されていた。新型機の開発・導入は陸上機が優先され、艦上機は低性能な旧型機の使用を強いられ、あるいは陸上機を小改装して艦上機化したもので不便をしのんでいた。第二次世界大戦開戦直前にあたる1939年5月の組織改編で、艦隊航空隊は再び空軍を離れ海軍所属となった。なおその後も、海軍艦隊航空隊の陸上基地から運用される機体には空軍と同じ機種が採用されることはあった。海軍のみで運用された機体については海軍側で記述するが、共通して使用されていた機体については本項で取り扱う。
 他に英国連邦の空軍としては、IL-2 1946のStockゲームに軍・陣営として設定されているものとしてはオーストラリア(Royal Australian Air Force / RAAF)とニュージーランド(Royal New Zealand Air Force / RNZAF)があり、Stockゲームに未設定なものではカナダ(Royal Canadian Air Force / RCAF)や南アフリカ(South African Air Force / SAAF)もある。これらのうちニュージーランドと南アフリカはRAFの海外戦力の1つとして整備された歴史があり、オーストラリアとカナダは各国の軍の中で設立された歴史があるが、いずれもWWII時点まではRAFが採用したイギリス製の機体を共通して導入することが多かった。カナダにはイギリスの飛行機製造会社の支社工場・オーストラリアには政府飛行機製造部門があり、イギリス設計の機体をこれらの工場で(ライセンス)生産を行ってRAFや地元空軍に納入していた。また独自の改良を加えたサブタイプを生産することもあった。

 

 英国の単位はヤード・ポンド法でポンド・ノット・フィートである。ノット・フィートについては基本操作の計器の項を参照。1ポンド(lb.)は0.454kg。また1ガロンは4.546リットル(Imp.gal.はU.S.gal.とは異なる)。30gal.、45gal.、90gal.はそれぞれ約136リットル、205リットル、409リットルになる。

 

 参考に高高度戦闘機には「HF」中高度戦闘機は「F」低高度戦闘機は「L」又は「LF」の記号を付与し識別している。
型式の数字の読み方は、Mk.Iは1型、Mk.II:2型と増えていくが、4型はMk.IVと表記する。
これは記号の左側は引き算であり、V:5から1引いた(5-1=4)表現方法である。5以上は順次足してゆき、V=5,VI=6,VII=7,VIII=8となる。9はX=10から1引いてIXと表す。
XI=11、XV=15、XX=20である。こだわって書くと47型はXXXXVIIとなるが、普通は47と書く。
ゲーム内の機体リスト表示ではMk.Iの「Mk.」が省略されて単に「I」と表記されている場合もある。

 

 第二次世界大戦開戦後のイギリス空軍・海軍では、アメリカで設計・生産された機体をレンドリースで導入し運用するものも多く、またその中にはアメリカ陸軍・海軍向けとは仕様や武装を変更したものもあった。これらについてはアメリカの各機体・サブタイプの項目を参照。

Bristol Beaufort (ブリストル ボーフォート)

ver4.12より全サブタイプAI専用で登場。

 

1935年にイギリス空軍省から出された要求仕様に沿ってブリストル社が開発した双発陸上雷撃機。
1938年に初飛行するも、(フェアリー・アルバコアのエンジンとして悪名高い)トーラスエンジンのオーバーヒート問題解決のためにカウリング形状に工夫を追加したり、水平爆撃試験で見受けられた機体の挙動不安定解決策などに時間をとられ、またブリストル社でもブレニム爆撃機の製造を優先していた事情などもあって、量産が開始されたのは1939年、実戦部隊への配備は1940年になってからであった。
本機の設計と製造においては、先行してブリストル社が手がけたブレニムにおいて得られた知見や経験が取り入れられた。トーラスエンジンを搭載したためトラブルが多かったが、競作機のブラックバーン ボウタが失敗作となったため採用された。

 

当初はイギリス本国の空軍沿岸警備隊(Coastal Command)や海軍艦隊航空隊(Fleet Air Arm)に配備され、雷撃機のみならず偵察機や昼間爆撃機、機雷敷設用途にも使用された。しかしイギリス本国での実戦部隊からは1942年に外れ、エジプトやマルタに移動して地中海で輸送船団狩りを行った。
また練習機としての飛行時間も多く、この用途では1945年まで使用された。

 

ブリストル社が生産しイギリス空・海軍に採用された機体はMk.IからMk.IVまでの1,180機(Mk.IIIは計画のみ、Mk.IVは試作1機のみであったが)。
それ以外にオーストラリア政府の飛行機製造部(Department of Aircraft Production, DAP)において、ツインワスプR-1830搭載の爆撃機型Mk.V~Mk.VIIが180機、水上捜索レーダーを追加したASV型Mk.VIIIが520機の合計700機がライセンス生産された。最初の180機はイギリス空軍のシンガポール駐留部隊に供給される予定であったが、日本軍が進出・占領を行い壊滅状態となったため、これらの機体はオーストラリア空軍(RAAF)に採用された。RAAFのボーフォートはニューギニアなど南西太平洋地域で日本軍に対する洋上攻撃や対地攻撃に用いられた。

 

イギリス空海軍にボーファイターが採用されると、この新型機が持つ雷撃機や対地攻撃機としての優れた性能が認められ、多くのボーフォート部隊がボーファイターへの機種転換を行った。

 

IL-2 1946内では、所属軍・陣営がイギリスであるか否か、ミッションの日付の前後によって、またイギリスのBeaufort IIの場合はマップの地域属性によっても、デフォルトスキンが自動的に差し替わる。

Beaufort I (AI)

トーラスVIエンジン(ゲーム内出力1700hp)を搭載した型。
固定武装:
 操縦室後部上方旋回 .303口径 ブローニング7.7mm機銃 x2丁 各950発
 (場所不明…前方固定? .303口径 ブローニング7.7mm機銃 x1丁 400発)
搭載武装:
 250lb.爆弾×8/500lb.爆弾×4/1000lb.爆弾×2/魚雷×1
爆弾は開閉扉つき爆弾倉内に懸架される。
魚雷搭載時は爆弾倉扉が取り外され、魚雷の下半分が露出した姿で懸架される。

Beaufort I Late (AI)

Beaufort_Mk1Late_ss.jpg
前方機銃を追加し、若干の防御装甲増加などを行ったMk.I後期型。
IL-2 1946においてはエンジンはトーラスVIエンジン(ゲーム内出力1700hp)のままであるが、わずかな重量増加と空気抵抗増加が数値設定されており、飛行性能が悪くなっている。
固定武装:
 操縦室後部上方旋回 .303口径 ブローニング7.7mm機銃 x2丁 各950発
 操縦室前方旋回 .303口径 ブローニング7.7mm機銃 x2丁 各250発
 (場所不明…前方固定? .303口径 ブローニング7.7mm機銃 x1丁 400発)
搭載武装は変わらず。

Beaufort II (AI)

Beaufort_Mk2_ss.jpg
エンジンをプラット&ホイットニー・ツインワスプR-1830(ゲーム内出力1690hp)に換装した型。
固定武装・搭載武装はMk.I Lateと変わらず。

ゲーム内数値では、Mk.I Lateと比較して機体重量はわずかに軽くなっているが空気抵抗はさらに若干の増加をしている。トータルで飛行性能はMk.I Early程度に戻っているか?

 
 

Bristol Beaufighter (ブリストル ボーファイター)

 ボーファイターは、ブリストル社が独自にイギリス空軍に対して仕様提案を行い、それを空軍が採択したことから開発が開始された大口径機関砲搭載の双発重戦闘機であった。先行してブリストル社が生産していた双発雷撃機ボーフォートの設計を流用しており、外翼・尾翼・降着装置などはボーフォートと共通。
 1939年に試作1号機が初飛行、1940年に量産開始となり同年中に部隊配備。

 

 しかし当初計画していた昼間重戦闘機としての用途は(バトル・オブ・ブリテン=BoBの昼間戦闘も経験はしているが)既に現実的ではなくなっており、その機体規模を活かして機上レーダーを搭載した夜間戦闘機としてバトル・オブ・ブリテンで活用されることとなった。また双発のエンジンは強力で運動性能も良好だったことから、ロケット弾を搭載しての対地対艦攻撃、機関砲重装備を活かしての対地・対舟艇機銃掃射、小型爆弾による対地・対水上爆撃、魚雷を搭載しての艦艇攻撃など多数の用途が見出された。これにより、それまでボーフォートが担っていた空軍沿岸警備隊(Coastal Command)や海軍艦隊航空隊(Fleet Air Arm)の任務がボーファイターに転換されることとなった。オーストラリア空軍や南アフリカ空軍、米軍などでも使用された。総生産機数5,900機以上。

 

 オーストラリア空軍のボーファイターは、同軍のボーフォートのほかアメリカ軍のB-17・B-25・A-20・P-38などと連合でビスマルク海海戦にも参加し、日本軍の輸送船団に大打撃を与えた。

Beaufighter Mk.21

Beaufighter_Mk21_ss.jpg
史実におけるBeaufighter Mk.21はブリストル社ではなくオーストラリア政府の飛行機製造部(Department of Aircraft Production / DAP)によってオーストラリア空軍向けに生産されたサブタイプ。搭載エンジンがより新しい形式のハーキュリーズになっているほか、主翼内機銃が.303口径 ブローニング7.7mm機銃 x6丁から.50口径 ブローニングM2 12.7mm機銃 x4丁に変更される、ロケット弾として米軍のHVARを搭載可能となっている(この点についてはIL-2 1946内で再現されていない)、などの違いがあった。
爆弾やロケット弾は主翼下に懸架、魚雷は胴体下に懸架。

低高度で最高速度が出るように調整されている。最高速度は高度700mで海面高度速度と変わらない。
 機体重量:7100kg、満載重量:11530kg、翼幅17.63m、全長12.7m、翼面積46.73㎡
 エンジン:ブリストル ハーキュリーズXVIII 空冷複列星型14気筒(1,725HP) x 2 ・乗員:2名
 最大速度:516km/h(700m)、508km/h(海面上)
 上昇限度:5791m、航続距離:2,365km
ゲーム内データ
 離陸重量:10180.2kg、急降下限界速度:720km/h
 最適上昇率(海面高度):266km/hで16.94m/s
 最適旋回時間(高度1000m):374km/hで26.09秒
固定武装
 武器1:12.7mm(BrowningM2 .50) X 4(各350発/30秒)
 武器2:20mm(HispanoMkI) X 4 (各250発/26秒)
搭載武装
 60lb.ロケット弾×8
 250lb.爆弾/500lb.爆弾×2
 Mk13/Mk13(late) 航空魚雷×1
その他
 プロペラピッチ:手動、過給器:1速自動
 混合比:高度5000m(16400ft)で80%、6700m(22000ft)で60%に切替
 緊急出力なし
 追加装備:プロペラ・フェザリング装置、着陸灯

  • オーバーヒートが起きやすく、冷めにくい -- 2011-01-05 (水) 22:23:53
 

Bristol Blenheim (ブリストル ブレニム)

 双発軽爆撃機。原型は新聞社の社主の富豪ロザーミア卿がブリストル社に発注した自家用旅客機タイプ142「ブリテン・ファースト」でこれは1935年に初飛行し、イギリス空軍がこの高速性に注目して爆撃機型として発注、改設計されて生まれたのがブレニムである。ブレニムは1936年末に最初の量産型Mk.Iが部隊配備されている。
 輸出型もあり、フィンランドも戦前及び冬戦争中に入手している。加藤隼戦闘隊長がビルマ戦線でこの爆撃機を襲撃中に被弾し自爆した。

 

 IL-2 1946内では、Mk.Iは枢軸(Axis)に属するフィンランドの機体、Mk.IVは連合(Allies)に属し生産国でもあるイギリスの機体として扱われているため、AlliesとAxisそれぞれにまとめられて機体リストに並ぶStockゲームのStandard表示ではMk.IとMk.IVが別の場所に出現する。Stock 4.13.4mでは全体でAllies→Axisと並んでいるので、まず上のほうでBeaufort IIとBI-1の間にBlenheim Mk.IVが登場、ずっと離れて真ん中付近にBf 110G-2とCant Z.506Bの間にBlenheim Mk.Iが登場する。アルファベット順表示に切り替えるとBI-6とBuffalo Iの間にMk.IとMk.IVが並んで登場する。
 機体表示順がStockゲームから変更されているMOD環境では、生産国であるイギリスのグループにまとめられてMk.IとMk.IVが並んで登場するものが多いと思う。

 

 IL-2 1946内ではMk.I・Mk.IVともに、冬マップではタイヤに替わりスキーが降着装置になる。
 またver4.11m以降ではMk.I・Mk.IVともに、所属国がフィンランドでかつミッションの年月日が冬戦争期間の設定では、デフォルトスキンが冬戦争フィンランド専用のものに差し替わる。
 爆弾は扉つきの爆弾倉内に懸架される。

Blenheim Mk.I (AI)

Blenheim_Mk1_ss.jpg
初期生産型。速度で戦闘機を振り切る高速爆撃機を志向していた。多くは輸出にまわされ、フィンランドなどではライセンス生産も行われた。イギリス空軍ではレーダーを搭載した夜間戦闘機に改造したが、有効距離の短いレーダーと限定された飛行性能のため、戦果は小さかった。
 機体重量:4,500kg、離陸重量:6,500kg、翼幅17.17m、全長12.12m、翼面積43.57㎡
 エンジン:ブリストル ハーキュリーズVIII 空冷単列星型9気筒(720HP:Boost840Hp) x 2 ・乗員:3名
 最大速度:435km/h(4,000m)、377km/h(海面上)
      Il2Compareでは416km/h(海面)、483km/h(4,200m)
 上昇限度:8,315m、航続距離:1,810km
固定武装
  7.7mm (Browning .303) X 1 (500発/30秒) :左翼固定
  7.7mm (Browning .303) X 1 (2,600発/158秒) :後部旋回銃座
搭載武装
 250lb.爆弾×4
 500lb.爆弾×2

Blenheim Mk.IV (AI)

Blenheim_Mk4_ss.jpg
後期生産型。戦闘機が高速化し当初見込んでいた「高速性で戦闘機を振り切る」ことはもはや不可能となっていたため、装甲を強化した他、燃料搭載量が増え、爆撃手の視界改善のため機首が大型化した。そのため速度は低下している。開戦の時点ではイギリス空軍の主力戦術爆撃機だった。
 機体重量:4,500kg、離陸重量:6,500kg、翼幅17.17m、全長12.98m、翼面積:43.57㎡
 エンジン:ブリストル ハーキュリーズXV 空冷単列星型9気筒(905HP) x 2 ・乗員:3名
 最大速度:450km/h(4,000m)、377km/h(海面上)
      Il2Compareでは410km/h(海面)、456km/h(3,000m)
 上昇限度:9,601m、航続距離:2,350km
固定武装・搭載兵装はMk.Iと共通。

  • こいつくそ弱い! -- 遠藤蘭丸? 2023-05-05 (金) 09:00:56
 

Gloster Gladiator (グロスター グラディエーター)

 単座複葉戦闘機。複葉で固定脚ではあるがコックピットは密閉式になるなど近代化されている部分もある。試作機の初飛行は1934年、部隊配備は1936年から開始されたが実戦可能となったのは1937年になってしまった。イギリス空軍では大戦初期に活躍、輸出先のフィンランドでは冬戦争・継続戦争でソ連相手に奮戦しエースも輩出した。Stockゲームには収録されていないが着艦フックなどを追加装備した空母搭載型(艦上機仕様 Sea Gladiator)もある。
 イギリス航空省が1930年にホーカー・フューリーの後継機として出した新型戦闘機の仕様書F.7/30は、当初高性能な単葉機を求めるものであった。しかしこの時点で各社が製作した試作機は固定脚であったり(主に推薦されたゴスホークエンジンが失敗作だったことによる)エンジンの非力さ・信頼性なさなどにより要求性能にほど遠い駄作ぞろいで、航空省も財政難から結実するか不透明な新型機への投資を躊躇した。グロスター社はこの仕様書に沿わず、前に開発したゴーントレット戦闘機を改良した複葉機を独自開発し、航空省もこの機体で当座を“つなぐ”ことに方針変更してグラディエーターとして採用した。
 余談だが、この当初要求されていた単葉機案を各社が独自に進化・洗練させたものが、後にハリケーンやスピットファイアとして結実することとなる。
 IL-2 1946内では「J8A」はMk.Iのフィンランド向け型となっているが、本来この型式名はMk.IIのスウェーデン輸出型(余談だがMk.Iのスウェーデン輸出型はJ8)。史実ではスウェーデン義勇兵が装備のJ8とJ8Aをフィンランドに持ち込み、フィンランド空軍の識別マークを塗装してソ連相手に戦ったとの逸話はある。その他ノルウェー、ギリシア等にも輸出。運動性は非常に優れているが低速・低火力で防弾も弱く、Bf 109など単葉機が戦力化された開戦時には明らかに旧式化しており、複葉機を主力とするイタリア空軍以外との戦いではどこでも苦戦した。

 

 IL-2 1946内では、3サブタイプすべてで、冬マップでは降着装置が車輪からスキーに置き換わる。J8AのみがフライアブルでMk.IとIIはAI専用機。
 連合(Allies)国の一員であるイギリス空軍から発注されたイギリス製の機体であるが、IL-2 1946では枢軸(Axis)に属するフィンランド所属でソ連機と対決したことを重視したのか(ロシア製のフライトシムだし、主人公の手強いライバル的な…?)Stockゲームの陣営別Standard機体リスト表示順では3サブタイプすべてAxis側に含まれ、Gladiator Mk.IとMk.IIはG4M2EとGo 229 A-1の間に登場し、J8AはJ2M5とJu 87 B-2の間に登場する。
 機体表示順がStockゲームから変更されているMOD環境では、3タイプすべて生産国であるイギリスのグループにまとめられて登場するものが多いと思う。

Gladiator Mk.I (AI)

Gladiator_Mk1_Pss.jpg
木製2翅固定ピッチプロペラを装備した型。
 離陸重量:2,083kg、翼幅9.85m、全長8.37m、翼面積30.01㎡
 エンジン:ブリストル マーキュリーIX 空冷単列星型9気筒(840HP) x 1 ・乗員:1名
 最大速度:407km/h(4,450m)、338km/h(海面上)
 上昇限度:10,060m、航続距離:708km
ゲーム内データ
 離陸重量:2,015.94kg、急降下限界速度:580km/h
 最適上昇率(海面高度):158km/hで13.21m/s
 最適旋回時間(高度1,000m):226km/hで10.6秒
固定武装
 武器1:7.7mm(Browning .303) X 2 (600発/30秒):機首
 武器2:7.7mm(Browning .303) X 2 (400発/24秒):両翼
その他
 プロペラピッチ:固定、過給器切替:なし、燃料混合比:高度5000mで80%に切替、ラジエタ操作:無し
 フラップ:着陸位置のみ、着陸脚:固定、マイナスGでエンジン停止

  • フライアブルかAI専用かが見分けづらいと思ったので、J8AをMk.Iから分離しました~~ -- 2018-05-21 (月) 18:33:24
 

J8A

J8A_ss.jpg
前述のように史実ではスウェーデン向けMk.IIにつけられた型式名だが、本ゲーム内ではフィンランド向けMk.I扱いをされている。
フライアブルであることと外見塗装がフィンランド仕様になっていること以外、飛行性能や武装などほぼすべてGladiator Mk.Iと同等。

 

ゲーム内でなにがしかの作用があるかは不明だが、Mk.IとMk.IIは内部的に生産国がイギリスとなっているが、J8Aは生産国フィンランドとなっている(もちろんフィンランドでライセンス生産されたなどというような史実は無い)。

  • I-15チャイカと同じ複葉機。戦闘より曲芸に向いている。 -- 2008-03-06 (木) 19:28:26
  • 冬マップで使用すると、主輪がスキーに変わる。 -- 2008-11-16 (日) 23:51:22
 

Gladiator Mk.II (AI)

Gladiator_Mk2_Pss.jpg
金属製3翅固定ピッチプロペラを装備した型。
 エンジン:ブリストル マーキュリーVIIIa 空冷単列星型9気筒(830HP) x 1 ・乗員:1名
 翼幅9.85m、全長8.37m、翼面積30.01㎡、最大離陸重量:2,206kg、航続距離:708km
 最大速度:409km/h(4,700m)、348km/h(海面上)
固定武装はMk.Iと共通。

 

ver4.12m以降ではこのMk.IIのみ、機体の所属国・陣営をフィンランドに設定しミッションの年月日を変更した場合、その年月日に応じてデフォストスキンがフィンランド冬戦争塗装・継続戦争前期塗装・継続戦争後期塗装の3通りの中から選ばれるようになる。

 

Hawker Hurricane (ホーカー ハリケーン)

 ハリケーンはバトル・オブ・ブリテン(BoB)で活躍した英軍主力戦闘機。
 起源としては、1930年にイギリス航空省から示された高性能な新型戦闘機の開発仕様書に対し、フューリー複葉戦闘機を単葉化するというコンセプトの検討が開始されたことからになる。しかしイギリスの財政難から、この際は複葉のグラディエーターが採用された。ホーカー社は独自に単葉戦闘機の開発を継続し、ロールス・ロイス製の新型V12エンジンや引き込み脚など高性能を狙える新基軸を盛り込めることとなった。これを受けて航空省は1934年末に単葉戦闘機の仕様書を発行して1935年に試作機を発注、同年11月に試作1号機初飛行にこぎつけた。量産されたハリケーンが部隊配備されて実戦参加可能となったのは1937年。
 同時期に設計・生産されたスピットファイアとは対照的に、ごく保守的な鋼管フレームに木材・金属混合の構造を採用。帆布貼りの翼/機体で桁構造にも一部木材を使用している。同じエンジン(従って初期型はマイナスGに弱い)のスピットファイアに比べて重く、飛行性能は劣るが、表面帆布貼りのため銃弾は通り抜けやすく金属外板に比べ補修が容易。生産も整備もそれまでのイギリス空軍が慣れた手法を踏襲できたので、スピットファイアの量産態勢が整うまでの間、数でイギリス空軍を支える事が出来た。またスピットファイアと比較して夜間飛行・夜間着陸の安全性の高さを買われ、夜間戦闘機部隊も編成された。BoBでは、対空砲も含め撃墜された敵航空機の半数は、ハリケーンによるスコアである。イギリス本国の部隊が増産されたスピットファイアに置き換わっても、マルタやエジプト、アジア・太平洋地域などでは長らくハリケーンが主力を務めた。また英連邦各国に輸出され活躍した。数々の派生型があり、戦闘爆撃機型や艦載型もある。
 Mk.Iは冬戦争時にフィンランドにも輸出されたが、わずか12機だったためほとんど活躍できず、継続戦争初期に前線から下げられた。そのためレンドリースでソビエトに送られたMk.IIとのハリケーン同士の戦いは記録されていない。

 

本ゲーム内では140km/h(87mph)を超えるとフラップのリミッターが働いてフル下げ位置にできなくなり、速度の高さに従って繰り出し可能な量が減っていくようだ。実機通りの再現かは不明。

Hurricane Mk.Iのみ、Stockゲームの機体リスト陣営別Standard表示では生産国・発注国であるイギリス属する連合(Allies)国側ではなくフィンランド属する枢軸(Axis)国側に離れて出現する。

Hurricane Mk.I

Hurricane_Mk1_ss.jpg
初期生産型の2翅固定ピッチプロペラを、3翅定速プロペラに換装した機体(史実で2翅固定時代も3翅定速以降も呼称はMk.Iで変わらず、呼び分ける必要がある場合は後者をMk.I(revised)=改の意…と呼ぶことも)。バトルオブブリテンまでに全ての機体が換装された。
ver4.11mより、フラップは3段階、スロットルは最大100%に変更された。
 エンジン:ロールスロイス マーリンIII 液冷正立V-12気筒(730HP:Boost1,030HP) x 1 ・乗員:1名
 翼幅12.9m、全長9.58m、翼面積23.88㎡、最大離陸重量:2996kg
 最大速度:515km/h(5,900m)、418km/h(海面上)
 上昇限度:10400m、航続距離:815km
ゲーム内データ(4.07m)
 離陸重量:3017.99kg、急降下限界速度:700km/h
 最適上昇率(海面高度):230km/hで9.54m/s
 最適旋回時間(高度1000m):266km/hで21.71秒
ゲーム内データ(4.11m)
 離陸重量:3085.09kg、急降下限界速度:640km/h
 最適上昇率(海面高度):212km/hで12.35m/s
 最適旋回時間(高度1000m):244km/hで18.57秒
固定武装
  武器1:7.7mm(Browning .303) X 8 (平均333発/20秒/門:全部で2,668発装備):主翼
その他
 プロペラピッチ:手動、過給器:1速自動、混合比:自動(120%は手動)
 エルロントリムなし、マイナスGでエンジン停止
 追加装備:着陸灯、バックミラー着脱可能
 スロットル:最大100%

  • 急降下するとエンジン停止するので要注意 -- 2008-03-17 (月) 01:21:11
  • 正確にはマイナスGをかけるとエンジンが止まります -- 2008-03-17 (月) 04:55:32
  • 7.7㎜の弾幕は面白い.装甲のない日本機には抜群の効果を発揮. -- 2008-07-13 (日) 22:53:30
  • P.11と並んで、ゲーム中最も上昇力の低い単発戦闘機。 -- 2009-01-14 (水) 22:06:32
  • 離着陸や旋回は非常に安定しており、操縦を覚えるにはいい機体。ただ上昇力と横転性能が悪く、空戦は難しい。 -- 2009-09-30 (水) 03:44:19
  • 7.7㎜の雨あられのような弾幕を張れる。撃ってて楽しい。 -- 2013-03-28 (木) 11:51:27
 

Hurricane Mk.IIb、Mk.IIc

エンジンをロールスロイス・マーリンXXに換装しパワーアップ、翼長及び機体長変更を行ったのがMk.IIa(本ゲームに未登場)。
さらに武装を変更し爆弾搭載も可能として戦闘爆撃機としての用途も増やしたのがMk.IIb及びc。

Mk.IIbは、Mk.IIaでは8門だったブローニング.303を12門に増設した型。バトル・オブ・ブリテン途中から配備が始まる。
Hurricane_Mk2b_ss.jpg
Mk.IIcはイスパノMkI(20mm)を4門装備した型。ゲーム中では爆装なし。
Hurricane_Mk2c_ss.jpg
ver4.11mより、フラップは3段階、スロットルは最大100%に変更された。
 離陸重量:3175kg、翼幅12.2m、全長9.81m、翼面積23.9㎡
 エンジン:ロールスロイス マーリンXX 液冷正立V-12気筒(950HP:Boost1,280HP) x 1 ・乗員:1名
 最大速度:541km/h(5,700m)、412km/h(海面上)
 上昇限度:11,125m、航続距離:772km
ゲーム内データ(4.07m)
 離陸重量:3073.43kg、急降下限界速度:700km/h
 最適上昇率(海面高度):212km/hで10.6m/s
 最適旋回時間(高度1000m):266km/hで21.21秒
ゲーム内データ(4.11m)
 離陸重量:3293.97kg、急降下限界速度:660km/h
 最適上昇率(海面高度):212km/hで14.31m/s
 最適旋回時間(高度1000m):266km/hで17.73秒
固定武装(Mk.IIb)
 武器1:7.7mm(Browning .303) X 12 (平均336発/20秒/門:全部で4,029発装備):主翼
固定武装(Mk.IIc)
 武器1:20mm(Hispano MkI) X 4 (91発/8秒):主翼
追加武装
 250lb.爆弾×2/500lb.爆弾×2/FAB-100×2
その他
 プロペラピッチ:手動
 過給器切替:高度3800-4200m(12500-14000ft)で切替
 燃料混合比:自動
 スロットル:最大100%、エンジンブースト:手動、エルロントリムなし
 追加装備:着陸灯、バックミラー着脱可能 

  • 究極の弾幕機体。穴の数だけは多い。 -- 2008-03-06 (木) 19:31:19
  • 上昇力はMk.Iに比べだいぶましになっている。 -- 2009-01-14 (水) 22:10:14
  • 意外と良く回るのでF型までのメッサーには負けない。C型は -- 2011-02-16 (水) 01:12:21
  • 武装も凶悪なのでおすすめ -- 2011-02-16 (水) 01:13:02
 

Hurricane Mk.II FieldMod

Hurricane_Mk2_Fmod_ss.jpg
 ソ連に援助供与したMk.IIbをソ連側で改造した機体。イギリス流の小口径多銃主義が嫌われ、強力な機関銃/砲に換装された。戦闘爆撃機として使用され活躍(しかしこのStock収録機体は爆弾もロケット弾も装備できない)。重量軽減で速度等若干の能力向上あり。
 離陸重量:3175kg、翼幅12.2m、全長9.81m、翼面積23.9㎡
 エンジン:ロールスロイス マーリンXX 液冷正立V-12気筒(950HP:Boost1,280HP) x 1 ・乗員:1名
 最大速度:553km/h(5,700m)、420km/h(海面上)
 上昇限度:11,125m、航続距離:772km
武装
 武器1:12.7mm(UBK) X 2 (100発/6秒)
 武器2:20mm(ShVAK)X 2 (120発/9秒)

  • フィンランド戦線で投入されたらしい -- 2008-03-06 (木) 19:29:51
 

Hawker Tempest (ホーカー テンペスト)

 戦闘機として開発されたがもっぱら戦闘爆撃機として使われた、ホーカー・タイフーンを改良した機体。1941年に試作着手、Mk.Vの量産開始が1943年、実戦参加は1944年1月。
 このテンペストも高速性・航続距離などで戦闘機として大変優秀な機体であったが、タイフーンと同じく爆弾やロケット弾を携行しての戦闘爆撃機としても多用された。

 イギリス空軍では新型機のエンジントラブルによる性能低下・量産遅延・製造打ち切りなどに悩まされていたため、テンペストの開発においては最初から複数のエンジンを用いた、あるいは異なる用途向けに仕様を変更した、複数のサブタイプを並行して設計あるいは試作した。量産が唯一第二次世界大戦中に間に合ったMk.Vも5番目の改良型というわけではない。本ゲームには登場しないが、対日戦向けに長航続距離を持たせたMk.II(実戦配備が1945年秋で終戦に間に合わず、320機生産)は空冷星型18気筒のセントーラスエンジンを使用していた。

Tempest Mk.V

Tempest_Mk5_ss.jpg
珍しいスリーブバルブのH型シリンダー配置24気筒の強力エンジンを搭載。最大離陸重量は5tonを超える。低空でも600km/h超えの速度を誇る。高空性能より信頼性を重視した1段2速過給器採用故、高空では性能低下がある。エンジンの構造上プロペラ回転方向が一般的な機体とは逆の左回転のため注意が必要。

 エンジン:ネイピア セイバーIIa 液冷H-24気筒(2,180HP、緊急Boost:3,040HP) x 1 ・乗員:1名
 翼幅12.5m、全長10.26m、翼面積28.06㎡、最大離陸重量:5,102kg、航続距離:1,191km
 最大速度:693km/h(6,000m)、602km/h(海面上)
ゲーム内データ
 離陸重量:5101.52kg、急降下限界速度:900km/h
 最適上昇率(海面高度):284km/hで16.65m/s
 最適旋回時間(高度1000m):374km/hで22.04秒
固定武装
 武器2:20mm(Hispano MkV) X 4 (200発/18秒):主翼
追加武装
 増槽×2
 1,000lb.爆弾×2
 60lb.ロケット×8
IL2での特徴等:
 プロペラピッチ:手動、
 過給器:高度4200-5000m(14000-16000ft)で切替
 混合比:自動(120%無し)
 エンジンブースト:有り-手動、エルロントリムなし

  • 非常に使いやすい. 武装よし、旋回性能よし、1撃離脱が可能な突っ込みよし、高高度でも加速する等、どの領域でも対戦闘機性能を発揮. 下部のラジエターがあるので低空での対地攻撃だけは弱いかな. -- 2008-07-13 (日) 22:58:29
  • 4.101パッチで、速度計をノット表示からマイル表示に修正。 -- 2011-02-16 (水) 21:25:54
  • 急旋回でひっくり返りやすいきがするけどそれ以外は目立った欠点はないような気がします -- 2012-11-13 (火) 02:18:10
  • 後ろが見えにくいのがいけんが、戦いやすい -- M? 2013-03-01 (金) 21:18:53
  • とても乗りやすい、ただ一つ欠点を挙げるとすればエンジンがうるさいぐらい(笑) -- 2013-04-21 (日) 14:18:37
 

de Havilland Mosquito (デ・ハヴィランド モスキート)

 木製構造で軽く、速度重視で開発された双発の攻撃機。速度性能を犠牲にすることにつながる重量増と空気抵抗増を避けるため、爆撃機型でも一切の防御銃座を持たない。
 「戦闘機を振り切れる高速性を持てば防御や護衛が不要になる」コンセプトの爆撃機は戦間期に各国で挑戦されたものの、実際に第二次世界大戦が開戦される時期には長足の進歩を遂げ想定以上に高速となっていた戦闘機に対し優位性を失ったものがほとんどであった。モスキートはこれに成功した事例であり、当時の戦闘機でモスキートに追いつけたのはジェットエンジンを採用したMe 262だけであったと言われる(高高度は除く)。
 もともとデ・ハヴィランド社が自主開発した高速爆撃機で、当時の木工資源(木材、家具工場、就業人材、木工技術力、接着剤)を最大限に利用。木製の爆撃機?と訝られたが、その高速性能に空軍は驚き採用された。木製ゆえに軽く被弾補修も容易。なめらかに仕上げられた表面は、リベット止めの全金属機より空気抵抗を小さく出来た。レーダーに映りにくい特性もあった。

 偵察/哨戒/爆撃・嚮導(パスファインダー)/地上攻撃/夜間戦闘機/ピンポイント爆撃等々多種に使用され活躍した。夜間戦闘機では逆探装置やレーダーを装備しドイツ軍の夜間爆撃機や夜間戦闘機との戦いが有名。
F:戦闘機、B:爆撃機、FB:戦闘爆撃機、NF:夜間戦闘機、PR:偵察、T:練習、TR:偵察雷撃艦載(海軍用)等型式の記号で用途が判る。PR Mk.IからFB Mk.42まで、各型あわせて42ものバリエーションがあり、約7700機が生産された。

 大戦後半には太平洋戦線にも投入されて偵察・爆撃に活躍したが、熱帯での使用は腐食やカビ、太陽熱による接着剤劣化などの問題も発生させた。
 正式な発注と爆撃機試作型の初飛行が1940年、初の任務飛行は写真偵察機型で1941年。イギリス国内のほかカナダやオーストラリアの工場で生産されたサブタイプもある。大戦後も作り続けられ、実戦用途では1956年まで、標的曳航用途では1963年まで飛び続けた。各国に輸出された。
 有名な活躍で戦後数々のモスキートを使った映画が作成された。

 IL-2 1946のStockゲームでは、戦闘爆撃機型(FB)がフライアブルで爆撃機型(B)はAI専用。

Mosquito B Mk.IV (AI)

Mosquito_B_Mk4_ss.jpg
モスキートは全ての型で通し番号になっており、Mk.IVは最初の爆撃機型(B)。最初に完成した偵察機型のPR Mk.Iに爆弾倉を追加した機体。機首がガラス張りとなっている。1942年5月より実戦配備。
実機では主翼外側のパイロンに増槽を装着するか250lb./500lb.爆弾を懸架するか選択可能だったようだが、本StockゲームのMk.IVは増槽を固定装備とし爆弾は胴体内爆弾倉に持てるのみの設定となっている。
・エンジン:ロールスロイス マーリン23 液冷正立V-12気筒(1,460HP) x 2 ・乗員:2名
・翼幅16.5m、全長12.34m、翼面積42.18㎡、最大離陸重量:8,230kg、航続距離:1,963km
・最大速度:558km/h(4,700m)、484km/h(海面上)
固定武装
 なし
搭載武装
 250lb.爆弾/500lb.爆弾×4

 

Mosquito FB Mk.VI

Mosquito_FB_Mk6_ss.jpg
戦闘爆撃機型(FB)。機首が金属張りとなり横一列に7.7mm機関銃、その下の顎部に20mm機関砲が並ぶ。1942年6月に初飛行。
 エンジン:ロールスロイス マーリン25 液冷正立V-12気筒(1,460HP) x 2 ・乗員:2名
 翼幅16.5m、全長12.34m、翼面積42.18㎡、最大離陸重量:9,226kg、航続距離:2,655km
 最大速度:602km/h(4,300m)、544km/h(海面上)
ゲーム内データ
 離陸重量:9,225.93kg、急降下限界速度:700km/h
 最適上昇率(海面高度):266km/hで9.47m/s
 最適旋回時間(高度1,000m):338km/hで30.98秒
固定武装
 武器1:7.7mm (Browning .303) X 4 (標準:500発/20秒、ExtraAmmo:760発/30秒):機首
 武器2:20mm (Hispano MkI) X 4 (標準:150発/12秒、ExtraAmmo:175発/14秒):機首下部
搭載武装
 Extra Ammunition (この場合爆弾搭載不可)
 250lb.爆弾/500lb.爆弾×2~4
 60lb.ロケット×8
その他
 ペラピッチ:自動、過給器:自動、混合比:自動(120%無し)、ラジエータ操作:手動(開閉のみ)
 追加装備:プロペラ・フェザリング、エンジン消火装置

 

Mosquite FB Mk.XVIII 「ツェツェ(Tsetse)」

Mosquito_FB_Mk18_ss.jpg
ver4.11mより登場。
モリソン57mm 6ポンドMクラス対戦車砲と7.7mm機関銃2丁または4丁を搭載し対艦攻撃に特化した戦闘爆撃機型。7.7mm機関銃は機首に、57mm対戦車砲は胴体下部に装備。
FB Mk.VIから改造された試作機が1943年6月に初飛行、実戦で初戦果を上げたのは1944年3月。
6ポンド対戦車砲の採用は浮上航行中のドイツ潜水艦(Uボート)に対する攻撃手段として採用され実戦で複数の戦果を上げ、その他に掃海艇などの舟艇を撃沈したこともある。Uボートであっても機関銃などで重武装しており、コックピット前面やエンジン下面などに防弾板を追加した(ただしIL-2 1946内ではMk.VIとの間に防弾性能違いが設定されていない)。
6ポンド砲の照準を正確に合わせるためには、目標向けて一直線に緩降下を続ける必要があり、敵から反撃されやすかったため別の武装を持った僚機であらかじめ対空火器を叩いておく必要もあった。7.7mm機関銃は、その着弾点の水しぶきを判断に用いて6ポンド砲の狙いをつける役割も働いた。(本ゲーム内で限定的に再現されているが)6ポンド砲の装弾実施中に空戦機動を行うとかかった加速度でしばしば砲の動作不良が発生した。17機のみ量産された。
攻撃対象としたUボート&駆逐艦の上空直衛をしていたJu 88を撃墜した事例もあるようで、あるJu 88は4発の6ポンド砲を撃たれて墜とされたトカ…

飛行性能はFB Mk.VIとほぼ変わらず。IL-2 1946内では空虚重量が150kg増えているのが相違点。

固定武装
 武器1:7.7mm (Browning .303) X 2または4 (標準:1000発/40秒、4x時:500発/20秒):機首
 武器2:57mm (6ポンドMクラス対戦車砲) X 1 (25発)
追加武装
 4x.303cal (機首の7.7mm機関銃が2xから4xに増える、全銃トータルの装弾数は2000発で共通)
 100gal.増槽 X 2
 
その他

 

Supermarine Spitfire (スーパーマリン スピットファイア)

 スピットファイアは英国を代表する戦闘機。34年に発行された要求仕様に基づき、ロールスロイス・マーリンエンジンを搭載する迎撃戦闘機として開発された。抵抗の小さい楕円翼の採用により、生産性は落ちたが高速と運動性を両立させることが出来た。また構造に工夫をこらしていたため、薄い翼にもかかわらず強度は高く、多数の機銃や機関砲を搭載できた。基本設計が優れていたため、エンジンをパワーアップしつつ終戦までイギリス空軍の主力戦闘機として使用され続けた。ただし2000馬力級のグリフォンエンジンを搭載した型は、強すぎるエンジンによる安定性不良に悩まされた。ドイツのBf 109と比べると、最高速度と旋回性能でやや勝り、急降下性能と高速での操縦性でやや劣ると言われる。また初期のマーリンエンジンにはマイナスGでエンジンが咳き込む癖があり、垂直面での戦いでは不利となった。一方で、航続距離が短く侵攻作戦に向かない、狭い主脚幅のため着陸が困難(プロペラが低い位置に来る、倒立エンジンのBf 109の方が深刻だった)といった共通する弱点も持っていた。

 エンジン、使用目的、翼の形状で様々な型式がある。
 基本的にMkの後につくのが型式の基本でMk.I~Mk.47まである。ここで型式表現している(CW)はClipped-Wingの略で、Spitfire独特の綺麗な楕円翼の端部を切り落として直線的に処理した翼端(切断翼)を指す。低空での高速性と横転性能をわずかずつ向上させる効果があった。
 余談だが本ゲームに登場しないMk.VIIでは、高高度で揚力を稼ぐために翼幅と面積を拡大した延長翼を装備した機体もあったとのこと。
 またVbのようにbを付加することで、翼の搭載機関銃/砲の種類が特定できる。A-Wing、B-Wing、C-Wing、E-Wingとあり、X-Wingは無い。C-Wingは別名ユニバーサルウイングとも呼ばれ3通りの武装を選択できる構造になっており(本ゲーム内で再現されているのはそのうち2通り)、C-Wingということだけでは機関銃/砲の種類と数は特定できない。
 ・a-wing: Browning.303(7.7mm) X 8
 ・b-wing: Browning.303(7.7mm) X 4 + HispanoMk1(20mm) X 2
 ・c-wing: HispanoMk1(20mm) X 4 または HispanoMk1(20mm) X 2 + Browning.303(7.7mm) X 4 (または Browning.303(7.7mm) X 8 :本ゲーム内未登場)
 ・e-wing: HispanoMk1(20mm) X 2 + BrowningM2(12.7mm) X 2
 Mk.Vb=5型で7.7mmX4+20mmX2の装備である事を示している。Mk.Vc(2)はVbと同じ装備である。
 他に「HF」「LF」「F」の記号は共通するFは戦闘機(Fighter)だが、頭文字にHかLがつくつかないでエンジン等をチューニングして最高出力や最高速度が出る高度を表す。Hが高高度、Lが低高度。
 エンジンは有名なロールス・ロイス社の「マーリン」エンジンの各型を搭載している。
 マーリンエンジンは、DOHC-4バルブ(ナトリウム封入冷却)の正立V型60度の12気筒で排気量は約27リットル(三菱-栄21型とほぼ同じ)。スロットル同期自動のスーパーチャージャー(2速2段)を備え、中間冷却器(インタークーラー)まで装備、オイルは圧送ドライサンプ方式。気化器はBendixのTwinキャブレター仕様である(高度自動補正付き)が、3,000mで1,560馬力を発生する。(マーリン61)

 「グリフォン」エンジンを搭載したMk.XII以降の型式は再現されていない。
(IL-2でこれ以上強力なエンジン搭載Spitはいらない・・・)

 スピットファイアが装着可能な増槽は、胴体下部に密着するよう整形されたコンフォーマルタンクとなっていて、外見上も装着状態が目立ちにくい。

 

Spitfire Mk.V

Mk.Vは、バトル・オブ・ブリテンでBf 109Eと戦ったMk.I、マイナーチェンジであるMk.IIに続いて、Bf 109Fに対抗するために量産された型。2速過給機つきのマーリンXXを搭載し、機体を強化したMk.IIIの生産に時間がかかることが予想されたため、過給機を1速にした高高度向けのマーリン45を、Mk.IおよびMk.IIの機体に搭載してMk.Vが開発された(ちなみにMk.IVはグリフォンIIb搭載。試作のみ)。海外にも配備され、生産数は各バリエーション合わせて6479機。
外見上の変化は、左翼下面のオイルクーラー空気取り入れ口が半円形から円形になったこと。
3枚プロペラ、四角のバックミラー。尾輪固定。ソ連にも供与された。なおゲーム中では爆装なし。

なおイスパノ20mm機関砲は、最初Mk.IIbに装備された時点ではまったく信頼性に欠けており評判が悪かった。そのため7.7mm機銃のみ装備のMk.Vaも少数生産され、20mmに不信感を持つパイロットによって使用された。ゲームには登場せず。

Spitfire F Mk.Vb, early 1941、F Mk.Vb, 1941

Spitfire_Mk5b_ss.jpg
マーリン45(ブースト圧12lb.)を搭載した型。初期型はマイナスGでエンジンが停止したが、後にベアトリス・シリング考案の「シリング孔」と呼ばれる改良によって改善された。
(フルスロットルならマイナスGを加えてもエンジンが停止しない)
WEP使用時以外の飛行性能は後期型のMk.Vbと同程度。
武装その他は後期型のMk.Vbと同じ。

Spitfire F Mk.Vb, 1942、F Mk.Vb(CW), 1942

マーリン45(ブースト圧16lb.)を搭載した型。高度5000m以下でWEP使用時の性能向上。
Mk.Vb(CW)は(ver4.10以前は、readmeによれば、マーリン46を搭載した型を表していたが…)、翼端を切り落とした切断翼(Clipped Wing)にした機体。わずかに速度と横転性能が向上し、旋回性能が低下。失速速度・着陸速度も数km/h高くなっていることを含め、実機のCWの特徴がある程度再現されている。
 エンジン:ロールスロイス マーリン45/46、離床1185hp
 翼幅11.23m(CWでは9.96m)、全長9.12m、翼面積22.48㎡(CWでは21.32㎡)、離陸重量:2,960kg
 最大速度:575km/h(5,500m)、459km/h(海面上)
 上昇限度:11430m、航続距離:756km
ゲーム内データ(4.07m)
 離陸重量:2958.05kg、急降下限界速度:750km/h
 最適上昇率(海面高度):230km/hで13.71m/s
 最適旋回時間(高度1000m):266km/hで17.04秒
ゲーム内データ(4.11m)
 離陸重量:2983.25kg、急降下限界速度:780km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで16.03m/s
 最適旋回時間(高度1000m):266km/hで16.64秒
固定武装
 武器1:7.7mm(Browning .303) X 4 (平均350発/21秒):主翼外側
 武器2:20mm(Hispano MkI) X 2 (60発/6秒):主翼内側
その他
 スロットルMax100%、ペラピッチ:手動、過給器:1速自動、混合比:自動(120%無し)
 エンジンブースト:手動、エルロントリムなし
 追加装備:バックミラー着脱可能

Spitfire LF Mk.Vb、LF Mk.Vb(CW)

Mk.IXの登場後、エンジンをマーリン45M(ブースト圧18lb.)に換装した型。(ver4.10以前は、readmeによれば、マーリン50を搭載した型を表している)
名前の通り(LF)低空で最高速度が出るようにチューニングしてある。低空での上昇力やダッシュ力はMk.Vbより(またBf 109GやFw 190Aより)優れている。若干旋回性能が落ちる。
LF Mk.Vb(CW)は、翼端を切り落とした切断翼(Clipped Wing)にした機体。わずかに速度と横転性能が向上し、旋回性能が低下。失速速度・着陸速度も数km/h高くなっていることを含め、実機のCWの特徴がある程度再現されている。
武装その他はSpitfire Mk.Vbと同様。
 エンジン:ロールスロイス マーリン45M/50M
 翼幅11.23m(CWでは9.96m)、全長9.12m、翼面積22.48㎡(CWでは21.32㎡)、最大離陸重量:2,981kg、航続距離:756km
 最大速度:556km/h(2,200m)、516km/h(海面上)
ゲーム内データ(4.07m)
 離陸重量:2981.13kg、急降下限界速度:750km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで17.44m/s
 最適旋回時間(高度1000m):294km/hで17.66秒
ゲーム内データ(4.11m)
 離陸重量:2963.25kg、急降下限界速度:780km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで16.83m/s
 最適旋回時間(高度1000m):280km/hで15.87秒

Spitfire F Mk.Vb Merlin46

マーリン46(ブースト圧16lb.)を搭載した型。過給機の送風機を拡大し、マーリン45より高高度性能が向上している。逆に中低高度では性能が低下するため、多くのパイロットはマーリン45搭載型を好んだ。
ゲーム内データ
 離陸重量:2973.25kg、急降下限界速度:780km/h
 最適上昇率(海面高度):230km/hで13.98m/s
 最適旋回時間(高度1000m):262km/hで17.31秒

Spitfire F Mk.Vc(2) trop, early 1942、F Mk.Vc(4) trop, early 1942

マーリン45(ブースト圧12lb.)を搭載した型。
強度に余裕のなくなったMk.Vbを再設計し、様々な武装を搭載可能なC翼(ユニバーサルウイング)を備えた機体。V型の冷却機構を改善し砂漠や熱帯での使用に対応した。防弾装甲も強化されている。ゲーム中では、機首下部に砂漠用フィルターを装備したタイプを表わしている。
熱帯用(トロピカル / tropical)装備のため、性能はやや低下した。
Mk.Vc(2)は20mm機関砲を2門、7.7mm機銃を4門装備。但し20mm機関砲の搭載弾数はMk.Vbより増加。
Mk.Vc(4)は20mm機関砲を4門装備。史実では重量増加により、あまり好まれなかった。
ゲーム内データ
 離陸重量:3109.69kg、急降下限界速度:780km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで15.0m/s
 最適旋回時間(高度1000m):262km/hで18.54秒
固定武装(Mk.Vc(2)):
 武器1:7.7mm(Browning .303) X 4 (平均350発/21秒):主翼外側
 武器2:20mm(Hispano MkI) X 2 (120発/12秒):主翼内側
固定武装(Mk.Vc(4)):
 武器2:20mm(Hispano MkI) X 4 (120発/12秒):主翼

Spitfire F Mk.Vc(2) trop, 1942

マーリン45(ブースト圧16lb.)を搭載した型。高度4000m以下でWEP使用時の性能向上。
特徴等はVb型と同じ。

  • 非常に優秀な格闘戦闘機。弱点は高速でロールが遅くなること。 -- 2009-12-15 (火) 00:30:02
 

Spitfire Mk.VIII

SuperChargerが自動で2速に切り替わる強力なマーリン60シリーズに変更し、高高度戦闘機として開発されたMk.VIIから与圧コクピットなどを省略した型。上昇力、ダッシュ力、旋回性能等バランスの取れた代表的なSpitfire。しかし開発に時間がかかった割りに性能はMk.IXとほとんど変わらず(機体の再設計により航続距離が長くなった他は、同じエンジンのMk.IXとほぼ同じ性能)、生産数は1658機とあまり多くない。
4枚プロペラ、引き込み式尾輪。丸いバックミラー装備。

Spitfire F Mk.VIII、F Mk.VIII(CW)

(4.10では登場せず?)
Mk.VIII(CW)は、翼端を切り落とした切断翼(Clipped Wing)にした機体。わずかに速度と横転性能が向上し、旋回性能が低下。失速速度・着陸速度も数km/h高くなっていることを含め、実機のCWの特徴がある程度再現されている。
 エンジン:ロールスロイス マーリン63 液冷正立V-12気筒(1,280HP、Boost:1,710HP) x 1 ・乗員:1名
 翼幅11.23m、全長9.12m、翼面積22.48㎡、最大離陸重量:3,228kg、航続距離:1,062km
 最大速度:658km/h(7,000m)、538km/h(海面上)
ゲーム内データ
 離陸重量:3227.53kg、急降下限界速度:820km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで19.06m/s
 最適旋回時間(高度1000m):312km/hで17.9秒
固定武装
 武器1:7.7mm(Browning .303) X 4 (平均350発/21秒):主翼外側
 武器2:20mm(Hispano MkI) X 2 (120発/12秒):主翼内側
追加武装
 30/45/90gal.増槽×1
その他
 スロットルMax100%、ペラピッチ:自動、過給器:2速自動、混合比:自動(120%無し)
 ラジエータ操作:自動、エンジンブースト:手動、エルロントリムなし
 追加装備:バックミラー着脱可能
 ★エンジン/ペラ関係は全て全自動!しかしOverHeatはする。 

Spitfire LF Mk.VIII、LF Mk.VIII(CW)

Spitfire_Mk8cw_ss.jpg
マーリン66(ブースト圧18lb.)を搭載した型。
飛行性能はLF Mk.IXとほぼ同程度。

追加武装
 30/45/90gal.増槽×1

 

 

Spitfire Mk.IX

Mk.Vがドイツの新型機Fw 190に劣ることを知ったイギリス空軍が、開発の遅れていたMk.VIIIの代わりに、Mk.Vを最小限の改修でパワーアップした型。2速式過給機により、Mk.Vより優れた高高度性能を持っていた。
結果的にこちらが大量生産されることになり(5656機)、イギリス空軍が実戦配備した中で最良の戦闘機と呼ばれることになった。エンジンをマーリン60系に換装。胴体構造を強化した。

Spitfire F Mk.IXc, 1942、F Mk.IXc, 1943

1942はマーリン61(ブースト圧15lb.)を搭載した型。
1943はマーリン63(ブースト圧18lb.)を搭載した型。1943年前半のMk.IX主力モデルで、中低高度で初期型より優れていた。
ゲーム内データ(1943)
 離陸重量:3377.69kg、急降下限界速度:780km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで17.84m/s
 最適旋回時間(高度1000m):284km/hで17.68秒

Spitfire LF Mk.IXc、LF Mk.IXc(CW)、LF Mk.IXe、LF Mk.IXe(CW)

マーリン66(ブースト圧18lb.)を搭載した型。Mk.IXの中で最も一般的なタイプとなった。
LF Mk.IXc/e(CW)は、翼端を切り落とした切断翼(Clipped Wing)にした機体。わずかに速度と横転性能が向上し、旋回性能が低下。失速速度・着陸速度も数km/h高くなっていることを含め、実機のCWの特徴がある程度再現されている。
名前がLFなので低空向けチューニングと思いきやIL-2内ではF仕様になっている。しかもIXcよりも早い。また6600mまでの上昇力も5分30秒でIXcよりも早い。

 エンジン:ロールスロイス マーリン66 液冷正立V-12気筒(1,280HP、Boost:1,565HP) x 1 ・乗員:1名
 翼幅11.23m(CWでは9.96m)、全長9.56m、翼面積21.78㎡(CWでは21.12㎡)、最大離陸重量:3,228kg、航続距離:698km
 最大速度:658km/h(7,000m)、538km/h(海面上)
ゲーム内データ(4.07m)
 離陸重量:、3227.58kg、急降下限界速度:820km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで19.06m/s
 最適旋回時間(高度1000m):312km/hで17.9秒
ゲーム内データ(4.11m)
 離陸重量:、3377.69kg、急降下限界速度:780km/h
 最適上昇率(海面高度):266km/hで18.94m/s
 最適旋回時間(高度1000m):294km/hで17.38秒
固定武装(Mk.IXc)
 武器1:7.7mm(Browning .303) X 4 (平均350発/21秒):主翼外側
 武器2:20mm(Hispano MkI) X 2 (120発/12秒):主翼内側
固定武装(Mk.IXe)
 武器1:12.7mm(BrowningM2 .50) X 2 (250発/20秒):主翼内側
 武器2:20mm(Hispano MkI) X 2 (140発/12秒):主翼外側
追加武装
 30/45/90gal.増槽×1
 250lb.爆弾×2
 250lb.爆弾×2 + 30/45/90gal.増槽×1
 500lb.爆弾×1
 500lb.爆弾×1 + 250lb.爆弾×2
その他
 スロットルMax100%、ペラピッチ:自動、過給器:2速自動、混合比:自動(120%無し)
 ラジエータ操作:自動、エンジンブースト:手動、エルロントリムなし
 追加装備:バックミラー着脱可能
  

Spitfire HF Mk.IXc、HF Mk.IXe

Spitfire_Mk9e_ss.jpg
高高度用のマーリン70(ブースト圧18lb.)を搭載した型。中低高度ではマーリン66装備のタイプに劣る。
高度8,100mで670km/h(TAS)。装備・特徴等は通常のMk.IXと同じ。

・エンジン:ロールスロイス マーリン70 液冷正立V-12気筒(1,240HP、Boost:1,710HP) x 1 ・乗員:1名
・翼幅11.23m、全長9.46m、翼面積23.04㎡、最大離陸重量:3,271kg、航続距離:698km
・最大速度:670km/h(8,100m)、532km/h(海面上)
ゲーム内データ(4.07m)
 離陸重量:3271kg、急降下限界速度:820km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで18.65m/s
 最適旋回時間(高度1000m):312km/hで18.25秒
ゲーム内データ(4.11m)
 離陸重量:3377.69kg、急降下限界速度:780km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで17.38m/s
 最適旋回時間(高度1000m):284km/hで17.83秒

Spitfire LF Mk.IXc 25lbs、LF Mk.IXe(CW) 25lb.

マーリン66(150オクタン燃料でブースト圧25lb.)を搭載した型。
装備等は通常のMk.IXcと同じ。
 エンジン:ロールスロイス マーリン66 液冷正立V-12気筒(1,280HP、Boost:1,565HP) x 1 ・乗員:1名
 翼幅11.23m(CWでは9.96m)、全長9.56m、翼面積21.78㎡(CWでは21.12㎡)、最大離陸重量:3,228kg、航続距離:698km
 最大速度:641km/h(5,000m)、570km/h(海面上)⇒IL-2 Compareのデータ
ゲーム内データ(4.07m)
 離陸重量:3227.55kg、急降下限界速度:820km/h
 最適上昇率(海面高度):248km/hで19.06m/s
 最適旋回時間(高度1000m):330km/hで16.77秒
ゲーム内データ(4.11m)
 離陸重量:3387.69kg、急降下限界速度:780km/h
 最適上昇率(海面高度):266km/hで24.43m/s
 最適旋回時間(高度1000m):308km/hで16.45秒

 
  • スピットファイアシリーズは全般的に翼が脆い様子。限度を超えていない急降下からでも急制動をかけると翼からスパーンと吹き飛ぶので注意しよう。 -- 2009-09-07 (月) 17:34:34
  • 高いレベルでバランスの取れた優秀機。特に25lb.は低空性能がアップしている。 -- 2009-12-15 (火) 00:38:06
  • 個人的に切断翼バージョンのほうがロール早いし、スピード速いし、格闘性能はそこそこ失われるけどそこまででもないからオススメ。 -- 2011-01-28 (金) 23:23:50
  • 異常な強さ。正直こいつに敵う機体は存在しない。 -- 2014-04-21 (月) 18:19:39
 

Vickers Wellington (ヴィッカース ウェリントン)

ver4.12よりAI専用機のみ登場。

 第二次世界大戦初期のイギリスの主力双発爆撃機の一つ。細い金属フレームを斜め格子状に組み合わせて編んだ上に羽布を張った大圏構造を採用し、生産性は悪かったが軽量かつ被弾に強かった。
 原型機は1936年初飛行、量産1号機が1937年初飛行、1938年から実戦部隊への配備が開始され、初の実戦参加は1939年9月。開戦時はドイツへの昼間爆撃にも用いられていたが、同年末の作戦中に甚大な被害を受けたことから夜間爆撃のみに用いられることとなり、1943年夏まではドイツやイタリア工業地帯への爆撃任務のほか地中海・アフリカ方面でも活躍した。これ以降は夜間爆撃でも四発爆撃機が主力となり、沿岸哨戒や輸送・爆撃練習・無線航法練習など様々な用途に転用された。水上航行中のドイツ軍潜水艦(Uボート)捜索のために海上を照らすサーチライトを主翼下に備えた機体や水上捜索レーダーを備えた機体、潜水艦攻撃手段としてロケット弾懸架レールを主翼下に用意した機体などが哨戒用に新たに生産された(本ゲームには未登場だが)。これらを含め、イギリス爆撃機としては最多の11,461機が生産された。

 「ウィンピー」(Wimpy)の愛称で親しまれ、また小説『ブラッカムの爆撃機』の題材にもなった。

Wellington III (AI)

Wellington_Mk3_ss.jpg
1,000hpのブリストル・ペガサスXVIIIエンジン双発のMk.I (約3,000機)、1,145hpのロールスロイス・マーリンXエンジン双発のMk.II (約400機)に続いて量産されたサブタイプ。エンジンが1,375hpのブリストル・ハーキュリーズIIIまたはVIに強化され、1,500機余りが生産された。また尾部銃座の7.7mm機銃もMk.IIまでの2丁から4丁へと強化された。

実機データ (※飛行性能はペガサスXVIII搭載のMk.I時点)
 エンジン:ブリストル ハーキュリーズIIIまたはVI 空冷星型14気筒(1,375 ~ 1,560hp) x 2 ・乗員:6名
 翼幅26.27m、全長19.69m、翼面積78.1㎡、最大離陸重量:12,955kg、航続距離:4,106km
 最大速度:378km/h(4,730m)、km/h(海面上)
ゲーム内データ
 エンジン:ブリストル ハーキュリーズXI 空冷星型14気筒(1,560hp) x 2
 離陸重量:15,650kg、急降下限界速度:550km/h
 最適上昇率(海面高度):km/hで.m/s
 最適旋回時間(高度1,000m):km/hで.秒
固定武装
 機首旋回銃座:7.7mm (Browning .303) X 2 (各350発)
 左右側面銃座:7.7mm (Browning .303) 1 + 1 (各350発)
 尾部旋回銃座:7.7mm (Browning .303) X 4 (各350発)
搭載武装
 250lb.爆弾×16/500lb.爆弾×9/1900lb.爆弾×2/4000lb.爆弾×1
 1000lb.爆弾×2 + 250lb.爆弾×6

通常は扉付き爆弾倉内に爆弾を懸架するが、大型4000lb.搭載時は扉を取り外し爆弾が露出した状態で飛行する。

 

イギリス海軍(RN)

 イギリス海軍(イギリスかいぐん、英:Royal Navy / RN)における航空機運用は、1909年に着手した軍用飛行船建造に端を発する。その後、1912年5月に海軍・陸軍の航空部隊を統合したイギリス軍航空隊(Royal Flying Corps / RFC)設立、1914年7月にその海軍ウイングが独立して海軍傘下のイギリス海軍航空隊(Royal Naval Air Service / RNAS)となり第一次世界大戦を迎える、終戦直前の1918年4月に再び陸軍航空隊と合併してイギリス空軍(RAF)が創設される、と複雑な過程を経る。
 1924年4月から1939年5月までは、海軍の航空母艦に搭載される艦上機やその他の艦艇で運用される水上機などもイギリス空軍内の艦隊航空隊(Fleet Air Arm / FAA)として組織されていたが、第二次世界大戦開戦直前の1939年5月に行われた組織改編で、艦隊航空隊は再び空軍を離れ海軍所属となった。
 第二次世界大戦開戦から初期にかけての海軍艦上機が、性能の低い旧型機や艦上での運用に向いていると言い難い陸上型からの改設計機ばかりだったのは、空軍傘下時代に冷遇されていた影響が大きい。第二次世界大戦後期には海軍で設計・発注した新型機も登場し、質の向上が追いついてきた。その合間の時期にイギリス海軍の航空戦力を支えたのはアメリカで設計・製造されレンドリースで供与された機体であり、イギリス向けに仕様や武装が変更されたものも多かったが、それらについてはIL-2 1946内でサブタイプが分かれているものについてもアメリカのページを参照。

 

 海軍艦隊航空隊の陸上基地から運用された機体であっても、空軍と同じ機種が採用されたものについては空軍側に記述している。

Fairly Fulmar (フェアリー フルマー)

 1930年代の傑作軽爆撃機フェアリー・バトルを小型化した、イギリス海軍の単発複座艦上偵察戦闘機。戦間期のイギリス軍では財政難とその中でも陸上機の更新が優先されたため、艦上戦闘機は旧式の低性能複葉機ばかりであり、後部旋回機銃を空対空戦闘に用いるというキワモノなブラックバーン・ロックはさておき、初の先進的な単葉戦闘機を目指して設計・生産されたのが本機である。純粋な高性能戦闘機を目指したはずの本機だが、当時のイギリスでは洋上飛行で迷子にならず確実に母艦に帰還するためには操縦士と別に航法士を乗せるべきと考えられ、フルマーは複座となったが、これが大幅な重量増を招いて戦闘機としての性能を限定的なものとしてしまった。初飛行は1940年4月6日。
 最初に配備されたのはワージーダウンの806飛行隊で、バトルオブブリテンにおけるイギリス北部の防空に使用された。
 1940年8月に空母イラストリアスに配備され、以後地中海・インド洋の空母やセイロン島空軍基地に配備された。戦闘機としての性能は低かったが、地中海ではイギリス軍輸送船団を攻撃する枢軸軍爆撃機や雷撃機との戦いに活躍した。イタリア軍の複葉戦闘機CR.42相手では、フルマーは十分に高速で重武装であり一撃離脱戦法を有利に進めることができた。一方インド洋で対戦機会のあった日本軍の単葉戦闘機にはまったく歯がたたなかった。

Fulmar Mk.I (AI)

Fulmar_Mk1_ss.jpg
1,080馬力のマーリンVIIIエンジンを搭載した型。Mk.II(本ゲーム未登場)は1,260馬力のマーリン30を搭載。
 エンジン:ロールスロイス マーリンVIII 1,080hp
 翼幅14.13m、全長12.25m、翼面積32.0㎡、最大離陸重量:4,620kg
 最大速度:415km/h(2,700m)、km/h(海面上)
 上昇限度:8,300m、航続距離:1,255km (※この行はMk.IIの参考スペック)
ゲーム内データ
 離陸重量:4450.0kg、急降下限界速度:725km/h
 最適上昇率(海面高度):km/hで.m/s
 最適旋回時間(高度1,000m):km/hで.秒
固定武装
 7.7mm機銃×8
追加武装
 250lb.爆弾×2
 60gal.増槽×1

  • 同世代のハリケーンよりは使える。が、どんどん武装に差がでてくる。 -- 2011-02-10 (木) 00:27:07
  • 地上から離陸出来ないバグは、4.101パッチで修正された。 -- 2011-02-16 (水) 20:58:56
  • 翼のたたみ方が非常にキモ・・・独創的である -- 2011-05-12 (木) 19:43:00
 

Fairly Swordfish (フェアリー ソードフィッシュ)

 イギリス海軍の単発複葉3座艦上爆撃・雷撃機。原型はフェアリー社が自主開発したT.S.R.I型(初飛行は1933年3月)。
 多数の支柱とワイヤーから「Stringbag(編み籠)」と呼ばれた。
 開戦時にはすでに旧式化していたが、頑丈で非常に操縦しやすく、後継機として採用されたフェアリー・アルバコアより実用性に優れていたため、終戦まで使用された。2世代新しいフェアリー・バラクーダ艦上攻撃機が登場したことで正規空母の対艦攻撃部隊からは引退したものの、引き続き護衛空母に搭載されUボート攻撃に使用された。

Swordfish Mk.I (AI)

Swordfish_Mk1_ss.jpg
主生産型。後の型と異なり、ロケット弾は装備できない。
 エンジン:ブリストル ペガサスIII 690hp
 翼幅13.87m、全長10.87m、翼面積56.4㎡、最大離陸重量:3,450kg
 最大速度:224km/h(1,500m)、km/h(海面上)
 上昇限度:5,030m、航続距離:840km(魚雷搭載時)
ゲーム内データ
 離陸重量:3050.0kg、急降下限界速度:400km/h
 最適上昇率(海面高度):km/hで.m/s
 最適旋回時間(高度1,000m):km/hで.秒
固定武装
 7.7mm機銃×1(前方)、7.7mm機銃×1(後方銃座)
追加武装
 魚雷×1
 500lb.爆弾×3
 500lb.爆弾×1 + 250lb.爆弾×4/100lb.爆弾×8
 500lb.爆弾×3 + 照明弾×8
 魚雷×1 + 照明弾×8
 500lb.爆弾×1 + 250lb.爆弾×4 + 照明弾×8
 500lb.爆弾×1 + 照明弾×8(AI用)

 

Supermarine Seafire (スーパーマリン シーファイア)

 スピットファイアを艦上機型にした単発単葉戦闘機。初期型はSpitfire Mk.Vb型を艦載仕様にした。2段翼折り畳み機構(Mk.IとMk.IIは未装備)や着艦フックを追加装備、脚構造を強化した。視界確保の為、マルコムキャノピー(張出しキャノピー)を採用。スピットファイア同様に型式が豊富(本Stockゲームに登場するのはMk.IIIの2種類のみだが)。海外でも使用され最終型は朝鮮戦争にも参戦した。
 なぜか日本軍キャンペーンでたまに硫黄島に襲来する米軍機に混じっている事がある。
 離陸時に機首が下を向く癖があり、着艦速度もシビアなため離着艦は難しい。

Seafire F Mk.III

Seafire_Mk3_ss.jpg
マーリン55(ブースト圧16lb.)を搭載した型。
スピットファイアMk.Va/bを改修したMk.Ib、Mk.Vcを改修したMk.IIcに続き、初めて折り畳み翼を装備した型。「F」記号で中高度戦闘機。増装タンク各種搭載可能。(機体形状に整形したコンフォーマルタンク)
飛行性能はSpitfire Mk.Vに準ずるが、200kgほど機体重量が増加しており、上昇力と旋回性能はやや劣る。
 エンジン:ロールスロイス マーリン55、1,470hp
 翼幅11.18m、全長9.14m、翼面積22.48㎡、最大離陸重量:3,221kg
 最大速度:579km/h(5,300m)、463km/h(海面上)
 上昇限度:10,300m、航続距離:1,165km
ゲーム内データ
 離陸重量:3,137.52kg、急降下限界速度:750km/h
 最適上昇率(海面高度):230km/hで12.47m/s
 最適旋回時間(高度1,000m):258km/hで18.95秒
固定武装
 武器1:7.7mm(Browning .303) X 4 (平均350発/21秒):主翼外側
 武器2:20mm(Hispano MkI) X 2 (120発/12秒):主翼内側
追加武装
 30/45/90gal.ドロップタンク×1
 500lb.爆弾×1
 250lb.爆弾×2
 60lb.ロケット弾×4
IL2での特徴等
 スロットルMax100%、ペラピッチ:手動、過給器:自動、混合比:自動(120%無し)
 キャノピー開閉:可能(機外視点で座席上下アクションあり:実際は視点変更無し)
 エンジンブースト:手動、エルロントリムなし
 追加装備:着艦フック、翼折り畳み機構、バックミラー着脱可能
 ★空中で翼を畳むと空中分解します。畳んだまま離陸は出来ません。
 ★着艦フックは長くて強度も充分です。海面や地面に擦ると火花が出ます。

  • 着艦は非常に難しい、速度・高度・降下角などをしっかりチェックしながら繰り返し練習すべし -- 2009-05-10 (日) 02:50:04
  • 着艦は胴体着陸するつもりでやれば着艦はできる。ベラ折れるけど -- 2014-06-04 (水) 21:13:29
 

Seafire L Mk.III

マーリン55M(ブースト圧18lb.)を搭載した型。
「L」記号で低高度戦闘機。低空向けにエンジンをチューニングした出力増加型。低空で最高速が出るようにしてある。
装備等は「F」と同じ。飛行性能はSpitfire LF Mk.Vに準ずる。
・エンジン:ロールスロイス マーリン55M 液冷正立V-12気筒(1,280HP、Boost:1,585HP) x 1 ・乗員:1名
・翼幅11.18m、全長9.14m、翼面積22.48㎡、最大離陸重量:3,188kg、航続距離:748km
・最大速度:539km/h(1,900m)、507km/h(海面上)