武器の使用法

Last-modified: 2019-10-11 (金) 04:57:13
 

機銃・機関砲

対空攻撃

機銃や機関砲の弾丸の初速は、一部の例外を除き600~900m/s、多くは800m/s前後。最低でも数10m/s以上の速度で飛ぶ敵機にこれを命中させるには、命中までの時間(800m/sで距離100mなら0.125秒)に目標が移動する距離(360km/hなら0.125秒で12.5m)だけ前方に弾丸を送り込む必要がある。

  • 見越し距離は目標との距離に比例するので、照準環の直径(例:ドイツ機なら100ミル、100m先での直径10mの円に等しい)と目標の翼幅(単発戦闘機は10m程度、双発爆撃機は20m程度)の比で、距離を判定する。
  • 直交や反航など相対距離が急速に変化する場合、距離でなく角度で見越し射撃を行う方が簡単なことがある。
    目標速度が弾速の1/10(例:900m/sに対して90m/s=TAS324km/h)の場合、90度交差なら見越し角100ミル、60度交差なら87ミル、45度なら70ミル、30度なら50ミルである。距離には依存しないが速度により変化する。
  • 旋回・横滑りなど、軸線方向に直線飛行していない状態での射撃は、自機から見て弾道が反対側に曲がる。高初速の機銃や機関砲と、MG-FFなど初速が低い機関砲では、曲がり方がかなり異なる(旋回しながら機銃と同時に射撃し、外部視点で確認するとはっきり分かる)。この場合よほど接近しないと、両方射撃しても両方が命中することはない。
  • 目標前方に直進しながら連射して弾幕を張る、射撃の瞬間目標の前後方向に機首を振る、収束距離をずらして射撃するなどの方法で弾丸を散らし、確率的に命中を狙う方法もある。特に交差軌道での射撃や、見越し角をとると目標が機首に隠れてしまうような状況では必要になる。
  • このゲームでは小口径機銃の威力は小さく、キャノピーや装甲されていない弱点(燃料タンク、エンジン、ラジエータ等)に集中的に撃ち込む必要がある。真後ろから胴体を狙っても撃墜は難しい。またゲーム内では未確認だが経験則として、銃弾の威力は距離や相対速度で変化するといわれる。

対地攻撃

これと言った技術は必要ないが低空飛行を行うため対空機関砲の反撃や攻撃に夢中になりすぎて墜落しないよう気をつけたほうが良い。大口径機銃で無い限りある程度装甲化された標的に対しては効果が薄いため主にソフトスキンを狙った方が良い。対空砲に向かって直進するのはヘッドオンと同じく危険を伴うので、Gをかけながら射撃するか、やや横に向かって降下して横滑りしながら射撃するなど工夫したほうがよい。

ロケット

ver4.10より、ロケットの弾道にランダムさが導入され、着弾が散らばるようになった。
ver4.11より、難易度オプションで設定可能になった。

対空攻撃

誘導や近接信管のない通常のロケットでは、ミッション開始前にArming画面のRocket Delay欄に設定した時限信管を使うため、直進する敵に後方の一定距離から発射するという使い方になる。撃墜には数m以内での爆発(または直撃)が必要。
高度2000mで味方爆撃機(速度300km/h)を後方追尾し、相対速度をなるべく小さくして、目標のすぐ近くで爆発する場合の射撃距離を調べた結果を以下に示す。自機の設定は、遅延時間2秒、収束距離1000m。

ロケット射程(m)その他
RS-82760
RS-132500ROFS-132も同じ
Wfr.Gr.21440照準より約75ミル上で爆発
R4M650全弾一斉に発射され、ある程度広い空間で同時に爆発
3式27号650

目標との相対速度のぶんだけ上の射程は変化する。遅延時間2秒ならば、相対速度10m/s(=36km/h)ごとに20m。(例:目標が300km/h、自機が400km/hで真後ろから追尾している場合、上の表より約60m遠くから発射)
なお、直撃すれば遅延時間の設定に関わらず爆発する。

  • Wfr.Gr.21は、遅延時間5秒としてその分遠距離から発射すれば、ほぼ照準位置で爆発する。
  • BRS-82/132、M-13、HVAR、4.5インチロケット、60ポンドロケットは、遅延時間設定は無効であり、着弾時のみ爆発。

対地攻撃

直接照準による対地/対艦攻撃。目標に照準を定めて緩降下し、あらかじめ設定した収束距離で発射する。汎用ロケットの場合は命中前に空中爆発しないよう、Rocket Delay欄の遅延時間を十分長くしておく。
無誘導爆弾に比べ照準が楽で対空機関砲の射程外から攻撃できる利点を持つが反面弾道特性が悪く、ソ連軍が行った試験では30度の角度で降下しながら4発を斉射した時に戦車を撃破できる確率は8%、8発では25%と計算された。艦船などの大型目標ならともかく、戦車のような小型の移動目標に命中させるには、後方から200m程度まで接近して発射する必要がある。

 

各種ロケットの威力は以下の通り。
トラック及び装甲車については着弾点からの破壊可能な距離(0m:直撃でのみ破壊)、戦車については直撃で破壊できるかどうか、船については撃沈に必要な命中数(1箇所に連続発射した場合)を記してある。

ロケットトラック装甲車3号戦車ティーガー輸送船駆逐艦
RS-8210m0m××××
RS-13225m0m×××
ROFS-13225m5m×××
BRS-820m0m××
BRS-1320m0m××
M-130m0m××
4.5"10m0m×12発×
2.75"HVAR10m0m×××
HVAR25m0m4発6発
APHVAR10m0m4発6発
Tiny Tim100m10m1発1発
60ポンド25m0m4発6発
 
  • トラックはOpel Blitz 6700A、装甲車はSd.Kfz.251、3号戦車はG型、駆逐艦は秋月でテストした。
    なお翔鶴でもテストしたが、Tiny Timが2発当たっても撃沈できず。
  • F6Fの2.75インチHVARで輸送船を攻撃する場合、6発命中で煙を出すが撃沈できず。
  • F4U-1DのTiny Timは照準位置よりかなり(100ミルほど)下に着弾する。
    イギリスの60ポンドロケットはわずかに下に着弾する。
    P-38Jの4.5インチロケットはわずかに下に着弾し、また発射煙で目標が隠れる。

爆弾

ver4.11mより、爆弾のダメージが見直された。

  • 離れた場所でのダメージ大幅に減少。
  • 建物へのダメージ減少。
  • 船への至近弾のダメージ増大。

また、爆弾の貫通/非貫通によるダメージの違いが導入された。
遅延時間なしだと爆弾は着弾と同時に爆発し、周囲の地上部隊へのダメージが増大する。
遅延時間を設定すると、地面にもぐりこんだ爆弾は周囲へのダメージが減少する。一方で建物や船に貫通した爆弾はダメージが増大する。

ver4.12より、「Open/Close Bomb Bay Doors」のキーを設定出来るようになった。
手動開閉式の爆弾倉を持つ機体では、このキーで開けないと爆弾を投下出来ない。

信管の設定

ver4.11mで、難易度オプションのBomb Fuzesをonにすると武装設定で信管を選択出来るようになった。

  • Instant
    中~高高度水平爆撃用。安全装置解除までに時間がかかるが、遅延時間をなし~ごく短時間に設定できる。
  • Low level
    低空爆撃用。投下後すぐに安全装置が解除されるが、遅延時間を短くすることはできない。
  • Delay
    上2つの中間。
  • Long delay
    数10秒のごく長い遅延時間に設定できる。
  • Electric
    遅延時間の設定は行わず、飛行中に"instant"/"short delay"/"long delay"を切り替えられる。
    Toggle Bomb Fuse Modeキーを割り当てておくこと。

水平爆撃

攻撃目標に対して水平飛行をしながら爆弾を投下する方法。
高度が高ければ高いほど対空兵器や敵迎撃機の脅威が低くなり、安全性が増す。また、投下した爆弾の落下速度が速くなるため貫徹力も増すことになる。
その代わり高度が上がるほど精度が低くなるため爆撃機同士は綿密な編隊を組んで攻撃目標を包むようにして爆弾を投下する。また、そうすることによって防御火器を集中させることができる。
本ゲームでは風の有無や強さを除けば、大気状態や、爆弾・照準機・投下装置の個体差など、現実には起こりうる不確定要素がシミュレートされていない。そのため、熟練すれば高高度からでも極めて精密なピンポイント爆撃が可能である。

爆撃照準器の使用法

※爆撃行程に入るまでに、ある程度のデータを見積もり、あらかじめ緒元入力を行っておくと、余裕を持った作業ができ、命中率向上につながる。
必要なデータは「TAS(真速度のこと。高度の高さに比例して対気速度より速くなる)」「対地高度(気圧高度から目標地点の海抜高度を引いた数値)」の2つ。詳しくは「不可欠な計器」の項を参照。

1.レベルスタビライザーで機体を目標に向かって水平飛行させる。速度も一定になるようスロットルとプロペラピッチを調節する。
※このときまでに、ラダーやエルロンのトリムをしっかり調整しておくこと。レベルスタビライザー稼動中でも、それらが狂っていると直進できないことがある。

2.座席2に移動し視点切り替え(Shift+F1)で爆撃照準器を覗く。

3.Increase/Decrease Sight Altitude/Velocityで、対地高度と真対気速度を入力する。高度表示は海面高度のため陸上標的にはその分の誤差を見積もらなければならない。TAS速度計のない機種では、速度表示は指示対気速度なので真対気速度に換算する必要がある。
 ※B-25などのノルデン爆撃照準器はヤード・ポンド法が基準である。

4a.Increase/Decrease Sight Distanceで照準器を前方に向け、目標にまっすぐ接近していることを確認する(ずれていればここで修正する、修正には主にラダーとラダートリムを用い、少しずつ行う。急激な動作をすると、照準機が安定しなくなることがある)。照準が目標と重なったところでBombsight Autoに切り替えると、照準器は入力高度・速度に合わせて目標をとらえたまま下を向き、入力したデータに従って自動的に爆弾が投下される。
 ※自動照準で照準が次第に目標前後にずれる場合は、入力パラメータが間違っている。手前にずれるときは入力速度を減らし、奥にずれるときは入力速度を増やして調整する。

4b.Bombsight Automationが無効な機種では、そのまま目標に向かって水平飛行し、爆撃照準器を覗いて、目標が照準と重なったところで爆弾を手動投下する。TB-3などの場合、視野内を動く曲線(高度と速度に対応)と中央の直線の交点が照準位置である。Pe-2の場合、Increase/Decrease Sight Distanceで照準器を前方に向け、周囲の目盛を動く三角(高度と速度に対応)と輪(距離に対応)が重なった時の視野中心が照準位置である。

※自分が長機でなければ僚機と綿密な編隊を組み1番機の投下に合わせる方法もある

照準器を覗きこんでも地表(海面)が見えるだけで照準器のガイド表示があらわれないことがあるが、機体が上昇・下降・旋回・横滑りなどをして安定していないとガイド表示はあらわれない。
直進してレベルスタビライザーを入れてしばらく待つとオレンジのガイド表示が出てくる。

低空水平爆撃

超低空から接近し、爆弾を投下する方法。緩降下爆撃にくらべ精度は劣るが、対空砲に被弾しにくい利点がある。あらかじめ爆弾の遅延時間を1~2秒に設定しておくこと。
なるべく低空の方が照準しやすい。同じ機体なら常に同じ高度・速度で低空飛行できるよう練習しておけば、正確な照準が可能になる。(ver4.10より、爆弾は投下後2秒以内に着弾すると爆発しなくなった。このため最低25m以上の高度が必要。)(4.101パッチで、一部の爆弾からこの機能が解除された。ver4.11でさ更に変更される予定。)
数m以内の至近弾なら、100kg/250lb.爆弾で重戦車を破壊できる。

  • 目標位置を確認したら手前に降下し、対地高度10~20mで接近する。
  • 水平飛行を保ち、目標の下端が下記の照準角に来た所で爆弾を投下する。高度・速度などで着弾位置はずれる(高度10mでは着弾まで約1.4秒、20mなら2秒。爆弾の水平速度は自機と同じ)ので、練習が必要である。戦車のようなある程度高さのある目標の場合、爆弾が地面に当たる前に目標側面に命中することもある。
  • 爆撃後は、対空砲をかわすため横滑りや旋回をまじえつつ離脱。対空砲から十分離れるまで高度は上げないほうがよい。
 

高度30mを水平飛行した場合の、爆弾が自由落下すると仮定して計算した照準角を下に示す。

速度(km/h)照準角(ミル)
200218
300145
400109
50087
60073
 

速度と高度を変えて、通常爆弾投下から着弾までの水平距離(m)を調べた結果を下に示す。実験はSC-250、SC-50、FAB-100で行ったが、おそらく通常爆弾はどれも変わらないと思われる。高度を水平距離で割って-1000を掛ければ、照準角(ミル)が出る。

高度(m)200km/h300km/h400km/h
1090140180
20130190250
50180270360
100250370500
200360540720
300440660880

緩降下爆撃

急降下爆撃できない軽爆撃機や戦闘爆撃機が比較的緩い角度で降下しながら爆撃する方法。あらかじめ爆弾の遅延時間を設定しておくこと。
精度は急降下爆撃には劣るが水平爆撃には勝る、ダイブ・ブレーキが無いため過速に注意
機銃掃射やロケット弾による攻撃も、同様の機動で行う。

  • 車両のような小さい目標は発見しづらい。目標のいそうなあたりを高度1000m程度で蛇行しながら索敵し、発見したら見失わないよう周囲の地形も確認して、アプローチ方位を決め、開始位置に向かう。
  • 高度500m以上で目標に接近し、降下角度30度以下でアプローチに入る。角度が浅すぎると、目標手前に降下してしまう事がある。逆に深すぎると、引き起こせず自爆してしまう。
  • 目標サイズから距離をはかり、距離100~200mで攻撃。爆弾なら、速度450~500km/h、降下角20~30度で目標の40ミル上ぐらいに照準を合わせ(レチクルの半径はあらかじめ調べておくこと)距離200mで投下。低速の場合はもっと奥を狙うか距離をつめる必要がある。
    機銃掃射なら着弾を見ながら照準を修正できるので、もう少し遠くから撃ってもよい。降下しながら100m以下まで近づくと、地面に激突する可能性があるので注意。
  • 攻撃後引き起こして離脱。対空砲がある場合、低空飛行で離脱するほうが安全である。反復攻撃を行う場合、180度旋回してから上昇し、再び180度旋回をすると目標を見失いにくい。

また、高空から緩降下して低空で投弾する方法もありこれはバトル・オブ・ブリテンでのDo17と日本陸軍の四式重爆撃機「飛龍」が主に行ったものである。
Do17は旧式化から損害が増えていたことから損失を抑えるために標的に向けて高空から緩降下を開始して600キロ以上の高速で投弾して敵機を振り切る方法が現場で独自に考案され実践した。

四式重爆撃機「飛龍」の緩降下爆撃性能は開発時の要求性能に盛り込まれていて緩降下で増速して対空火器を避けるために低空を銃爆撃してするものであった。この緩降下爆撃は実際に米軍占領後の硫黄島に対する夜間爆撃で使用されている。

降下角10度/30度、投弾距離200m/100mで、爆弾が自由落下すると仮定して計算した照準角(ミル)を下に示す。400km/h以上なら降下角の影響は比較的小さく、投弾距離の方が重要のようである。

200m100m
速度(km/h)10度30度10度30度
3001301066757
35098815043
40076643833
45060513026
50049422521
55041352018
60034301715

急降下爆撃

標的に向かい60度以上の角度で降下しながら爆弾を投下する方法。
目標に接近する必要があるため水平爆撃に比べれば被弾率が上がるがピンポイント攻撃が可能なため対艦攻撃や攻撃の難しい地上目標に対して用いられた。第二次大戦前には航空機が高速化して従来の方法では過速に陥る危険があったため各国それぞれ過速を防ぐ抵抗装置(ダイブ・ブレーキ)と胴体に懸架された爆弾がプロペラに当たらないためのアームを開発した。

  • 余裕を持って照準するには、3000m程度の高度が必要。目標が自機の下に隠れた状態で接近するため、進路やタイミングに注意する。
  • 攻撃位置についたら、スロットルを閉じ、必要なら過給機を1速に切り替え、ダイブブレーキを開いて、背面飛行(Ju87は水平飛行のまま行うことが多かった)から急降下を開始する。
  • 目標に直進し、高度500m前後で爆弾投下(Ju88は高度1000mで投下とされていた)、すぐに引き起こし。投下高度が低すぎると引き起こせない。降下角度が60度程度の場合、速度と高度に応じて50~100ミルの見越し角をとる必要がある。命中の自信があるなら、投下高度を高めにしたほうが安全に離脱しやすくなる。
  • ダイブブレーキを閉じ、スロットルを開いて離脱。あらかじめ離脱方向を考えておいた方が安全。
  • 状況にもよるが、投下後に急上昇すると、速度を失う上に対空砲火への暴露面積が増すので危険。そのまま低高度水平で速度を保ち、一刻も早く危険空域から離脱すべき。

スキップボミング

スキップ・ボミング、反跳爆撃、跳飛爆撃などの呼び名がある。
超低空から水上に爆弾を投下し水切り石の要領で水面をジャンプさせる攻撃方法で対艦攻撃(英国空軍はダム攻撃)に用いられた。ゲーム内に存在する機体で運用したのはB-25、デハヴィランド・モスキ-ト(専用爆弾使用)、A-20(ソ連)、紫電改、Ju87(イタリア空軍)などがある。Ju87/Ju88のクラスター爆弾やパラシュート爆弾のような特殊爆弾や爆弾槽が縦型のHe111H-2以外なら大抵の機体と爆弾なら可能、速度が速いほど距離が伸びる。特別な訓練や機材が必要無いという利点があるがゲームではあまり活かされていない、欠点は敵艦艇上空を低空で通過するため反撃を喰らいやすいこと。まともな火力を持たない商船などには非常に有効な攻撃方法である。

爆撃方法
機体を高度50m以下でほぼ水平に保ち、爆風により自機が損傷するのを防ぐために必ず遅発信管をセットしなければならない。投下された爆弾の跳躍距離は高度・速度・投下時の機体の姿勢に影響される。高度はなるべく50mに保ち、速度が速いほど跳躍距離が伸びるため爆撃位置に付く時には目標手前で急降下を行いなるべく速度を稼いだ方が良い。また、投下と同時に操縦桿を引けば跳躍距離を伸ばせるが、タイミングが遅れると爆弾は跳躍しないため注意が必要である。

魚雷

航空機による魚雷攻撃は明治44年3、4月頃に中島飛行機創始者の中島知久平が予見していたが実用化されたのは第一次世界大戦中である。ある程度装甲化された艦艇への攻撃に急降下爆撃では貫徹力と搭載できる爆弾が小さくなり、水平爆撃では最低3000m以上の高度が必要なため命中精度が低い上に上部構造物を破壊するだけで致命傷とはならないことが多いため喫水線下に直接大量の炸薬を叩き込める航空魚雷による攻撃が非常に有効である。

ver4.11より、魚雷のダメージが増大した。

雷撃方法

日本海軍の陸攻隊の訓練では敵艦への距離1000m、海面高度20mで魚雷を投下して反転回避していたが実際のマレー沖海戦ではプロペラが海面を叩くような高度で進入し旋回すると被弾面積が大きくなる上に速度が落ちるため突っ切っていた。雷撃では敵艦の速度と距離、魚雷の雷速からの見越投下を行わなければならない。

高度20m、速度約300km/hで実験したところ、投下地点から約200mで海面に達して(爆弾と同じ)、いったん深く沈んでから水面下で航走を開始し、400m~2000mではほぼ一定の速度で進むことを確認。
 ・He-111H-6、IL-2T:雷速80km/h、投下地点から1km先まで35秒、2km先まで80秒
 ・G4M1、A20C、ボーファイター:雷速60km/h、投下地点から1km先まで40秒、2km先まで100秒
Trainingのムービーによれば、50m以内の至近距離では魚雷が沈んで目標の下を通過する可能性がある。十分手前で着水するよう、低空から十分な余裕をもって投下するべき。速度については350km/h以下で投下するようすすめられているが、高度や速度の限界は未確認。

なお船の速度は、たいていは30ノット以下、高速艦以外は20ノット以下(1ノット=1.85km/h=毎秒0.5m)である。20ノット=毎秒10mの場合、1km先からだと350~400mの見越し距離をとることになる。700m先からだとこの半分。

 

ver4.10で、現実的な魚雷の最適投下高度・速度が設定された。ver4.11で、難易度オプションで設定可能になった。
魚雷が正しい角度で着水しないとうまく水中に進まず、また投下高度が高すぎると着水時に魚雷が破損する。
また着水後しばらくしないと信管が作動しないので、目標から400~600mより遠くで投下する必要がある。

魚雷最適投下高度・速度
LT F5W (Italian Whitehead)100m、300Km/h
LT F5B40m、 250Km/h
Mk13, Mk13a30m、 205km/h
Mk13 late180m、400km/h ※
Type9130m、 240Km/h
Type91 late60m、 330km/h ※
45-1730m、 205km/h
  • ※この魚雷は初期型よりも許容範囲がずっと広い。

Torpedo-Kommandogeraet(魚雷統制装置)

(更新中)
ver4.10より、He111 H-6、Ju88 A-4/Torp、Ju88 A-17が魚雷を搭載している時、魚雷統制装置(ToKG)が装備されるようになった。
またver4.13.4では新機体としてHe111 H-11とHe177 A-3にもToKGが装備されている。

 
  • 目標を正面にとらえ、適切な高度・速度で真っすぐ進む。
  • 爆撃照準器の速度キーで目標の速度(ノット)、左右キーでAoB(Angle of Bow:目標の進行方向から自機までの角度)を入力する。
    例:目標の右真横から投下する場合、AoBは90°である。
  • 爆撃照準器の距離キーで、2つの魚雷の散布角を設定する(6°なら左右に3°ずつ広がる)。

投下すると、魚雷は着水後に計算された角度に曲がる。
最適な投下距離は2000mであるが、距離が変わっても角度は変わらない。

周回式魚雷

高高度から投下するとパラシュートが開き、着水後円を描くように進む。
多数の船が停泊する港湾への攻撃などに使用された。

  • Motobomba FFF/LT350
    イタリア軍が使用。後にドイツ軍がLT350として使用した。
    高度500~4000mから投下すると、着水後周回しながら次第に直径を広げるように進む。
  • 45-36AV-A
    ソビエト軍が使用、高度2000~3000mから投下。

その他特殊武器

ドイツ

ドイツ軍特殊爆弾

SC-○○は通常爆弾、SD-○○は半徹甲の通常爆弾で、徹甲爆弾よりは貫通力が低い。それ以外の特殊爆弾は以下の通り。

  • AB-23/AB-250/AB-500
    収束爆弾。投下後約50m下で破裂して子弾を散布する。効果範囲は高度100mからの投下でおよそ直径100m、高度200mからだと直径200m。
  • AB-1000
    収束爆弾。投下後6回にわたって子弾を散布(高度200m以下で投下すると途中で着弾)する。弾頭は焼夷弾。
  • PC-1600
    徹甲爆弾。弾道などは通常爆弾と同じ。
  • 爆発後2秒設定がホントいらない機能・・・ -- 2011-04-09 (土) 22:58:12
  • AB系は対空爆弾としても使用可能。タイミングがかなりシビアだがカスリさえすればどんな爆撃機でも一撃。1000が一番当てやすいかと -- 2011-10-07 (金) 00:56:04
 

Wfr.Gr.21

陸軍のロケット兵器として開発されたネーベルヴェルファー42を、爆撃機迎撃用の空対空ロケットに転用した兵器。戦闘機の主翼に懸架される。初速が遅く使い辛いため、編隊を崩して攻撃を容易にするために使用された。しかし、空力など一切考慮していない直径21cmのロケットの発射管を、進行方向に対しやや上向きに取り付けるため飛行性能が大幅に低下し護衛戦闘機に対しては不利になった。
ゲーム中では、ロケットの集束距離を1200m、遅延時間を5秒として、目標の真後ろ約1200mから発射すればだいたい目標近くで爆発する(速度によって変化)。遅延時間2秒なら500m弱だが、この場合山なり弾道の頂点付近で当てることになるので、目標の下(レチクル直径の3/4程度)を狙う必要がある。数m以内で爆発すれば撃墜できるが、10m以上ずれても燃料や煙を吹かせるぐらいはできる。ドイツ軍からは「煙幕発射装置」や「煙突」と呼ばれた。

 

Mistel

Mistel.jpg
Il-2に登場する機体の中でもっとも風変わりな機体の一つ、ドイツ空軍が研究していたパラサイト・ファイターが発展したもので背部に設置された母機の戦闘機が機首自体を成形炸薬にした子機のJu88を目標まで誘導、突入させると言うもの。
母機には単発のBf109やFw190が(Il-2ではFw190のみ)使用され、実験は成功したものの実戦では機動性が悪いため使用が難しく戦果はあまり上がらなかった。
ミステルとは宿り木のこと。

Aircraft Guideより
スロットルを33%ぐらいまで絞り、数秒だけ照準合わせて目標の1km以上遠くから“Attach/Detach Aircraft”ボタンで子機を切り離す。その後の子機はそのまま直進する。
侵入角度が小さすぎるなど子機の先端以外がそれより先に接地してしまうと起爆しない。接地の瞬間には、爆発の如何にかかわらず誰も乗っていないはずの子機から無線が聞こえる。

  • あ -- ? 2015-06-25 (木) 17:33:21
  • ミステルの使い方誰か教えて下さい -- 名無し? 2015-06-26 (金) 09:16:56
 

ルールシュタール・クラマーX-4

X-4.jpg
(Ta-183に搭載されたX-4)

世界初の空対空ミサイルであり誘導ミサイル計画の4番となったため「X-4」と命名された。
Me262に4発搭載を予定しワイヤからの有線誘導で発射後はコクピット内のジョイスティックで操作できた。日米の誘導ミサイルでは一定角でしか曲がれなかったがX-4はスティックの傾き具合に比例したアナログが操作が可能だった。
ゲーム内ではTa152Cに2基、レルヒェ??B2に3基、Ta-183に4基が搭載でき「 Increase Sight Altitude」で上昇「Decrease Sight Altitude」で下降 「Adjust Sight Control to Right」で右旋回 「Adjust Sight Control to Left」で左旋回を行うのでこれら4つのキーでミサイルが発するフレアと標的が重なるように操作すれば標的に直撃しなくとも実物にも搭載されていた近接信管で撃墜してくれる。ちなみに一度に操作できるのは1つのみで複数発射すると最後に撃ったものが操作できる。

・・・AIに搭載すると、鬼のような命中精度でまさにAI無双状態に・・・

 

Fritz X

FlitzX_Do217.jpg
対艦用の誘導滑空爆弾。
使用する場合、高度4000m以上から通常の水平爆撃の手順で投下。その後速度を落とし、爆撃照準器を動かしてフリッツXを視界に入れて、爆撃照準器の速度キーと左右キーで誘導する。
爆弾のフレアを目標に重ね続ければ命中するが、操作に対する応答が鈍いので注意。自由落下でも目標近くに着弾するような位置で投下すると命中させやすい。

  • 複数を投下した場合、1発目が着弾するまで他を誘導することは出来ない。
    2発装備した状態で自動投下すると2発同時に投下されるので、この場合は手動で投下する。
  • Bomb Release modeが実装されたゲームバージョンなら、mode Singleの単発投下をあらかじめ指定しておくと自動投下でも1発だけにならないっけ? -- 2019-10-11 (金) 04:57:13
 

ヘンシェルHs293

Hs293_He111.jpg
空対地誘導ロケット。
Fritz Xと同じく青いフレアを見ながら爆撃照準器の速度キーと左右キーで手動誘導するのだが、ロケットで発射母機の前方に加速していくので攻撃目標を母機の正面に置いて緩降下を行い目標と母機を結ぶ直線ルートにHs293が乗り続けるよう前方を見ながら調節を行う。

  • 適切な発射距離は、
    高度2200mなら4.0km。
    高度4000mなら5.5km。
    高度5000mなら8.5km。
 

ソビエト

ソ連軍特殊爆弾

FAB-○○は汎用爆弾、AO-10は破片爆弾である。それ以外の特殊爆弾は以下の通り。

  • PTAB-2.5 対戦車爆弾
    クルスク戦で初めて使用された対戦車兵器。小型の成型炸薬弾を多数ばらまき、敵戦車をその中に包むようにして命中させる。史実では高度300mから192発を投下すると幅15m、長さ70mの範囲をカバーし、編隊から一斉に投下することで絶大な効果をあげたという。
    ゲーム中では、爆風効果はほとんどなく、散布範囲内の目標にのみ効果があるようである。300km/hで水平飛行しながら投下した場合の効果範囲は、192発でも96発でも長さ100m。着弾エフェクトは前後端と中央の3箇所のみ。
  • VAP-250 ナパーム爆弾
    連続的に投下される子弾が投下直後に発火し、燃えながら落ちていく。対地高度150m以上で投下すると着弾前に燃え尽きるので、低空で投下する必要がある。300km/hで水平飛行しながら投下した場合、照準位置から前方ほぼ300mまでの範囲に着弾。
  • AJ-2 焼夷弾
    多数の子弾が後方に散布され、着弾と同時に発火、かなり長時間燃え続ける。低空を300km/hで水平飛行しながら投下した場合は照準位置の前後約260mの範囲に着弾、200km/hなら前後約150mの範囲。
  • RRAB クラスター爆弾
    モロトフカクテルが生まれる元となった、通称「モロトフのパン籠」。名前は"回転拡散航空爆弾"の略で、初期のクラスター爆弾の一つである。RRAB-1, RRAB-2, RRAB-3など、サイズの異なる複数が存在する。ver4.13mにて追加され、SB, Pe-2, A-20, Pe-8, Il-2, Il-4, R-5などが搭載出来る。投下後、一定時間経ってから子弾(AO系列の小型爆弾など)がばら撒かれるため、ある程度の高度から行わなければあまり拡散せず意味がない事に注意。
 

RS-82/132

トハチェフスキー元帥によって34年に設立されたロケット科学研究所では、ロケットブースターや有人ロケット機などと並行して、様々なロケット兵器を研究していた。その中で最初に開発されたのが、対空・対地両用のRS-82と、対地ロケットのRS-132である。他国のロケット兵器が戦争開始後に開発が始まったのに対し、37年の時点で完成して、ノモンハン等で実戦使用された。ドイツとの戦いでは、旧式化したI-15系戦闘機や汎用軽飛行機のU-2(Po-2)等に搭載されて応急の対地攻撃機となり、緒戦の貴重な戦力となった。
BRS-82/132は対装甲ロケットであり、遅延時間の設定は無効。
ROFS-132は破片弾頭ロケット。遅延時間設定可能。
M-13はRS-132をもとにしたカチューシャロケット用のロケット弾で、対地攻撃専用。

 

アメリカ

Bat

BAT_F4U.jpg
アメリカ海軍の対艦用レーダー誘導滑空爆弾。ゲーム中ではF4U-1D及びB-24が搭載可能。
誘導操作は不要で、敵味方の区別なく、最も誘導しやすい目標に向かう。

  • 有効範囲は高度によって変化する。高度8000mで投下すれば20km。
  • オンラインでは、ミッションの日付が1946年でないと使用できない。
 

Razon

Razon_B24.jpg
フリッツXによく似た手動無線誘導方式の誘導爆弾。
総重量1000ポンドで、同3000ポンドのフリッツXとくらべると小型。
ゲーム中ではB-24が搭載可能。

第二次世界大戦に間に合わず、初の実戦投入は朝鮮戦争であった。
戦争初期に北朝鮮の橋梁攻撃のためにB-29から投下を行ったが、正確さに欠ける誘導方式と1発の破壊力の小ささのため目標破壊には多数のRazonを必要としたが、いくつかの橋を落橋させる戦果は得られた。
威力面での欠点をおぎなうべく、13000ポンドもあるイギリスのトールボーイ(Tallboy)爆弾にRazonの誘導システムを組み合わせたTarzonに発展的解消をすることになった。