KHIII
今作の主題歌。作詞・作曲は宇多田ヒカル。
本作のために書き下ろした新曲で、「光」、「Passion」に続き3曲目となる。
ゲームではED曲を担当。OPは「Face My Fears」。
- OPとEDで全く別の新曲が用意されるのはこれが初。
起動時に流れるデモムービーではオーケストラアレンジが使用されている。
独特のリズムに引き込まれるように聞き入った人も多かったのではないだろうか。
- ちなみに8分の6拍子である。
英語版は「Don’t Think Twice」。
歌詞の所々に『光』を彷彿とさせるようなフレーズが含まれている。『光』と合わせて、歌詞を意識しながら聞いてみると面白いかもしれない。
- ちなみに、『光』には「真夜中に」、『Passion』には「青空の下で」のフレーズが入っていたが、今回の『誓い』には「日の昇る」「朝日色の」など「夜明け」を思わせるフレーズが入っている。
タイトルの通り永遠の誓いを歌った曲であるが、皮肉にもソラは大切な人と今作で再び離別することとなる。
- 「誓い」自体は非常に良い曲であることは間違いないのだが、KHIIIの展開とEDを考えると、今作のストーリーにはかなりのミスマッチなのでは?という声も上がっている。
- 離別してしまうからこそ永遠の誓いをテーマにしたのでは?
- 個人的には「誓いを交わし合って幸せいっぱいの曲」という印象は無く、「結ばれることを切に願う曲」だと感じるので、ミスマッチではないかと。
- ↑そう解釈しようとするのなら寧ろ英語版の歌詞の方がより「それっぽい」気がする。何処か切ない曲調に引っぱられるが、比べてみると日本語版の歌詞自体はかなり前向き。
- 歌詞をよく見ると、これは「~していいの」「~しようよ」と歌い手側がこいねがう歌であり、実際にそうなったかは描かれていない。「誓いだよ」と提示するのは歌い手の方だし、「誓おうよ」とは言っているものの「誓った」とはどこにも書いておらず、相手側の返事も描写されていない。
- 離別してしまうからこそ永遠の誓いをテーマにしたのでは?
- このように「誓い」という曲自体の解釈が人によって異なるため、ミスマッチかそうでないかの判断は聞いた人に委ねられている。
- そもそもこのシリーズの主題歌がゲームの内容とミスマッチだったのは今に始まったことではない。「光」で「ゲーム中の世界にない言葉を入れないでください」というオーダーがあったにもかかわらず「テレビ」という言葉が入っていたことなどはアルティマニアで野村ディレクターも言及していた通りである。もっとも、彼自身はそれをポジティブに捉える発言をしていたが。
- とはいえ、この曲が始まるのはデスティニーアイランドでみんなが遊んでいる場面に移ってからで、ソラとカイリの離別が描かれるのはそれからしばらく後の一番のサビ辺りである。幸せなのかそうでないのか曖昧な曲調と歌詞の中ソラがどうなったのかハラハラして見守っていたプレイヤーは、ここで涙したことであろう。