KINGDOM HEARTS Birth by Sleep

Last-modified: 2020-07-10 (金) 02:34:20

●『キングダム ハーツ バース バイ スリープ』 2010年1月9日発売 対応機種:PSP
●『キングダム ハーツ バース バイ スリープ ファイナル ミックス』 2011年1月20日発売 対応機種:PSP

略称は「BbS」「BbSFM」等。
主題歌は「」。
 
FM版やリメイク作を除くと第5作目。KHIより9~10年前にあった物語。

  • 発売自体はcodedの配信開始より後(第7章と最終章の間)だが、後にRe:codedが発売され、coded系列の作品はそちらが基準となったので、5作目に数えられている。

タイトルにKHIIFMのシークレットムービー「Birth by sleep」を冠している通り、当該ムービーの謎が明かされる作品。

  • 厳密にはシークレットムービーは「Birth by sleep」で、今作は「Birth by Sleep」。Sの小文字と大文字という違いがある。

直訳すると「眠りからの誕生」になる。また、名前の由来は「BBS(電子掲示板)」。繋がりを意識して名付けられた。
またディレクターが前置詞「by」をタイトルに使った作品をほとんど見たことがなく、使ってみたかったのもあるという。

  • 登場するプリンセス達(カイリは除く)は全員「眠り」や「夢」に関連している他、シリーズの時系列を意識してか、ディズニ一映画史の中でも初期に登場したプリンセス達のみとなっている。

開発はRe:COMと同じ大阪チーム。
開発がスタートしたの自体は同時発表されたDaysとcodedの中でも一番早かったのだが、Re:COMの開発が決まりBbSの開発は一時ストップし、Re:COMの完成後に再びBbSの開発に取り掛かったという経緯があり、その結果3作品の中では一番最初に開発が始まり一番最後に発売されることとなった。


 

BbS

ストーリー

テラ、ヴェントゥス、アクアは師であるマスター・エラクゥスの元、キーブレードマスターを目指して旅立ちの地で修行していた。
ある日、テラとアクアのマスター承認試験が執り行われるも、アクアのみ合格し、テラは不合格となってしまう。
試験の直後、2人はマスター・エラクゥスから突如世界に現れた魔物アンヴァースの討伐と、承認試験に立ち会っていたがその後行方不明となったマスター・ゼアノート捜索という任務を受ける。
テラは任務の為に旅立つが、ヴェントゥスも仮面の少年に唆され、テラを追って無断で飛び出してしまう。アクアは与えられた任務に加え、ヴェントゥスを連れ戻すこと、さらにマスターより命じられたある任務を胸に旅立つ。
 
主人公はテラヴェントゥスアクアの3人とシリーズでは最多。それぞれの物語がそれぞれの視点で描かれる。キャラクターの性能もそれぞれパワータイプ、スピードタイプ、マジックタイプと全く違う。

  • ちなみにアクアはシリーズ初の女性主人公である。
  • ディレクターによるお勧めプレイ順はテラ→ヴェン→アクア。この順でシナリオを執筆したから一番理解しやすいだろう、とのことで、本編の時系列も概ねこの通りになる。
    また、操作性はヴェンが一番標準的(従来のソラロクサスに近く、他2人と比べてクセがない)なので、こちらからプレイするのもいいかもしれないと語っている。
    • いずれにせよ、アクア編は最後にプレイすることをお勧めする。

3シナリオの難易度は総合的に見れば同程度である。
ただ、アクア編最序盤は使用できる魔法コマンドが少ないため、やや厳しい戦況になることも。
ちなみにラストバトルが一番難しいのはテラ編となる。
 
ゼアノートレポートを全部入手して3人のシナリオをクリアすると、本作の真のエンディングであるアクアが主人公の「ラストエピソード」がプレイ可能となる。

  • 時系列はアクア編終了直後となる。このこともアクアを最後にするのが推奨される理由である。

ダークシーカー編の始まりの物語であり、ソラ達の前に存在した、3人のキーブレード使いの物語。
ディレクターも「ソラが主人公でないからナンバリングを付けなかっただけ」と語る位重要な作品。

  • 本来この作品はKH0とも言える話であったが、ディレクターは敢えて0とは付けなかった(ファミ通のKH10周年特集より)。後にBbSより昔の話の構想が出たことを考えると、この判断は正解だったといえる。

ダークシーカー編の「全ての元凶」と言える人物と最初に戦う作品である、KHシリーズの闘いの始まりと言える物語で、KHIIおよびKHIIFMのシークレットムービーは作中の一場面になっている。
マスター・ゼアノートとの戦いはこの作品が時系列の一番最初であるが、キーブレードやキングダムハーツなどの設定や世界観などは、KHIの何も知らないソラ(プレイヤー)だからこそ説明される物が多いので、今からプレイする人は発売順に遊ぶ方が分かりやすい。
勿論時系列順に遊んでも発売順とは別の楽しみがあるので、個々人の好みに合わせて遊ぶのがいいだろう。
新たな敵アンヴァースが登場。この魔物はハートレス等の様に世界の闇から自然に発生した存在ではなく、ヴェントゥス編でその正体が明かされる。
 
過去作(特にKHI)のオマージュが多く、ファンならニヤリとできる演出が散りばめられている。


シークレットムービーではこれまでの作品とは趣旨が異なり、本編と同じキャラクターモデルを用いた複数のイベントムービーで構成される。
KHII以降の続編を示唆してはいるが、先の予告というよりもBbSの真のエンディングと言ったほうが相応しい。


KHIIとKHIIFMのシークレットムービーで明かされた新たなキーブレード使いの存在や、今までと全く異なる時代の話ということで、発売前からファンの期待が高かった。
シリーズの根本に関わるストーリーだけでなく、今作初出のキャラクターも、従来のメインキャラクターに勝るとも劣らない人気を誇り、携帯機作品の中でも人気が高い。
2011年6月12日~16日にゲーム雑誌ファミ通がネットアンケート調査を行い、同年7月14日発売の7月28日号で結果が発表されたのだが、「シリーズで一番好きな作品は?」部門で4位になり、それまでの携帯機作品の中で最高の順位を獲得した。

  • それまでの携帯機作品は登場ワールドや各ワールドでのストーリーがKHIやKHIIとあまり変わらない物が多いために、本編だけでなくワールドの顔ぶれや各ワールドのストーリーが一新されているという点も携帯機作品の中で目立つ理由の一つと言える。

システム

機種がPSPに移行し、新たなシステムを多く採用したことでより簡単で爽快なバトルが出来るようになった。
PSPはボタンの数もPS2に近いため、操作もKHIやKHIIに似た感覚でプレイできる。
初心者でもプレイしやすいバトルシステムは好評を得ているが、バトルバランスは良くも悪くも大味で、KHIIのような緻密なバランスを期待していた古参のプレイヤーからの不評もちらほら。
ロード時間が長いので、データインストールを行わなければ時間が掛かってしまう。そのためかシリーズで初めてコンティニュー時にリトライが追加された。ロード時間が嘘のように早く再び戦闘を行える。


後続の作品でもいくつか採用されたデッキコマンドの初登場となった。
従来シリーズの○ボタンで使える「たたかう」は「ベースコマンド」と呼ばれ、それとは別にメニュー上でデッキを組み、△ボタンで使える特殊な技「デッキコマンド」、LボタンとRボタンの同時長押しで使える波状攻撃「シュートロック」を組み合わせながら戦う、派手なバトルが展開される。
また、コマンドの上部にはゲージが表示され、攻撃を当てることでゲージが溜まっていき、MAXになるとそれまでに当てた技の属性等に応じて自動的にスタイルチェンジが行われ、ベースコマンドの攻撃性能が一変する。

  • ○ボタンと△ボタンの連打でも多彩な技が出せるのだが、スタイルチェンジが自動的に行われるというのがミソで、スタイルごとのON/OFFを設定できないことや、各スタイルの攻撃は強力だが大振りでコンボを繋げにくいなどの短所もあり、前述の大味という評価になっているのは否めない。

ボスの最高ダメージ値のキャップが低い仕様上徹底的な手数ゲーであり、ボス戦では単発火力が高くヒット数が少ない技はほとんど役に立たない。
この割を喰ったのがキャラ限定コマンドが単発技ばかりのテラであり、スライド共々彼がネット上でネタキャラ化扱いされる要因となってしまった。
また、無敵になる・ヒット数が多いとシステムと合致した性能を持つシュートロックも時折バランスブレイカーと呼ばれることもある。

BbSFM

KHI・KHIIでも発売されたファイナルミックス版。英語版をベースに数々の追加要素やバランス調整が行われている。
特筆すべきはアクアが主人公の追加シナリオ「シークレットエピソード」、クリティカルモードの追加、新たな裏ボスの追加などが挙げられる。
しかし先の2作品(特にKHIIFM)のような大幅な調整や追加は行われておらず、FM版が出ている3作品の中では追加要素の重要性が恐らく一番低い。

  • 上記の追加要素は一見重要だが、実は知らなくても支障がないレベルの物も多い。
    • まあ、それを言ったら今までの追加要素も知らなくても特に支障はない物が多いが。

どちらを遊ぶかは本当に好みの問題であったが、後に本作のシークレットエピソードより続くKH0.2が登場した。
加えてKH2.5ではこちらを調整し日本語化したものが収録されているため、今からプレイするならこちらを推奨する。


「KINGDOM HEARTS -HD 2.5 ReMIX-」には今作がHDリマスターされて収録された。対応機種はPS3。
FM版をベースにしつつ音声は日本語となる。
元となるのがPSPのゲームであるため、HD化によってかなり見栄えが変わり、印象も異なってくる作品となった。
キャラクターモデルのテクスチャや各ワールドの背景はHD向けに描き直され、環境音の追加や、キーブレードの造形が立体的に作り直されるなど、ハードの性能によって制約を受けていた点も作り直しが多くなされている。
また、ボタンがPSPから増えたことによってコンフィグも一部見直しがされ、よりKHIIに近い感覚で操作できる。
しかしKH2.5に収録されたKHIIFMと同様、ロード時間がかなり長い。特にディメンションリンクはフリーズしたかと思うレベルのロードが入るので注意。


PS4向けにさらにリマスターされた「KINGDOM HEARTS -HD 1.5+2.5 ReMIX-」にも再収録。
ゲーム部分が60fpsになったほか、ロード時間は劇的に短くなり、さらに処理落ちしていた部分(キーブレード墓場の砂嵐など)もハード性能の向上により改善されている。
 

KH0.2

●『キングダム ハーツ 0.2 バース バイ スリープ -フラグメンタリー パッセージ-』

略称は「KH0.2」等。
主題歌は「光 -Ray Of Hope MIX」。わざわざ今作のために新規にアレンジが施された曲が提供された。


「KINGDOM HEARTS HD 2.8 Final Chapter Prologue」に3DHD・χBCと共に収録された完全新作ゲーム。
KHIIIの開発が当初の予定より遅れてしまったことから、同作に関わる闇の世界でのアクアの短編シナリオを同じエンジンを使用して制作することでユーザーにいち早くKHIIIの世界を味わってほしいという思いから開発が始まった。
3D直後の物語であり、BbSFMにて追加されたシークレットエピソード「A fragmentary passage」直後からKHIのエンディングまでの間に起こっていた物語の回想でもある。

  • そのため、BbSの派生作品であるが、本wikiではBbSとは別枠として扱っている。

タイトルの「0.2」とはナンバリングで言う「0.1」に該当するBbSの直接の続編であることから付けられた。
本来、BbSの続編はフルボリュームなら「0.5」が想定されていたが、アクアの話のみを描いているため「0.2」とされた。
「A fragmentary passage」は「断章」と訳すことができ、物語が途中で断たれていることを意味している。

  • Volume Two」として企画の存在が示唆されていた本来のBbSの続編である「0.5」の全容は、KHIIIRM発売時点現在でも不明のままである。

ストーリー

リクカイリ、そして王様イェン・シッドに、決戦に向けてテラ、アクア、ヴェントゥスの3人を呼び戻す必要があることを知らされた。
そして王様は、彼らに闇の世界でのアクアとの出来事を語り始める。
 
闇の世界で一人彷徨うアクアは、光の世界にあったはずのキャッスル・オブ・ドリームを見つける。
アクアはその途中で現れるテラとヴェントゥスの幻影に導かれるように闇の世界を進んでいく。


主人公はアクアのみ。
3Dのシークレットムービー直後に王様から語られる、KHI時の闇の世界での戦いの回想。そして、本来ならばBbSの終盤、あるいはKHIIIの序盤で触れられる筈だったアクアの物語の一片。
BbSのシークレットエピソードからそのまま続く形で始まり、再会した王様と共闘して彼がキングダムチェーンDを手に入れるまでの一連の戦いを描く。
最終的にはKHIのエンディング、光の世界側からソラが、闇の世界側から王様が闇の扉の鍵を閉めたシーンへと続く。
そして、世界の再生に至るまでのストーリーをアクア視点で描き、BbSのシークレットムービーの闇の海岸賢者アンセムに会ったシーンで締めくくられる。
エンディングでは現在の時間軸に戻り、KHIIIに至るソラの旅立ちが描かれている。
 
ストーリーは短いながらも、KHシリーズの裏話として立ち位置はDaysに近い。

  • 「アクアが闇の世界にいるのなら、KHIで王様と会っているのではないか」という、プレイヤーが気になっていた点が明かされた。このことで、KHIIIで王様側がヴェンの状況を知っている理由や、リクがアクアを助けようと意気込む動機につながる。また、ゼムナスがヴェンを探す理由がテラの影響とは無関係なようであるという、割と重要なことが明かされた。
  • また、マスターキーパーがアクアの手を離れた経緯らしき描写も描かれている。

ストーリー自体は「ワールド1個程度」とされ、普通にやれば3時間前後、早ければ2時間弱でクリアすることも可能。
闇の世界に落ちたキャッスル・オブ・ドリームドワーフ・ウッドランドエンチャンテッド・ドミニオンのそれぞれの一部に「闇の深部」を加えた4箇所を中心としてストーリーが展開される。
なおPS4のシェア機能は、ストーリーのネタバレを防ぐため闇の深部突入前のイベントより使用できなくなる。

  • 後のアップデートでこのシーンもシェア機能で撮ることができるようになった。

システム

バトルシステムはKHIIIに近い作りになっており、久々に「たたかう」や「まほう」のコマンドを選択する形式となった。MP周りもKHII=KHIIIのシステムと同じ。
ただしシステム全体を見るとKHIIIとは異なっていたり簡略化されていたりする部分も多く、あくまで体験版といった雰囲気である。
KHIIを下敷きにしたシステムであるためデッキコマンドは使用できないが、シュートロックは使用可能。
 
新システムもKHIIIに先駆けて公開された形となり、リアクションコマンドフィニッシュコマンドを組み合わせたような新システム・シチュエーションコマンドや、フリーランの一部が初登場した。
シチュエーションコマンドはKHIIIに実装する予定のものをBbSのシステムに近づけるような形でチューニングされており、キーブレード変形の代わりにスタイルチェンジを発動することが可能となっている。

  • KHIIIに登場する強化魔法の一部を使えるほか、王様との合流後は彼との連携スタイルとも言える新たなスタイルも使用可能に。

 
加えて、やり込み要素として「チャレンジ」という多数のお題が存在している。
こちらはクリアすることでアクアに装備することができる「デコレーション」を入手できる。

  • このデコレーションだが、腕の布のパターン、かわいらしいカチューシャ、発光する謎の翼など様々なものが用意されている。
    • 真面目な顔で好き勝手に着せ替えられるアクアはある意味必見。

コンボリーヴやリーフベールといったアビリティも習得しているが、アビリティの設定をいじることは不可能。
また、最高難易度のクリティカルモードではアビリティの効果も一部異なっている。


闇の世界であるせいか、登場するハートレスは揃いも揃って凶悪なものばかりである。
特にフレイムコアは追尾性の高い火の玉を連発するわ急に暴走を始めるわと単独でも面倒なうえ、さらにこれが大量に出現してくることで高難度では阿鼻叫喚の地獄絵図が展開される。

  • ガードや各攻撃のレスポンスに関してはアップデートにより修正が入ったため、現在は比較的遊びやすくなっている。

ゲーム開始前、およびワールドを移動した際に長めのロードが入る。その間は操作説明や各種ヘルプが画面に表示される。
また、本作では通常のセーブのほかに移動に伴ってオートセーブが行われる。
タイトル画面の「コンティニュー」を選択するだけで、オートセーブの箇所から再開することが可能。

  • これらの仕様はKHIIIにも引き継がれた。
     

余談

BbS

主人公達が全員悲惨な結末を迎えるため、ディズニー側からは難色を示されたとのこと。

  • シリーズ1のバッドエンドと専らの評判。(特にテラ)
    • 確かに個々の結末は悲惨なのだが、ソラ達や王様との出会いやシークレットムービーまで含めて見ると、未来(というかKHIII)に希望の持てるストーリーとなっている。
      • そして実際にKHIIIでは(全体的なストーリーや描写には賛否あるとはいえ)三人の復帰が叶うこととなった。

シリーズの中で唯一、キャンプメニュー等で項目を選択する時の効果音が違う。

  • KH2.5でHDリマスターされた際に従来の効果音へと戻った。

KH0.2

最初のアップデートでは各種レスポンスのほか、オープニングムービーのヴェントゥス=ヴァニタスの目の色と仮面の金具の有無、そしてアクアの顎といった、モデル回りが修正されている。
なお修正前のOPはYouTubeで視聴することができる。見比べてみると一目瞭然であろう。


OPムービーの内容としては、アクア視点でのBbSでの出来事を思い起こさせるようなイメージ映像となっている。
ゼアノートとヴァニタスに肉体を乗っ取られたテラとヴェントゥスを同時に相手取る戦闘シーンは迫力満点。また、目まぐるしく展開する映像と楽曲が非常にマッチしており、特に上記の戦闘シーンが終わってからの映像はBbSの物語を知る人が見れば思わず涙を流してしまうほどの出来栄え。
更に暗い水の中に沈んだアクアに救いの手が差し伸べられ、光に満ちた水面へと引き上げられるシーンで終わる本ムービーは、今後の物語を予感させるものとして大いにファンを沸かせた。

  • 後にこのシーンはKHIIIで再現されることとなる。

関連項目

キャラクター
ワールド
エネミー
音楽