チトセ

Last-modified: 2024-05-03 (金) 20:11:12
チトセ.png

ニシキ北方の地より参った、チトセと申す。
この特鉄隊にて忌まわしき幻霧との戦いに身を投じよと、命を受けたものである。
なに、こんな見てくれだが中身は婆よ。過ぎたる気遣いは無用であるぞ。


プロフィール

種族獣人
誕生日8月21日
星座獅子座
好きなもの千歳飴
嫌いなもの若者の軽薄なノリ
趣味俳諧、茶の湯
特技「冥府」と現実を行き来できる
長所親切で面倒見がよい
短所腕力がなかったり、体力不足
 

概要

外見は幼い少女だが御年3000歳以上の不老不死の美人おばあちゃん
おそらくニシキ勢どころか特鉄隊においても最年長で、100年以上生きるオオエノミヤすら鬼っ子扱い
平時はニシキの北方地方で墓守として過ごし全国の墓地を取り仕切っている
かつて…といっても数千年前と思われるが、若い頃は時のニシキ政府相手に反抗勢力として暴れまわり「北の大妖怪」とも謳われた歴戦の呪術師でもある
「冥府」という死後の世界らしき異空間にアクセスする能力を持ち、昔は戦いの際その瘴気と亡者にあふれた世界に敵を放り込み狂死させていたらしい
積尸気冥界波だねぇ…

とはいえこの頃のことは思い出すのも恥ずかしい若気の至りであったらしく、性格は優しくしっかり者
車掌や弟子のアバシリのことを温かく見守り世話を焼いてくれる姿はまんま祖母と孫のソレ
チトセも婆扱いされることに特に不満はないが、車掌やシブヤさんに時たま介護クラスに過保護な扱いを受けるとゴネる

老練した価値観と知識、力を持つが、今のイリスクラウドの治世には極力関わらずに世間を眺めている
これは永遠の時を過ごす自身を「自分は人としての生を終えている者」と定義しているため 今の世界は今を生きる人たちのもの、ということなのだろう
しかし傍観しているわけでもなく、時として影ながら若者たち(といっても数千歳のチトセからしたらイリスクラウドの住民ほぼ全てが幼子みたいなものだが)にとって障害になるものを取り除いている
その対象として今現在最たるものこそ幻霧であるようだ

特鉄隊での生活も楽しんでいるようで、疑似的な不老不死であるテルミニなど似たような境遇を持つ隊員が多いこともあり、自分は決して特別ではないのだと改めて気づかされたらしい

一応現代における流行りに何とか馴染もうとはしているが若者言葉や横文字は苦手
文章では「」付きひらがなで表記される 吾は「ばななぼぉと」に乗りたい
あと結構間違えられるが小難しい単語を並べた古風な喋り方だがのじゃロリではない

それはロボのほうじゃ
しらん…

 

過去

吾は幼少期に故郷を豊饒の地とするため、人柱として捧げられた。
その際に如何なる摩訶不思議なる呪いを宿したかは知れぬが、
ご覧のように老いも死にもせず、冥府と現世の間を繋ぐ永遠の墓守と成ったのである。

生まれは大昔にニシキの北方に存在した貧しい寒村
両親と身を寄せ合い暮らしていたが、元より村を豊かにするための生贄として扱われていたらしく、あらゆる行動を制限され寂しい幼少期を過ごしていた
それでもチトセはこんな自分でも村と両親を救うことができるのだと喜んでいた
車掌は憤慨していたが当時のニシキの価値観としては割と普通のことのようだ
まあ現実でも3000年前っていったら自然宗教全盛期みたいなものだし嫌忌されど生贄のような風習は珍しくもなかったのだろう
イリスクラウドだとナラの実家みたいに比較的現代まで即身仏の秘儀が行われていたりもするし…

閑話休題、やがて儀式は滞りなく行われチトセは冷たい湖の中に身を沈めることとなった
こうして大昔に生まれたなんでもない普通の少女は村の礎となって歴史にも残ることなくひっそりと生を終えた…

…はずだったのだが、ふと気が付いた時チトセは「冥府」で意識を取り戻した
瘴気と亡者に満ちた世界でもチトセは己を律し、村や両親のことを想いながら過ごしていた

そのまま長い時が流れ、イリスクラウドの気候や地形すらも変わるほどの年月が経ったとき、唐突にチトセの肉体は現世に引き戻された
湖で漁をしていた漁師の網にかかり、哀れな水死体を荼毘に付そうと陸に引き上げられた瞬間に目を覚ましたらしい
その後は救ってくれたその村の郊外に居つき、村人たちから1000年生きた「千歳さま」と親しまれ、今の「チトセ」として第二の人生を歩み始めた
…つまり元々は別の名前を持っていたのである

また当時のニシキは鬼人などに対する差別や偏見が厳しく、政府も差別的な政策を行っていたようで、その波がチトセを救ってくれた村人にも及んだらしく、
それに怒ったチトセはニシキ政府相手にドンパチ行うこととなり、それが「北の大妖怪」と恐れられるようになったあらましである
まあ本人曰く若気の至りかつ敗軍の将ではあったらしい

……というのがチトセの過去であり事実ではあるのだが

老練した今だからこそ理解できることもあるらしく、例えば上記の生贄の儀式の真実も、貧しさからくる単なる間引きであったのだろうということも察している
ニシキの大呪術というのが通説のようだが、そこに本当に呪術的な意味があったのかはチトセにも分からない
ただ現在その村のあった地域は繁栄しているようで、長い目も考慮して、己の儀式によって確かに村は救われたのだ、とチトセ本人は信じることにした
故に他者からの同情も、「故郷を救った英雄」ではなく「みじめな被害者」になってしまうからと決して望まない
そうでなくては自分が今こうして不老不死になってまで地に足を付けている意味、人生が無駄になってしまうために

いかに不老不死といえど普通の人間なのは変わりない
それは精神性にも言えることであり、犠牲になることで村を救えるのだという喜びは本物ではあったのだが
本当は「何故自分でなければならないのか」とも思い続けていた
年相応に遊びたかったし、同年代の子たちと触れ合いかったという想い
貧しさなんてどうでもよかったし、それより家族、母のぬくもりに抱かれて眠りたかったという普通の子供と同じような感性も確かにもっていた
そういう感情を「わるい子」のものと律し、切り離してまでチトセは「よい子」であり続けたのだった

しかしそうして蓋をし続けた「わるい子」の側面はチトセの知らぬところで脈動を続けており
とある聖なる夜に災いとして降りかかることになる

 

能力

冥府

チトセのみが感知できる異空間 かつて流され生還した場所でもある
ここに通じる「門」を行使して攻撃やら死者の魂と交信して情報収集などができる

…とはいえ実はここが人が死んだら落ちるとされる、世間一般の信仰や空想における「死後の世界」いわゆる「冥府、冥界、地獄」なのかは分からない
確かに霊魂らしきものは存在しているが死者そのものではなく残留思念のようなものらしく、時折情報を得ることはできるが対話が成立しないのは当たり前
顔どころか輪郭も朧気で混ざり合って何が何だか分からないのもいるらしい
さらに肉塊という異形の魔物もうろついている
そしてチトセ以外ははっきりと認識は出来ないため実在も証明できない

ここには生者の生気を奪い皮膚を爛れさせる瘴気が漂っているらしく、門から少し漏れ出した瘴気を見た車掌はそれだけで「網膜が爛れそうになる」ともらし
門を閉じた後も毒でもあおったかのようだと相当グロッキーになっていたヤベー瘴気である
(これは「車掌」が魔力を感知することにたけていることもあったらしい)
このためチトセは「門」を開くときは周囲の人間に対し念を押して「離れていろ」と注意を促している

不老不死

結局生贄の儀式の影響なのかは定かではないが永遠に老いないし死ねない
「死なない」のではなく「死ねない」身体であり、爆発を間近で受け止め凍てつく湖のなかに一時的に沈んでもすぐに蘇生するほど
比喩抜きの不死身っぷりだがチトセ自身は当然好ましく思っていない
遺伝したらどうする、と子供を作るつもりもないらしい

毒耐性

さらっと触れられた程度ではあるが恐らく上記の体質ゆえかありとあらゆる毒物が効かない
当然冥府の瘴気も例外ではない
はずだけど状態異常:毒はしっかり食らう 「げーむしすてむ」には抗えないねぇ…

 

人間関係

車掌

「坊主」と呼び可愛がっている
車掌も老人はいたわるものという感性から老人ホームに入れてみたりもしたが当のチトセはむくれた
また何故かやたらとチトセを「魔女っ娘」にしたがるきらいがありAレイヤーシアターではその場のよくないナニカの影響を受けたうえで魔女っ子☆チトセたん発言をしていたが
SSレイヤーシアターでは素面でナチュラルに
「魔
なる衣装を取り出している
なにやってんの…

アバシリ

呪術の師匠であり孫のような存在
お師匠さまや婆さまと呼ばれている
暗い監獄の管理者である彼女のことを何かと気にかけており時折暴走する彼女をこれこれと諫めている

イベント「冥府に響くジングルベル」では車掌の部屋に忍び込んでいたが目を覚ました時チトセが部屋にいたことから
「お師匠にまでダーリンをNTRれるなんて…」と妄想をぶちまけ「ダーリン誘惑罪」で収監しようとまでした
当のチトセは慣れているのか特に慌てることもなくアバシリを諫めたが

なおアバシリのこういった感性には、暗い監獄の管理者で囚人や罪人以外誰とも接することもない彼女が初めて等身大に話せる人に抱いた情なのだから仕方ない、とまあまあ理解を示している
チトセ自身少しだけ昔の自分を重ねていたのかもしれない

なお修行の賜物なのか上記イベントのクライマックスでは一時的にではあるが、なんと本来チトセにしか開けないはずの冥府への「門」を物理的にこじ開けている
すごい

ナラ

管理している墓に時折尼僧として供養にやってきていた
アバシリに同世代の友人として紹介しており持ち前の包容力と慈しみから評価も高い
イベント「冥府に響くジングルベル」では騒動解決後にクリスマスパーティーの会場で肩を寄せ合い寝息を立てる二人を優しく見つめていた

シブヤさん

持ち前のワルさを発揮させ体調を崩したチトセを病院に運ぶのだが…
なおチトセとの会話シーンは未だにないがその若い感性は言及されている
くわしくはシブヤさんのページへ

オオエノミヤ テルミニ グルノーブル ナスカ

特鉄隊の誇る少なくとも100年以上生きてる皆さん

フェルクリンゲン

イベント「不死者に捧ぐウエディングブーケ」でアバシリ救助の成り行きで遭遇
おばあちゃんとして様々な教えを説いた
一方でフェルクリンゲン的には口うるさいらしく、ガキだのババアだの言ってくる

両親

今でも時折寝言で父や母のことを呼んでいる
もはや顔をも思い出せなくなってしまったが、短い間ではあったものの与えられた温もりは尊く思っているようだ

みすぼらしい老人

Sレイヤーシアターにおいて登場したチトセが会いにいっていた古い知人
昔は世界中を旅しており、ある時チトセの管理している墓所で寝泊まりしたらしく、関わることはなかったが確かに知人ではあったらしい
浮浪者じみた老人でほぼ死の床にある状態であったため車掌は病院へ運ぼうとしたが、チトセはこやつはこれ以上生きることを諦めていると諫めた
今生における最後の憂いを取り除いて送ってやるのが自分の役目、とチトセは老人の頼みごとを聞いていたのだがその内容は…
メイドやらチアリーダーなどのコスプレをしたチトセを見ることだった
これには車掌も先程とはうって変わって老人に対し義憤にかられたのだがチトセはこれも諫めた
やがて散々コスプレを楽しんだあげく数か月間生きながらえたこの老人は最後は若かりし頃の初恋の相手の姿をリクエスト……すなわちいつも通りの普段着のチトセと会い笑顔で逝ったそうな

影絵の少女

イベント「冥府に響くジングルベル」にて登場した異変の元凶
真っ黒な影絵のような姿にチトセと似た声を発し、またチトセとは逆に冥府から現世に「門」を開く力を持ち、特鉄隊の面々の魂を冥府に引き込んだり、逆に冥府の魔物を送り込んだ
捉えた魂には幸せな夢を永遠に見せ、朽ち果てるまで冥府に縛り付けるつもりであった

その正体はかつて長い間に冥府を放浪したチトセから溢れた魔力が凝り固まり自我を得た存在
チトセが元来持っていたが律し切り離した…もとい見ないフリをしていた「寂しさ」や「苦しみ」や「欲求」を遠慮なく振りまく「わるい子」
人柱となり冥府をさまよい──漁師たちに救われることもなく今日まで生きてきたいわばもう一人のチトセでもあり、本心そのものでもある

最終的にはチトセによって「受け止められ」同化するように消えていった

 

支笏

イベント「不死者に捧ぐウエディングブーケ」に登場するイタチ・・・もといイイズナ
チトセが冥府から出た際の呪力の断片であり第二冥府の元支配者 チトセ曰く「吾、意外といっぱいおるようだ」

ちなみに支笏はチトセの生前の名前とのことで、名乗りを聞いたチトセは懐かしがっていた

シロタエギク

コラボイベント「霧の向こうのプロエリウム」に登場するのじゃロリ華騎士
見た目こそ幼いが経験豊かで優しいおばあちゃんであり、彼女を見た車掌はチトセのことを思い出していた

小ネタ

イベントシナリオ『冥府に響くジングルベル』にて、上記の通り現在のチトセという名前は後から付けられた二つ目の名前であることが判明した。
元の名前が別に存在するということであるが、チトセの元ネタとなった北海道千歳市も元々はアイヌ語で大きい、窪み、川を意味する「シコツ」*1という名で呼ばれていたという。
おそらくチトセの元の名前も「シコツ」「シコッペ」「シコッ」のいずれかなのではないだろうか。

その結果、上記の通り元の名前は「シコツ」であった シコッペやシコッではなかった

これ坊主


*1 「シコッペ」「シコッ」とも