- 2024年10月29日の日本シリーズ第3戦・福岡ソフトバンクホークス対横浜DeNAベイスターズ(みずほPayPayドーム福岡)で、とあるファンが行った行為のこと。
- 1.に由来する、福岡ソフトバンクホークスのサイン盗みの手法とされる動作の蔑称。
「口笛」とも称される。
【目次】 |
指笛と呼ばれるきっかけ
ソフトバンクが2連勝で迎えた日本シリーズ第3戦。
この日ケガから復帰登板し、走者を許しながらも要所を締める投球をしていたDeNA・東克樹が6回裏の投球中に「投球時にバックネットからの指笛が気になる」と審判に申告。場内にアナウンスがなされる事態となった。
試合後のSNSでは「投球モーションに入ったタイミングで指笛をしないでほしい」と東本人が改めて説明し、この時点では「単なる迷惑な一般客によってアクシデントが発生した」という捉え方をする意見が多数*1であった。
(「別件」については当該記事参照)
指笛への疑惑
ところがこの指摘の直後、シーズン中からここまで猛威を振るっていたはずのソフトバンク打線が突如として冷温停止。
東はその後も後続を抑え7回1失点の好投、1-4でDeNAが勝利しソフトバンクの日本シリーズ連勝記録*2を止めると、続く第4戦・第5戦も、ケイ・ジャクソンのDeNA両先発とリリーフ陣の前に手も足も出ず0-5、0-7であっさり3連敗してしまう。
横浜スタジアムに戻った第6戦でも冷温停止した打線は復活せず、柳田悠岐のHRで2点を返すも2-11で無事大敗。2戦目までの楽勝ムードから一転、圧倒的な戦力を誇っていたはずのソフトバンクは歴史的な下剋上を献上してしまった。
ソフトバンクの打撃成績は、指笛指摘直前までで88打数26安打で打率.295、合計12得点だったが、指摘があった第3戦の6回裏1死以降は107打数17安打の打率.159、合計2得点と明らかに低調であり、指笛を指摘された途端あからさまに急速冷凍が起きる不自然さ、さらに元プロ野球選手からも球種を伝えていた可能性をほのめかすコメント(例:藤川球児氏)があったことから「ソフトバンクは指笛でサイン盗みをしていたから強かった」とする設定が発生した。
その他
- 同年のCSでソフトバンクは日本ハムと対戦したが、日本ハム側は博打的な運用でエース級3人を続けてソフトバンクに当てることに成功。しかし鷹キラーとして名を馳せていた伊藤大海と山﨑福也を含めた3人全員がシーズンではありえないほどに打ち込まれた。当然、投げたのは指笛が指摘される以前の話であった。
- 伊藤大海は試合後に「球も走っていて絶好調だった」と腑に落ちない様子のコメントを残していた。
- 池田親興氏は偶然にも近隣の席にいたファンの不用意な行動と即座に断じている。ただし氏はホークスOBであり、ホークス寄りの解説や記事を量産していることには留意。
- ソフトバンクの小久保裕紀監督は試合後の一問一答に「よく分からないですね。口笛って何。指笛?笑ってしまいましたね。みんなで大爆笑していました」とコメントした。この発言も村上コーチの発言と同様に炎上、この際にも昨年オフに一軍監督就任した際に「勝利の神様は細部に宿る。普段の振る舞い、言葉遣いが勝ちにつながる」と小久保自ら発言していたことが蒸し返されて批判に晒されることになった。
- 爆笑発言については「指笛行為の指摘そのものではなく、審判やアナウンサーの言い間違えに対するもの」という擁護意見もある(記事)が、「他人の言い間違いで爆笑すること自体品がない」との見方がほとんどである。
- なお本記事の騒動については、あくまで、指笛が東にとって気になった、指笛の指摘以降ソフトバンクの打者が全く打てなくなったというだけであったため、NPBによる正式な調査は行われないとみられる。ただし、この一件からDeNA側のサインが複雑化したと四戦目の解説を担当した槙原寛己氏から指摘されている。
- また事件が発生した場所である「みずほPayPayドーム福岡」もこの騒動がきっかけとなり、「みずほピュイピュイドーム吹く岡」という蔑称をつけられてしまった。球団にも球団歌のサビをもじった「無笛のバカ鷹軍団」という蔑称がつけられてしまった。