佐々木球

Last-modified: 2024-01-17 (水) 05:32:50

2022年のNPB使用球のこと。特にパ・リーグのものに対して使われた。


概要

千葉ロッテマリーンズ・佐々木朗希は2022年4月10日のオリックス戦に先発登板し、史上16人目となる完全試合*1を達成。球界や野球ファンたちを大きく沸かせた。

…のだが、同年のパ・リーグでは統一球時代を思わせるようなロースコアゲームが乱発、さらにはノーヒットノーランが毎月のように達成*2されるほどの打低ぶりであった。

結果として佐々木の完全試合は同年のパ・リーグの打低の象徴として扱われ、さらに「打低なのはボールの反発係数が変わったからでは?」という疑惑も生まれ、2022年のNPB使用球は佐々木球と呼ばれるようになった。
言うまでもなく佐々木自身はボールの製造には全く関わっていないため、佐々木にとっては完全に風評被害である*3

ちなみに佐々木の完全試合では19奪三振*4も記録されていた。言うなればそもそも打者側がボールをフェアゾーンに飛ばすことすらまともに出来ないほどの完璧なピッチングであった*5ため、佐々木の完全試合はボールの質を問わないものであったといえる。


山川穂高の意見*6

西武山川が投高打低に見解「球は飛ばない」が「普通に打てば本塁打は入る」
https://www.nishinippon.co.jp/nsp/sp/item/n/940778/

ベルーナドームで再開された全体練習後に、報道陣の取材に対応。球団にある自身の過去の飛距離データなどと照らし合わせた上での実感として「ボールは飛ばないですよ。飛ばないです。何かいつもより飛ばない気がするな、くらいの。でも、確信は持っています。何年か前の打球速度に対する飛距離の感じを見ても飛んでいないので。大体(打球速度が)160キロ出れば本塁打を打てる。僕だったら速いときは180キロぐらいいくんですけど(バットの芯を)食ったときの打球の飛距離が、本塁打は本塁打ですけど、飛ばんなって。当たった感覚も一緒なんですよ。ただ映像を見ると、意外と(飛距離は)そこまでなんだ、って」と今季感じた感想を口にした。


関連項目



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*1 1994年5月18日の巨人対広島戦(福岡ドーム)で達成した槙原寛己(巨人)以来334ヶ月(27年10ヶ月)ぶり。平成では槙原のみ達成。
*2 同年は佐々木以降、パ・リーグ在籍の投手では5月11日の東浜巨(ソフトバンク)、6月18日の山本由伸(オリックス)、8月28日のコディ・ポンセ(日本ハム)の3人。セ・リーグ在籍投手では6月7日に今永昇太(DeNA)が交流戦の対日本ハム戦(札幌ドーム)と、ノーヒットノーランの年間5人達成は1940年以来。また5月6日の大野雄大(中日)も10回2アウトまでパーフェクトピッチング、7月20日の椋木蓮(オリックス)も9回2アウトまでノーヒットピッチングだった。
*3 もっとも、当時コミッショナーを務めていた加藤良三もボールに自身の名前を入れた件はともかく反発係数の低さには直接関与していないため、2011、2012年の超投高打低期に対して「加藤球時代」などと呼ぶのもある意味加藤への風評被害と言える。
*4 19奪三振は、1995年4月21日の対千葉ロッテ戦で野田浩司(オリックス)が記録して以来のNPBタイ記録。なお佐々木は13者連続奪三振もマークしており、こちらはNPB新記録。
*5 ストレートとフォークを決め球に用いていたという。
*6 この年41本塁打90打点。いずれもパ・リーグトップ。