邪悪帝國

Last-modified: 2024-11-13 (水) 05:09:15

邪悪球団とは異なります。

福岡ソフトバンクホークスの蔑称。
厳密には繁体字(この四文字についてはいわゆる旧字体と同じ)を含む「邪惡帝國」だが、「邪悪帝國」や「邪惡帝国」などと一部、あるいは「邪悪帝国」と全部新字体に置き換えて使われることが多い。


概要

2013年に4位*1だったソフトバンクは、優勝奪回(+秋の風物詩脱出からの日本一)のための補強として同年オフにFA宣言した鶴岡慎也中田賢一を始めとする選手の獲得に動き、その金満ぶりから台湾のニュースサイト「NOWnews(今日新聞)」で「邪悪帝國」と揶揄されたのが由来*2


発祥スレ

  • 書き下し*4

    873 : 風吹けば名無し: 2013/12/05(木) 18:31:26.82 ID:etq4Z833

    軟らか銀行*5、這(こ)の次(た)びの補強、幾乎(ほぼ)是れ常識超えるなり。

    一口氣(いきをするよう)に4位(にん)の洋将*6を找(と)り来たり、

    上に加へて、自由球員(フリーエージェント)市場にて、鶴岡慎也(捕手)、また中田賢一(投手)を錢射って請来す。

    是れ日職(日本プロ野球)*7の新「邪惡帝國」と堪(と)らえられん。


語源

上記ニュースでソフトバンクは邪悪帝國と呼ばれており、それ以前にも邪悪帝國と呼ばれる球団が存在していたことが伺える(当のNOWnewsがソフトバンクに対して恨みを持つ理由は不明であるが、恐らく常勝していた故のノリと思われる)。

「本家」邪悪帝國はMLBのニューヨーク・ヤンキースである。これは2002年にボストン・レッドソックスの球団社長がヤンキースの金満補強体質を“Evil Empire”(悪の帝国)と呼んで非難したことに由来する*8

その後この用語は日本球界にも応用され、読売ジャイアンツを指して東洋版邪悪帝國と呼んでいたらしい*9


繰り返される「邪悪帝國」呼ばわり

ソフトバンクは2022年に悲劇的なV逸を喫し、同年オフにエースの千賀滉大がニューヨーク・メッツに流出。
このため何としても優勝を奪回したかったソフトバンクは大補強*10*11を敢行したが、FAになっていた有原航平を獲得した際には例によって同じニュースサイトであるNOWnewsから「邪惡軟銀又補強」「被稱為是「邪惡帝國」的軟銀*12」などと再び揶揄されることとなった。

しかし2023年シーズンも前年同様オリックスに優勝をさらわれてしまったため、この年のオフも更なる補強に出た。補強の筆頭として元西武の主砲であった山川穂高をFAで獲得したものの、事情が事情だったために大騒動となってしまい、これに目をつけたNOWnewsが待ってたとばかりに「山川穗高加入「邪惡帝國」軟銀鷹!」という見出し*13で記事を出した*14。なおこの山川の件に関しては2024年1月に山川の補償で一時和田毅獲得と取り沙汰された一連の騒動において、台湾大手新聞の「聯合報(聯合新聞網)*15」が「竟沒保護「隊魂」和田毅 軟銀球迷炎上:制服組無能*16」と言うあまりにもどストレート記事を出している。

関連項目

Tag: ソフトバンク MLB 台湾 報道機関 蔑称


*1 ただし成績自体は73勝69敗2分 勝率.514と、3位だった2012年(67勝65敗12分 勝率.508)よりも良化している。ちなみに2012年オフにも寺原隼人五十嵐亮太らを補強している。
*2 ソフトバンクは台湾を実効支配する中華民国籍である王貞治(ただし日本生まれ日本育ちで、父親のルーツが中華民国統治時代の大陸中国)が長年監督を指揮していたことやダイエー時代の2002年には台湾で1軍公式戦が行われていることもあり、同球団の知名度は高い。
*3 リンク先中国語。
*4 本来は漢文を訓読したものだが、現代中国語でもできる。
*5 ソフトバンクの中国語名は企業は「軟銀」、球団(ホークス)は「福岡軟銀鷹」。
*6 外国人選手の意。ここではブライアン・ウルフ、バーバロ・カニザレス、デニス・サファテ、ジェイソン・スタンリッジを指す。
*7 日本職業棒球(日本職棒)の略で、職業棒球の部分がプロ野球の意。ちなみに日職は日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)を指す日本職業足球聯賽(日職聯)の略でもあるので、文脈から見分ける必要がある。
*8 中文版Wikipediaによると、MLBでレッドソックスのローレンス(ラリー)・ルキーノCEOが、ヤンキースを“Evil Empire”(悪の帝国、中文では邪惡帝國)と非難したことによる。両球団は、2002年10月にキューバから亡命したホセ・コントレラス選手の争奪戦を繰り広げていたが、2003年2月に最終的にヤンキースが総額3200万ドルの4年契約で勝利した。なお、こう言われたヤンキースは開き直って球場で『スター・ウォーズ』の悪の帝国こと銀河帝国のテーマ「インペリアル・マーチ」を流すようになった模様。一方のレッドソックスもネタ半分だがこれ由来のキャンペーンを行うことがあり、一例として2018年は3A戦で主力選手と同姓の選手は入場料2倍といったキャンペーンを行っている。
*9 「邪惡帝國 棒球」をGoogle検索すると、巨人を指して「邪惡帝國東洋版日職/邪惡帝國東洋版 巨人想網羅洋基隊McGehee)」などと呼ばれていた。この見出しの意訳は「東洋の邪悪帝国 巨人、ヤンキースの(ケーシー・)マギー獲得に意欲」と、地味に本家と東洋版が共演するものともなっている。なおマギーはこの時点では楽天獲得。その後ジャイアンツじゃない方のジャイアンツの一つであるSF(ちなみにNPBの読売に限らずジャイアンツとつくMLBのSFもKBOのロッテも中国語名では巨人だったりする)を含むMLB4球団を経てようやく巨人入り。そのまま巨人で引退してその後巨人の駐米スカウトとなった。
*10 なお2021年オフの又吉克樹獲得までは自前の生え抜き育成選手で通用していた事と、FA競争に敗北を重ねていた事もあり、8年間FA獲得が成立していなかった。そして今回の大規模FA補強は9年ぶりの珍事とも言える。
*11 ちなみにただでさえこの補強は大規模なものであるが、更に、WBCの関係で実現しなかったものの、かの大打者ネルソン・クルーズの獲得を画策していたと報じられている。
*12 訳は「『邪悪帝国』として知られるソフトバンク」。
*13 訳は「山川穗高、『邪悪帝国』ことソフトバンクホークスに加入!」。
*14 騒動の原因になった不祥事についても記事内で軽く触れている。
*15 「自由時報」「蘋果日報」「中国時報」と並ぶ台湾4大新聞の1紙であり、中国時報に次ぐ歴史のある日刊紙である。
*16 訳:「『チームの魂』和田毅を守れなかったとしてソフトバンクファンの怒りを買う:無能なフロント」。球迷=(球団の)ファン、制服組=フロントの意味。