33-14

Last-modified: 2025-11-30 (日) 19:02:18

2024年日本シリーズの横浜DeNAベイスターズ福岡ソフトバンクホークスの合計スコアのこと。


概要

2017年以来7年振りに「ソフトバンク 対 DeNA」の対戦カードとなったこの年の日本シリーズ。
前評判では後述の通りソフトバンクへの親会社移行後日本シリーズ無敗、短期決戦の鬼と呼ばれていたソフトバンクが圧倒的に有利とされていたものの、数々の失態を犯した末に貯金差が40あったDeNAに大逆転劇を決められてしまったことでソフトバンクに対する煽りとしてこのスコアが言及されるようになった。


ペナントとCSの経過

パ・リーグの経過

2024年のソフトバンクは新監督・小久保裕紀率いる圧倒的な戦力の下、91勝*149敗3分(貯金42)、2位の日本ハムにも13.5G差をつける歴史的独走でパ・リーグ優勝を決めた。
CSファイナルでも日本ハムに対してあっさり3タテして余裕の日本シリーズ行きを決めていた。

パ・リーグCSファイナル結果

日付球場後攻スコア先攻
アドバンテージソフトバンク-日本ハム
10月16日みずほPayPay
ドーム福岡
ソフトバンク5-2日本ハム
10月17日ソフトバンク7-2日本ハム
10月18日ソフトバンク3-2日本ハム
合計ソフトバンク15-6日本ハム

セ・リーグの経過

セ・リーグでは9月開始時点で首位だった広島が終盤に歴史的大失速をやらかし4位に転落、3位に滑り込んだDeNA(貯金2でフィニッシュ)がCSで快進撃を見せ、阪神と巨人を破竹の勢いで破って7年前と同じセ・リーグ3位から下剋上勝ちで日本シリーズ出場を決めた。

セ・リーグCSファースト結果

日付球場後攻スコア先攻
10月12日阪神甲子園球場阪神1-3DeNA
10月13日阪神3-10DeNA
合計阪神4-13DeNA

セ・リーグCSファイナル結果

日付球場後攻スコア先攻
アドバンテージ巨人-DeNA
10月16日東京ドーム巨人0-2DeNA
10月17日巨人1-2DeNA
10月18日巨人1-2DeNA
10月19日巨人4-1DeNA
10月20日巨人1-0DeNA
10月21日巨人2-3DeNA
合計巨人9-10DeNA


前評判

本シリーズの前評判としては、

  • ソフトバンクは、攻守のほとんどの成績・指標において12球団トップの圧倒的な戦力*2を持っていた。
    • パ・リーグ本塁打王・打点王の山川穂高、首位打者・最高出塁率の近藤健介、最多勝タイ*3有原航平、最優秀防御率のリバン・モイネロ、盗塁王の周東佑京らを始めとした選手層の厚さが際立っていた。他にも、この年20本を記録した栗原陵矢やこの年はケガ離脱したがシーズン終盤から復帰した長年主軸の柳田悠岐、打撃職人の中村晃、守備の名手今宮健太、日本代表経験もあるユーティリティー牧原大成、センス抜群の柳町達らと、役者揃い。
  • DeNAは打撃指標こそセ・リーグトップクラスだが、リーグワースト2位の防御率と12球団トップの失策数。対して、ソフトバンクは12球団最少の失策数*4と、守備力でもソフトバンクが圧倒していた。
    • 打線に関しては、昨季最多安打タイ・打点王の牧秀悟佐野恵太宮崎敏郎タイラー・オースティンの首位打者経験者3名、この年メジャーから5年ぶりに復帰したかつての二冠王筒香嘉智、リードオフマンの桑原将志ら、タイトルホルダー・実力者が揃っていた。加えて、この年シーズン中盤からスタメン起用が多くなった梶原昂希や森敬人、かつて中日で遊撃のレギュラーとして一定の成績を残した京田陽太ら、若手有望・足の速い選手も複数いたことから、ある程度打線・攻撃スタイルは計算できる状態ではあった。しかしながら、その打線は好不調の波が激しい傾向にあり、実際にファーストステージでは阪神を圧倒していたものの、巨人とのCSファイナルでは6試合で計10得点と湿り気味だった。
  • DeNAのシーズン勝率は、7年前よりも悪く、貯金2*5でシーズンフィニッシュしていた。しかも、この年の交流戦のDeNAは11勝7敗であり、リーグ内では60勝62敗3分と借金2だった。さらに、ソフトバンクはこの年シーズンで最大4連敗なのに対し、DeNAは最大9連敗を喫しており、前述の打線と同じく、チーム全体でも好不調の波が激しい傾向にあった。
  • CSファイナルをストレートで3勝したソフトバンクに対して、DeNAはCS1st・ファイナル合わせて計8試合を戦っており、選手の疲労蓄積の懸念があった。
  • DeNAは日本シリーズ開幕時点で、エースの東克樹、主力リリーフのローワン・ウィック、正捕手の山本祐大、三番手捕手の伊藤光がそれぞれ負傷離脱中だった。
  • 対戦する両チームの貯金差(40)・勝率差(.143)ともに日本シリーズ史上最大。なお、それまでの最大貯金差も同カードだった2017年の日本シリーズ(貯金差37)であったが、あっさりと更新していた。
  • ソフトバンクが交流戦以上に日本シリーズでセ・リーグをカモにしていたこと*6かつての壮絶な暗黒期も踏まえた「横浜(DeNA)は弱い」という認識がなんG等で強かった。
  • 三浦監督のこれまでの采配・選手起用の批判(特に野手)も多かった。一方で、小久保監督も、就任1年目とはいえ、これまで侍JAPAN監督時やこの年に何度か采配を指摘されている。
  • 同年の交流戦でもソフトバンクが2勝1敗で勝ち越していた*7
  • 唯一のDeNAの強みとしては、この年交流戦でパリーグ主催試合DHあり時の9試合での勝敗が8勝1敗であり、計44得点・1試合平均ほぼ5得点と、驚異の勝率・得点力になる打線。

と、DeNAがソフトバンクに勝てそうな要素がまるでほとんど見当たらず''、評論家やなんG民含め下馬評ではソフトバンクが圧倒的優勢とされていた。

各解説者の予想

各解説者の予想

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『プロ野球ニュース』における解説者予想。この中で日本一チームを当てたのは4人だけ、全員ソフトバンクが最低3勝はすると予想しており勝敗数まで的中させた人物は1人もいなかった*8

また海外ブックメーカーにおいてもソフトバンク優勝のオッズが1.4倍前後、DeNA優勝のオッズが2.7倍前後とソフトバンクが圧倒的に優勢であった。
 
このため、当事者であるDeNAファンですら本気でソフトバンクに勝てると思っていた人は極々少数であり、「なんとか1勝できれば、大健闘」、「7年前と同じ2勝も難しいのでは」、「もはや記念受験ならぬ、記念出場シリーズ」などと、諦めムードが漂う始末であった。野球ファンの間でも、「ソフトバンクが勝つのはもはや決定事項。過去に日本シリーズで惨敗した他球団にどこまで迫るのか」といった論調が主流となっていたのだが………


試合結果

各試合の詳細についてはNPB公式サイトも参照。

日付球場後攻スコア先攻
10月26日横浜
スタジアム
DeNA3-5ソフトバンク
10月27日DeNA3-6ソフトバンク
10月29日みずほ
PayPay
ドーム福岡
ソフトバンク1-4DeNA
10月30日ソフトバンク0-5DeNA
10月31日ソフトバンク0-7DeNA
11月2日横浜
スタジアム
DeNA中止ソフトバンク
11月3日DeNA11-2ソフトバンク
合計DeNA33-14ソフトバンク


第1戦

 
123456789RHE
ソフトバンク020000003591
DeNA000000003391
 
バッテリー有原(1勝0敗)、ヘルナンデス、オスナ甲斐
De●ジャクソン(0勝1敗)、中川颯、坂本、佐々木山﨑堀岡戸柱

ソフトバンク先発・有原航平は危なげない投球で7回無失点、打撃でも2回表のチャンスで2点タイムリーを放つジエンゴで躍動。
DeNA先発のアンドレ・ジャクソンは2回に2失点こそするものの、その後は5者連続三振を奪い、また捕手の戸柱も柳田や周東の二盗を阻止するなどで躍動していた。
中盤以降は継投で凌いでランナーを出しながらも無失点に抑えていたDeNAだが、9回表に6番手・堀岡隼人が捕まり痛恨の3失点。
前評判通りの惨敗ムードで早くも「33-4の再来か」という声も出始めたが、9回裏に守護神のロベルト・オスナがまさかの乱調。
無死からタイラー・オースティンにフェンス直撃の二塁打が出てチャンスを作るも、そこから二死まで追い込まれる。しかし、二死から梶原・森のタイムリーで2点を取り、筒香が森を三塁まで進める。
その次の打者である桑原は投ゴロになる当たりの球を打ったが、捕球したオスナは一塁への悪送球によりアウトを取れず、森のホームインを許し3点目を与えることになってしまった。
なおも二死一・三塁のチャンスで牧まで打席が回るが、捉えた球は周東に好捕され、ソフトバンクが先勝した。


第2戦

 
123456789RHE
ソフトバンク203100000690
DeNA000020100391
 
バッテリーモイネロ(1勝0敗)、尾形、ヘルナンデス、Sオスナ(1S)-甲斐
De大貫(0勝1敗)、佐々木、濵口、中川颯、坂本、伊勢-戸柱、松尾
本塁打山川1号(2)

ソフトバンク打線が序盤からDeNA先発・大貫晋一を攻略し、このシリーズ初のホームランとなる山川の2ランなどで3回途中で大貫をノックアウト。試合の主導権を握ったソフトバンクは4回までに6点を奪った。
中盤以降は先発のリバン・モイネロがDeNA打線の追撃を受けることになる。DeNAは5回ウラに桑原の2点タイムリーが生まれ、7回ウラに牧のタイムリーが加えられ3点を返すなど、6点差からの反撃は見せたが、第1戦での自打球を受けたオースティンが欠場しており、中軸が打てなかったことが大きく響く形となった。
5回以降のDeNAは序盤から猛攻を立てていたソフトバンク打線を毎イニングで三者凡退に抑えていたが、一方のソフトバンクも鉄壁の勝ちパターンが反撃の目を封じ、最後は前日乱調だったオスナが完璧に抑えゲームセット。ソフトバンクが敵地・横浜での連勝を決めた。

既に大勢が決したかのようなムードが漂う中、第3戦からの会場・福岡へ向かうことになるのだが…


第3戦

 
123456789RHE
DeNA100020010460
ソフトバンク1000000001100
 
バッテリーDe(1勝0敗)、伊勢、S森原(1S)-戸柱
スチュワート・ジュニア、●大津(0勝1敗)、岩井、前田純、杉山、長谷川-甲斐
本塁打De桑原1号(1)

CSファーストでの負傷*9から復帰したDeNAのエース・東が事前の相手予想を上回り、10安打を浴びながらも7回1失点の粘投。
DeNAは1回表、桑原の二塁打から梶原のバントで一死・三塁のチャンス。牧のショートゴロの間に桑原がホームインし、このシリーズで初の先制点をあげた。1回ウラにはソフトバンクも近藤のタイムリーで1点を取り同点とするが、5回表には桑原のソロホームランと筒香のフェンス上部ギリギリの犠飛で勝ち越す。終盤には戸柱がダメ押しのタイムリーを放った。
9回ウラにはDeNAの守護神・森原が登板し、無失点で抑えてDeNAが4-1で本シリーズ初勝利。
DeNAの勝利により、ソフトバンクの日本シリーズ連勝記録がストップした*10

また、この試合の6回裏に指笛事件が発生し、それまでソフトバンク圧勝と思われていた流れに陰りが見え始めた。


第4戦

 
123456789RHE
DeNA0001004005110
ソフトバンク000000000050
 
バッテリーDe○ケイ(1勝0敗)、坂本、ウェンデルケン-戸柱
●石川(0勝1敗)、尾形、岩井、松本晴、木村光-甲斐、海野
本塁打Deオースティン1号(1)、宮﨑1号(1)

DeNA先発はCSファイナルステージの第1戦を6回無失点で抑えたアンソニー・ケイ。初回から4者連続三振と完璧に抑え、3回6奪三振とパーフェクトで圧巻の立ち上がりで7回無失点の快投。
打線もここまでポストシーズンで不調気味だったオースティンと宮﨑にソロホームランが飛び出し、その後も桑原とオースティンのタイムリーで5点差とリードを広げた。
9回ウラのマウンドではJ.B.ウェンデルケンが無失点でつないで、DeNAが勝利。DeNAは攻守ともに外国人助っ人が奮起し、対戦成績を2勝2敗のタイに戻した。

ソフトバンク打線は柳田がマルチ安打で気を吐くも散発5安打に抑え込まれ、日本シリーズでは2017年第4戦以来となる完封負けを喫した。


第5戦

 
123456789RHE
DeNA0013000037130
ソフトバンク000000000040
 
バッテリーDe○ジャクソン(1勝1敗)、伊勢、中川颯-戸柱
●大関(0勝1敗)、松本晴、前田純、杉山、尾形、津森、木村光-海野、嶺井
本塁打De1号(3)

DeNAは第1戦で敗戦を喫したアンドレ・ジャクソンが先発。前回97球を投げた後の中4日の登板にも関わらず、7回3安打無失点・108球の熱投でリベンジに成功。
3回裏の3番・栗原との対戦では、一打同点の場面で6球全てチェンジアップ勝負で空振り三振に仕留めるなど、捕手・戸柱の攻めのリードも光った。
打線も3回表に筒香のタイムリーで先制点をあげると、4回表に牧の3ランホームランが生まれて4点差で9回まで繋いでいった。
9回表には桑原の押し出し死球と梶原の2点タイムリーでさらに3点の追加点を奪い、7点差と第4戦以上の点差をソフトバンクに突き付けた。
9回ウラでは中川颯が三者凡退に抑えて、DeNAは3連勝で日本一に王手をかけた。
DeNAは敵地・福岡で3連勝。続く第6戦を本拠地の横浜スタジアムで迎えることとなった。

一方のソフトバンク打線はジャクソンの前に8三振を喫し沈黙、2試合連続の完封負けで崖っぷちに追い込まれた。

なお、ソフトバンクが福岡での同一カード3連戦で3タテを食らったのはレギュラーシーズン含め今季初、日本シリーズで2試合連続で完封負けを喫するのは71年振りであった。*11

DeNAは、この3連勝で日本一王手にかけたほか、この年のDHありの試合の勝敗が12試合で11勝1敗と驚異の勝率.917で、かつ計60得点・1試合平均がちょうど5得点で終えることが決まると、「早くセリーグにもDH導入するべき」や「もはやパリーグ行くべき」といった声が上がった。結果的に、前述の前評判の強みを最大に発揮したかたちとなった。


第6戦

 
123456789RHE
ソフトバンク000200000261
DeNA03107000X11130
 
バッテリー●有原(1勝1敗)、尾形、スチュワート・ジュニア、岩井、杉山、ヘルナンデス、津森-甲斐
De大貫、濵口、○坂本(1勝0敗)、伊勢、森原-戸柱
本塁打柳田1号(2)
De筒香1号(1)

移動日と雨天順延*12を挟み横浜スタジアムに戻った第6戦でもDeNA打線の勢いは止まらなかった。
2回裏、筒香嘉智に先制ソロホームランが飛び出し、桑原も2点タイムリーで早い段階で3点差に広げる。3回裏にも三者連続四死球で1点を追加、初戦で抑え込まれた有原を3回4失点で引きずり下ろした。
一方のDeNA先発は第2戦で敗戦した大貫。今回は3回まで無失点で抑えて、4回に柳田の2ランホームランを浴びるがリードを守り切った。
さらに、5回裏には四死球と筒香の走者一掃タイムリーや梶原と宮崎のタイムリーなど、1998年第5戦を彷彿とさせる打者11人の猛攻で一挙7点を奪い、勝負ありとなるビッグイニングを作った。
守備においては、リリーフ陣が無失点リレーで繋ぎ、最後は守護神・森原がラストバッターの柳田を空振り三振に打ち取り、DeNA26年ぶり3回目の日本一が決定した。

一方、ソフトバンクは21世紀以降に出場した日本シリーズで初の二桁失点を喫するなど投手陣が完全に崩壊*13
先発の有原のみならず、中4日でリリーフ登板したカーター・スチュワート・ジュニア、その火消しで登板したドラ2ルーキーの岩井も軒並み炎上するなど継投がことごとく失敗。
第3戦以降冷温停止した打線も最後まで復活せず、4回に孤軍奮闘の有様だった柳田のHRで2点を返すものの、それ以上点を返すことはできなかった。
この試合に始球式・解説を務めた中畑清の声が涙声になっていたことも話題となった。


総スコア・総評

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2戦目までの楽勝ムードから一転、圧倒的な戦力を誇っていたはずのソフトバンクはシーズンを含めて初となる福岡での同一カード3連敗・2試合連続完封負け&二桁三振、そして日本シリーズワーストとなる29イニング連続無得点を喫し、4連敗であっけなく終戦してしまった。

元々なりふり構わない補強でヘイトを集めていたソフトバンクが、明らかに格下と目されていたDeNAに完敗する予想外の展開、総スコアがどことなく例のあのシリーズを彷彿とさせたこと*14、さらにはソフトバンクは本拠地のPayPayドームでわずか1点*15、そしてシリーズ中にソフトバンク側が犯した観客の暴挙コーチの失言など、数々の失態が合わさってなんGでは盛大に煽られることとなってしまった。
点差は19であり、33-4などには及ばなかったものの、やはり下馬評から考えれば想定外ともいえるものだった。

また、DeNAは2017年にソフトバンクに2勝4敗で敗れていたため、今回はそのリベンジも達成することができた。


主な記録

横浜DeNAベイスターズ
記録名記録数備考
レギュラーシーズン
3位からの日本一
セ・リーグ史上初。パを含めると2010年のロッテ以来史上2回目。
日本一球団のシーズン最低勝率.5071975年阪急(.520)*16の記録を大幅に更新。
日本一球団のシーズン最低貯金2同じく1975年阪急(5)から更新。
ソフトバンク(42)との貯金差40をひっくり返しての日本一はNPB史上最大記録。なお1975年阪急対広島の貯金差は20だった。
日本シリーズ最高勝率.6364回出場、22試合(14勝8敗)での記録。シリーズ優勝率も.750で複数回出場している球団では1位*17
シリーズ連続2桁安打3第4~6戦で達成した。
シリーズ最多二塁打(6試合)161998年横浜とのタイ記録。
個人のシリーズ連続打点5桑原将志が第2~6戦で打点を挙げ達成、史上初。*18
個人のシリーズ総打点(6試合)9同じく桑原が達成。
6試合で終了した日本シリーズとしては1966年巨人・長嶋茂雄や1985年阪神・ランディ・バースらに並ぶタイ記録。
個人のシリーズ
連続奪三振
5アンドレ・ジャクソンが第1戦で達成。球団史上初、歴代3人目のタイ記録。
個人のシリーズ初回先頭からの
連続奪三振
4アンソニー・ケイが第4戦で達成。史上初。すべて空振り三振。
1イニングの得点数7第6戦5回。2017年第1戦のソフトバンク以来7年ぶり10度目。
 
福岡ソフトバンクホークス
記録名記録数備考
シリーズ連続イニング
無得点
29第3戦2回~第6戦3回。1958年巨人(26イニング)の記録を66年ぶりに更新。
シリーズ最少得点(6試合)142012年の日本ハム以来3度目。
シリーズ最少本塁打(6試合)21952年南海とのタイ記録。


余談

  • 敗れたソフトバンクは2003年から日本シリーズ8連勝中*19短期決戦では手が付けられないほど強かったものの、この敗戦でソフトバンクへの親会社移行後では初めて日本一を逃した*20
  • DeNAはセ・リーグ6球団で初めてソフトバンク時代のホークスに土をつけた球団となった。
  • ホークスは過去の南海→ダイエー時代を含めて日本シリーズに21回出場しており、今回は10敗目となったが過去の9回の敗退は全て読売ジャイアンツが相手のものであり、ベイスターズは巨人以外のセ・リーグ球団として初めてホークスに勝利した。
  • この敗戦でホークス自身の日本シリーズ4連覇等70年ぶりに勝ち越したパ・リーグの日本シリーズ対戦成績が6年ぶりに再び負け越しへと転じた*21
  • リーグ優勝対リーグ3位の組み合わせの日本シリーズはここまで2010年・2017年・2024年の3回となったが、2024年にDeNAが日本一になったことでリーグ優勝が日本一となった例が2017年のみとなり、2勝1敗で3位のチームが勝ち越している。
  • ベイスターズは過去2回のリーグ優勝*22でどちらも日本一になっているため、日本一の回数がリーグ優勝回数を上回るというNPB初の珍記録を作った。
  • DeNAは二軍でもソフトバンクを破ってファーム日本一になっており、一軍と二軍が同じ対戦カードかつダブル日本一となるのは2005年のロッテ(対阪神)以来19年ぶりとなった。
  • DeNA監督の三浦大輔は、選手・監督の両方で前身を含めベイスターズの日本一を経験した初めての人物となった。
  • 2024年シーズン途中にアメリカから古巣のDeNAに復帰した筒香嘉智だが、同年のシーズン中に筒香がホームランを打った試合では必ずDeNAが勝利しており、第6戦でも先制ホームランを打ってそのままDeNAが勝利したため尊称としてホームランマシーンと呼ばれた。
  • 2021年にヤクルト(20年ぶり)、2022年にオリックス(26年ぶり)、2023年に阪神(38年ぶり)、そして2024年のDeNA(26年ぶり)と、前回の日本一から20年以上のブランクがある球団が4年連続で日本一になった。また今回のDeNAの日本一によって、現存する12球団では広島東洋カープのみが唯一21世紀に入ってからの日本一経験がないチームとなった*23
  • 貯金40以上のチームが日本シリーズで敗れたのは2002年の西武(対巨人)以来22年ぶり*24


関連項目


Tag: 横浜 ソフトバンク ポストシーズン 馬鹿試合


*1 新任監督の勝利数としては歴代1位。
*2 投手野手共にWARは12球団1位。チーム打率、本塁打数、出塁率、OPS、被打率、奪三振数、QS数、失策数、守備率などでも12球団1位。
*3 日本ハムの伊藤大海と並ぶ勝利数。
*4 このシーズンの失策数はDeNAが96、ソフトバンクは53。
*5 2017年は73勝65敗5分の勝率.529、今回は71勝69敗3分の勝率.507。過去には2010年にロッテがシーズン3位から日本一を果たした例があるが、この年の2位西武は優勝したソフトバンクに対しゲーム差なし。3位ロッテもソフトバンクに対して2.5G差しか離れておらず、戦力的には非常に僅差であった。なお、2024年のDeNAは首位の巨人から8G差である。
*6 2011年以降の13年間で4連覇含む日本シリーズ優勝7回(日本シリーズに出場した年は全て優勝)、セ・リーグ全チームを撃破、さらに2018年の第3戦から日本シリーズ12連勝していた。
*7 うち1敗も同年限りで引退した先発の和田毅が初回に打ち込まれた事が大きい上、同日にプロ初先発初勝利を収めた石田裕太郎は後半戦の不調から出場選手登録されていなかった。
*8 また本シリーズMVPとなったのは桑原将志だったため(辛うじて館山だけが史実敢闘賞の今宮健太をキーマンにしており、岩本もキーマンは1・2番の存在と予想していたが)明確にキーマンを桑原と的中させた人もいなかった。
*9 CS1stの第1戦で先発として登板した東は3回無失点の立ち上がりだった。4回表に打席に立ちヒットで出塁すると左太もも裏に違和感を覚える。4回ウラでも登板して無失点で降板したが、左太もも裏の肉離れと診断されることになった。
*10 日本シリーズ14連勝中、ホームの福岡では2011年第7戦から16連勝中だった。
*11 1953年、巨人と南海のカードの日本シリーズ。第4戦で3–0、第5戦で5-0の完封負けとなった。なお、4勝2敗1分で巨人がこの日本シリーズを制した。
*12 本来の開催予定日であった11月2日(土)の横浜は大雨だった。なお、日本シリーズの試合が順延となったのは2004年・第4戦以来20年ぶりの出来事。
*13 21世紀になってからの最多失点は2018年第3戦の8失点。ただし試合は9-8でソフトバンクの勝利。
*14 3戦目以降に限って言えば総スコアはDe27-3ソであり、26-4をも超える凄惨なワンサイドゲームだった。
*15 33-4のときの阪神でも甲子園では2試合で3点を取っていた。また26-4の巨人でも臨時のホームでありながら京セラドーム大阪の2試合で3点を取っていた。前述の二例の場合、完封負けの試合はそれぞれ1試合のみであったが、このシリーズではソフトバンクは二つの完封負けを喫している。
*16 年間勝率リーグ2位。1973~82年シーズンのパ・リーグは130戦を2分割する前後期制を取り、前期と後期の優勝チームが異なる場合3勝先取制のプレーオフを開催し年間優勝を決定していた。この年の阪急は前期を勝率.600で優勝したが、その後失速し勝率.433で後期最下位。しかし前期は.5085で2位に甘んじるも後期で.667と圧倒的な勝率を記録し後期優勝(かつ阪急に8ゲーム差で年間最高勝率.587を記録)を果たした近鉄をプレーオフで撃破しリーグ優勝を決めた。直後の日本シリーズで阪急は広島と対戦し、4勝2分で日本一となった。
*17 2013年に初出場し日本一になった楽天は勝率1.000だが、出場自体が2024年時点でその1回のみ。シリーズ前はヤクルト(9戦6勝)、ロッテ(前身含めて6戦4勝)の.667と並んで最高タイだった。
*18 第1戦の9回ウラに3点目が入った時の打者は桑原だが、これはロベルト・オスナの失策によるものなので打点にはならなかった。また、翌年には阪神の佐藤輝明も同じ記録を樹立している。
*19 2003年(ダイエー時代、対阪神)、2011年(対中日)、2014年(対阪神)、2015年(対ヤクルト)、2017年(対DeNA)、2018年(対広島)、2019年(対巨人)、2020年(対巨人)。
*20 最後の敗戦はダイエー時代のON対決で知られた2000年日本シリーズ(対巨人)であり、21世紀では初となる日本シリーズ敗退でもある。ちなみに日本シリーズの出場機会連勝記録は1961年~1973年の巨人の11連勝(1976年に記録断絶)である。
*21 パ37勝、セ38勝。ただし同じく小久保監督が率いた翌シーズンで日本Sに再び出場、この際に阪神に勝利して日本一となったため、借金も帳消しとなった。
*22 大洋ホエールズ時代の1960年と横浜ベイスターズ時代の1998年。
*23 最後の日本一は1984年、昭和59年である。ちなみに広島は平成以降日本一の経験がない唯一のチームでもある(「平成のみ」に絞れば阪神も含まれる)。
*24 ただしこのときの西武の貯金は41あったのに対し、巨人も貯金34であり、貯金差はわずか7だった。