セルリアン/オオフウリァン

Last-modified: 2018-06-24 (日) 15:39:25
名前
オオフウリァン
分類
フレンズ型セルリアン

概要

オオフウチョウを模倣したセルリアン。『オオフウチョウ?のイメージソング作りました~太陽~』に登場する。
作者は図書記架氏。
 
一人称は「僕」。
オオフウチョウの姿をしていると思われるが、詳細な記録は残っていない(彼女を指して「太陽を見た」という証言が残っているが、真偽の程は不明)。
ジャパリパークではない、ある保護区で確認される。どんな極限環境でも生存可能だったという。
またヒトの存在を軽蔑していたのと同時に、自身の存在も軽蔑していたという。

真相

その正体は……(以降、歌詞のネタバレになります)

これは人類が絶滅したif世界の物語。

 
 

ジャパリパークから撤退した人類に待っていたのは、太陽の消滅だった。
正確には太陽が光を発しなくなった(なので太陽の重力場は維持している)。
原因は不明。ただ一つ確かなことは太陽を失った地球は環境を維持出来ず、人類を含めた全生物が絶滅すること。

 

地球の七割を占める海のお陰で、すぐに熱を失うことはないが、やがて地球は-200度を下回り、空気すら凍結する。
人類が生存する希望はないと思われた。

 

太陽を失うのと同時に、ジャパリパークに入れなく成ったことに人類は気付いた。
外から観測した結果、ジャパリパーク内に失った筈の太陽が存在することが確認された。
それによって今まで地球の環境を変化させて、ジャパリパークに様々な環境を作っていると思われていたサンドスターは、本物の環境を再現していることが判明した。
それは地球上の自然に限らず、太陽を始めとする天体も含めて。
(ジャパリパークが閉じたのは、太陽を失った地球の極限環境からの影響を受けない為と思われる)

 

これは即ち、『太陽』の元となる物さえあれば、サンドスターを用いて太陽を再現可能だということ。

 
 

太陽を失う前、まだジャパリパークと行き来が出来ていた頃、ジャパリパークからはぐれた、オオフウチョウのフレンズがいた。
残された人類のシェルターとしての役割も持っていた、地下の保護区でオオフウチョウは丁重に扱われていた。
フレンズとしてのオオフウチョウが持っていた輝きは『太陽』、人類の希望と成り得る太陽その物だった。

 

けれどオオフウチョウは治療不可能な病気に掛かり、死は避けようがなかった。
折角見付けた太陽を再現する手段を失わない為、そしてより再現性の高い素体に移す為、人類は非情な決断をした。
人工的に作り上げたセルリアンに、オオフウチョウを食べさせた。

 

こうして誕生したフレンズ型セルリアンこそ、オオフウリァンである。
(動物に戻ったオオフウチョウはその後、死亡が確認された)

 
 

ここまでは人類の思惑通りだった。
けれど『太陽』の輝きを引き継いだオオフウリァンは自我を持ち、人類の制御を受け付けなかった。
オオフウリァンは保護区を抜け出した、自我を持った存在として自由になる為。

 

けれどオオフウリァンが目にしたのは、取り返しが付かないまでに崩壊した地球だった。
光と空気を失った黒い空、凍り付いた地表。
『太陽』の輝きを持ったセルリアンのオオフウリァンでなければ、生存不可能な極限環境。
そしてそれはオオフウリァンが自由を求めて、太陽に成らなかったことが原因と言われても仕方なかった。

 

こんな状況になっても人類はオオフウリァンを希望として求めた。
この期に及んでなんとかなると現実逃避しているのか、あるいは人類が地球を救ったという功績を残す為か。
そんな人類をオオフウリァンは軽蔑した。
けれどオオフウチョウを、地球を犠牲にしてまで自我を持っても何もすることがなく自分に比べれば、ずっとマシなのではないか。
そもそも自分なんて生まれない方がよかったのではないか、そうオオフウリァンは思うようになった。

 
 

そんな葛藤を続けたオオフウリァンは、ある決意をして保護区に戻る。
生存している人類が減り、空き部屋ばかりに成った保護区で、オオフウリァンは残された人類の最期を看取り始めた。

 

そんなオオフウリァンを見て人類は謝る、オオフウチョウに重ねて。
悪いと思うのなら死ねばいいのにと、オオフウリァンはそう思いながらもその行為を続けた。
人類を殺す訳でもなくただ看取り、人類も自殺する訳でも寿命を迎えた。

 

そして最期の一人を看取った時、オオフウリァンの目的は達成された。
それは自身の生存権の証明。
自分と同じく悪い人類が最期まで生きた、なら自分も生きたっていい筈だと。

 

それでもオオフウリァンは『太陽』に成ることを決めていた。
ジャパリパークのフレンズが、ジャパリパークから出られるように、地球をフレンズが生存可能な環境に戻す為に。
何も達成しなかった人類に対する反抗心か、あるいは自分が原因で絶滅した全生物に対する罪悪感か。
その心境は誰にも分からない。

 
 

ただ一つ確かなことは、『太陽』が再現されて暖められた地球に、ヒトを探しにジャパりパークから旅立った、ヒトのフレンズの一歩が刻まれたこと。

リンク

「オオフウチョウ?のイメージソング作りました~太陽~」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm33323729
「オオフウリァンのイメージソング~太陽~リメイクしました」
http://www.nicovideo.jp/watch/sm33415003