ドイツ帝国攻略記(ショートレンジ・商船改造空母活用)

Last-modified: 2021-11-13 (土) 15:26:29

 本記事は、Rule the Waves Ⅱ Ver1.25における、1900年スタートのドイツ帝国において、艦艇の航続距離・ショートの設定、および商船改造空母を活用した攻略プレイとなります。
 ゲームモードは、予算が潤沢なゲームモード(ヒストリカルリソースにチェックをつけない状態)での攻略となります。
 ドイツはゲーム中の主要なプレイ国家の1つであり、すでにプレイヤー様ごとに攻略法というものが存在しているかと思いますが、ドイツ海軍にとっての最大の敵である「イギリスをぶちころがす」ことを目標に、作者なりに攻略法を考えてみましたので、なにかのお役に立てていただければ幸いです。
 プレイ内容は1930年前後までとなりますが、プレイ目標であるイギリスの打倒に成功しています。
※2021.11.13 久しぶりに確認したら誤字を発見したので修正しました

:目次

〇ドイツの特徴

 以下に、選択画面におけるドイツ(1900年時点ではドイツ帝国)の特徴、支配領域を示します。
ドイツ(主砲は11インチまで).png
ドイツ帝国初期領土.png
 ゲームモードにおける1900年スタートのドイツは、列強諸国の1つであり、海軍予算において、頭一つ抜き出たイギリスに続き、2位争いをしているような状態です(史実モードだと、英、米に続く3位争いの状態にあります)。
 英、仏に比べるとドイツは植民地の獲得競争で出遅れていたこともあり、若干の(それもその多くは生産力が少なく価値の小さい)海外植民地を持っているにすぎませんが、その本国の経済力はなかなか強力であり、堅調に経済成長を遂げていく国であります。

 ドイツの国家的な特徴としては、テクノロジーリーダーがあり、英、米と並んで技術開発がしやすい国家となっています。
 このため、技術投資を重視してさえいれば、他国に先んじて様々な技術を早期に獲得することができます。
 また、技術研究の分野でも、装甲やダメージコントロール、徹甲弾など、いくつもの分野が強化されており、技術という点ではかなり強いです。
 ドイツの科学技術は世界イチィィィィィィッ!!

 ただ、初期から使える主砲は11インチ砲まで、加えて10インチ砲が歯抜けになって使用できないなど、大砲分野では英米仏などの列強に見劣りするところもあります。
 加えて、ドイツプレイで注意するべきなのは、海戦に敗北することで皇帝(あるいは総統)から不評を買い、威信が低下するイベントが発生しやすいという国家特性を持っており、艦艇の損失が重なるとプレイヤーが更迭されるという事態になる可能性もあります。

 ゲームモードにおけるドイツは2位争いをしている、という風に最初に書きましたが、実を言いますと、比較的艦隊戦力は充実させやすい国家であります。
 というのも、ドイツは最初から持っている植民地が少なく、英、仏のように、広大な海外植民地を維持するために艦艇を割く割合を、ずっと小さくできるからです。

 また、ドイツは、その本国である北ヨーロッパの海域を、主戦場として限定しやすい国家でもあります。
 英、仏、露という列強諸国の本国海域は北ヨーロッパにあり、その他の米、伊、墺とは支配領域での接触がなく、戦争になっても正面決戦となることは少ないです(ただ、伊、墺に関しては、仏から地中海の領土を奪いやすいというのもあり、支配領域が重なって正面から決戦しなければならなくなるという事態も起こり得ます。というか、本プレイではスエズ運河などをイギリスから奪い取ることを目的の1つとしていたため、イタリアとは何度か激しく戦争をしています)。

 このことから、ドイツは比較的[艦隊決戦を楽しみやすい]国家といえるのでは、と思っています。
 歯ごたえのある強敵がひしめく北ヨーロッパ海域を中心に、先進的な技術で作った主力艦で華々しい艦隊決戦をする。
 史実のドイツ帝国がユトランド沖海戦などでイギリスとしのぎを削ったように、大規模な艦隊決戦を楽しめるのではないかと思います。

〇攻略方針

 本プレイでの攻略目標に、ドイツにとって最大のライバルであり強敵、大英帝国を打倒することがあります。
 史実のWW1においてドイツ帝国は艦隊決戦に戦術的な勝利を得つつも制海権の奪取には失敗し、敗戦という苦杯をなめる結果となったので、その仇討ちができればいいな、という感じです。

 また、史実のドイツといえば、通商破壊!
 なので、本プレイでも、潜水艦やAMC、一部の水上艦艇を投入しての通商破壊戦を活用しています。
※ただし、史実のWW2時におけるドイツのように、戦艦などの主力艦を含む全戦力で通商破壊、というのはやり過ぎです(というかアレは海軍再建途上で戦争になったので止むを得ずああいうことをしているだけなので)。
 一度、自分で試してみたのですが、通商破壊に全力を突っ込むと通常の艦隊戦で負け・戦えない場面が続き、通商破壊で敵が弱るよりも先にこちらが不満度上昇で参ってしまうからです。
 しかも、巡洋戦艦ではなく、ビスマルクのような高速戦艦による通商破壊戦では、AIが戦艦複数を用意して待ち伏せしていることがあり、袋叩きにされる、という事態も発生したため、[全艦通商破壊ドクトリン]は断念した、という経緯があります。

 対イギリスの攻略方針ですが、以上のように、通商破壊を活用しつつ、艦隊決戦で正面からぶちころがす、というものになります。

 真正面から殴りつけてダウンさせてこそ、ドイツ帝国の面目躍如というところでしょう!

 というわけで、本プレイにおける攻略方針ですが、通商破壊をしつつ艦隊決戦で勝つ、ということを念頭に置きまして、
その1:艦艇の航続距離・ショートの活用
その2:艦隊決戦の戦力補強・予算確保のため軽巡全廃(FSはKEに任せる)
その3:商船改造空母を活用し早期・安価に大型空母を戦線投入
その4:通商破壊の肝となる潜水艦の安定した補充体制の確保
 の、4つの方針を立ててプレイを実施しました。

 その1の、航続距離・ショートの活用ですが、これは、史実のドイツ帝国の前弩級戦艦の要目などを調べていたのですが、なんだかイギリス艦に比べて、石炭の搭載量や航続距離が短い艦が散見される、ということから着想を得て、石炭の搭載量を減らしてその分艦を小型にし、コストを削減して1隻でも多くの主力艦を得ようというものになります。
 詳細は後程ご紹介。

 その2の軽巡全廃プレイは、かつてご紹介したプレイ方法の1つで、植民地警備・水雷戦旗艦には有用であるものの脆弱な軽巡を重巡に集約することで、巡洋艦同士の戦いや艦隊決戦時に優位に立とうというものです。
 今となっては古い記事ですが、もしよろしければご参考にしていただければと思います。

その3:商船改造空母の活用ですが、今までのプレイでは初期配置の装甲巡洋艦などを改装した改装軽空母を活用して、1920年代にまとまった規模の海上機動戦力を確保していたのですが、これだと1隻当たりの艦上機が最大34機に制限され、航空戦力が限定的にしか発揮できないという欠点がありました。
 これを改善するため、商船改造空母を活用し、まとまった搭載力を持つ空母を早期に用意して実戦投入することにしました。
 詳しくは後程ご紹介しますが、過去記事の商船改造空母建造記も何かのお役に立てていただけますと幸いです。

その4:潜水艦の補充体制の確保ですが、このゲームにおける潜水艦はなかなか強力な兵器なのですが、建造期間がSSC:沿岸潜水艦でも14か月と、AMCの4か月と比較すると長めで、損耗が多くなりやすいにも関わらず補充には時間がかかりやすい、ということが不満点でした。
 後程、たいしたことではありませんが、戦時になっても安定して潜水艦を補充できる、作者なりの方法を簡単にご紹介させていただきます。

〇航続距離・ショートの特徴

 艦艇の航続距離ですが、通常のプレイでは、標準であるミディアムをもっともよく使用し、通商破壊戦に対応させるためにロングやエクセレンを使用する場合がある、というのがほとんどであると思います。

 作者は、「なるべく低コストで有力な艦を」という目的で、Narrowベルトを活用することが多い(※Narrowベルトについての注意:Narrowにして装甲厚を増やした方が結果強い船になったりしますが、BEなどに被弾すると浸水しやすいので、特に初期はBEに6インチ砲を想定した防御は必須レベルで重要です→主砲の砲戦がメインの時代になると、そこまで気にする必要がないというか、気にしてもムダになるのでBE装甲は不要になりますが、初期は中・小口径砲の被弾で浸水被害がかさみます。あと、燃えやすくなるので、戦闘中はその点にも気を配る必要があります)のですが、「イギリスをぶちころがす」ことを目標としているため、1隻でも多くの主力艦を建造するために航続距離にも手を出すことにしました。

 史実のドイツ艦だと、WW2のビスマルクなどの印象が強く、通商破壊のために航続距離をのばしたくなるのですが、WW1までのイギリスと艦隊決戦を想定していた時代には、逆に航続距離の短い艦がけっこう散見されます。

 作者の推測ですが、ドイツ帝国は海外植民地が少なく、経済的な依存度も小さいため、重要な本国近海で作戦して不都合のない程度の航続距離に抑えた艦を建造することが多かったのではないかと思います。

 航続距離を短くすることで、燃料の搭載量が減り(特にエネルギー効率の悪い石炭時代には効果が大きいです)、同じ速力・防御力・攻撃力の艦でもより排水量を小さく、建造コスト・維持費も抑えて建造することができます。

 確かに艦艇の作戦行動に制約も生まれるのですが、元々航続距離の長い主力艦(戦艦、装甲巡洋艦など)では、ゲームプレイ中の海戦場面では特に不都合に感じることはありませんでした。
 逆に、元々の航続距離の短い駆逐艦やKEなどの小型艦では、さらに航続距離を減らすと使いづらくて仕方がないので、大型艦限定で使用すると良いと思います。

 航続距離ショートの特徴をまとめます。
:良い点
 ・燃料搭載量の削減により排水量を小さく、建造・維持コストを低くできる
:悪い点
 ・大型艦は問題ないが、小型艦はもろに作戦行動に影響が出る
 ・戦時に海域の移動ができない(平時のみ可能)
 ・FSに出した際のポイントが通常の[半分程度]になる
:注意する点
 ・後の改修で、機関を換装しても航続距離は変更できない

 といった感じです。

 なかなかデメリット、注意点も多いのですが、北ヨーロッパ海域を主戦場とした戦略を想定しているため、特に大きな問題はなく運用することができました。

※作者より捕捉
 たとえばイタリアなどと交戦する場合は、先にフランスなどと交戦して地中海に拠点を確保しておき、テンションが上がってきた段階で事前に兵力展開を行っておく、という工夫、あるいは一部の主力艦はミディアムで作っておくといいと思います。
 突発的なイベントで開戦となることもあり得ますので、ミディアム以上の航続距離を持つ艦(それも少数精鋭の強いやつ)をいくつか持っておくと良いと思います。これに加えて、AMC・潜水艦による通商破壊などを活用するとうまく勝てると思います。

〇商船改造空母の活用

航空母艦は、1930年代からその本来の力を発揮し始めるのですが、雷撃機を装備した航空母艦は、1920年代においても強力な戦力となります。
 この時代は対空火力も防空戦闘機隊も低性能で数が少なく貧弱で、敵の航空攻撃を直掩機と対空砲火で退けてから反撃、という、1940年代では非常に有効な作戦も使えません。

 つまり、雷撃機を出せば、目立った反撃を受けることもなく大戦果を得やすいというのが、1920年代の航空戦です。
 特に、大艦巨砲主義の原理に従い、戦艦建造に注力する国家が多く、1920年代はまだ敵空母の数が少ないため、うまくこちらの航空戦力を集中運用すると絶大な戦果をあげることができます。

 こういう観点から、作者は初期配置の装甲巡洋艦などを改装軽空母として、なるべく早くに航空戦力を増強するのですが、この方針には欠点もありました。
 空母機動部隊などが編成できない時代には空母多数の集中投入が実現できず、1,2隻の軽空母で細々と航空攻撃を行うのが精いっぱいであるからです。

 これでも戦果はあがるのですが、対英戦を考慮すると、その戦力差を一挙にくつがえすほどの大戦果をあげるのは難しいです。

 そこで考えたのが、「投入できる隻数が限られるのだから、1隻当たりの搭載数が大きい大型空母を投入できないか? 」ということです。

 早期に大型空母を投入するための手段は、2つあります。
 1つは戦艦・巡洋戦艦などを改装して空母にすること。
 もう1つは、商船改造空母を建造することです。

 大型の水上戦闘艦を改装する方が、防御力的にも有利ですし、理想はこちらです。
 しかし、これは元の大型艦を建造するコスト、期間もかかりますし、何より、対英戦を考慮した場合に大型の戦闘艦は1隻でも多くあった方が良く、「もったいない」。

 というわけで、いろいろな制約はあるものの、商船改造空母でなるべく早期にまとまった航空戦力を確保することを目指すことにしました。

 後で簡単にご紹介しますが、この作戦は当たり、後にイギリスとの戦いで絶大な戦果をもたらしてくれることとなります。

 商船改造空母についての特徴をまとめます。
:良い点
 ・総額で見ると建造費用が安く、改装を含めても建造期間も短く、設計にも時間がかからない
 ・簡単に建造、補充できるため、戦力の急速な整備が可能
:悪い点
 ・防御力は紙(水雷防御は考慮可能)
 ・同じ排水量でみると、最初から空母として設計された艦に比べると無駄が多い(その一方で、元の建造コストが安いので、維持費も安い ※航空隊の維持費は別途かかります)
 ・速力についても制約が大きい(もっとも、1920年代の大型空母なんて24ノット出せれば十分なのでさほど問題にはなりません)
:注意点
 ・AMCとして建造中に終戦してしまうと強制的にスクラップになる(大型艦でも4か月でAMCとなるので大概は大丈夫です)
 ・AMCは26000トンが上限。しかも、24ノットなどの高速艦は1回の戦争中に最大2隻までしか建造できない→21ノットならもっと建造可能だが、その場合は機関改装などで若干割高になる
 ・あまりに早い年代(多分、1920年代半ば。本プレイでは24年には可能でした)の段階では、AMCをCVに改装する際に8インチ砲の装備を要求されるのですが、どうもAMC改装の艦では8インチ砲を装備できないため、CV改装できない場合があります。
※本プレイで確認。とりあえずCVではなくAVとして改装し、船体を保存、改造可能になった段階で空母化しています。

 などです。
 けっこう制約が多いですが、安価に、大型戦闘艦を改装のタネにせずともまとまった航空戦力(水雷防御2程度で建造すれば、改装時のバルジ追加込みで60機以上の搭載量が可能。水雷防御1で我慢して改装時にバルジを装備すると70機もいけます)を確保できるので、けっこう強いです。

 防御力はペラッペラですが、空母は艦上機の発艦準備中などに被弾すると、誘爆して焼失することが死因の多くを占め、まともな装甲を持つ空母の方が望ましいのですが装甲空母でも誘爆すると簡単に喪失に至るため、簡単に建造できる商船改造空母は初期の空母部隊を構成する艦としては非常に有力です。
 また、搭載量に余裕があるため、戦闘機部隊も充実させることができ、結果的に軽空母に比べて航空攻撃に対する防御力は高くなっています。
 攻撃機もより多く、ガツンとぶつけられるので敵戦艦を簡単に討ち取ることができます。

 元の艦の維持費がお安いので、後継のちゃんとした空母が建造できたのちは、艦上機をおろしたうえで、モスボールして予備兵器として保管してもいいです。

〇潜水艦の補充体制の確保

 潜水艦は非常に強力な兵器です。
 特に、DCなどの対潜兵器が開発される1920年前後より前では、1隻につき毎月輸送船を1隻以上撃沈可能で、通商破壊による不満度増加だけではなく地味に戦果も稼ぐことができます。

 ですが、建造期間が1年以上と長く、戦時になって慌てても簡単には戦力補充ができない、という不満点がありました。

 そこで作者が試したのは、以下に示すように、事前に途中まで建造した潜水艦を大量にストックしておくという方法です。
潜水艦建造.png
 この場合、4か月ごとに12隻の潜水艦(1月当たり3隻補充される計算)となり、おおむね潜水艦の損失数を補うことが可能です。
 →建造数は、各プレイヤー様の方針に沿って調節していただけると幸いです。12隻なのはこのゲームで1度に入力できる最大数が12であり、4か月ごと(SS、SSMの建造期間が16なので、ちょうど割り切れる4という数字にしました)に補充するというキリのいい体制を作るのに便利だったからです。

 通常の水上艦の建造についてですが、建造休止しても毎月維持費として建造費用の一部が必要となります。
 しかし、潜水艦に限って言えば、建造休止しても維持費をとられない、もしくは作者がそう勘違いするほど低額な維持費しかかからないようです。
 この特性を活用し、ある程度建造を進めておいた潜水艦を大量にストックしておくことで、戦時の損失を十分補える数の潜水艦を安定供給することが可能です。

 作者は安価なSSCを中心に潜水艦部隊を常備100隻、ストック36隻(戦時に12隻追加して48隻の潜水艦を常に建造中とします)という体制を構築し、通商破壊や艦隊支援などの任務に活用しました。
 対潜能力が向上する年代になると損害が増えるので、この体制でも潜水艦部隊の総数は漸減するのですが、潜水艦部隊を強力な戦力として維持することは可能です。

 とりあえずこんな方法なのですが、他のプレイヤー様の役に立てていただければ幸いです。

〇イギリスとの戦いの記録

 本プレイでは、1930年までの間に3回、英国と戦争を経験することとなりました。

 1回目は、潜水艦部隊の活躍により勝利できたはずの戦争にもかかわらず、AIの政府首班がチキってあっさり終戦となったため目立った交戦はありませんでしたが、1921.7~1922.9までの第2次独英戦争、1928.12~1930.1までの第3次独英戦争では、大規模な艦隊決戦が発生し、ドイツ海軍は見事ロイヤルネイビーを真正面から打ち破り、ほぼ壊滅させることに成功。
 スエズ運河を英国から奪い去り、英国の海上覇権を突き崩すことができました。

 以下に、第2次、第3次独英戦争で発生した艦隊決戦の結果をご紹介します。

:1921.10艦隊決戦「Battle of Jutland」
1921.10艦隊決戦Battle of Jutland.png
 史実のユトランド沖海戦と同じように、英国製の巡洋戦艦の脆弱性が明らかとなった戦いです。
 といっても、このような海戦の結果となった大きな要因は、敵の主力戦艦部隊と交戦せず、敵の巡洋戦艦部隊をこちらの主力で集中射撃して各個撃破することに成功したためです。
 敵の戦艦部隊は速度が遅く、戦闘に介入できなかった感じです。

 航続距離ショートにして有力な主力艦を多数用意してきた艦隊整備方針が効果を発揮してくれました。

:1922.3艦隊決戦「Battle of Texel」
1922.3艦隊決戦Battle of Texel.png
 空母なしの時代に起った、ドイツとイギリスの雌雄を決した決戦です。
 この戦争の海戦の結果、ドイツ海軍も新鋭戦艦1隻、巡洋戦艦1隻、新鋭重巡洋艦1隻と、手痛い損害を受けたものの、ロイヤルネイビーに対して戦艦10隻他の大損害を与え、北ヨーロッパ海域におけるドイツの海上優勢を確立した戦いとなります。

 こういった艦隊決戦におけるコツですが、キャプテンモードなどの手動操作を前提としての話になりますが、もっとも防御力の高い戦艦を前面に押し出すようにしながら複縦陣、三重縦陣など、なるべく狭い戦闘正面幅に縦深を持たせて、防御の高い艦に敵弾を受けさせつつ濃密な射撃を敵に集中させる感じでやるといいです。
 というのも、通常、戦艦部隊は長い単縦陣を作るのですが、役に立つのはせいぜい先頭とその次の戦隊くらいで、後続部隊は陣形を乱し戦闘に参加すらできずにいることが多いからです。

 大体、プレイヤーが操作する先頭になる戦隊とそれに後続するAI操作の戦隊の、2個戦隊を1つの単位と考え、2個戦隊ずつを1単位として手動操作で指揮して、複縦、三重縦にして火力を集中すると、後続を置き去りにして突っ込んで来る敵艦をうまい感じに滅多打ちにすることができます。
 大体、前面に現有で最強の戦艦、次に一歩劣る戦艦、その後方に巡洋戦艦や巡洋艦部隊という形になります。

 後は、陣形を乱した敵艦隊を攻撃し続け、敵が後退をはじめればそれを追撃し、落後して戦闘力の減衰した艦に対し適時に旧式戦艦、巡洋艦などの戦力を分派して確実にしとめていけばいいと思います。

 ただし、追撃時、敵の後退開始時などに、敵駆逐艦をはじめとする艦艇からの水雷攻撃が怖いので、十分注意して追撃戦に移行していただけると、損害を抑えつつ戦果をあげられると思います。

・撃沈されたドイツ戦艦BB1916級「ELASS」
1922.3火災のダメコン失敗で総員退艦.png
 浸水被害は小さかったのですが、火災の消火に失敗し総員退艦となりました。
 燃え始めた時に「ヤバそう」と思って、退避可能になるとすぐに逃がしたのですが、その時までに火災が拡大しており、そのまま鎮火できずに焼失・・・。

 やっぱり、ダメージが少なくとも、火災が起こった艦は避難させられるようになるといいなと思います。ダメージが小さいと火災がどんなに激しくとも退避させられないので、退避開始するころには手遅れ、なんてことがぼちぼち起こり、こんな感じで有力な艦を失ったことが何度もあるので・・・。

・撃沈されたドイツ巡洋戦艦BC1906S「GOEBEN」
1922.3浸水増加のイベントが重なり沈没.png
 こちらは、敵弾と魚雷命中による浸水で退避させたものの、浸水増加のイベントが重なり沈没してしまった艦になります。
 建造時期としては高速、重装甲な艦で、なかなか健闘してくれたのですが、さすがに16インチ砲弾が飛んでくる時代には力不足でした。

:1929.1艦隊決戦「Battle of Vlieland」
1929.1艦隊決戦Battle of Vlieland.png
 第2次独英戦争から数年、急速に艦隊再建を果たしたイギリスと再度開戦となり、その開戦劈頭に発生した艦隊決戦になります。

 イギリス海軍は戦艦、巡洋戦艦を中心に海軍戦力を再建、ドイツ海軍に匹敵するだけの戦力を確保していました。
 しかし、作者のプレイ方針の下、商船改造空母を中心に多数の大型空母を有していたドイツ海軍は航空戦力でイギリス海軍を圧倒、この初戦で航空攻撃と戦艦部隊の殴り込みにより大戦果を獲得しました。

 やはり航空攻撃、強いです。
 艦としての性能が低い商船改造空母ですが、艦上機の数があれば十分活躍させることができます。

 この後も、丸1年に渡って交戦が続きましたが、この初戦における勝利で優勢を確保したドイツが終始戦況を有利に進め、最終的な勝利へとつなげることができました。

:終戦とスエズ運河の獲得
1930.2スエズ獲ったどー!.png
 とうとうやりました!
 ドイツ帝国はイギリスからスエズ運河を奪い、北ヨーロッパ、地中海での覇権も確立しました!

 今後は北ヨーロッパ以外での交戦も増え、航続距離ミディアム以上の艦を増やさなければならないかと思いますが、「イギリスをぶちころがす」という目標は達成することができたと思います。

 試走の段階で滅んだ世界線のドイツもありますが、本記事を参考にしていただければここまで狙えるよということで、他プレイヤー様のなにかの役に立てていただければ嬉しいです。

〇艦艇整備記録(ドイツ)

 もう似たようなことを何度もやっていますので、ざっくり作者が何を考えていたかだけ。
 艦の設計例については次のリンクでお願いします。
艦艇整備記録(ドイツ)
 なお、本プレイではドイツ国産にこだわっており、主砲も11インチ砲スタートと、「ドイツの力でイギリスを倒す」ことにこだわっています。

 ドイツは北ヨーロッパ海域で主要敵国と対峙しているため、戦争が始まっても主力艦を大量に海外派遣しなければならないという事態は起きにくいです。
 プレイヤーの力量によっては早期に海外領土の拡張に成功して、本国海域だけ守っていればいいという状況からは早々に抜け出してしまうかもしれませんが、ひとまず、本プレイで遊んだ1900年から1930年までの間であれば、北ヨーロッパ海域での制海権争いに集中して大丈夫だと思います。
 というか、そういうふうに調整しないと、イギリスに勝つのがより大変になります。

 基本的な艦艇の設計方針としては、最低限の防御力はしっかり確保したうえで、可能な限り攻撃力を増大させるというものでやっています。
 Narrowベルトの艦ばかり採用しているのはこのためですが、その分火力をあげたうえで、速力なども確保し、艦隊決戦ではより低速の艦も混じっているAI海軍に対して、機動力により敵の戦力を分散させ、こちらは速力を生かして集中した戦力を、敵の分散した戦力にぶつけることで勝利できるようにしています。

 最近の作者の流行なのですが、BCを建造するのは1910年代までで、それ以降は速力27~29ノット程度の高速戦艦に集約するようにしています。
 これは、BCは速力31ノット以上としなければ、装甲厚に制限が設けられるため高速戦艦に比べると撃たれ弱くなるということと、27ノット以上の速力を発揮できる高速戦艦であれば、BCの代打として海戦に参加することができるためです。

 AIのBCは31ノット以上の高速であっても舷側装甲が12インチ(傾斜装甲)程度で、これは16インチ砲で撃ち合うには若干不安な数値(このゲームにおけるメインの交戦距離は、史実で想定されていたものより短い傾向があります)であるため、砲撃戦ではこちらの高速戦艦が優位ですし、例え逃げられたとしても、航空戦力の活用により撃沈することが可能です。

 また、今回のプレイでは商船改造空母を組み込んでみたのですが、かなりうまく使いこなすことができたと思います。
 注意していただきたい点も多いのですが、あまり使っているプレイヤー様もいらっしゃらないようなので、商船改装空母も何らかの形で戦略に組み込む、1つの選択肢として検討していただけましたら幸いです。

 本記事のご紹介は、以上となります。
 航続距離ショートの艦艇でも使いようによってはかなりうまく使えますので、なにかの参考にしていただけると嬉しいです。