RTW3 ゲームの目的・世界と経済

マニュアルP12～17の翻訳

ゲームの目的

Rule the Waves IIIでは、時代をリードする海軍大国で大提督としての役割を担います。
19世紀末の装甲艦から1970年代のミサイル巡洋艦までの時期において、艦船の設計や建造、そして戦争における指揮を行います。
あなたの目標は、適切な艦船を建造して国家の海軍政策を実施し、海戦での成功を収めるとともに、大提督の地位を維持することです。
あなたは、経済力に見合う規模で戦争に勝利するための艦隊を構築することを目指します。

ゲーム内での成功の尺度は「威信（prestige）」です。

威信は、戦闘での成功や政治家、将校、他の権力機関との関係に基づく一般的な評判を表しています。
海戦の勝利や「強硬」なイベントへの対応によって威信は高まります。
逆に、「軟弱」な対応や敗北、経営の誤りによって威信は低下します。
威信は通貨として扱われる場合があり、計画や海軍全般に影響を与えるさまざまなイベントに影響を与えるために使用されます。
威信があまりにも低くなると、大提督の地位を解任されるリスクがあり、解任はゲームの敗北を意味します。
威信はゲーム終了時に、海軍の長としての成功を測る尺度として使用され、ゲーム終了時の威信は海軍の「殿堂（Hall of Fame）」に保存されます。

世界とあなたの経済

予算

貴方は海軍予算を利用することができます。

予算は国家予算と海軍への支出比率に基づいています。
これらはゲーム内のさまざまなイベントの影響で変動することがあります。
国家予算は戦争の勝利により増加し、戦争に敗北すると減少します。
また、経済成長により年間約3～5％の割合で着実に増加します。
貴国が支配する植民地や他の領土からも予算が追加されます。
ただし、植民地からの収入はゲーム内での時間の経過とともに減少します。
これにより、植民地に艦隊を駐留させる費用を考慮すると、1970年代の植民地経営は利益を上げない可能性があります。
海軍予算の割合はさまざまなイベントとそれに対する対応によって変動します（詳細は「イベント」を参照）。
一般的に、緊張の高まる時期に海軍予算は増加し、緊張の低い時期には低くなります。
年間予算は12分割され毎月支払われます。
資金が底をつくことは良い考えではありません。
財務省を不快にさせ、威信を下げる可能性があります。
また、給料未払いは船員の機嫌を損ね、艦隊の士気にも影響します。
将来の経費や超戦艦の建造のために、余剰分を積み立てておくこともできます。
ただし、長期間にわたって莫大な資金が国庫にあると、国王、首相、または財務省がその一部を利用する可能性もあることに注意してください。

地域と領土

世界はいくつかの地域に分割されています。

各地域には、いずれかの国が支配することができる領土や、中立の領土があります。
領土には海軍基地があり、沿岸砲台やその他の防御施設を持つことがあります。
領土の基本価値や港・沿岸砲などの軍事施設は所有者によって改善されることがあります。
領土は平和条約の結果として所有者が変わることがあります。
また、イベントの結果として他の方法で領土が移転することもあります。
プレイヤーの国が、他国が優勢な地域で新たな領土を獲得した場合、緊張を高める可能性があります。
各領土にはポイントが設定されており、和平交渉時にそのポイントを参照して取引されます。
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領土による予算への影響は、比較的小規模です。
植民地からの収入は時間と共にゆっくりと減少します。
民主主義国家は最終的に植民地に独立を与える傾向があります。

一部の領土には石油があります。
1920年以前に石油燃料を使用する船を建造するためには、石油が産出される領土が必要です。
1920年以降は石油の採掘と貿易が広がったため、すべての国が石油を使用できるようになりました。
ただし、独自の油田を持たない国は燃料不足になる可能性があります。
1920年以前には、ランダムに新たな場所で石油が発見されることがあります。

マニュアルの文では1920年以前にしか新規油田が発見されないように読み取れる可能性がある文が書かれています。
[[フォーラム>https://nws-online.proboards.com/thread/7393/new-oil-fields]]で確認したところ。実際は以下のような内容でした。

実際に1920年以前に発見されていた油田は同じ場所で発見されます。
それ以外の場所ではランダムに油田が発見されます。

運河などの隘路

ゲームにはスエズ運河とパナマ運河の2つの運河が存在します。
スエズ運河はシナリオ開始時に運用中であり、エジプトを所有する国（シナリオ開始時のイギリス）によって管理されています。
パナマ運河は1914年に運用が開始され、パナマを所有するプレイヤー（1900年、1920年、1935年のシナリオ開始時のアメリカ）によって管理されます。
平時は所有国以外の国も自由に運河を通過できます。
戦時中、所有国と戦争をしている国家や、所有国との緊張度が7以上の場合、運河は閉鎖されます。
ドイツが積極的な機雷戦を研究した後、戦時中のバルト海と北ヨーロッパ地域間の移動は、ドイツの敵国に対して閉鎖されます。

研究

研究と技術開発はRTWにおいて重要な役割を果たします。
ゲーム内の時代は、急速に変化する技術の時代です。
戦艦の建造には数年かかるため、完成時には時代遅れになってしまうこともあります。
研究には最大12%までの予算を割り当てることができます。
10%以上の割り当て時には、1%あたりの効果は減少することに注意してください。
戦艦の砲弾や潜水艦技術など、さまざまな研究分野が存在します。

研究メニューでは、各分野に高、中、低の優先順位割り振ることができます。
ただし、これらの優先順位は相対的なものですので、すべての研究分野を高に設定しても研究速度が増加するわけではありません。
フリードリヒ大王の言葉を言い換えれば「すべてを優先することは何も優先しないこと」となります。
研究に予算を割り当てることで、技術の進歩が得られます。
技術の進歩は、研究分野によって異なる効果を持つでしょう。
例を出すと、船体構造や機関の技術は、新しい船の設計において部品の重量を軽減します。

その他の研究分野では、船の設計に使用するさまざまな技術が解禁されます。
研究分野の技術をすべて発明しきった場合、そこに費やした研究ポイントは自動的に他の分野に再割り当てされ、無駄になりません。
つまり、これらの分野を手動で低に設定する必要はありません。

デザイナーのコメント: RTW3の研究は、多くの他のゲームとは異なり、特定の技術を指定して研究する方式ではありません。
科学者に特定の分野に集中するよう指示することはできますが、どのような結果が出るかは彼ら次第です。
つまり、RTWでは「みんな、青銅器時代を発明しよう」というような研究方法ではありません。

注: RTWでは、ほとんどの研究が技術の進歩を表していますが、一部の研究は海軍の慣習や、新しい概念の有用性を把握するために必要な時間などの保守主義を反映しています。
これにより、プレイヤーは船の設計において、史実の出来事を100%反映することができなくなります。
例えば、1904年以前に3つ以上の主砲塔を持つ戦艦を建造する技術的な障害はありませんでした。
実際、そのような艦船も建造されていました。
しかし、もしゲームが最初からそのような艦船の建造を許可していた場合、プレイヤーはおそらく直ちにドレッドノートのような艦船を建造し始め、火力制御と射撃速度の進歩によってそれらがいくつかの年において最も効果的な艦船となることを知っていたでしょう。