トリッカル・もちもちほっぺ大作戦
トリッカルは、エピッドゲームズ(EPID Games)が開発した収集型モバイルRPGで、韓国では2023年9月27日に正式リリースされました。かわいいキャラクターとユニークなゲームシステムが話題を呼び、現在はAndroidとiOSの両プラットフォームでプレイ可能です。
名前と変革
これまでに付けられてきた名称の推移は以下のとおりです。
- 2019年:テスト版のタイトルは*1【ロール・ザ・チェス】でした。#
- 2020年6月: 【トリッカル(1次)】が発表されましたが、『サイバーパンク2077』のような仕上がりになってしまい、ユーザー評価が低迷。
- 2021年9月: 開発チームにdiyap氏が参加し、正式リリースしたものの、Google Playストアの評価は1.5点で低迷し、わずか2日でサービス終了になりました。
- 2022年: 再度クローズドβテスト(CBT)を実施。戦闘システムとUIを大規模に刷新し、「Re:Vive(リバイブ)」を冠してタイトルを Trickcal Re:Vive に改め、再評価を呼び起こしました。*2
- 2023年9月27日: 韓国で『Trickcal Re:Vive』が正式リリース。
- 2024年: 大韓民国ゲーム大賞において「優秀賞」を受賞。また、同年9月より台湾・日本のグローバルサーバー展開を発表し、日本版のタイトル選定がスタート。
- 2025年4月: 日本版タイトルとして「トリッカル・もちもちほっぺ大作戦」が正式に決定され、現在の名称となりました。
以上のように、企画段階からテスト、リニューアルを経て現在に至る長い歩みを経たタイトルです。
自分の住宅を担保にすることでゲームを開発

初回目のサービス終了の後に開発費を捻出するために、自身の所蔵する蔵書を担保として貸し出したという逸話が有名ですが、そのために付けられたニックネームが「家を失ったロールダーチェス鬼」です。CBT広報漫画にも「家を担保にする」という描写があり、さらに2024年の1周年開発陣Q&Aでバロン氏がさりげなく明かしたところによると、韓国の国民銀行と企業銀行から年利約4%台で各10億ウォンずつ、合計20億ウォンを借り入れていたとのことです。これに加え、入場文で明らかにされた貸出認証の情報を合わせると、現在までの借入元金は合計20億5,000万ウォン(約2億5,000万円)に上ります。
さらにあるインタビューによれば、開発費調達のために住宅担保ローンだけでなく、株式投資や暗号通貨投資、さらには知人からの借り入れも行い、その際の金利は法定上限に近い20%前後だったといいます。
ゲーム内ストーリーへの反映
- テーマ劇場「メルトダウンバター」では、コミーが「二度目のサ終は本当にヤバいよ」と発言。*3
- ストーリー中には、現在の教主キャラクターが来る以前の“先代教主”が一夜にして「週末農場」に失踪したという言及も登場します。
- この「週末農場」は、サービス終了の暗喩として、また旧『トリッカル』を指すミームとしてオールドユーザーの間で使われています。たとえば、旧『トリッカル』のゲーム内スクリーンショットを「週末農場の写真」と呼んだり、タイトル画面を「週末農場の入口」と称したりすることがあります。
規模の小さい企業のガチャゲームとしては再投資に果敢であることで知られています。2025年に発表された資料によると、本作の売上高は約200億ウォン、営業利益は約37億ウォンと、売上比で10%を超える高い利益率を達成しました。一般的な企業では利益率10%を維持するのは難しいとされますが、本作は大規模な再投資を行いながらも10%以上の営業利益を残すことに成功しています。
テーマ
簡潔に言えば、もちもちのほっぺたを引っ張るゲームです。
- 可愛らしいキャラクターと世界観: 本作の舞台は、世界樹の下でさまざまな種族が共存するファンタジー世界「エーリアス」。プレイヤーは突如として教主となり、個性豊かで可愛い使徒たちと冒険の旅に出ます。特に“もちもちほっぺ”を強調したキャラクターデザインが印象的で、本作の大きな魅力の一つです。
- 戦略的なデッキ構築とターン制バトル: コレクション型RPGの基本構造をベースにしつつ、ダンジョン内部でキャラクターを育成する独自システムを導入。プレイヤーはダンジョンに入る前にデッキを組み、ダンジョン内で自動獲得したトークンを使ってキャラクターカードを購入・強化していきます。この仕組みがチェスのような高い戦略性をもたらします。
- 多彩なコンテンツと生活要素: 戦闘以外にもハウジング、次元対戦、料理など多種多様なコンテンツを用意。キャラクターたちはアルバイトで素材を集め、それらを使ってアイテムを作成できます。こうした生活要素が、ゲームへの没入感をさらに高めます。
- コミカルなストーリーとイベント: 重厚なドラマよりも日常的でコミカルな物語を中心に展開。メインストーリー、サブストーリー、イベントストーリーなど、多彩なエピソードがフルボイスで楽しめ、キャラクターたちの魅力を一層引き立てます。*4
他のゲームとの関係

韓国内では、韓国産オタクゲームの“三大龍”(「素敵な龍」「面白い龍」「不思議な龍」)のうち、「不思議な龍」を担当している。また代表のハン・ジョンヒョン(한정현)氏は『ブルーアーカイブ』の熱心なファンで、スクリーンショットが一枚公開された途端に「これは来る」と直感。副代表やほとんどの社員とともにネクソン株を一斉に買い進め、実際に株価は2倍以上に上昇。その利益が『Trickcal』制作に活用されたという。# *5
QnA
Q. では、このゲームとは何でしょうか?
トリッカルは「1人プレイヤー向けのオートチェス系ゲーム」です!
オートチェスとは、チェス盤に似たボード上にユニットを配置し、そのユニット同士が自動的に戦う戦略ゲームのジャンルを指します。
プレイヤーはユニットを直接操作するのではなく、どのユニットを選ぶか、どこに配置するか、どのような組み合わせでシナジーを作るかを決めます。
麻雀で牌の組み合わせによって点数を狙うように、オートチェスではユニットの属性・種族・職業を組み合わせることで強力な効果を発揮できます。
つまり、戦略的な選択と運の要素が同時に作用するのが特徴であり、トリッカルはこのジャンルをベースにしながら、1人でも奥深い戦略プレイを楽しめるゲームなのです。
Q. では、従来のオートチェス系と違う点は何ですか?
A. トリッカルは従来のオートチェスゲームと異なり、マルチプレイ対戦ではなく1人プレイ専用として設計されています。
他のユーザーとスコアを競うのではなく、プレイヤーはストーリーを進めながら多様なユニット(使徒)を収集・育成し、戦略を研究することに集中できます。
さらにトリッカルは世界観とキャラクター性を強く打ち出しています。単なる駒ではなく、それぞれの使徒には個別の性格・物語・スキルが存在し、それらがシナジーを生み出すことでプレイヤー独自の戦略が形成されます。
つまり、トリッカルはオートチェスの戦略性+RPG的な育成とストーリー性を融合し、自分だけのボードを築きながら冒険を楽しめる点が最大の特徴です。
Q. では、各ステージごとにプレイ時間が20分くらいかかるんじゃないですか?
A. 各ステージごとの所要時間はおおよそ10分程度です。
さらに、オートバトル機能が序盤からサポートされているため、ライトユーザーであればオートをONにして一時的に他の作業をしても大丈夫です。
また、カード分析やデッキ構築が面倒な場合は、平日農場(ギルド)メンバーの使徒を1体、最大3回までレンタルできるシステムも用意されているので、気軽にプレイできます!
Q. 逆転が不可能な場合もあるじゃないか!分析するには難しすぎる!
A. PvPで逆転が難しいと感じておられますか?こちらでお答えします!
単純にキャラクターの戦闘力だけで勝敗が決まるわけではありません。
装備のアップデートによって逆転が可能な事例も確認されています。
また、多様なダンジョンステージの攻略や、その後の成長過程を通じて、外柔内剛のキャラクターを育成することで、十分に逆転のチャンスを得ることができます。
Q. 公式放送を見たけど、ガチャ環境が難しすぎるんじゃないですか?
A. 今回のガチャは、ビリビリ側がかなり厳しく設定したものと予想されます!
そのため、序盤ではプレイヤーが難易度の高さを感じることがあるかもしれません。
しかし、ゲーム内には無料資源の獲得・イベント報酬・ギルドメンバーの使徒のレンタルなど、補完システムが用意されており、無課金でも継続的に楽しめるように設計されています。
Q. おすすめのキャラクターは誰ですか?
A.初期ベータシーズンでは、ウイやクロエといった不死者系が最もおすすめです。
しかし、最近の公式放送で確認されたところによると、不死者以外のキャラクタープールも拡張される予定のため、今後はさらに多様な組み合わせや可能性をチェックする必要がありそうです!
Q. 今回の公式放送で代表が他社のゲームをプレイした理由は何ですか?
A. こちらでお答えします……私たちにも分かりません。
開発代表は公式放送でアークナイツをやったり、他のゲームイベントを渡り歩いたり……。
パブリッシャーのPRは改行もめちゃくちゃで、よく分からないAIを使ってゲームと関係のない画ばかり作っている……。
私たちも、もう受け入れるしかない状態です。でもだからこそ、開発会社やパブリッシャーの支援を受けないWikiを作ったからこそ、ヨシ!!!!
Q. これは必ずやらなければならないのですか?
A. 私たちのゲームは、早く始めれば始めるほど多くのものを得られる構造になっています。
序盤のプレイで得られる資源・装備・経験値は、時間とともに蓄積され、大きな差を生み出します。
たとえば、初期に挑戦したダンジョンやイベント報酬は、その後のキャラクター育成を加速させ、より強力な ユニット(使徒)を確保したり、多彩な戦略的選択肢を広げる基盤となります。
もちろん、すべてのコンテンツを強制的に行う必要はありません。
ですが、早く始めたプレイヤーほど着実に成長し、多くの報酬を積み重ねられるため、
少しでも早めに体験していただくことをおすすめします。



















