はじめに
クトゥルフ暗黒時代へようこそ!
クトゥルフ暗黒時代は、ロールプレイングゲーム『クトゥルフの呼び声』のルールと設定を補うもので、西暦950年から1050年の間の「調査ホラー」に焦点を当てています。
探索者たちは、クトゥルフ神話の闇を食い止めるための秘密の闘いにおいて、生命、身体、そして《正気度》を危険にさらしています。探索者たちは協力し合い、夜の恐怖から故郷と地域社会を守るために奮闘しています。
暗黒時代は変化の時代である。かつての帝国は崩壊したが、その名残は残っている。修道士たちは修道院で働き、〈知識〉が生き続けるよう本を複製するが、修道士の多くを含め、ほとんどの人はその本を読めない。代わりに、口承が主流となる。
吟遊詩人や楽士、賢明な民間人たちは、昔話を記憶し、語り継ぐ。物語には、知恵や学問、警告が込められている。
海の向こうからやってきた海賊の時代は終わりつつあるが、まだ終わったわけではなく、略奪や襲撃の対象となる財宝や物資はまだたくさんある。
王の座を狙う者たちは、自らの権力を固め、その配下に小規模な軍閥をまとめ始めている。農民たちは畑で働き、日没までにその日の仕事を確実に終わらせる。日没後は、影に潜む怪物たちが狩りにやってくるからだ。
探索者たちは秩序を維持しながら、忘れ去られた秘密を探り、クトゥルフ神話の恐怖を明らかにしようとします。 もちろん戦闘は起こるかもしれませんが、このゲームの本質はあくまで個人的な恐怖です。
愛する者を救うために、探索者たちは何を犠牲にするのでしょうか? 世界を巻き込む陰謀や世界中を駆け巡る冒険はありません。
代わりに、闇が生活、コミュニティ、評判を脅かします。僧侶、執行官、農民、警備員は、必ずしも颯爽とした姿をしているわけではないが、彼らには、より大きな善のために、日常的な役割から離れ、危険に身をさらすことが求められる。
本は存在するが、読める者は少なく、彼らはその本を小さな図書館に大切に保管している。
謎や悪行の調査は、適切な質問を投げかけ、手がかりを探し、場合によっては秘密を獲得するために戦うことで行われることが多い。
ネクロノミコンの深淵や狂気的な僧侶クリトナスがわめく内容を解明しようとするよりも、探索者は暗闇との戦いに必要な知識を得るために、キャンプファイヤーや賑やかな蜂蜜酒の広間で語られる物語に頼る。
これがクトゥルフ暗黒時代の世界である。—チャド・バウザーとアンディ・ニュートン