ソ連 RankIV 軽戦車 PT-76B
概要
ソ連軍が開発した水陸両用車でスタビライザーが搭載されている。現在は入手不可能
車両情報(v1.4.1.71)
車両性能
項目 | 数値 |
---|---|
砲塔旋回速度(°/s) | 20.0 |
俯角/仰角(°) | -4/31 |
リロード速度(秒) | 7.1 |
スタビライザー/維持速度(km/h) | 二軸 / 44 |
車体装甲厚 (前/側/後)(mm) | 13/ 13/ 6 |
砲塔装甲厚 (前/側/後)(mm) | 15/ 15 / 15 |
重量(t) | 14.0 |
エンジン出力(hp) | 192 |
2,100rpm | |
最高速度(km/h) | 44 |
実測前進~後退速度(km/h) | *** ~ -*** |
視界(%) | 72 |
乗員数(人) | 3 |
武装
名称 | 搭載数 | 弾薬数 | |
---|---|---|---|
主砲 | 76.2mm D-56-TS cannon | 1 | 40 |
機銃 | 7.62mm SGMT machine gun | 1 | 1000 |
弾薬*1
名称 | 砲弾名 | 弾種 | 弾頭 重量 (kg) | 爆薬量 (kg) | 初速 (m/s) | 貫徹力(mm) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
10m | 100m | 500m | 1000m | 1500m | 2000m | ||||||
76 mm D-56-TS | 53-BR-354 | APHE | 6.5 | 49.28 | 662 | 100 | 96 | 88 | 81 | 73 | 65 |
BK-354M | HEATFS | 7.0 | 1,140 | 662 | 200 | ||||||
BR-354N | APCR | 3.3 | - | 950 | 152 | 150 | 130 | 109 | 92 | 78 | |
OF-350M | HE | 6.2 | 621 | 680 | 10 |
装備
設置場所 | 装備名 | 説明 |
---|---|---|
車体 | ESS*2 | 通過箇所に煙幕を展開 |
水陸両用 | 水上走行が可能 | |
主砲 | 二軸スタビライザー | 移動中の砲の垂直と水平方向への揺れを軽減 |
小隊ツリー
解説
War Thunder Mobileでは数少ない水陸両用車である。水にこそ浮くが車両が上下して狙いをつけるのは難しいだろう
特徴
紙装甲、高火力でありスタビライザーを搭載している。貫徹200mmのHEATFSを使うのを推奨する
【火力】
HEATFS弾以外は貫通力がそこまで高くなく同格の中戦車にすら貫通できないことがある。逆にHEATFSは200mmとティーガーも難なく撃破できるいい弾である。またこのティア帯には珍しくスタビライザーを搭載しており安定的に射撃可能
【防御】
ない。基本的に戦車砲は1発死と考えた方がいい。また煙幕を装備しているため修理中や航空支援の時使うようにしよう。(特にこの車両は戦闘機などによる機銃掃射に弱い)
【機動性】
軽戦車ではあるもののそこまで速くはない。また後退速度が6kmと本当に軽戦車?と言いたくなる速度である。小回りは効く
史実
ソ連軍は第2次世界大戦前からT-33、T-37、T-38、T-40など多数の水陸両用戦車の開発を続けてきたが、これらの戦車は機関銃しか装備しておらず、対戦車戦闘に用いるには余りにも非力であった。
第2次世界大戦の後半期の反攻でドニェプル、ヴィッスラ、オーデル等の大河を始めとする数々の河川障害を越えなければならなかったソ連軍は、渡河作戦を支援する火砲付き水陸両用戦車の存在が切実であることを戦訓として導き出した。
この戦訓は戦後直ちに本格的な火砲を搭載した水陸両用戦車の開発に繋がり、戦時中に開発されたT-80軽戦車のコンポーネントを流用し、76.2mm戦車砲を装備したK-90水陸両用軽戦車が完成した。
さらに、このK-90水陸両用軽戦車のコンセプトを発展させて1949年から開発が開始されたのが、オブイェークト740水陸両用軽戦車である。
オブイェークト740の設計はチェリャビンスク・キーロフ工場の技師であるN.V.シャシムーリンらが担当し、スターリングラード・トラクター工場の協力も得て1950年に最初の試作車が完成した。
オブイェークト740はその後の試験とそれに基づく改良を経て、1951年に「PT-76軽浮航戦車」(LEGKIY PLAVAYUSHIY TANK PT-76)として制式化された。
本車の生産はスターリングラード・トラクター工場が担当し、1951年から1967年までに国内向けと輸出合わせて12,000両という多数が生産された。
PT-76水陸両用軽戦車は他国に類の無い戦車であり、ソ連陸軍、海軍歩兵部隊に合計10,000両が配備された他、ヴェトナム、インドネシア、イラク、アフガニスタン等、全部で十数カ国に2,000両が輸出されている。
さらに中国では本車のライセンス生産(60式水陸両用軽戦車)、次いで改良型(62式軽戦車と同じ85mm戦車砲付き砲塔搭載の63式水陸両用軽戦車)の生産が行われるに至った。
PT-76水陸両用軽戦車は実戦経験も豊富で、ヴェトナム戦争や中東、アフリカの紛争等、世界中の紛争地帯で使用された実績を持つ。
また本車は各種車両のベースにもなり、BTR-50装甲兵員輸送車や各種ミサイル・システムの自走車台、MT-LB装甲輸送・牽引車等が開発されている。
PT-76水陸両用軽戦車の車体は大型の船型車体で、浮航能力を持たせるために装甲厚は最大15mmと薄い。
乗員配置は車体前部中央に操縦手、円錐形の2名用砲塔に車長兼砲手と装填手の計3名である。
主砲は、第2次世界大戦時のT-34中戦車に使用されていた41.5口径76.2mm戦車砲F-34を改良した48口径76.2mm戦車砲D-56Tで、砲身先端には長い多孔式の砲口制退機が装着されており、砲の俯仰角は-4~+30度となっている。
この砲は榴弾や徹甲弾の他、装甲貫徹力100mm程度のHEAT(成形炸薬弾)も発射でき、当時としてはそこそこの対戦車能力を持っていたといえる。
エンジンはT-54中戦車のV-54 V型12気筒液冷ディーゼル・エンジンと同系列で、気筒数を半分にしたV-6 V型6気筒液冷ディーゼル・エンジン(出力240hp)を搭載しており、これに前進4段/後進1段の手動変速機が組み合わされる。
機動性能は路上最大速度44km/h、路上航続距離250kmとなっている。
水上航行時には車体前部の波切り板を立て、砲塔後面にエンジン吸気用のスノーケルを取り付け、車内の排水ポンプを作動させることで、車体後部左右に装備されたウォーター・ジェットで最大10.2km/hの速度で推進することができる。
1962年からは、改良型のPT-76B(オブイェークト740B)水陸両用軽戦車に生産が切り替えられるようになった。
最大の変更点は、主砲が改良型の76.2mm戦車砲D-56TSに変更されたことである。
D-56TSは水平・垂直の2軸が安定化されており、外見的には砲口制退機が二重作動式のものとなり、砲身途中には排煙機も取り付けられていることで区別できる。
また対放射能防御システム(PAZ)が搭載され、航続距離の増大のため増加燃料タンクも装着されるようになっている。
小ネタ
外部リンク
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