アズカバンの囚人/PoA-notes4

Last-modified: 2023-07-11 (火) 15:58:31


シリウス考察

シリウスの口調は明らかにおかしい、
翻訳者のシリウス像は多くの読者のイメージとかけ離れているはずだし作者ともかけ離れているはずだ。
公式サイトで作者が語っていたシリウスという人物は翻訳者のとは全然違っていた(危険な男、反抗的などなど)
一人称は明らかに「俺」だし、「君」「君たち」も「お前」「お前たち」のはず。
5巻の『閉心術(オクラマンシー)』ではスネイプに対して「君」と言っている!
4巻の『帰ってきたパッドフット(パッドフット帰る)』ではヴォルのこと「あやつ」って(笑)
ハリーも一巻で笑いながら両親を殺した時の事を語っている奴に「彼」は知っているんだってのがある、どっちも「あいつ」だろ。
あと細かな口調も変だね「お生憎だな」「~できるかね?」「~どうだね」とか。
語尾が「ね」になるのとかも。


シリウスは3巻の叫び屋敷の場面でピーターのことは「おまえ」と呼んでいるんだけど突然罵倒の中で「君」と呼ぶセリフもありこれもすごく変だよね。(P488)
そのうえ、自分は「わたし」でヴォルデモートは『あの人』と丁寧(笑)
「わたしがいつ、自分より強く、力のある人たちにヘコヘコした?」(同P480)
なんてまるっきり迫力のないふざけた言葉使いをしてるな、と思ったらピーターに昔からすごいバカにしてたような事をいったりやたらでっかい太文字で
「それなら、死ねばよかったんだ」(同P488)
なんていうからもう支離滅裂で怖い。原書とはぜんぜん印象がちがう。


邦訳だけ読んでる人の中にたまに大量殺人鬼で裏切り者のピーターをかわいそうがりシリウスをひどいといってる人がいるんだけど訳のせいもあるんじゃないのかな。
シリウスの言葉使いがここで「俺」「おまえ」「やつ」に統一されていたらもう少し言葉の選び方とかも違っていたら、ここはとにかく怒りにかられて罵倒言葉を使ってるんだな、これだけ不幸な目にあえば荒々しい性格にもなるよな、ということがちゃんと理解され少なくとも変な印象は持たれなかったように思うんだけど。

登場人物紹介

ハードカバー3巻、カバー折り返しの登場人物紹介。

ピーター・ペティグリュー
学生時代に、ハリーの父親と親しかったという。
ブラックに殺されたらしい。しかし……

これってまずくない?
コレを読んだら、本文を一文も読まないうちに
「ああ、ピーターには何かあるんだな…」とわかってしまう。
3巻で一番面白い部分が台無し。

5巻発売前にも「シリウスよ、星になれ!」と広告するくらいだし、
原書が出てから邦訳が出るのを一年も待って、
「さあ、読むぞ!」とわくわくしている読者(子どもがたくさん)は、
ネタバレなんて絶対されたくないって事がわかってないのかな…。

口調

3巻ではシリウスがピーターに向かって「おまえ」といったり
「君」といったりしているね。しかも1ページの中でw

「おまえがスパイだった!」「~我々も君のためにそうしただろう」・p488

どちらも太字で怒鳴っているセリフ。
荒っぽいタイプの大人の男が怒りの頂点でカタキにむかって「君」は不自然。
しかし同じ場面で同じ人物に向かってよくもコロコロと人称を変えられるもんだ。
マンガでも読んでキャラクターの書き分けや統一を勉強したらどうかと思う。

シリウスが怒るセリフで二人称は「おまえ」がふさわしいというのはわかってたはず。
しかし彼の一人称を「わたし、我々」にしたから、一人称がでてくる文脈では
その上品な言い方に引っ張られて二人称も「君」になってしまったのだろう。
ここでそもそもシリウスに「俺、俺たち」と言わせればいいことに気づくべきだったな。

ルーピンはどんなに怒ってもシリウスのような罵倒は口にしないから
「わたし、我々、君」でいいんだけど。
キャラを引き立てるためにも二人の言葉使いに差をつけるべきだった。
こういうのも日ごろ小説とか読んでれば感覚的にわかることだと思う。

シリウスの口調は明らかにおかしい、
松岡のシリウス像は多くの読者のイメージとかけ離れているはずだし
作者の回転女史ともかけ離れているはずだ。
公式サイトで回転女史が語っていたシリウスという人物は松岡のとは全然違っていた
(危険な男、反抗的などなど)
一人称は明らかに「俺」だし、「君」「君たち」も「お前」「お前たち」のはず
五巻の『閉心術(オクラマンシー)』ではスネイプに対して「君」と言っている!
四巻の『帰ってきたパッドフット(パッドフット帰る)』ではヴォルのこと「あやつ」ってw
ハリーも一巻で笑いながら両親を殺した時の事を語っている奴に 「彼」は知っているんだ
ってのがある、どっちも「あいつ」だろ  (全部確認してみて)
あと細かな口調も変だね「お生憎だな」「~できるかね?」「~どうだね」とか
語尾が「ね」になるのとかも。
口調の事で思い出したけど、一巻のダンブルドアの「あっ」も「おおっ」に変えろよ
(個人的にダンブルドアのワシとかは別にいいと思う、だってガンダルフもそうだし)

シリウスは3巻の叫び屋敷の場面でピーターのことは「おまえ」と呼んでいるんだけど
突然罵倒の中で「君」と呼ぶセリフもありこれもすごく変だよね。(ハード゙カバー488p)
そのうえ、自分は「わたし」でヴォルデモートは『あの人』と丁寧w
「わたしがいつ、自分より強く、力のある人たちにヘコヘコした?」(同480p)
なんてまるっきり迫力のないふざけた言葉使いをしてるな、と思ったら
ピーターに昔からすごいバカにしてたような事をいったり
やたらでっかい太文字で「それなら、死ねばよかったんだ」(同488p)
なんていうからもう支離滅裂で怖い。原書とはぜんぜん印象がちがう。

邦訳だけ読んでる人の中にたまに大量殺人鬼で裏切り者のピーターをかわいそうがり
シリウスをひどいといってる人がいるんだけど訳のせいもあるんじゃないのかな。
シリウスの言葉使いがここで「俺」「おまえ」「やつ」に統一されていたら
もう少し言葉の選び方とかも違っていたら、ここはとにかく怒りにかられて
罵倒言葉を使ってるんだな、これだけ不幸な目にあえば荒々しい性格にもなるよな、
ということがちゃんと理解され少なくとも変な印象は持たれなかったように思うんだけど。

3巻だが、登場人物は13歳から14歳というのに、あまりにも幼稚な言葉になっている。
21章、パトローナスのことをハーに話すハリー
「ううん、僕、見たよ」「でも、僕、きっと、思い込んでいただけなんだ」略
「僕---」略「僕、父さんだと思った」
「僕」+「、」の連続。助詞がない言葉が続くとまるで幼児語だ。

もっとひどいのが7章、ルーピンの授業のネビル。祖母の服装のことを
「えーと……いっつもおんなじ帽子。たかーくて、てっぺんにハゲタカの
剥製がついてるの。それに、ながーいドレス……それと、ときどき狐の
毛皮の襟巻きしてる」
(ハンドバッグは)「おっきな赤いやつ」

原文確認したけど、ごく普通の言葉だよ。なんでこんな演出する?

結構好きなので3巻を読み返してるんだけど
「夜の騎士バス」の車掌のスタンとハリーの会話のとこ。

「ほいきた、ネビル(ハリーのこと)」「ロンドンのどのあたりだい?」
「ダイアゴン横丁」
「合点、承知。しっかりつかまってな・・・」

ハリーは早籠に揺られ、一丁先の旅籠、「漏れ鍋」に向かうのだった・・・
って続けたくなる

ワロタ
早駕籠ってのは大の大人でも酔って吐く(武士は必死でこらえるが)ものだったらしい。
そいつぁー、顔が「緑色」にもならぁなw

激ワロタ

まげヅラの針井歩太と巣端w

日本語版まだ3巻まで読んでないんで
こてこてコックニーのスタンの台詞がどう訳されてるか
興味があったんだが、これほどとはwww
下町言葉つながりであんな訳にしたんだろうな。

現在も使われてる生きた言葉に
死語の江戸下町言葉を無理矢理あてはめる
何という力技w

指輪物語でさえ「宿屋」なのにな>旅籠

なんつーか、原作とは別物の
二次創作の同人誌でも読んでる気分になる日本語版だ。

品のない訳語の選択が多すぎる傾向にあるのに、ハーマイオニーの台詞だけ
昔の子か?っていうくらい馬鹿丁寧で違和感ないですか?
例えば3巻532で、ハリーが雄鹿のパトを出した人影(実際は自分)を父かと思ったというところで
「あなたのお父様、お亡くなりになったのよ?」って・・・確かに正しいけど
「ハリーのお父さん、死んじゃったのよ?」くらいのほうが、今の子の普通の言葉じゃないだろうか。
同級生に「あなた」ってのも言わないから、固有名詞で補った方が自然。
先生のことも、「おっしゃった」だらけで、そのくせ原文に合わせて呼び捨てだから
「ダンブルドアはおっしゃったわ」みたいなことになってる。
別に間違ってないけど、邦訳のハーがオバサン臭いのは丁寧すぎる言葉のせいか。
猿股もだがw

ハーだけじゃなくて、ガキが敬語を使うといつもヘン

3巻4章のハリー
「ファッジがどうして僕のことを見逃したのか、君のパパ、ご存知ないかな?」

なんかふた昔前のお坊ちゃまってかんじだわな。

「ファッジがどうして僕のことを見逃したのか、君のお父さんなら知らないかな?」
でええやん。

ハーは語尾の「だわよ」もオバサン臭かった

「だわよ」なんて、年くったオカマ(「ニューハーフ」じゃないとこがポイント)
くらいしか使わないだろw

「死んじゃった」はさすがにハーとしては子供っぽいかな。
「あなたのお父さんは亡くなったのよ」くらいが自然。

「ダンブルドアはおっしゃった」とか
名字呼び捨てと尊敬語の組み合わせはおかしすぎるね。
原文ではprofessorついてなくても、「ダンブルドア先生が言ったのよ」
「校長先生が言ってたわ」みたいにするべきだと思う。

3巻でのウッドのせりふ

OK, everyone, let's go. 
これがゆうこりんにかかると
「ウッス、みんな、行くぞ―」
下手な訳者は、こういう風に勝手に人間を色分けしちゃうんだ。

3巻最初のほうでハリーたちがダイアゴンで買い物してる時のハーマイオニーは
両親からプレゼントの先払いとして「お小遣いをくださったの」と言ってました。
昭和初期の人たちは嬉しいのでは。

注釈

前も書いたことあるけどリンドグレーンのやかまし村のシリーズで
午後8時過ぎても外が明るいシーンがあって、あとがきの説明で
北欧の夏とはそういうものだと知った。
翻訳者の大塚さんは舞台となるスウェーデンがどんな国かとか
文化や気象や産業のことまで説明してくれていた。

ハリポタの3巻でもタイムターナーで真夜中から3時間戻ったら、
夜9時頃のはずなのに、太陽の光が差し込んでるシーンがあった。
これも緯度が高いスコットランドの夏だから。
でもあとがきには説明がないどころか、「友の会」の宣伝と雑誌から
賞をもらったとかそんなことしか書いてなくて、本当にがっくりしたよ。

『アズカバンの囚人』第7章のルーピン先生の授業で
シェーマスが出した“バンシー”って誰のこと?

パンジー・パーキンソンの誤訳?

ウィキより

バンシー
バンシー (banshee 、bean sidhe ) は、アイルランド地方およびスコットランド地方に伝わる
女の妖精であり、家人の死を予告すると言われている。

ありがとう。
何のことを言ってるんだろうってずっと悩んでたけど
妖精のことだったのか。

シェーマスはアイルランド人だからな

自分はバンシー知ってたので読み流してたけど、何の注釈もないのか。
こういうのの注釈を入れるのは、翻訳者の仕事の一つじゃないのか?

インタビューか何かで「ハリーの世界にしっかり浸れるよう注釈はつけないざます」って言ってた

ほんとにろくに本読んだことなさそうだね、こりん

むしろ注釈があった方が
「これはこういうことなのか」と知識が広がって楽しいと思うんだけどなあ
注釈のある本とか読むの楽しい

ふくろう通信は一体何のためにあったのかとw

バンシーは妖精というより妖怪だね。
「泣き妖怪バンシー」と書かれていなかったっけ?
泣き声がすごいので4巻のトーナメントにでてくる金の卵の泣き声が
バンシーの声にたとえられていたような気がするけど
それでもバンシーの伝説なんかはわからないままだね。

パトローナス・アニメーガス

邦訳しか読んでないんですが、ちょっと気になってた単語を
あげてみてもいいですか?どっちも3巻に多い単語です。

「守護霊」←守護霊というと、先祖の霊かなんかで常に自分を見守って
くれているもの、というイメージがある。
自分で作り出すものという感じではないので、なんか違和感。

「動物もどき」←わかりにくいような気が。
動物に変身できる人、という意味なら、「動物変身術者」とかではだめなのかな。
個人的には、人に対して「動物もどき」と呼ぶって、なんだか
失礼のような気もします。

どっちも、原書読みの人が、これで原書のイメージどおり、というなら
それでいいんですが…。

同意。
前々スレでは「獣身術者」にアニメーガスとルビふったらという意見を書きました。
変身した姿は「獣身」でいいと思う。

自分は、
「守護霊」→パトローナス
「動物もどき」→アニメーガス 
と、日本語に変換しないほうが良いと思っています。
パトローナスは、自分を守護する力の具現だと理解したので、
霊体というわけじゃないと思う。
アニメーガスについては、動物に変身できる人ってことだし、
動物とはいえ、リータは昆虫なわけで、
変に日本語に替えるのは、自分は気に入ってません。

それもそうだね。なにも日本語にすることないといわれたらそのとおりだ。
パトローナスもアニメーガスもカタカナ語としてかっこいいし。

守護霊じゃなくて守護者とか、色々言葉はあるのにね。

全部日本語に変換するっていう作業が、全体をおかしくしているのかもね。
このスレッドでも、何度もあげられている問題でもあるよね。
日本語版を読み返しているのですが、読者が行間を読んで意味を理解するっていうことが少ない気がする。

うまくはまっていれば、日本語でもかまわないとは思うんです。
カタカナよりも漢字のほうがイメージわくこともあるし。
でも、なんか意味がずれてるような気がしたんですよね。
同じ意見の人がいてうれしいです。
「獣身術者」もいいですね。かっこいい。

個人的には、

一般的な英語→意味の分かる日本語にキッチリ
英語風造語→がんばって単語作ろう
ラテン語風造語→カタカナでいいやん

個人的にはあんまりカッコイイとは思えない>獣身術者
むしろかっこわるい。言葉の選び方がこなれてないラノベ感覚的。
原作のイメージ生かしたかっこいい響きの単語や熟語を持ってこられないなら
カタカナでいい。

パトローナスが守護霊なんだよな

パトローナスは自分のプラスのエネルギーを具現化させるだけで
守護霊(自分を守ってくれる死者の霊魂)でもないし、

守護霊はないだろ・・・orz

ゆうこりんって、ホントにファンタジーとか神話とか
まったくなじみもなければ、調べてみようともしなかったんだね

自分ではない別の何かに守ってもらう訳じゃないもんな
守護霊はおかしい

擬音語・擬態語

3巻1章
怪物本のところでflap and snapが「パタパタもパックンも」だって…。
読み手が幼稚園児だとでも?

flapはパタパタ羽ばたく
snapはバチンと鳴る、パクッと噛む
上でも言われてた擬音由来、あるいは擬音のニュアンスのある動詞。
でも日本語で「パタパタもパックンもできなかった」と訳すと幼稚だな。

could no longer flap and snap(UKp.16)を訳すならややリズムは失うけど
「もうバタバタ暴れて噛みつくことはできなかった」とかするしかないだろうね。

3巻274P
父親がハリーに向かってニッコリ笑いかけながら手を振っている。
ハリーに遺伝したクシャクシャの黒髪が勝手な方向にピンピン飛び出している。
There was his father waving up at him, beaming,
the untidy black hair Harry had inherited standing up in all directions.

5巻下346P
ジェームズの髪は、ハリーとまったく同じに、頭の後ろでぴんぴん突っ立ている。
両手はハリーの手と言ってもいいぐらいだ。
それに、ジェームズが立ち上がれば、背丈は数センチと違わないだろうと見当がつく。
James's hair stuck up at the back exactly as Harry's did,
his hands could have been Harry's and Harry could tell that,
when James stood up, they whould be within an inch of each other in height.

「ピンピン」か「ぴんぴん」か、どちらかに統一する気は全くないんだな
表記にブレがあることすら気付いていなさそうだ
ここでも松岡訳のテキトーさが見て取れる

険悪

「険悪」は全巻通して30回くらい出てくるよw数えてないけどwやたら出てきて目につく。
一人でも二人でも険悪なムードになってるw
「胃袋」関係もやたら出てくるよ。表現が直訳すぎて、自然な日本語になっていないから気になるよね。
「飛ばせた」は他にも出てきたのをうっすら覚えてる。
ブラック邸かどこかでフレッドジョージがお鍋を魔法で飛ばすシーン。
これも地味にひっかかる言葉遣いだよね。

引導・忍耐

読んでいてちょっと引っかかったところ

邦版第3巻 第4章 p87
ウィーズリー氏とモリーの会話
「ハリーが「例のあの人」に引導を渡したあの夜、ブラックはすべてを失った」

第6章 p145 マクゴナガル先生のセリフ
「占い学というのは魔法学の中でも一番不正確な分野の1つです。
 私があの分野に関しては忍耐強くないということを、皆さんに隠すつもりはありません。」

ここの、「引導を渡した」と「忍耐強くない」ってとこです。

「忍耐強くない」ってのは、何か我慢することでもあるのかと・・・
マクゴナガル先生はトレローニー先生をあまり好いてなさそうだったからかなぁと思ったんだけど・・・

原書ではどうなってますか?