蛇王龍を屠りし英雄に刻まれる
癒えぬ古疵への疼きと愛しさ。
汝の魂に慰みあらんことを。
(貫破する黒針の軽弩~狙撃王シムナヤルスク)
天に輝く星河を創りたもうた蛇帝龍の軽弩。
第十ニの暗夜を彩る無数の光が地に降り注ぐ。
(帝弩ダライヒト、蛇帝弩レジェマデュラ)
目次
概要
- MH4Gにて追加された蛇王龍ダラ・アマデュラのライトボウガン。
強化先の武器名は
貫破する黒針の軽弩→虚無虚空に帰すシムナ→狙撃王シムナヤルスク→帝弩ダライヒト→蛇帝弩レジェマデュラ
となっている。
- 二分割された大きな刃の中心にボウガンの銃口がある。
剣と銃が一体になったような、SFチックな見た目をしている。
性能
MH4G
- 最終強化の「蛇帝弩レジェマデュラ」の性能は以下のようになっている。
装填可能な弾は他にLV1/LV2麻痺弾、捕獲用麻酔弾、ペイント弾、鬼人弾、硬化弾がある。
速射にはLV1麻痺弾、LV1拡散弾、爆破弾が対応している。
- 基本性能
- 攻撃力416
- 防御力+50
- 会心率-20%
- リロード 遅い
- ブレ 左右/大
- 反動 小
- スロット 3
- 装填数
LV1 LV2 LV3 通常弾 6 - 10 貫通弾 6 - 6 散弾 6 - 6 徹甲榴弾 1 - 2 拡散弾 1 - 2
- 同じアマデュラ武器のヘビィボウガンと同様に良い点と悪い点が両極端な性能となっている。
麻痺弾以外のLV2の弾が全て装填不可という特徴も同じである。
- 攻撃力、防御力、反動、スロットは文句なしの性能。
拡散弾とLV2麻痺弾以外は最小の反動で発射可能で、拡散弾とLV2麻痺弾も反動は中程度に抑えられる。
また、この武器で主に使われるであろうLV3通常弾とLV3貫通弾の装填数も十分な数である。
- その一方で会心率、リロード、ブレは悪い。
会心率-20%は決して無視できないが、それでも他の二点に比べればまだ許容可能。
しかし、LV1通常弾以外が最短で装填できないリロードは明らかに問題。
スキルでの改善が望ましいが、弾によっては装填速度のスキルを発動させても最短で装填できないため、
いっそリロードの遅い弾はリミッターを解除しての全弾リロードでまとめて装填するという手もある。
- そしてこの武器の何よりの問題は左右/大というブレである。
ブレが片方だけであればさほど気にはならないが、
ブレが左右にあり、しかも大というのは魔球とも言われるほど予測不可能な弾道であり、
モンスターに密着しなければ確実には当たらないほどである。
左右にブレがある場合は大でも小でも扱いにくいため、
ブレ抑制を発動させる場合は+2が望ましい。
- これだけの欠点を抱え込んでいるこの銃は更に弱点を抱えている。
速射対応した爆破弾があろうことか素で扱うことができないのである。
おそらく他のアマデュラ武器でよくある覚醒無しでは無属性の武器の再現であろうか。
爆破弾追加は5スロスキルでありお守りもあるため流石に覚醒よりは軽いのだがカバーすべき他の欠点も多く、
爆破弾自体も取り分けて言うほどに強力な弾ではないため、
わざわざスキルを割いて追加してまで使う意味は薄いだろう。だからといって速射対応までさせて追加必須とは…。
マイナスになることにはよくこだわってくれるものだ。
他の速射対応弾も拡散・麻痺と扱いにくいものが多いため、
残念ながら速射銃としての運用は趣味と言わざるを得ないだろう。
- では、貫通弾追加スキルでLV2貫通弾が6発も入る事に着目してリミカ貫通銃としてはどうだろうか。
この銃をリミカ貫通銃に仕立て上げるために必要なフォロースキルの数は以下の通り。- 貫通弾全LV追加 - LV1とLV3だけでは流石に心もとない。必須スキル。
- 装填速度+3 - リロード速度を「やや速い」まで上げないとフルリロードが最遅になってしまう。
- ブレ抑制+2 - 余程の超大型モンスターでない限り、ブレ左右大は致命的。
貫通弾強化をつけるだけでも、相応の良おまがないと不可能なレベルである。
妥協して切るならば装填速度だが、「遅い」のままだとLV3貫通弾が通常リロードでも最遅になってしまう。
最低でも装填速度+1だけは妥協せずにつけなければならないだろう。- 正直言って、リミカ貫通銃としてはスタートラインに立つだけで精一杯と言うのが実情であり、
そこまでして得られるのは少し攻撃力が高いだけの銃(一応防御力もあるが)。
少しと言っても金華朧銀の対弩あたりに比べれば武器倍率にして30もの差があり、
攻撃力UPスキルでは到底埋められない差なのだが、それ以前にこちらは貫通弾強化をつける事さえも
四苦八苦しているレベルである。武器倍率の差を埋めないまでも、他の銃ならば弾導強化などのスキルを
盛るであろう事を考えれば、実質的には火力差は無いも同然である。
- リミカ貫通銃にするにはブレ抑制や貫通弾追加が必要と言う点では砕光の輝弩がある。
あちらは攻撃力も貫通弾の装填数もレジェマデュラに比べてワンランク劣っているものの、
必須フォロースキルは実質的に貫通弾追加と反動軽減+1のみと言う圧倒的お手軽さで勝る。
ブレはあるが片ブレなので、あえて抑制をつけずに暴れ撃ちをつけるという手もあるし、
ブレ抑制+1をつけ、攻撃【小】と装填数UPをつけてレジェマデュラと同じ条件に仕立て上げる事もできる。
もちろん、それらを外して柔軟にスキルを組む事もできる。
使いどころの乏しさは変わらないものの、爆破弾も弾追加スキル無しで使える。リミカ無しなら一応速射も可能。
砕光の輝弩自体は様々な理由で地味な印象がどうしても拭えない武器ではあるものの、
レジェマデュラと比較して総合的に見れば、実質的な上位互換と言っても差し支えないだろう。
- 総評を述べると、この武器は非常に重大な欠点を抱えており、
スキルでの改善がほぼ必須となっている。
特にブレ抑制は何より優先して発動させるべきである。
そのため、どうしても他の発動スキルが少なくなってしまう、扱いの難しい武器である。
- 現在ではMH4Gでのイベントクエストの配信が終了し、G級ダラ・アマデュラ通常種と新たに戦う機会は無くなったため、
終了前にダウンロードをしていない人は身近にクエストを持っている協力者でもいない限り、
本武器の強化も「帝弩ダライヒト」止まりとなっている。
そのため、リロードやブレと言った取り回しの悪さに加えて攻撃力まで物足りないと言う状況に陥ってしまっている。
残念ながら現状では、よほど強い思い入れでも無ければ、あえて採用する理由は極めて乏しい。
余談
- 「シムナ」とは、フィンランドに実在した軍人である「シモ・ヘイヘ」の愛称のことだと思われる。
ヘイヘは1939年に起こった冬戦争にて、確認戦果505名射殺という狙撃手としては史上最多の戦果を挙げ、
ソビエト赤軍からは白い死神とあだ名された。
狙撃王シムナヤルスクという名称もヘイヘが狙撃手であることに因んだものと推測できる。
ちなみに彼は軍人になる以前はケワタガモを狩猟していた。彼もまたハンターだったのである。- なお、ヘイヘは2002年まで存命だった人物であり、アマデュラ武器の名称としてはかなり近代からの引用である。
- 虚無虚空は「何もない空間、状態」を表す二字熟語「虚無」「虚空」を並べたもの。
正確には四字熟語として存在しない。
- 3段階目の名称に使われている「ヤルスク」は、ロシア語で「岸壁、絶壁」と言った意味の言葉である。
よくロシア圏での街の名前や地名として使われているため、聞いたことがある人もいるかもしれない。
ダラ・アマデュラの影響で奇怪な地形となった千剣山を意識しての命名だろうか。
- 武器名に「狙撃王」や「シムナ」とあるため、
使い手に非常に高い技量を要求する武器だと思われるが、
少なくともハンターが使う分にはスキルのブレ抑制が必要で、
プレイヤーの熟練でブレ左右/大を克服するのは無理である。
それこそ、スキルで制御しなくては撃つ弾が次から次へと虚無虚空に帰す結果になってしまう。
- MHXXではラスボス武器であり、弾追加しないと撃てない速射対応弾がある後輩が登場した。
尤も追加してもしなくても大差ないこの武器と違い、あちらは追加すればとても強いため追加必須である。