モンスター/ラオシャンロン亜種

Last-modified: 2024-04-06 (土) 22:57:35
種族
古龍種(古龍目 山龍亜目 ラオシャンロン科)
別名
岩山龍*1
英語表記
Ashen Lao-Shan Lung
登場作品
MHG, MHP, MH2, MHP2, MHP2G, MHF
狩猟地

目次

特徴・生態

蒼灰色の堅殻に身を包んだ、老山龍ラオシャンロンの亜種とされる個体。
その巨大な外観が急峻な岩山を連想させることから《岩山龍》の別名で呼ばれる。
紅色の甲殻を持つ通常種と比べた場合、一見しただけでは地味な見た目であると感じられるが、
亜種の甲殻は研磨することによって美しい蒼白色に輝くという。
亜種と定義されてはいるが、実際は生物学的には通常種と同一の存在である。
ラオシャンロンの甲殻は鉱物や大気などから様々な成分を吸収しつつ形成されるが、
近年の研究によって鉄分を多く含んだ場合は茶褐色、火山灰などが豊富な地域では蒼灰色となり、
取り込んだ成分によって甲殻の性質もそれぞれで異なるものとなることが判明した。
つまり、環境の違いによって通常とは異なる性質を持った甲殻を形成した個体こそが
ラオシャンロン亜種の正体である。
その身体からは太古の人々が使用していたと伝えられる武器の残骸が発見されることもあり、
通常種よりも遥か昔から生息していたと推測される。
元々が同一の存在であるため、基本的な性質は通常種と変わらず、
突然現れては進路上の全てを薙ぎ倒し、そしてまた何処かへと去っていく。
ラオシャンロン亜種の出現が確認され、街などに接近して来ている場合、
ギルドの中でも選りすぐりの実力者にのみ防衛戦の参加資格が与えられる。
しかし通常種以上に分厚く、頑強に発達した外殻は圧倒的な防御力を誇り、
大砲やバリスタなどの兵器による攻撃に晒されてもその進撃は簡単には止まらない。
生息区域をゆっくりと徘徊し、轟然と移動を続けるラオシャンロンとその亜種だが、
彼らがなぜ移動をし続けるのか、その理由は未だ解明されていない。

概要

  • MHGから登場した老山龍ラオシャンロン亜種
    全身が灰色っぽく(正確には蒼灰色)変色しているが、
    これは元々通常種の甲殻は生息環境によって甲殻の性質や色が変化する性質を持っているためらしく、
    実はディアブロスやグラビモスなどと同じく、生物学的な意味での亜種ではない。
    • MHPまでは「灰ラオシャンロン」と呼称されていた。
      「灰色に染まったラオシャンロン」という意味だが、新参ハンターからすれば面食らう名前である。
      この旧称から、略称は「灰ラオ」が一般的な物として広まっている。
  • 「岩山龍」とも呼ばれるが、ゲーム中でこの表記を見る事は少ない*2
    岩山龍は中国語で「イェンシャンロン」と読み、
    MHG、MHPの時代はまだ「亜種」という呼称が浸透しきっていなかったため、
    通常種と区別するためにあえてイェンシャンロンと呼称していたプレイヤーも少なくなかった。
    • なお、素材名も「岩山龍の~」ではなく「老山龍の蒼~」であり、
      一般的な亜種素材とは命名則に違いが見られる。
      亜種素材でこのような命名則になっているのは他にもいるが、
      いずれも初登場時点では亜種特有の別名が不明瞭、またはそもそも設定されていない。
      他にも黒龍の亜種とされていた紅龍や祖龍も該当していたが、
      彼らはMH4以降の作品では亜種としては扱われていないため、
      現状で亜種素材が原種の別名を冠しているのは、本種が唯一である。*3
    • 似たような状況にあったモンスターとしてキリンが挙げられる。
      後のMHWにて旧来から登場していた「幻獣」という呼称が別名として採用されているが、
      ラオシャンロン亜種の「岩山龍」表記は攻略本などで「幻獣」表記とほぼ同等の扱いを受けている。
      一部グッズ展開にて「雷獣」という表記が見られたあちらと異なり、
      ラオシャンロン亜種は一貫して「岩山龍」表記であるため、別名であることは間違いないようだ。
    • MHFではラオシャンロン亜種の個別モンスターリストが存在しており、
      その中で「灰色の外殻と山のような体躯から『岩山龍』とも呼ばれている」と明記されている。
      そのためMHFにおいては正式な別名として採用されていることが初めから明確であった。
  • 多くの亜種モンスターは通常種と外見が違うだけでなく、行動のパターンも異なっていたり、
    通常種が使わない攻撃を繰り出してきたり、弱点となる属性や部位が違っていたりと、
    何らかの形で差異が見られる場合が多い。
    昨今のシリーズの方が原種との差別化を重視する傾向にあるが、
    MHGで初登場した亜種モンスターにもそういった要素は少なからず見られた。
    ではラオシャンロンの亜種にはどのような変化が見られるのだろうか?
    その答えだが……実はラオシャンロンに関しては通常種とほとんど差が無い
    行動パターンも、攻撃技も、弱点も、出現するフィールドも、怒り状態での能力補正なども、
    基本的なステータスはほとんどが通常種と同一である。
    しかし、入手できる素材は通常種のものと異なるため、相手取る必要が全く無いというわけでもない。
  • シリーズによっては通常種が下位クエストにしか登場せず、
    上位以上のクエストに登場する個体は全て亜種になる。
    しかし、戦い方などが大きく変わるわけではないため、ぶっちゃけどっちでも大差ない。
    • 同一ランクに通常種・亜種が両方出現するのはMH2とMHFの上位のみ。
      MHG・MHPのG級個体、P2・P2Gの上位・G級個体は全て亜種である。
      そのため、MH2・MHF以外においてはクエストランクを指定すれば
      通常種・亜種を呼び分ける必要すらない状況になっている。
      要するに多くの作品では「原種の高ランク版」といった扱いであり、この点も他の亜種たちとは事情が異なる。
  • 勲章「亜種報告書」を入手する為の対象にも入っており、
    ラオシャンロン亜種も撃退ではなく、完全に討伐しなければカウントに入らないので注意。
    また、ミラボレアス【紅龍】のG級クエストの出現条件である
    「G級の古龍を全て討伐、かつG★3の古龍クエスト全てにクリアマーク付与」だが、
    G級の古龍には、ラオシャンロン亜種も含まれているので、こちらも完全に討伐する事になっている。
  • MHPのG級個体のHPはなんと32999という驚異的な値を記録している。
    これはタフで有名なMH4Gの巨戟龍ゴグマジオス2倍近くという、
    文字通りケタ違いの体力値であり、かなり長い間シリーズ史上最高を誇っていた。
    如何に進行中のラオシャンロンが隙だらけであるとはいえ、
    エリア5に到達するまで全力で攻撃を続けなければ、とてもではないが削り切れるものではない。
    • MHXXで通常種のラオシャンロンが再登場を果たし、その強化個体はなんと体力6万をゆうに超えると言われている。
      もっとも武器の攻撃力や仕様、ラオシャンロン自身の仕様変化など、単純比較はできないのだが、
      少なくとも純粋な数値においてはシリーズ最高の座は明け渡すことになった。
    • また、このクエストを達成しないと伝説の黒龍に挑むことはできない。
      黒龍伝説で謳われる「キョダイリュウ」は、MHPでは岩山龍を指しているようだ。
  • 通常種と同じくMHP2Gを最後に姿を見せなくなってしまったが、
    MH4Gではラオシャンロン亜種のG級素材が竜人問屋で交換できるようになった。
    交換素材として要求されるのは、クシャルダオラのG級素材である。
    • ラオシャンロン亜種素材が交換できるようになった経緯は、
      MH4Gの作中とほぼ同時期にある2人組の古参ハンター達がラオシャンロン亜種の討伐に成功した為、
      その素材が市場に流通し始めたからだという。
      世界観上では基本的に撃退が精一杯とされるラオシャンロン亜種のG級個体を討伐してしまうとは、
      流石はベテランハンターといったところか。
      • しかも会話の流れからどうやら、2人組のうちのどちらか片方のみ(つまりソロ)での挑戦のようである。
        G級ラオシャンロン亜種のソロ討伐は世界観上どころか、プレイヤー視点からでさえも困難というのは、
        古参のMHプレイヤーならば周知の事実であろう。
        一体彼らの真の実力はどれほどのものなのだろうか…。
    • なお、同時にもう片方のハンターがナナ・テスカトリのソロ討伐にも成功したようで、
      こちらの方もG級素材が市場に流通しだしたらしい。

MHF

  • MHFではラオシャンロン亜種の剛種個体・G級個体が登場しておらず、通常種より悲惨な扱いにあっていた。
    G級がメインコンテンツとして据えられていたサービス後期のMHFでは
    影が薄くなってしまっているモンスターはラオシャンロン亜種以外にも存在するものの、
    とりわけこちらは凄腕クエスト帯以降一切登場せず
    テコ入れも全くと言っていいほど行われていないせいでボスモンスターとしての存在感もほぼ無い。
  • しかしその影が薄すぎることのおかげ(?)で、
    ラオシャンロン亜種100頭討伐の壁紙を入手することが暇を持て余した廃人の間で話題になっていた。
    • 壁紙システムはMHF-G1より導入されたのだが、
      黎明期のG級コンテンツが色々と問題点を抱えており、その立て直しの真っ最中だったため、
      それらが解決するまでの暇潰し的な要素へ目を向ける人も少なからずいたことも要因かもしれない。
    ラオシャンロン亜種は途中討伐ができないため、
    1度のクエストでかかる時間は最低でも約25分である。
    つまり壁紙の入手までには単純計算で、25×100=2500分(約41時間)もの時間がかかる。
    クエスト受注手続きの時間等も含むため実際にはそれ以上かかり、
    かつその内の大部分が砦のエリア5で待ちぼうけているだけである。
    なお、通常種の下位や上位個体と同様に体力が大きく引き下げられたが、
    砦のエリア5にまで到達しなければ討伐できない仕様に変更は無く、
    結果的に討伐までに要する時間はほとんど変化していない。
    • かつては、秘伝開眼奥義を用いることで道中でも討伐することができたのだが、
      不具合だったため後に修正されている。
    • 壁紙の取得を成し遂げた暇人ハンターも僅かに見られたが、
      更には功猟メダルの褒賞上限として設定されている500頭討伐を目指すハンターすらいた。
      一体何が彼らを惹きつけるのだろうか…。

余談

  • MHXXでは通常種が復活したが、亜種が登場しない方針もあってこちらは復活せず。
    そのため、MHR:S現在もリストラ中のモンスターではその期間が最長の1頭となってしまった。
    • ちなみに、他の最長期間の仲間は皆MH2かMHP2(G)が初登場となっており、
      初代MHにて登場したモンスターも悉く復活しているため、
      一度も復活していないモンスターの中で最も歴が長いのがラオシャンロン亜種となっている。
  • 登場作品こそ全体で見れば少なすぎると言う訳ではないものの、
    リストラ後の復活がなかなか叶わなかったり、通常種との違いがほぼ無かったり、MHFでのテコ入れがされなかったりと、
    「不遇」を地で行くようなモンスターであるがためにマイナーモンスター代表のような立場にいるラオシャンロン亜種。
    だが、モンハン20周年記念で行なわれたモンスター総選挙では、
    どういう訳か全229種中146位と、知名度の割にかなり健闘した結果となっている。
    この順位はダレン・モーラン錆びたクシャルダオラゾラ・マグダラオス百竜ノ淵源ナルハタタヒメなど、
    シリーズ各作品中のストーリーで強烈な印象を与えたモンスターたちを上回る順位である。
    MHFでのやり込み勢からの謎の注目のされ方と言い、ラオシャンロン亜種にもファンがそれなりに付いていたようだ。

素材

老山龍の蒼鱗
岩山のような巨体を誇るラオシャンロン亜種から剥ぎ取られた鱗。
元が巨体であるため、この鱗一枚にしても相当な大きさを誇り、最早一目では鱗とは思えないほど。
老山龍の蒼甲殻
ラオシャンロン亜種の身体から切り出された蒼灰色の甲殻。
その大きさと強度は最早岩盤に匹敵する。
色合いが通常種のものと異なるのは、大気中から取り込んだ成分によるものと言われている。
老山龍の蒼背甲
ラオシャンロン亜種の背部を覆う、とりわけ頑丈な甲殻。
まさしく岩壁のような大きさではあるが、あまりの強度故か素材として扱えるのはごく一部のみ。
近年ではほとんど流通していない。
老山龍の蒼角
ラオシャンロン亜種の鼻先に見られる一本角。
宝物庫に納められるほどの貴重品であり、武具の素材としても一級品。
老山龍の蒼大爪
途轍もない硬度を誇るラオシャンロン亜種の蒼い爪。
その強度のために加工はほとんどできず、素材としてはほぼ丸ごと使用される。
なお、通常種の爪とは違い、護符の力を高める不思議な力は見られないらしい。
老山龍の蒼逆鱗
ラオシャンロン亜種が持つ蒼い逆鱗。
その価値は一人の人間の運命を変えてしまうほどと言われる。
しかしこちらも昨今では素材としての価値が薄れてしまっており、見られる機会は非常に稀。

関連項目

モンスター/ラオシャンロン
武器/ラオ武器 - ラオシャンロン素材を使った武器各種へのリンクあり
防具/暁丸・凛シリーズ
BGM/ラオシャンロン戦闘BGM


*1 中国読みに倣った場合、『いぇんしゃんろん』という読み方になるが、公式からの発表はない。またミラバルカンなどのようにファンに浸透した呼び方ではない。
*2 ムービーやクエストのタイトルとしては見るが、それ以外だとほとんど表記が無い
*3 ゲリョス亜種も後に紫毒鳥との別名をもらい同様の扱いだったが、MHSTにて素材名が亜種別名に準拠するようになったため、スピンオフまで含めると本当に本種しか該当しない