世界観/エルガド

Last-modified: 2024-02-20 (火) 08:42:57

モンスターハンターライズ:サンブレイクで登場した“観測拠点”。
遠い異国とされる「王国」領内に築かれた調査のための拠点であり、
砦跡を再建して建てられた場所ながら、各地と交易を行う港町としても発展している。

目次

概要

  • MHR:Sの拠点となる場所。
    サン」と呼ばれる大穴の縁に建設されており、広大な海に囲まれた異国情緒あふれる拠点。
    海に面しているため交易が盛んであり、昨今はカムラの里とも関わりがある。
    翔蟲オトモガルク、たたら製鉄などの技術提供や、茶屋の出張などが行われているようだ。
  • かねてよりロンディーネらが言及していた「騎士たちが女王に仕える王国」に所属する拠点である。
    和風色が強かったカムラの里とは正反対に、中世ヨーロッパ風とでもいうべき雰囲気となっており、
    よく晴れて日差しが強く、海が近いので潮風が吹くという地中海らしい地理・気候でもある。
    • 雰囲気としてはタンジアが比較的近いが、観光地的な空気も強かったあちらと比べると、
      全体的に「拠点」としての機能が突き詰められ、実務的かつ機能的な構成になっている。
      • 中枢たる指揮所が露天状態のままであったり十分な広さの訓練場がない等、
        「前線基地」よりも「観測拠点」である事を優先して整備されていることがうかがえる。
    • しかしながら「エルガド観光協会」なる組織が城塞高地を観光名所とするツアーを計画していたり、
      船乗りのジレッタがエルガド名物の開発をしていたりと、
      エルガドとその周辺地域を観光地化しようとする試みが全くないわけではない。
      • 王域の状況が小康状態となった後は、海上交易の中継地としての需要が高まり始めている事も語られている。
  • 王国領内で発生した「モンスターの異変」を調査するために古い砦跡を改造して急造された拠点で、
    基礎はしっかりしているがよく見ると建造物が一部損壊しているなど、アルロー教官曰く「オンボロ拠点」。
    しかし技術水準は極めて高く、拠点内にはトロッコのレールが縦横に巡らされてアイルーたちが労働に利用し、
    大型船の船着場などではなんとクレーンのような機械までが用いられている。
    • 余談だが、このトロッコはアイルー専用のもので、人間が乗車することはできない。
      ……のだが、トロッコに乗ってみたいという要望は案外多いらしい。
      • また、トロッコを牽引している機関車はステレオタイプな蒸気機関車そのものの音を立てて走行するが、
        よくよく見てみると煙を排出するための煙突が存在しないという変わった特徴がある。
        一見するとデザイン上のミスのように思えるが、実はこのような構造の機関車は実在している。
        所謂「無火機関車」と呼ばれるものがそれに該当し、方式は幾つかあるが、
        概ね空気や予めボイラーで作った蒸気などを圧縮してタンクに蓄え、その圧力を取り出して動く代物で、
        主に鉱山の坑道や化学工場といった火気厳禁の場所、若しくは清潔さが求められる現場で用いられた。
        エルガドのトロッコも場所によっては坑道らしきトンネルに入っていく描写があり、
        その意味ではむしろ非常にリアリティのあるデザインだと言えよう。
  • メル・ゼナ王域三公に代表される脅威と戦うための王国騎士たちや異変の調査のための調査員などを始めとして、
    交易のために物資を運ぶ船乗りなどの王国関係者のほか、雇われのハンターたちも集っている。
    • あくまで「観測拠点」であり生活の場ではないため、子どもは基本的におらず、
      施設も調査における必要最低限のものが揃っている程度。
      このあたりは新大陸の拠点にも通ずるところがあるだろう。
  • プレイヤーが歩き回れるのは、調査の最前線である指揮所と船着き場近辺のみ。
    一見すると生活スペースがどこにあるのかわかりづらいが、
    指揮所から中央広場を挟んで反対側に何軒か家が立ち並んでいるのが見える。
    おそらくこれが調査員たちの仮宿なのだろう。
  • フィオレーネを始めとして、王国から派遣された王国騎士たちが多く駐屯している。
    彼らはそれぞれマスターランクのハンターにも引けを取らない実力者揃いであり、
    盟勇クエストでその実力を垣間見ることができる。
  • Riseと同様、エルガドへの移動やクエストへの出発時にはロード画面に絵巻のような一枚絵が表示される。
    百竜夜行の様子を表す和風タッチのカムラの里版とは違い、
    エルガド版は、観測拠点から出撃する王国騎士たち、王域三公を始めとする密林や城塞高地のモンスターが
    西洋風のタッチで描かれたものとなっている。
    ストーリー進行に伴って表示される部分が増えるのはエルガドのものも同様。
    カムラの里版は縦にスクロールされていたが、エルガドでは横にスクロールされていく。
    ある程度までストーリーが進むと…(ネタバレ要素につき折りたたみ)

    エルガドを出撃する王国騎士たち。
    今まで絵巻の冒頭だと思われていたこの場面に、千切れてしまったさらに前の場面があったことが判明する。
    焼け焦げたかのようにボロボロの絵巻に描かれているのは、古龍メル・ゼナの襲撃を受け炎上する建造物。
    絵を照らし合わせると、どうやらこれはかつてのエルガドの姿であるようだ。
    穿たれた「サン」の存在も踏まえて考えると、
    この地もまたメル・ゼナそれと敵対するもう一頭の古龍により滅んでしまったことがうかがえる。

    • この砦がどれほどの規模だったのかは、今のエルガドに残る城壁の名残から窺い知るほかない。
      燃え上がる建物が描かれた辺りは大穴の縁、海水が流れ込む瀑布になっている事が確認できる。
      かつての街並みはそのことごとくが「サン」に呑み込まれてしまったようだ。
      また、その大穴の中には二つの眼光が描かれており、もう一頭のことを示唆している。

施設紹介

中央広場

  • 今作のマスターランクでは村クエストに相当するものがなく、集会所クエストに一本化されている。
    そのためエルガドは拠点そのものが集会所として機能するようになっており、
    施設も中央広場の初期地点を中心としておおむね円形に並んでいるため、利便性が増している。

茶屋

  • クエスト出発口のすぐ横に構えられた食事所。
    MHRiseに引き続き「うさ団子」をふるまう茶屋で、アズキが運営している。
    カムラの里の外へうさ団子を広めるために展開した出張店舗のひとつであり、
    百竜夜行が発生する以前から出店している。
    カウンター席以外にテーブル席もあるが、そちらはNPC専用となっている。

傀異研究所

  • 茶屋のすぐ向かいに位置しているバハリの研究所。
    建物への立ち入りは「危ないから」ということでできないが、窓から研究の様子をうかがうことができ、
    豪壮な角大きな棘のついた赤い尻尾などのモンスターの素材が置かれているのを確認できる。
    また、アルロー教官の横から入れる床下部分には、サンを調査するためのものと思しき潜水艇が置かれている。
    • この研究所は屋根の上に登ることができ、屋根裏部屋の小窓の中も覗ける。
      アイルー用のスペースらしく、中にはオトモ用のネコピックやにゃんにゃん棒が置いてあり、
      研究所で働くアイルーが昼寝をしていることもある。
      その他にも、何か見覚えのあるものが…?
  • 発売当初はシステム面の役割がない演出のみの場所だったが、
    Ver.11.0.1アップデートより、ストーリークリア後の進行によって「傀異研究所」が開設される。
    バハリに話しかけることで、傀異討究クエストのクリア報酬などで得られる「討究コイン」を
    モンスターのレア素材や装束チケットなどのアイテムと交換してもらうことができる。

加工屋

  • MHRiseに引き続き、装備をお金で買う「武具屋」と、素材を使って装備を生産・強化する「加工屋」が
    一本化されている。
    ハンターの装備の生産・強化はミネーレが、オトモ武具関連は隣のオトモ加工屋でビス(とコッタ)が担当する。

雑貨屋

  • オボロが運営しているアイテムショップ
    なお、MHR:Sにおいて追加された新機能は、エルガドだけでなくカムラの里の雑貨屋でも同様に利用できる。
  • エルガドにおいてもセール時には専用のBGMが流れるが、ゼンチのような呼び込み役はいないほか、
    曲自体もカムラの里の祭囃子と比べれば控えめなものとなっている。
    この近辺はすぐそばが加工屋だったり隣にアイテムボックスが置かれていたりと用事が多い場所で、
    利用したり近づいたりする機会は多く、音だけでもすぐ気付けるようになっているが、
    一応拠点に入った際のチャットをよく見ておくなど、せっかくの機会を逃さないようにしたい。
    • セールの際はオボロから見て右手側に四角い提灯を連結したようなオブジェが掲げられるため、視覚でも判別可能。
      また細かい差ではあるが、普段のオボロは読書をしていて俯いていることが多いのに対し、
      セール中は呼び込みのため手を広げてアピールするので、ここも目で見てわかる相違点となっている。

郵便屋

  • マルチプレイとDLCについての窓口。その名の通りあの赤いキャスケット帽の郵便屋さんが担当。
    エルガドは拠点自体が集会所として機能するうえ、郵便屋はプレイヤーの初期地点とかなり近いため、
    カムラの里の郵便屋と比べて利便性が格段に増している。

騎士団指揮所

  • 砦跡の中に設置された指揮所。
    緊急クエスト発生時などはこの指揮所で話を聞くことになり、初期地点もこことなる。
    地図を広げた机やボードが中央にあり、その周りに兵器や研究資材などが置かれている。
    シロフクズクの親鳥が時々ボードの右側の柱に止まっていることがあり
    写真を撮りたい時はファストトラベルで何度も移動すればそのうち現れる。
  • 提督ガレアスや、フィオレーネを始めとする王国騎士たち、
    バハリを除く騎士団関連の研究職や技術職のメンバー、および薬師のタドリは基本的にここにいる。
  • エルガドのフクズクの巣は指揮所を中央広場側から見た左手の側防塔上にあり、
    直接飛び乗ったり屋根替わりの天幕から飛び移ったりと疾翔けを駆使する必要がある。
    • フクズクの巣へ至る足場や天幕以外にも、張り出した板張りの足場やクレーンの頂点など
      疾翔けで上れるちょっとした探索スポットの足場や高台が多い。
      中でも、指揮所中央から大穴方面を見上げた方向、線路や足場がらせん状に伸びる場所の頂上には……?
  • 円形の砦跡の壁上に沿うようにアイルートロッコのレールが敷かれており、
    その上をトロッコがぐるぐる回ってルートを往復する様子が見える。
    しかしこのトロッコはもう一方のトロッコと異なりどこかへ向かっているわけでもなく、
    何かを積んでいる様子も見えない。…いったい何のための路線なのだろうか。
  • よく観察すると、かつての砦の構造が僅かながらうかがえるのも面白い要素である。
    • 例えば広場に面した出入り口は、実際にはワイルドにブチ抜かれた壁面であり、
      材木で補修してそれらしく見せているに過ぎない。
      実際の「正門」にあたるのはフクズクの巣がある側防塔のラパーチェがいるあたりらしく、
      しっかりとした門扉や、崩れかけてこそいるが石畳や階段の痕跡が確認できる。
    • 疾翔けを駆使して上方から見下ろすと、大穴側に空いた小さな出入り口が天幕や物資に隠れて存在するのがわかる。
      大穴ができる以前、この砦はさらに奥にも続いていたのだろう。
      なお余談になるが、公式Twitterに掲載されたコンセプトアートには
      砦の本来の主塔*1と思しい、大型の建造物が確認できる。
      またこの事から、騎士団指揮所が置かれたこの場所は、
      城門と主塔の間にある、城壁に囲まれた区画であった事が分かる。

船着き場

  • システム的な役割のある施設はないが、後述する船乗りのピンガルから荷物を分けてもらえることがある。
    まめに通っておくといいだろう。
    • 貰えるアイテムに攻略上の使い道は特にないが、物によってはひとつ20000zといった高額で売却できるので、
      資金不足で困っているなら確認しておいて損はない。
  • なお、船着き場に配置されているオブジェクトは頻繁に変化する
    ピンガルが確認している荷物はユクモノカサのこともあればアルプホルンのこともあり、
    タンコが整備している船側は特大のアイルーダルマだったりムーファ人形だったりする。
    これらは上記で貰えるアイテムがこれまでのどの拠点に因んだものなのかと連動しており、
    同様に過去作もプレイしたハンターをニヤリとさせるファンサービス要素となっている。

マーケット

  • 飲食品を購入したり食事をしたりといった「市場」らしい施設の集まり。残念ながら演出のみであり利用はできない。
    屋台の向かい側にあたる船のそばに出張オトモ広場窓口が開かれている。
    • 曰く、元々荷下ろししたばかりの物を箱入りのまま取引していただけの露店商だったのだが、
      いつしか立派なしつらえの屋台が並ぶようになったのだとか。
      史実でも近世以前では行軍における兵站(兵士への生活必需品の供給)の多くを商人が担っていたため、
      軍用拠点ともいえるエルガドの中に金銭取引所があってもそうおかしい話ではない。
    • 屋台のレパートリーも凝っている。
      • 果実やハーブを漬けたドリンクを販売する、柑橘の断面図モチーフの看板が華やかなジューススタンド
      • 支柱が曲がるほどのプレッツェルを始めとした品揃えのパン屋(総菜屋)
        よく見ると、かつての冬期を思い出す『塊肉ブラウンシチュー』も並んでいる。
      • 小さな魚からいかにもモンハンスケールな大物までが吊るしで販売される魚屋
      • 青々とした野菜が並び、足元の水入りの桶でトマトと巨大な蕪が冷やされている八百屋

出張オトモ広場窓口

  • オトモが関わる機能の大半を、エリア移動を挟むことなく利用できるうえ、
    オトモスキルの伝授やナルホドングリによるスキル記憶力拡張を行うと終了時に任意でオトモスキル選択に遷移できる、
    すぐ隣にオトモボードも位置しているなど、これまた利便性が高い。

自室

  • 来訪時に使用した船の船室がエルガドにおけるマイハウス。そのため「自宅」ではなく「自室」である。
    カムラの里の自宅と比べれば流石に狭いが、機能的な問題は特にない。
  • 船室にしてはやけに調度品が整っており、広さはさておき自宅と比べて非常に豪華である事がひと目で分かるが、
    これはこの部屋が元々王族用の特別船室であり、猛き炎のために改築してくれたからであると作中で語られる。
  • 里の自宅から引き続き、置物や各種絵画・掛け軸を飾ることも可能。
    壁掛の裏には、こちらも里の自宅に引き続いて……

住人たち

  • カムラの里に引き続き、拠点で話しかけることができるほぼ全ての人物に個人名が設定されており、
    さらに家族関係や経歴などの詳細な設定を「世間話」によって窺い知ることができる。
    本項では主要人物の概要のみ取り扱うため、
    各人の詳細およびその他の住人についてはエルガドの住人を参照。
王国騎士フィオレーネ
  • CV:(日)石川由依、(英)Valerie Arem
  • 王国に所属するハンター、「王国騎士」の前線部隊のリーダー的存在。
    観測拠点エルガドでも提督ガレアスと共に、王国領を起点とする異変に対し調査隊を率いて立ち向かっている。
    責任感が強く、きまじめな性格のため、任務遂行のため多少強引な手段をとってしまうことも。
提督ガレアス
  • CV:(日)小山剛志、(英)Ted Evans
  • 王国の騎士たち全員をまとめるリーダーであり、観測拠点エルガドを任された指揮官。
    寡黙で多くを語ることはないが、その威風と確かな統率力で、
    王国騎士のみならず、王国全体から絶大な信頼を寄せられている。
研究員バハリ
  • CV:(日)諏訪部順一、(英)Julian Smith
  • 観測拠点エルガドにおける調査を主導する竜人族の研究員。
    数々の難解な問題を解決へと導いてきた明晰な頭脳は、王国の誰もが「天才」と認めている。
    しかし、興味があることに遭遇すると周囲が見えなくなり、突飛な行動に走りがちな「変わり者」。
受付嬢のチッチェ
  • CV:(日)楠木ともり、(英)Xanthe Huynh
  • 観測拠点エルガドにおいて、クエストカウンターで受付嬢をしている少女。
    エルガドで初めて受付嬢の任に就いた新人だが、健気に仕事に取り組むその姿は
    王国騎士たちの精神的支柱となっている。
    提督やフィオレーネも敬意を払う、その正体とは…?
加工屋のミネーレ
  • CV:(日)近藤唯、(英)Cherami Leigh
  • 観測拠点エルガドで加工屋を営む女性。
    若いながら王国のお抱えになるほどの腕前を持つ。
    ロンディーネの案内でカムラの里に渡り、加工屋のハモンから鍛治技術を直々に伝授された。
    武具を扱う仕事が大好きで、常にハツラツと仕事をこなす。
雑貨屋のオボロ
  • CV:(日)土屋神葉、(英)Daman Mills
  • 観測拠点エルガドにおいて雑貨屋を営む竜人族の男性。
    穏やかな性格だが、時折少年のような一面を見せることも。
    アイテムをはじめ知識が非常に豊富で、さらに知識を深めるべく読書に没頭することが多いなど、
    その探求心は尽きる様子がない。
アルロー教官
  • CV:(日) 山路和弘、(英)Keith Silverstein
  • 王国騎士を育成する教官。
    少しばかり口が悪くガサツな性格だが、度量が広く面倒見がいいため皆から父親のように尊敬されている。
    提督ガレアスとは幼い頃からの付き合いで、正反対の性格ながらウマが合うようだ。
王国騎士ジェイ
  • CV:(日) 江口拓也、(英)Griffin Burns
  • 観測拠点エルガドにいる王国騎士の新人。
    趣味は体を鍛えることで、考えることはニガテ。
    いかなる事態も自慢の筋力で解決しようとする元気いっぱいの熱血漢。
    提督ガレアスに憧れており、こっそり髪型を似せている。
王国騎士ルーチカ
  • CV:(日) 上坂すみれ、(英)Karen Strassman
  • 観測拠点エルガドにいる王国騎士。
    常に冷静で「エルガドで彼女の口角が上がったところを見た者はいない」とまで言われる。
    勉強家で、モンスターや歴史に関する知識が豊富。
    しかし、任務に出ると、普段とは違う一面を見せるというウワサが…。
薬師のタドリ
  • CV:(日)津田健次郎、(英)Robbie Daymond
  • 薬師(くすし)…すなわち医者として各地に名を知られる竜人族の男性。
    とある出来事をきっかけにエルガドに合流し、薬師としての視点や、積み重ねてきた見識を駆使して
    異変に立ち向かう騎士たちにアドバイスをする。

「王国」について

  • エルガドに関連して登場した「王国」なる国だが、
    作中では一貫してただ「王国」とだけ呼ばれており、国名や実態には謎が多い。
    現在出ている情報から類推できるのは、極めて高い技術水準を持った国であり、
    「女王(国王*2)」が王都にて国を治め、「王国騎士」として仕えているハンターがいるという点くらい。
    • 艦船やその運用技術に長けている描写が多いことや、エルガドと王都が海で隔てられていること、
      ロード画面などに出る帆船を描いたマークが「海軍の」ではなく「王家の紋章」であること、
      エルガドを任された最高位の人物の役職名が「提督*3」という海軍の高位軍人のそれであることから、
      おそらく海洋国家なのだろうという推察はできる。
    • アナザーストーリーによれば
      「交通手段は不明であるが城塞高地と数週間以内に往復出来る」
      「王都から今密林にいるタドリを(タドリが密林を突破する前に)迎えに行けるほど密林の近辺にある」
      「疫病の知らせをツキトの都に届けてからおそらくは陸路で数週間以内に密林を経て王都にたどり着ける」
      地理関係であることがおおよそ読み解ける。
      特に密林はまだ世界地図上に狩り場が明記されていた時代のフィールドであるため、
      王都は現大陸の東端付近に存在するであろうことはほぼ間違いない。
      とすると西シュレイド王国、東シュレイド王国*4シキ国アヤ国などが王国と同一である可能性はほぼ否定され、
      生贄の風習があるとも思えないため火の国も除外されるであろう。
      また、アナザーストーリーで参照される密林とは「狩り場の密林の島そのもの」と考えると矛盾する記述も多い。
      移動中のタドリが密林のキャンプにいたというのも、バハリが迷って地図の外に出たのもいささか不自然である。
      「テロス密林」近辺に王都があるとみるべきであろう。
    • 設定資料集のガイアデルムの記述によれば数百年前王都近辺に大穴を開け、
      50年前「メル・ゼナのいない大陸側」を狙ってエルガドに大穴を開け、さらに城塞高地を襲撃と説明されている。
      以上の説明から王国の位置を考察すると、
      「王都は島であり、エルガドは大陸に存在する」。
      「王都とエルガドは別の大陸に存在する」。
      「王都とエルガドは同大陸に存在するがガイアデルム視点から見て
      「メル・ゼナのいる大陸側」「メル・ゼナのいない大陸側」が成立するほど距離がある」。
      …という事が読み取れ、以上の情報をまとめて
      最も無理のない推論は「密林近辺の海上の島に王都が位置している」だろうか。
      また、ストーリー中、エルガドとカムラの里の往来を円滑にするため密林のヨツミワドウを狩猟するクエストがあるため
      王都のほうがエルガドよりカムラの里に近い可能性がある。
  • ゲーム中ではセリフすら存在しない女王だが、公式SS*5であるアナザーストーリーに登場している。
    やはり国王らしく威厳に満ちた振る舞いをする…のが外へ向ける姿であるらしいが、
    実際に描写されているのは「国王」としてではなく、「母」あるいは「一人の女性」としての一面。
    普段の威厳は意識して作っているものであって、フィオレーネ姉妹の前ではすぐ崩れてしまうらしい。
    以前よりロンディーネの口ぶりからある程度察されてはいたが、案の定というか、
    生来の人格は感情豊かで親しみやすいものであるようだ。
    • ボーナスアップデートVer.16で追加された緊急クエストのクリア後のイベントで、
      フィオレーネから「女王陛下自ら筆をとって猛き炎への感謝状を書いている」と言われる。
      バハリからも「『直接、お渡ししたいのです!』と張り切って、すごい大長編の感謝状ができつつある」と聞ける。
    • 外見にも言及はされているものの、
      こちらは「小柄で童顔」という情報のみである。
      …全体的に、「美しい」とか「聡明」とかよりも、「可愛らしい」という印象が先行するお方である。
    • カムラの里におけるロンディーネの本来の任務はハモンを拉致してでも王国へ招聘することなのだが、
      腹心とはいえ腹芸が下手で汚れ仕事に向いていない人柄であるロンディーネを送り込んだことと
      実際に明かされた人柄から、最初から平和裏に王国とカムラの里の協力関係を構築するのが目的だったと思われる。

余談

  • MHR:Sのストーリー開始後、主人公がエルガドに到着して現地の人々に挨拶を済ませた直後に
    ウツシ教官があとを追う形でエルガドへやってきて、
    疾替えを教えたいが、エルガドには闘技場がなく指導できないから」という理由で、
    主人公とともにすぐカムラの里へ戻り、疾替えを教授・修得後、またエルガドへと戻った。
    疾替えを教わるだけなら騎士たちの訓練用施設でも借りればよかったのでは、というのは内緒。
    船で何度も往来してまだるっこしいが、この一連の流れにより、
    カムラ・エルガド間は海を隔てているが、現大陸と新大陸ほど往来しにくいわけではなく、
    人の行き来や物資のやりとりが比較的気軽に行える地理にあることがわかる。
    • 具体的に「船で◯日かかる」などの明言はないが、一度里へ帰ってすぐに戻ってくることを了承されており、
      実際にこれ以降もカムラの里の人々が頻繁にエルガドを訪れている。
      • 考察材料にするにはいささか問題がある内容が含まれるがうさ団子50本をいつものセット扱いで食べるヒノエが
        カムラからエルガドの航路で必要な分を60本と見積もっているため、1、2日程度で着くのではなかろうか。
        ヒノエなら「1時間ですよ?」とか言いかねないが逆に3日以上かかる気はしない。
    • うさ団子を食べる際のムービーでは、主人公の船からで湯気のたっている団子の生地を運搬用の汽車で茶屋まで運ぶシーンがある。
      アナザーストーリーによればうさ団子の作成には特殊な杵と臼が必要とのことなので、
      そこだけは公開せず主人公の船内で作成しているということだろうか。
  • 雑貨屋や自室など複数の場所に棘状の物体が吊るされているのだが、
    この棘の色や形、筋の入り方、そしてモンスターの素材が複数並んでいる傀異研究所にもあることから、
    過去作に登場したあるモンスター由来の素材なのでは?と考えるハンターも少なくない。
  • カムラの里と同様、中央広場から雑貨屋と加工屋の間を抜け、
    ルッソとルアンがいる方の船着き場へ進む道のあたりでAボタンを押せばクエストに出発できる。
    例によってほとんどのハンターはクエストを受けたその場でZRを押して出発しているのだが、
    城塞高地などのベースキャンプに小船があり、やはり狩り場へは船で渡っていると推測される。
    • エルガドではクエストからの帰還時、船着き場からほど近い中央広場とマーケットの間あたりに立つ上、
      そもそもエルガド自体が海上の拠点であるため、船で往来することへの違和感は薄いと思われる。
      エンディングでも今回はちゃんと船で帰還しているし。
    • この出発口の他、セルバジーナが立っている道の奥へ進んでもクエストに出発できる。
      こちらは拠点の建造物内部に通じているようだが、内部を通じてやはり港の方へ出ているのだろうか。
  • 常に日が射すエルガドだが、メル・ゼナ初回討伐~ラスボス討伐までの間のみ雲が影を落とすようになる。ちなみにゲームを起動した時のタイトルが表示される場面でもエルガドの空が曇った状態となる。
    施設の使用など攻略面で支障は出ないが、太陽=サンを蝕む真の元凶がまだいる事実を示唆する光景と言えるだろう。
    フィオレーネが「曇天は晴れる!」と発言する通り、ラスボスの初回討伐を完了すると元に戻ってしまうので、
    後からこの状態のエルガドで撮影などを行うなら、ストーリークリア前のハンターが立てた部屋に参加するしかない。
    • この特殊演出期間中は拠点のデフォルトBGMも『覆われる空、迫りくる宵闇』という固有のものに変化する。
      エンディング後も自室ルームサービスで設定が可能だが、連動して天候が変わることはない。
  • また、このエルガドには知る人ぞ知るシリーズ恒例のあの隠れカブトムシがいる。狩りの休憩の時に探してみるのもいいかも?
    しかも、今回は一匹だけではない。全部見つけた貴方は凄い…かもしれない。

関連項目

シリーズ/モンスターハンターライズ:サンブレイク
フィールド/城塞高地
世界観/王域三公 - 調査における最重要ターゲット
世界観/アステラ世界観/セリエナ - MHW、MHW:Iの拠点であり、同じく調査拠点
世界観/カムラの里 - ハンターの招聘など、モンスター調査において連携を取る


*1 西洋の城郭の中心となる建物で、日本の城郭の天守閣に相当する
*2 チッチェ姫が「いずれ国王となられるお方」と言及されている
*3 英語版では「Admiral」。「提督」とは元は仏教僧の役職を示す呼称だが、西欧の軍隊の概念を取り入れるにあたり、陸軍のGeneral(将軍)に対応して海軍のAdmiralの訳語に当てられた。
*4 東シュレイド共和国として記述されている場合もある
*5 ショート・ショートの略。小説のうち、「短編」よりも更に短いものを指す