世界観/絶滅種

Last-modified: 2023-11-04 (土) 21:44:02

目次

概要

  • MH世界の「現代」ではその姿を消したモンスター。
    ゲーム中では登場はおろか話題にもならない裏設定のような存在だが、
    設定資料集にはその名が見られ、世界観を影から引き立てている。
  • 絶滅した理由は二通り。
    環境に適応して進化した結果当初の種としての原形を失ったか、
    現存するモンスターとの生存競争に敗北して種が滅んでしまったかである。
    現在名称が判明しているモンスターの中では前者はイグルエイビスやワイバーンレックスなど、
    後者はバジリスやカノプスなどが該当する。
  • 一部のモンスターは化石として発見されているため、相当古い時代の生物だったことが分かる。
    一方で未だにどこかで生きているのではないかと言われているモンスターもいる。
    現実世界でも絶滅したと思われていた生物がまだ存続していた例もあり、可能性はゼロではない。
    • MH世界でもカセキカンスは絶滅したと信じられてきた「生きた化石」であり、
      新大陸で生きた個体が確認されるまでは化石でしかその存在を知られていなかったという。
      また、古代樹の森で発見例があるシンリンシソチョウは太古の鳥類の特徴を色濃く残しているとされており、
      こちらも絶滅種と深い関わりがある生物と言える。
    • 化石は発見されていないが、天彗龍バルファルクはその規格外の特徴から彗星と誤認され続けており
      長らく既に絶滅した伝承上の存在と見做されていたという稀有な例である。
    • またゲーム中でも、一部フィールドでは絶滅してしまったであろう生物の骨や化石を目撃できる。
      特に原生林に存在するそれは数、サイズともに規格外の一言であり、
      かつて地上を闊歩したであろう巨大な絶滅種たちの存在を如実に示してくれる。
      また、古代林の最深部に当たるエリア11にも、
      かつてこの地に君臨していたと思われる巨大な肉食竜の頭骨化石が存在する。
      • MHFでは、太古に絶滅したと考えられていたが、メゼポルタギルドの調査により、
        実は現代でも存続していたことが確認された…という設定を持つ飛竜が登場している。
  • 特に説明が無い限り、以下の情報は書籍「ハンター大全」を主な出典としている。

絶滅種の一覧

エンシェントサーペント

種族
魚竜種(魚竜目 古魚亜目 古蛇下目 エンシェントサーペント科)
  • 徹底的な水中生活、極端なほどの巨大化の路線を選んで進化した古の魚竜。
    遥か古代からその姿を変えること無く繁栄したとされる。
    まるでヘビやウナギのような外見は現存する飛竜や魚竜とは大きくかけ離れているが、
    翼や脚が退化したと思われる跡が残っており、頭部の形状や角にも僅かながら竜としての面影を残している。
    • 意外にも、生態樹系図においては眠魚にかなり近いところに位置している。
      極端なまでに巨大化したとされるエンシェントサーペントと、
      超小型の魚竜とされる眠魚が比較的近縁に当たるというのはなかなか面白い話である。
    • 初期の生態樹形図では、作中とほぼ同じ縮尺の鳥竜種や魚竜種とのサイズ比較が掲載されているが、
      それを参考にする限りではあのガノトトスの2倍近いサイズを誇っている
      初期シリーズにおけるガノトトスの基本サイズが2315cmとされていることを考えると、
      このエンシェントサーペントは全長40mを優に超える超巨大竜である可能性が高く、
      公式に確認されている「竜種」の中では断トツで最大のモンスターとなる。
  • ハンター大全では「遥か昔からその姿を変えることなく生き続けている」「”生きた化石”とも言うべきモンスター」
    と紹介されており、公式に確認されている中では、今なお現存している可能性がある唯一の絶滅種である。
    このため他の絶滅種と異なり、生物科が定められている。
  • 名前はほぼそのまんま「古代の蛇」という意味である。
    また現実には「シーサーペント」という名の巨大なヘビ型の海中に生息するUMAがいるのだが、
    こちらは未確認生物である巨大な海棲ヘビ型生物という点が共通する。元ネタかもしれない。
  • イラストレーションズ2には、「古代海龍」と呼ばれる生物のラフデザインが掲載されている。
    水中での生活に特化した進化を遂げたと思われる鰭や長大な身体など、
    エンシェントサーペントと類似する特徴が多いが、全体的なシルエットはやや異なる。
    • 設定では生きながらにして体が徐々に石化している魚龍とされ、
      過去の文明を終わらせたモノであるとも、文明の守護者であったとも言われているらしい。
      深海に棲むためか全身をぼんやりと光らせる発光器官を持っているとされるが、
      体組織の石化や寄生貝に覆われた影響によって、現在は腹部にその面影が残るのみだという。
  • エンシェントサーペントは上記の通り「竜」に属する生物とされるが、
    こちらは「海龍」「魚龍」という表記から古龍種に分類される生物だと思われる。
    また、掲載時期及び設定的には大海龍ナバルデウスの原案ないし没モンスターである可能性が高い。

イグルエイビス

種族
鳥竜種(竜盤目 鳥脚亜目)
  • 鳥竜種の祖先と言われる古代生物。
    現行の分類においては、全ての鳥竜種はイグルエイビスの子孫とされている。
    祖先は飛竜種と共通しているが、非常に古い時代に分化したらしく、
    古代生物の中ではワイバーンオリジンに次いで古い時代の生物とされる。
  • 全身骨格が発見されており、他の古代生物に比べて研究は進んでいる。
    全身を蒼い羽毛に覆われているほか、翼が被膜ではなく鳥類のように羽毛で構成されており、
    その巨体にもかかわらず鳥と変わらない程の飛行能力を持っていたとされる。
    脚は頑丈だが、現在の多くの鳥竜種と同様に物を掴むのには適しておらず、
    獲物を捉える際はその鋭い嘴を突き刺すか、挟むようにして捉えていたようである。
  • 名称のイグル、すなわちイーグルはご存じのとおり「鷲」のこと。
    またエイビスとは「翼ある者」を意味する。鳥類全般を指す際に使われることが多いか。
    • ただこのままでは「鷲鳥」などといったよく分からない訳になってしまう。
      それでも敢えて「エイビス」という名前を取ったのは、
      特に「プロトエイビス(プロトアビスとも)」を元ネタとした可能性もある。
      プロトエイビスとは、いわゆる始祖鳥よりも更に前に存在したと考えられる鳥類であり、
      存在していれば最古の鳥類になり得る種とされる。
      イグルエイビスとは全ての祖先になり得るという点で共通する。
      なお、現在では、プロトエイビスの化石は見極めが困難な程ボロボロな上に、
      別々の複数の生物のものの寄せ集めとされている為、
      少なくとも鳥類の祖先としてのプロトエイビスは否定されている。
  • MHFオリジナルモンスターであるフォロクルルは本種とよく似た容姿を持ち、
    鋭い嘴や羽毛で構成された翼といった大まかな特徴も類似していた。
    尤もこういった特徴は花畑の環境に適応するための特殊化という側面も強く、
    実際にイグルエイビスがデザインの参考にされたのかは定かではない。
    • ちなみに、公開された設定画には「始祖鳥のようにカラフル」という記載がある。
      色素分析の結果として始祖鳥の羽は黒色だったことが判明しているのだが、
      ともかく鳥類の古代生物がデザインモチーフの一つという点ではイグルエイビスと共通していたと言える。

ケプトス

種族
鳥竜種(竜盤目 鳥脚亜目 走竜下目)
  • 小型鳥竜種の祖先とされている古代生物。
    小型化の路線を選んだイグルエイビスの進化種である。
  • ランポスによく似た頭部、翼の面影を残す前脚が特徴。
    ドスランポスら小型鳥竜種よりも一回り大きく、ゲリョスに匹敵する体格を持つ。
    前脚を用いてある程度は飛行できたらしいが、
    非常に長く鋭く発達した鉤爪を備えた指の存在から、
    翼ではなくあくまで腕としての機能が主だったようだ。
    尻尾の先には無数の鉤状のトゲがあり、手のような形となっている。
    しかし脚はまだ発達途上と言える状態で、長距離を走ることは苦手だった様子。
    • 飛行も走行も長時間続けられる身体ではなかった上に続々と大型モンスターが現れ始めた時代が到来し、
      その結果生存競争に敗れて個体数が激減したと考えられている。
      生き残った者は飛行能力を捨てて脚力を強化し、ランポスなどの小型鳥竜種へ進化した。
  • イベント『10周年記念 モンスターハンター展』にて展示されたモンハンシリーズ構想段階のコンセプトアートでは、
    なんとこのケプトスが「魚食ワイバーン」として掲載されていた。
    つまり後述のバジリスと同様に、ケプトスは開発段階で没となったモンスターであったようだ。
    • コンセプトアートでは、道具を扱える高い知能を持っており、
      川の中の岩に石を叩き付けて下に潜った魚を気絶させて採取を行い、
      戦闘時は石を投げつけて遠距離攻撃を行う、さらにはガンナーの銃弾を手で受け止めて投げ返すという
      驚きの芸当を披露している。
      また、鋭い爪を持つ前脚はハンターを両腕の爪で挟み込んで拘束するためのものであった模様。
      手のような形状をした尻尾は、この尻尾を叩き付けたり、
      樹の表面に引っ掛けて高所へと昇るなど、相当器用な用途が想定されたものであった。
    • その他、声真似をして他のモンスターを煽動するという後のクルペッコのような行動や、
      PTメンバーになりすまして偽のチャット発言をするというシステム介入型の行動、
      さらにはハンターを物陰に引きずり込んで強制的にエリア移動させるなど、
      現在の視点で見ても物凄くトリッキーなモンスターとして作られていたようである。
    • いくつかは後のシリーズで反映されているので、初代の時点では時期尚早なモンスターだったと言えるか。
      あるいは、ワイバーン型鳥竜種すべての原型とも集大成ともいえる盛り込みすぎが原因か…。

ボルドル

種族
鳥竜種(竜盤目 鳥脚亜目 鳥竜下目)
  • 大型鳥竜種の祖先とされる古代生物。
  • イグルエイビスから進化した生物で、大型の体格を維持したまま進化した。
    外見はヒプノックに酷似している。
    そのためヒプノックはボルドルの直接的な子孫と思われ、
    また鳥竜種としては特異な性質を持つクルペッコの祖先もボルドルだったと推測されている。
    その後、一部イャンクックとイャンガルルガの共通の祖先とゲリョスに分かれた。
    体色は全体的に黒っぽく、頭部の赤色のアクセントが特徴。
    ヒプノックとは違って、体表に羽毛は見受けられない。
  • 胃石を使った消化を行う雑食性のヒプノックとは異なり、ボルドルは純粋な肉食性だったと考えられている。
    そのためヒプノックは、肉食性だったボルドルら鳥脚亜目の祖先が
    草食性・雑食性へと適応進化・拡散していった手がかりとして注目されている。
  • MHFのアニバーサリー資料集のスタッフコメントの欄には、ヒプノックはこのモンスターが元になっていると書かれている。
    ヒプノックの特徴的な尾羽は、ボルドルのものをそのまま使うのは地味という理由で追加したのだという。
    • ボルドルは上記のようにシリーズ初期から絶滅種とされているが、
      一応「便宜上」と書かれており、現存しているかは不明との記載もあるため、
      ボルドルのままだったとしても世界観的には問題ない。
      あくまでもデザイン性の都合だったと思われる。

バジリス

種族
鳥竜種(竜盤目 鳥脚亜目 鳥竜下目)
  • ボルドルから進化した生物。
    ゲリョスの祖先に当たり、後に誕生したゲリョスとの生存競争に負けて絶滅したと考えられている。
  • ゲリョスによく似た姿をしているが、トサカには閃光を発する能力は無く、身体は鱗に覆われている。
    またゲリョスに比べて一回り大きいものの、体つきはどちらかと言えばスマートで、輪郭も角張っているため中々強そうである。
    脚はボルドルの形状を残しており、尻尾の先端にはディアブロスのそれに似たハンマーのような形状の突起が見受けられる。
    もしかしたら、尻尾で相手を叩き潰すような戦法を持っていたのかもしれない。
  • 実はMH開発段階の動画(E3出展映像)でシルエットだけ登場していた。
    密林を歩き、ゲリョスにはない首から背に複数の突起を持つ影こそがバジリスだと言われている。
    MH10周年動画の一つとして復刻されたため見ることができる。
    イラストレーションズ」にあるスタッフコメントによると、デザインの試行錯誤の過程で、
    より個性的なシルエットを持つゲリョスが最終的に採用されたようだ。
    「生存競争に負けた」という設定のメタな実状が垣間見られて興味深い。
    • なお、イベント『10周年記念 モンスターハンター展』に展示された資料におけるゲリョスのラフスケッチには、
      バジリスの尻尾を持つゲリョスの存在が確認できる。
  • バジリスのデザインを突き詰めた結果、作中に登場することになったゲリョスは毒を使い、
    奇妙なトサカを持つという点で、伝説上の怪物バジリスクに共通する点がある。
    名前も殆ど同じとあり、元ネタとなった可能性は否定できないだろう。
    その由来を考えれば、仮にバジリスのまま登場しても毒による攻撃を行っていた可能性は充分あるだろう。

ガルトト

種族
魚竜種(魚竜目 有脚魚竜亜目)
  • 最初期の生態樹形図にのみ名前が挙げられている古代生物の一種。
  • 魚竜種のガレオスやガノトトスの祖先と思われる生物。
    しかしMH2の頃の生態樹形図以降から、その名は図から消滅している。
    シェルレウスやクラグモスは現在でも詳しい研究が続けられているが、
    ガルトトの研究は完全に滞ってしまっているのか、
    あるいは研究が進んだことで存在が抹消されてしまったのだろうか。
    • 現実でも、新発見と思われていた化石が既知の種と同一であると判明したり、
      あるいは化石自体が捏造品であったなどの理由で、一度は存在した化石種が消えることがある。
      このガルトトもあるいはそういう例かもしれない。
  • 名称の元ネタは定かではないが、一先ずのところ「とと」という単語は「」を意味する幼児語として存在する。
    また魚類の鱗のカテゴリーの一種に「ガノイン鱗」と呼ばれる硬い鱗を持つ種類が存在し、
    そのガノイン鱗を持つ種の中に「ガー(Gar)」という種がある。日本では「アリゲーターガー」が有名か。
    ガノイン鱗を持つ種自体も古生代から存在するので、古代の魚類に関係があるという意味では共通点だろう。
    この辺りの名称を参考にした可能性はある。

ワイバーンレックス

種族
飛竜種(竜盤目 竜盤亜目)
  • 現在確認されているほぼ全ての飛竜種の祖先とされている古代生物。
    近年の樹形図では単に「レックス」と呼ばれることが多いようだ。
  • 絶滅種だが、化石として発見されることがある。
    巨大な前脚に小さな翼を備えた四足歩行の生物で、頭部には2本の角と鋭い牙を持つ。
    前述の通りほとんどの飛竜種はこの生物を祖先とされており、
    リオスは勿論、フルフル、ナルガクルガ、ディアブロス等も元を辿ればワイバーンレックスから進化している。
  • 轟竜ティガレックスは、系統的にこのワイバーンレックスとかなり近い生物とされている。
    ティガレックスが「原始的な特徴を持つ飛竜」と称されるのはこのためである。
    実際にイラストを見てみると、頭部や尾、背びれなど細かい部分の差異は多々あるものの、
    全体的な特徴は類似しており、両者が近縁にあることがデザインからも分かるだろう。
    大全に掲載されているスケッチの体色は黒ずんだ褐色に近いが、
    この配色は現実世界での恐竜図鑑などのように絵師の想像による配色のはずなので、
    もしかするとワイバーンレックスもティガレックスとほぼ同様の配色だった可能性もある。
    また、ティガレックスの発見以降、このレックスの骨格を保持したまま進化を遂げたと思われる飛竜種が数多く発見されている。
  • 元ネタは言うまでもなく、肉食恐竜の「ティラノサウルス・レックス」だろう。
    特に近縁とされるティガレックスやその他レックス骨格の食性を鑑みても、
    ワイバーンレックスもまた獰猛な肉食竜であった可能性は高いだろう。

シェルレウス

種族
飛竜種(竜盤目 竜盤亜目 甲殻竜下目)
  • 全身を茶褐色の甲殻に覆われた、別名「甲殻竜」と呼ばれる飛竜。
    ワイバーンレックスから進化を遂げた種であり、「レウス」という名の通り、リオレウスおよびリオレイアの祖先に当たる。
    • 「シェル(shell)」とは、英語で甲殻や甲羅を意味する。
      殻で覆われたリオレウスといったデザインの本種を正に体現したネーミングである。
  • 見るからに強靭な肉体を持ち、それを硬い甲殻、長い角、棘付きの尻尾で武装している。
    頭部の形状や刺々しい甲殻、後脚など、一部の要素はリオスと似通っている。
    また、前脚はまだ原型を残しており四足歩行の体勢を取るが、翼の進化もかなり進んでいる。
    クシャルダオラに似た骨格構造をしており、首をもたげて前方を見回すような体勢を取る。
    飛竜としてはこの特徴は珍しい。
  • 種として相当な力を持っていたと思われるが絶滅。
    その原因は急激な環境の変化に耐えきれなかったからとされる。
    シェルレウスが絶滅する前後の時代で急激に竜の種類が細分化しており、
    その環境変化と進化の波に呑まれたというのが最も有力な説である。
    この過程で、変化後の環境に対応した進化を遂げたリオスが誕生した。
  • セルレギオスはこのシェルレウスにやや類似するシルエットを持っており、
    詳細が判明する前はシェルレウスそのものではないかと考えられていたことがあった。
    実際はセルレギオスは原始的な骨格を備えつつも独自の進化を遂げた飛竜であり、
    生態樹系図においてもシェルレウスとは離れた位置付けとなっている。

カノプス

種族
飛竜種(竜盤目 竜脚亜目 重殻竜下目)
  • リオレウスに近い仲間と言われる絶滅種の飛竜。
    リオレウスの出現とほぼ同時期に誕生したと言われる古代生物。
    一説によると、リオレウスの一族から派生進化したものとも言われている。
    しかしリオレウス程の繁栄はできずに絶滅した。
  • 全身が板状の堅い甲殻や棘に覆われており、一見すると高い防御力を持っていそうに見える。
    しかし甲殻の一枚一枚がかなり大きく、動きが阻害されてしまう構造になっていた。
    特に長い首は急所になるため守りを固めておこうと考えたのだろうが、甲殻の枚数はたった一枚。
    そのため首を曲げることすら困難、下手をすれば曲げられなかったのではないかと考えられている。
    逆に尻尾等は柔軟性を意識しすぎたためか、関節部分がやたらと多く、甲殻も隙間だらけで十分に守ることができていない。
    このような不自由かつ非効率的な部分が目立つ「間違った進化」をしてしまったことが、
    絶滅の大きな要因となったと考えられている。
  • 元ネタとして考えられる候補としては、恒星のカノープスだろうか。
    竜骨座の一等星であることから、甲殻に覆われた姿は骨っぽさを表しているのかもしれない。
    老人星とも呼ばれ、国によってはこの星を見ると長寿になるという伝説があるのだそう。
    カノプスは長寿どころか絶滅してしまったが……
  • イラストレーションズには、没案らしい記載として"草食ワイバーン"という名前が存在する。
    確かに頭部はリオレウスのような肉食のワイバーンとはかけ離れた形状で、攻撃的な部位も存在しない。
    • 因みに「重殻竜下目」はリオレウスよりも草食性であるモノブロス、ディアブロスらに近しい分類で、
      下記のクラグモスとは近縁という事になる。

クラグモス

種族
飛竜種(竜盤目 竜脚亜目 重殻竜下目)
  • 設定資料や生態樹形図に名前だけは記されている竜。
    姿は未だ不明で詳細も調査中と、謎の多い竜である。
  • ワイバーンレックスから進化した飛竜で、重殻竜下目の飛竜の祖先。
    重殻竜下目にはグラビモス、モノブロス、ディアブロスといった強大な飛竜が属している。
    その祖先だけあって相当な力を持った生物であると推測される。
  • 名前の由来として、クラグについてはクラッグクリフと同じ由来だろう。
    意味としては、ゴツゴツした岩や、険しい岩山などである。
    グラビモスの先祖にぴったりな単語だろう。
    モスは定かではないが、鉱石の硬度の指標の一つに「モース硬度」というものがあるので
    グラビモス、バサルモスも含めそこから……とも考えられなくはないが、
    ここはやはり伝説上の怪獣ベヒーモスから授かったと考えるほうがイメージ的に自然だろうか。
    まさかということもあるまい
  • MHFには「グラビモスの先祖に当たる種(始種)」である可能性が示唆された
    グレアドモスというオリジナルモンスターが存在した。
    クラグモスを思わせる設定ということもあり、情報が公開された際は一部で話題を呼んだ。
    • ただ、こちらはいわゆる派生作品の独自設定であるため、
      クラグモスを含むメインシリーズの世界観設定とは無縁の存在である。
      無論、クラグモスが記されているメインシリーズの生態樹系図にも登場しない。

ワイバーンオリジン

種族
飛竜種(竜盤目 不明)
  • 上述したワイバーンレックスを含む飛竜種の祖先、あるいはさらに古い時代に分化したと考えられる種。
    この名称はハンター大全シリーズにおいてはワイバーンレックスなどの項で名前が触れられる程度で、
    攻略本「ハンター職業安定書」の樹形図でのみ正式に確認できる。
    未だ学者間で存在が予想されている段階に留まり、骨格化石なども発見されていないため詳細は不明である。
  • 「オリジン」とは「起源」という意味があるが、その名の通り「始原の飛竜」とも呼ぶべき存在。
    現行の樹形図においては、原始的な飛竜とされる覇竜アカムトルムおよび崩竜ウカムルバスの共通の祖先とされている
    「不明」の種に相当すると考えられる。
    アカムトルムとウカムルバスはそれぞれの環境に適応した進化を遂げたと思しい特徴が見られるが、
    ワイバーンオリジンはそうした適応進化が起こるよりも更に以前の形態を持つ、
    いわば覇竜らのアーキタイプ(原型)となった種ということだろう。
    • アカムトルムは「起源にして頂点」という異名を持つことで知られるが、
      生物学的に言えば、「起源」の称号はこのワイバーンオリジンにこそ相応しいと言える。
      「頂点」と呼べるほどの戦闘力を持つのかは定かではないが、
      非常に近縁にあるアカムトルムとウカムルバスが飛竜種最強の名を恣にしているという事実から察するに、
      ワイバーンオリジンもまた極めて強大なモンスターであった可能性が高い。
  • アカムトルムら無翼の飛竜がいずれも超巨大モンスターであり、
    ティガレックス希少種が「轟竜が突然変異による先祖返りによって巨大化した」個体とされることなどを見ると、
    ワイバーンオリジンはかなり巨大な生物であったのではないかと推測できる。
    ティガレックスとアカムトルムの頭部にもよく見ると僅かながら共通点が認められ、
    ワイバーンオリジンの(極めて大雑把な)特徴が垣間見える。
    今後原始的な飛竜種モンスターがもっと増えれば、より詳細な形体も予想できるようになるだろう。
    • 更に言えば、先祖返りによってかつての巨大さを得られる程度には
      ティガレックスとこのワイバーンオリジンも近縁種であるといえるかもしれない。
    • また、骨格的にティガレックスと比較的近縁であろう迅竜ナルガクルガの希少種も、
      ティガレックス希少種同様にかなりの巨体であり、長大な尻尾込みで全長をも上回る。
      ナルガクルガ希少種が巨体を持つに至った理由は現在のところ明かされていないが、
      あるいはあちらも先祖返りを起こしているのだろうか。

余談

  • 単なる没モンスターの紹介といった趣が強い未確認モンスターとは異なり、
    現在でも深い部分で世界観に関わり、これを引き立たせている設定である。
    新作発売に伴って新モンスターが確認された際はたまに話題に上がることもあり、
    コアな世界観ファンにとっては色々な意味でオイシイ存在と言えるかもしれない。
    • 上記の通り、未確認モンスター同様に開発途中で不採用になったモンスターも一部含まれるようだが、
      絶滅種はこれらを上手く既存の世界観に組み込む形でアレンジし、裏設定として昇華している。
      没モンスターと明言されている絶滅種の細かい進化過程などはぼかされている部分も多く、
      現行の分類を踏まえても設定的にさしたる違和感はないというのも芸が細かい。
  • イラストレーションズ1巻のラフスケッチにある樹形図では、
    飛竜の祖先として「甲冑とかげ」という名前のモンスターとそのイラストが確認できる*1
    こちらは体長は1メートル弱で、前脚の部分に翼膜のあるトカゲといった外見である。
    外敵から身を守る甲殻を手に入れたことで大きく繁栄し、様々な環境に適応して進化したようだ。
    ただし、このラフスケッチの樹系図は現在の正式な樹形図と大きく異なる部分が複数見られ*2
    したがってこちらに掲載されている甲冑とかげの信憑性もかなり危ういものとなっている。
    メタ的に表現するなら、「絶滅種の没モンスター」といったところか。

関連項目

イベント・メディア展開/ハンター大全
世界観/生態樹形図
世界観/絶滅
世界観/化石
モンハン用語/未確認モンスター
システム/希少種 - 本来の意味は「希少=個体数が少ない・生息域が狭い、と言った理由で絶滅の危険性が高い種」。


*1 因みにヨロイトカゲ科という分類は実在する
*2 イャンクックやゲリョスと思われるモンスターがリオレウスなど飛竜種と同じ括りに入っている、ラプトル(ランポスの開発段階の名前)から派生した飛竜型モンスターが今の鳥竜種ではなく別のモンスターになっているなど。