世界観/行商人

Last-modified: 2024-02-11 (日) 13:56:02

家々や地方などを渡り歩き、その場で仕入れた商品を他者に販売する商売方式、
すなわち「行商」による利益を主たる収入源としている人。及びそのような職業。

概要

  • フィクションやRPGなどではよく登場する存在である。
    システム的には村や町などに設営されている道具屋などとほぼ同等だが、
    取り扱っている商品は少なからず異なっている場合が多く、
    さらには通常の店では入手できないようなアイテムを取り扱っている場合もある。
    行商という商売のスタイル故、屋外に普通にいてもあまり違和感が無いのが特徴であり、
    近くに町などが無いダンジョンの突入直前にアイテム補充の救済措置として常駐しているのは一つのお約束。
  • 他にも通常の店には無い独自的な特性を持っている場合もある
    (例えば通常の道具屋とはアイテムの価格設定が異なるなど)が、
    それが単純なメリットとなるか、状況によってはデメリットも発生し得るのかなどは
    作品やキャラクターなどによって大きく異なる。

MH世界の行商人

  • MH世界では主に薬草類やキノコ、小型モンスターの骨や牙など、
    ハンターなら馴染みのあるフィールド上でも入手できる素材アイテムの一部が
    行商人の間でよく取引されている。
    ハンターからすれば割と簡単に入手できるものが多いが、それはあくまで自分たちが「ハンター」であるため。
    自衛の手段を持たない一般人にとってはランポス一頭と遭遇するだけでも命の危険に晒されかねない。
    故に狩場でしか入手できない素材を入手し、人々にそれを販売する行商人はなかなか重宝される存在である。
  • 中には大陸のほぼ全土を定期的に巡り歩きながら商売に精を出している行商人も存在する。
    人によってはココット村からポッケ村まで徒歩で移動する、なんて事もあるらしい。
    また、野盗やモンスターの出現によって立ち往生したり、
    最悪の場合大型モンスターからの直接的な襲撃に遭うという事態も起こり得る。
    彼らの旅路は決して生易しいものではないのである。
    それでも元気に商売を続ける彼らはある意味でハンター以上にタフである。
    • 中でも彼らの天敵と言えるのが、食欲や好奇心が旺盛な大型モンスターたち。
      特に荷車の立てる音を獲物と認識して襲ってくるハプルボッカ
      人間の持ち物に強い興味を示すゲリョスケチャワチャなどは、
      行商人やキャラバンを襲撃し、大きな被害を齎す事がある。
      このようなモンスターの対策として護衛のハンターを雇ってから移動するという商人もいる。
  • モンスターの素材を積極的に取り扱う行商人も存在する。
    特に大型モンスターの素材は一般的な薬草やキノコなどよりはるかに入手が難しいが、
    それ故に希少性が高く高額で取引される事が多い。
    入手困難な品物を持っているという事は、商人としてのステータスとして評価される事でもあるため、
    取引上の理由を抜きにしてもそれを欲する商人は多いようだ。
    ハンターが狩猟が困難なモンスターの装備を求めるのと同じ理由と言える。
    • 出現こそ稀であるが、遭遇してしまうと甚大な被害が齎される危険性が強いモンスターの素材は、
      たとえ高値で取引される貴重なものであろうと忌避される場合がある。
      恐暴竜の黒鱗や虎鮫の特上ビレ*1などがその一例。
    ただし、ゲーム中ではモンスター素材をゼニーを支払って入手する事は(ごく一部の例外を除いて)不可能。
    ハンターなら自力で入手してこそ、ということだろうか。
  • これは行商人に限った話ではないが、
    彼ら商人は当然ながら素材などの価格の上下やこれから大きくなりそうな儲け話に敏感である。
    モンスターの素材の話題性が高くなりつつあると、
    対象のモンスターの狩猟をハンターに依頼して同業者より先んじて素材を確保し、
    その後手に入れた素材を時機を見て高値で売り捌く、という手法を取る商人も多い。
    ただし、この手法は場合によってはハンターやハンターズギルドの掟に抵触する可能性があり、
    状況によってはハンターズギルドからストップがかかり、
    それでも強行しようものなら下手をすればギルドナイツが動く事態となる。
    逆に普通にクエストとしてギルドから認められても、
    自分の想定する期限までにそのクエストを受理し、完遂してくれるハンターが現れなければ意味が無い。
    どれだけ早く情報を入手しても、ここで躓けば同業者に追いつかれてしまう。
    そして、素材が確保できても情報が誤っていた、もしくは思ったほどブームに火が付かなかった場合、
    折角大枚をはたいて入手した素材も満足な値段で売れず、宝の持ち腐れとなってしまう。
    ハンターなら手元に残しておけばいずれ武具の製作などに流用できるかもしれないが、
    武具を必要としない商人からすればただの過剰在庫なのだ。
    如何に情報を素早く仕入れ、その情報の信憑性を精査し、誰よりも早く先手を取って目的のものを入手する。
    全てはより大きな利益を得るために。
    大型モンスターの素材の取引は、商人としての手腕や強運が問われるところというわけである。

ゲーム内における行商人

  • ゲーム中でも実際に行商人がNPCとして登場することがあり、
    作品によっては話しかけることで売買を行うことができる。
    基本的に雑貨屋には置いていないものを取り扱っており、
    日によって品揃えが変わるため、頻繁に覗くハンターも多い。
    ダウンロード特典によって商品が更に増え、
    農場などで増やせないアイテムや調合済みアイテムなどを購入できるようになることも。
    取引にはゼニーの他、特定のポイントが必要となる場合もある。

行商を行う主な登場人物

行商人
MH(G)、MHP、MH2(ココット村)とMHP3にて登場する。
人間の青年であり、普通の村人が荷物を背負ったNPCである。
行商ばあちゃん
シリーズお馴染みの、竜人族の行商人。
高齢ながらハンターの身長程もある巨大な荷物を背負い、各地を転々としている。
交易船の船長
MH3以降のシリーズに登場する、若い竜人の男性。
交易船によって様々な国を渡り歩き、モガの村に寄港した際は
各地で仕入れたアイテムを特産品と交換してくれる。
竜人商人
竜人問屋を営む竜人族の老人。
行商経路が阻まれバルバレに滞在中の所を我らの団ハンターに助けられ、我らの団に加入する。
行商ばあちゃんと農場のシステムを包括しているほか、なんと大型モンスター素材も取り扱う。
カゲロウ
MHRiseにてカムラの里を拠点に商売を営む、御札で素顔を隠した竜人族の男性。
ポポが牽引する移動式の店舗を構えており、公式サイトなどでは「謎多き行商人」と紹介されているが、
少なくともゲーム中では商売や事件に関係する形で彼が不在となってしまう事は無く、
MHRise本編では本来は行商人であるはずの彼が名実共に雑貨屋のポジションとなっている。

関連項目

登場人物/行商ばあちゃん
システム/交易船
システム/竜人問屋


*1 正確には素材としてのヒレではなく、ザボアザギル亜種が地下を移動している際に地表から飛び出している背ビレを見る事が不吉とされている。