武器/ランス/作品1

Last-modified: 2023-10-25 (水) 21:42:52

メインシリーズの性能の変遷

  • 他の武器が回避を主体とするのに対し、「ガードを主体とするうえに鈍足であるため取っつきにくい」とされ、
    初期はその強さがあまり周知されることはなかった。
    その後、立ち回りが研究されたことでMHGでそのポテンシャルを示した。
    極端な回避優遇環境であったMH2やMHFの一部の期間では低迷したが、
    MH3以降は新モーションのガード前進、カウンター突きにより、他の武器なら回避に徹する状況でも
    ランスなら素早いガードから攻撃チャンスになりうるという、より通好みのガード特化武器に仕上がっている。
    一方、MHFではガード性能が極めて高いガード技が最大4種類使い分けられるなど、トップ級の守備力を得ている。
    総合すると一部のシリーズを除き、取っつきにくさや使いづらさと引き換えに一定の地位を高水準で維持している。
    ランスが活躍できている環境では予備動作の少ない攻撃やモンスターのバックステップの頻度が少ないことが多いため、
    ランスの活躍度合をシリーズの環境チェッカーとする人も存在する。

MH

  • 無印発売直後は動きの遅さから非常に使いにくい武器種とされ、
    おまけに強化の際に希少素材ばかり要求されたため使用率は最も低かった。
    しかし使いこなせれば最強武器種であることも周知されており、
    扱いは難しいが使いこなしたら強いという武器の立ち位置はこの頃から確立していた。
    特にスパイクスピアは序盤ではありえないほどの緑ゲージと、
    大型モンスターを倒さずとも製作可能な製作難度の低さからRTAで大活躍した。

MHG・MHP

  • 続くMHGにおいては無印で使用率が著しく低かったため大幅な上方修正が入る。
    ステップを攻撃コマンドでキャンセルできる通称ステキャンと呼ばれる派生の追加と、
    武器全体の倍率の上方修正によって一躍最強武器となった。
    特に黒滅龍槍は最大の打撃倍率に加え属性まで付いているというぶっ壊れである。
    • タイミング良く入力する事でステップモーションの開始時点でも再攻撃が可能となる。
      単に行うだけであれば入力受付時間はそこそこあるが、最速発動を狙うとなると話は別。
      フレーム単位でのシビアな入力を求められ、大抵はステップモーション後半でのステキャンに化けてしまう。
    • 前作でガードできていた攻撃の一部がガード不能になるという点には注意が必要。
      ガード強化スキルの発動でガード可能になるが、今作ではスキルポイントの配分の関係で
      ガード性能とは両立不可能だった点がネックであった。
      同様に斬れ味レベル+1もどうやってもガード強化・ガード性能とは両立不可であり、
      当時1.5倍補正だった白ゲージを扱うためには基本的にガードスキルを諦めなければならなかった。
      総合性能がぶっ飛んでいるため最強扱いは揺らがないが、スキル面でのバランス取りはされていたと言える。
  • また、この頃は切断属性有利の部位でも、打撃属性有利の部位でも100%のダメージを与える。
    という特殊補正が存在していた。
  • 移植版であるMHPにおいては武器倍率が抑えられ、他の武器も上方修正されたためいい位置に落ち着いたといえる。
    • 斬打100%補正やステップキャンセルは健在であり、片手剣が最強と謳われる本作にあっても強武器といえる。
      特に今作で追加されたイャンガルルガは斬・打それぞれに弱点以外の部位にはほぼ弾かれる肉質だが、
      そのいいとこ取りをできるのはランスだけの特権である。
      また白ゲージが1.3倍補正に低下して青ゲージ(1.25倍)運用が相対的に強化されたこともあり、
      ガードスキルがかなり扱いやすくなっている。

MH2

  • MHGでの煽りを食らったのか、大幅な下方修正を受けモンハン史において最大の冬の時代だったと言える。
    まずは武器性能はMH2ではモーション速度の低下、ステキャン削除、ガード弱体化、消費スタミナ増加、
    リーチ短縮や打撃の下方修正などの弱体化を受ける。
    斬打100%も変更されたが、打撃100%と切断100%で比較され
    打撃有利の場合はその後65%が掛けられるという方式で、打撃が苦手な相手にかなり弾かれやすくなってしまった。
  • また既存武器に新アクション新要素が追加される中、唯一何の追加要素もなかった。
    未完成品の新規武器を除くと、既存の武器では最弱の武器となってしまった。
    また当時の古龍などの追加モンスターが高頻度で長距離のバックステップをしたり、
    ガード性能を付けても大きくのけぞる攻撃をするなど、露骨にランスで戦いづらく調整されていたため、
    オンラインでは新規武器と並んでお断りされる武器だった。
  • ただでさえ扱いに癖のある武器にもかかわらず、使いこなしても弱いためオンラインでは完全に死滅していた。
    極端すぎたためMHP2でモーション速度やリーチに関してはMHP2で元に戻っているものの、
    ステキャンと打撃補正100%は以後のシリーズでも復活していない。

MHP2(G)

  • ついにステップが3回まで連続して使用可能となった。
    というよりそれまではガンランスより短いステップを一度しかできなかったとも言える。
    その他では
    • 打撃倍率の下方修正が緩和され0.65倍から0.72倍に上方修正
    • 打撃と切断の計算も見直され、切断100%と打撃72%で比較され有利な方が適用されるようになった
    • 武器の攻撃速度やリーチがMHP以前のものに戻り、戦いやすくなった
    • ガード段階が増え、中型モンスターの攻撃程度ならばほぼ仰け反らずにガードできるようになった
    等の変更点がある。
    有利な変更も多いが、攻撃から咄嗟にガードする手段はなく、ガードから攻撃の移行がスムーズにできないため、
    一度ガードして身を固めてしまうと反撃が難しいという難点は変わらなかった。
  • 回避性能回避距離などのスキル追加により攻撃直後の隙をキャンセルでき、
    尚且つ前転などより素早く反撃できるステップが注目され、
    ギリギリまで突きをねじ込みディレイをかけてフレーム回避することで火力の増強を図るという、
    所謂「回避ランサー」の戦闘スタイルが最盛期を迎える。
  • なお、P2-P2Gの仕様として打撃肉質が適用された場合、打撃のみ破壊可能な部位を破壊できるという特性がある。

MH3

  • MH3ではキャンセル/カウンター突きなぎ払いガード前進盾攻撃が追加され、
    今まで以上に防御特化武器として扱いやすくなり、攻撃を捌きながらのDPSも向上した。
    • なぎ払いは、小型モンスターの掃除に便利な他、後ろに繋いだコンボ中SAが発生する。
      混戦に巻き込まれたときに初段で出しておけば、他武器種に巻き込まれそうになっても対処できる。
      ただしステップでSAが解除されてしまうため、過信は禁物。素直に距離をとることも大事なことだ。
    • 本作のキャンセル/カウンター突きは各種突きI~IIIのどこからも派生できたので、
      攻撃の手を休めることなく迎撃準備ができた。
      また、各種突きIIに派生するため、カウンター後も速やかに追撃を行えるほか、
      ステップの代わりにキャンセル突きを用いることで、スタミナの消費なく延々攻撃し続けることもできた。
    • ガード前進を使うとガードしつつ素早く前進することができ、前進中はガード性能もやや上昇する*1
      盾攻撃まで繋げれば踏み込み・カウンター攻撃としても使える。
      本作では、ガード前進でのけぞり「小」「中」の攻撃を受けてもスタミナ消費が発生しない。
      威力値によっては通常ガードよりもスタミナ消費を軽減でき
      前進もできる特殊な強ガードといった使い方も可能で、堅牢な盾としてのコンセプトがより強化された。
  • 本作のみ大ステップが特殊な仕様となっており、攻撃の直後にしか使用不可で、
    逆に大ステップから通常ステップへの派生が可能となっている。
    以前の作品と比べステップの初動が鋭くなり、フレーム回避がしやすくなっているのも特徴的。
    これら物理エンジンの大幅な更新は後のシリーズの基礎となっている。
  • 水中戦では非の打ちどころがないほど強力な武器種になっている。
    水中では根本的に機動力が落ちる関係上、ガード主体で立ち回れるランスは
    他の武器より被弾率を大きく落とせる。
    また突進も水中ダッシュより速く移動できるため、距離詰め、距離空けどちらにも使えて非常に便利。
    突進時にはヒット増加の代わりに属性値にマイナス補正がかかるようになり、
    属性ダメージよりも物理ダメージの比率がかなり大きくなっている。
    属性偏重槍で突進は有効な手段では無くなったと見ていいだろう。水中戦のためにもランスを使いこなしておきたいところ。
  • 斬打複合の特性が役立つ場面が殆ど無くなった。
    一応残ってはいるのだが、極端に打撃が効いて切断が効かない部位が殆どなく、
    3系列でそれが当てはまるのはディアブロスの尾甲ぐらいである。
    なお、ポータブルシリーズで見られた打撃破壊可能な性質はなくなっており
    打撃のみで頭殻が剥がせるボルボロスを相手にした時など、
    当初はそれが出来ずに複合属性が無くなったと勘違いしているランサーも多かった。
    • もっとも、3では打撃属性の攻撃を当て続けることでスタミナを奪うことが出来たため、
      尻尾も切断出来て打撃の特性まで兼ね備えていてはバランスブレイカーになっていた可能性も有る。

MHP3

  • 攻撃チャンスが増えた一方モーション値据え置きだったMH3の仕様が強すぎたためか、
    モーション値が大幅に引き下げられた。
    中段・上段突きについて言えばMH3の8~9割程度に抑えられている。
    突きコンボの延長・低リスクの防御ができたキャンセル/カウンター突きも、
    現在の各種突きI・IIからのみ派生という仕様に変更となった。
    この作品以降、各種突きIIIはカウンターに派生できなくなったので、最終段を慎重に出す必要性ができた。
  • 攻撃後の回避受付時間短縮によりキャンセル/カウンターもステップも不可という時間が発生するようになり、
    行動に大幅な制約を課せられることになる。
  • ガード前進中にのけぞり「小」「中」の攻撃をガードした時もスタミナ消費が発生するようになり、
    ガードしながら前進もできる程度のアクションとなる。

MH3G

  • MH3Gでは地上でのモーション値はMHP3のものを引き継いだものの、水中ではMH3のものが適用される仕様だった。
    そのため水中戦ではその機動力も相まって、依然として存在感を発揮していた。
    • とくに水中戦では回避の感覚が陸上のそれと異なる為、普段は見向きもしないが、
      水中戦だけはランスを使うといったハンターもそれなりにいた。

MH4(G)

  • MH4では、小さな段差を無視して突進ができるようになり、
    突進中に急転換し真後ろに素早くなぎ払い攻撃を繰り出す「振り向き攻撃(なぎ払い反転フィニッシュ)」の追加や
    突進フィニッシュのモーション値向上など、主に突進フィニッシュが大幅に強化された。
    更に段差がなくてもジャンプできる「突進ジャンプ」が追加されるなど、新たな特性まで与えられている。
    使いどころを選ぶことには変わりないが、強力かつ乗りを狙えるジャンプ攻撃がどこでも使えるのは大きい。
  • ガード前進がスタミナが足りない状態でも出せるようになった。(当然、ガードにはスタミナが必要。)
    加えてMH4とMH4Gでのみ、ガード前進中もスタミナが回復する。
  • MH4Gではガード前進からステップへの、またステップからガード前進への派生が追加された。
    • 一見地味ではあるが、これだけでガード主体の戦法を取る際には低くなりがちな機動力を補い、
      回避主体の場合もステップ後の隙・スタミナ回復期間をガード前進によってカバーできるようになり、
      より柔軟に敵に張り付く事が可能となった。
      正に痒い所に手が届くとも言うべき修正で概ね好評である。
      一方で、ガード性能の微上昇が削除されガードもできる移動手段としての性質が強くなった。
    • また、ガード前進中に段差から飛び出すと、「ガードジャンプ」に変化する。
      文字通り、ガードしながらジャンプするという、いくぶん地味な技。
      しかし、おかげでランスだけは、限定的ながら安全なジャンプができる。
      加えていつでもジャンプ突きを出せるため、カウンターとして用いることも可能。
      カウンター突き以上に状況を選ぶものの、うまく決まれば独特の爽快感を感じられるだろう。
  • MH4(G)にて登場する回避性能+3を使うと連続ステップ中完全無敵となる。
    これにより判定の長い攻撃に強引に突っ込み回避することすらできる、常識外の生存能力を持っている。
    しかしその一方で、モーション値は相変わらずMHP3仕様で低く、頼みの綱の水中戦も削られてしまった。
    これに加え、操虫棍のように攻撃範囲が広めな武器が台頭していること、
    またギルドクエストで特に人気の高いラージャンが体躯の小さめなモンスターであると言った事情もあり、
    SAに乏しいランスはこかされがちで攻撃に参加できない時間が他の武器種より長くなってしまうため、
    協力プレイにおける総合的な火力から見ると他に大きく後れを取り、お荷物扱いされることすらしばしば。
    「担いでいること自体が非効率」とまで言われる程にオンラインでは厳しい立場を強いられている。
    • いくら乱戦に向かないとは言っても、上手いハンター同士なら十分共存可能な範疇ではある。
      しかし不特定多数の人とプレイをするオンラインでは必ずしもPSに恵まれたメンバーが集まるとは限らず、
      結果的に効率を重視する場合は乱戦に向かない武器種は端から避けられる傾向にある。
      特にMH4(G)ではギルドクエストが効率性を要する特性上、こうした風潮に拍車を掛けている。
    • 一方で元々時間の掛かる超大型モンスターの場合は死ににくい、安定しているという評価もある。
      オンラインではガード不可の武器で突撃して力尽きるPSの低いプレイヤーが名を馳せているので、
      相対的に良く見えるのもあるかもしれない。

*1 威力値減算にして-5未満、クルペッコの火打ち石をガード性能+2とガード前進で削りダメージを無くせる