D&Dでは、キャラクタークラスに該当しない、普通に生活を営んでいる人々の総称といったところ。職業や階級、生活は本当に様々で、基本的には現実世界の歴史に存在したものが多い。DMが扱うNPCであるため、どの版でも詳細はダンジョンマスターのルールブックに記載されている。
しかし、プレイヤーキャラクターとは違い、冒険に出ることはまず無い。
クラシック・ダンジョンズアンドドラゴンズ
原語では「Normalman」。
特にクラスとして設定されているわけではない。命中判定とST判定表は他のクラスとは専用の表が用意されているが、一般人は経験レベルが上がるわけではないため、表にはそれぞれの数値は1つずつしか記載されていない。
アドバンスド・ダンジョンズアンドドラゴンズ
クラスやレベルは現実世界にはそぐわないものであり、クラスとレベルを有する者は少数派であると記述されている。クラスとレベルを持たない者は0レベルのキャラクターとして扱われる。特別な能力はないが、職業に応じた技能を幾つか持っていることはある。
レベルがないため、ヒットポイントはおよそ一桁台の数値しかない。ただし、重要なNPCに関してはより多くのヒットポイントを与えてもよいとのこと。
ダンジョンズアンドドラゴンズ第3版
プレイヤーキャラクターが選択するクラスは冒険者としてのものであり、それに該当しない世界中の多くの人々に当てはまるNPCクラスが設定されている。このNPCクラスは5つが設定されており、一般人のNPCはこの5つのいずれかを持っている。ただし、経験点を得る機会は極めて少ないため、通常は2~3レベルまでしか到達しないとされる。
NPCクラスは以下の通り。
- アデプト
文明化されていない、部族や村落のまじない師などが当てはまる。限定された信仰呪文を扱うことができる。最大でも5レベル呪文までしか使えない。 - アリストクラート
特権階級と訳されている。王侯貴族などのいわゆる身分が高い人々。生まれがよく、教育を受けた裕福な人物で、ある程度以上の政治的な影響力を持つことが多い。選んでなるクラスではなく、生まれつきのクラスであるため、最初以外は選択できない。またレベルを上げることでこのクラスを得ることもできない。 - ウォリアー
一般の兵士や衛兵、町にいるごろつきなどが当てはまる。冒険者ほどではないが、ある程度の戦闘能力を持つ。 - エキスパート
専門技能者と訳されている。職人や知識、技術の専門家で、腕の良い鍛冶屋や抜け目ない商人、教養のある学者、船大工の親方などが該当する。そのため、5つのNPCクラスの中では最も技能ポイントが多く得られる。 - コモナー
一般人と訳されている。どのクラスにもなれない者たちであり、人口の大部分を占めている。習熟している武器は単純武器1つのみ、鎧や盾の習熟はなし。技能ポイントも最低値、攻撃ボーナスやセーヴィング・スローはどれも低い。