【生物】/擬骨蟲

Last-modified: 2021-11-27 (土) 11:09:01

アルファベット表記:Scullus
読み:ぎこつちゅう/すからす
分類:鎧殻類擬骨蟲目
危険度等級:D+/群れの場合はC相当
生息地方・国家:大陸全土
生息域:人間が訪れる可能性のある場所
発案者:tocoma110
Tag: 生物 危険度等級D 危険度等級C 鎧殻類 発案:tocoma110


「山に行くと骸骨が良く湧いて出るが、ありゃ何なんだろうな」
~秘境開拓者 ダークサイラ~

概要

内骨格生物の姿に擬態する性質を持つ鎧殻類
中でも好んで人類種のそれを変化させ、人類種を襲うことから非常に危険な生物と認識されている。
個体ごとの強さは大したものではないが、群れを成す性質から危険視される。


その社会性から「アリ」にたとえられるが、形態はまるで異なる。

 

分布

人が訪れる場所を好むため、廃墟や遺跡に出ることが多い。

 

形態

基本的に人類種が出くわすのは、擬態済みの個体である。
擬態済みの擬骨蟲はみな人類種の骨格に酷似した形態を取るようになる。そのため、本来の姿を知っている者は極めて少ない。
身長・外殻の色味なども摂取した骨に準じる。


本来の姿(と言ってもそれほど該当する個体はいないのだが)は30ほどの節とそれに付随した肢があり、脊椎動物の顎状に見える顎腕を備えた姿をしている。
全長は概ね1mちょっとで、既存のどの虫に近いとも言いづらい独特の形状をしている。
この基本形態から食した骨格の情報を体内に反映、蛹となり高速で変態し、動く骨格型の生物として転生する。その際に多少肉体の大きさも変動し、その骨格の大きさに限りなく近いものとなる。
擬態が完了すると頭部の眼孔箇所に巨大な複眼が形成される。


擬態後は擬態元が纏っていたであろう衣類や装備品も身に着けるため、一層擬態に気づきづらくなる。

 

生態

雑食だが、内骨格生物を好んで食する。
食するのは肉・内臓などのみでなく、骨もである。特に骨は一切残さぬ傾向にあり、そうやって捕食したものから擬態のための情報を獲得していると考えられている。
また、獲物を捕らえるとどこかへ持ち帰る姿が確認されており、大規模な巣があるものと考えられている。


夜行性寄りの生態であり、基本的に夜が更けてから動く。
また、精素もある程度濃い方が活動が活発になる。


擬態が完了した後はその大元となった相手の遺留品などを纏う。
そのため、無視であると気づかれないことも珍しくない。
おまけに道具も操るため、下手な野生動物よりも高い殺傷力を保持する。しかし、道具の扱いはあまり器用ではなく、技術を学んだ人間のそれには遠く及ばない。


その一方、巣や卵が見当たらないため、未だに細かな生態は不明。
前述の獲物を持ち帰る姿から、アリなどのように社会的な構造があると考えられている。

実は……

その推察の通り、アリなどに近い真社会性を備える生物である。
彼らの母体となる女王種は森林部に巣を構え、そこに「王国」を築く。
女王が子を産み、その子供らが巣を形成・組織的な活動を行ない、群れ全体を運営していく。その中では個体の価値は薄く役割を満たせるものがいれば、それでよしとされる。群れの維持こそを第一とする性質を持つ。
そのため、幼虫たちは森林部で成長し、外部で活動可能な大きさになった段階で移動を開始するのである。


繁殖は年に1度。
大型種だが寿命は短い。

 

能力

前述の通り、成長過程で他種に擬態する特性が最大の特徴。
このような能力はあまり他の種でも見られず、本種の個性として確立されている。


武器なども扱える知能があり、連携能力も備え、集団で行動するなど厄介な点も多い。
しかし、知的な判断能力は極めて低く、個体で見ればそこまでの脅威ではない。
獲物から奪った武具の扱いも練度は低く、ある程度の技量と装備があれば武装盗賊の下っ端程度である。ただし、多くの個体はいざ戦闘となった際には自身の死を恐れず突っ込んでくる。この性質は極めて厄介である。

 

種類

斥候

獲物の捜索や新規開拓地の調査を主に行なう個体。
多くは軽量な装備で身を包み、戦闘力も低い。代わりに間隔機関が発達しているほか、フェロモンを用いて仲間に情報を共有する能力に長けている。

労働者

獲物や巣を作る上での材料を運搬したり、実際に巣を建築し運用の実作業を担当する個体。
大抵は他の役割の個体が捉えた獲物や資材を受け取り、持ち帰る。戦闘力は斥候と同程度で、外界に出る際も武装していないことがほとんど。

兵士

戦闘能力体。
狩猟や侵攻路上の外的排除を主たる任務とする。そのため、武装活用に適した形態・能力を獲得する。また、一部は大型動物類に擬態することで、その能力に特化する事がある。

  • いわゆるスケルトンウォーリアー的存在。

術士

波音術を使う能力を備えた個体。
他の個体と違い、顎腕を使って波音を起こすことが可能。その際は固有のカタカタした音も響き、少し間抜け。だが、発揮する波音術は大雑把で容赦がなく、危険。

騎士

上位戦闘能力体。
兵士よりも高い戦闘力を持たされている存在。数はそれほど多くない一方、捕食した獲物が持っていた戦闘能力を学習することがあり、不完全ながら武術じみた動きを見せることがある。
また、鎧などの装備を正確に装着することが可能となり、一層その能力は高まりを見せる。

  • また、一部の騎士は長年の戦闘経験から練度が向上し、他の個体を凌駕する域にまで到ることがある。
    この域まで到達すると完全な精武術を扱えるようになるほか、知力も指揮官級と同等にまで到ることも多い。全体指揮能力でこそ見劣りするが、戦法・戦術レベルであれば擬骨蟲の中でもトップクラスの実力を備える。
    そうした個体は『上級騎士』と呼ばれ、危険視される。

指揮官

巣の外に出て来るものを指揮する個体。
斥候と平氏の中間的な能力値を誇り、情報処理能力に優れた成長を遂げている。そのため、知的判断能力は他の階級を凌駕する。

その他

ここから先は一般に認知されていないものである

幼虫

卵から孵化して現れる芋虫状の生物。
大抵は1m弱の大きさで無力。巣の中で給仕から餌を受け取り、成長する。
生まれた時点でどの役割に育てるかを決められ、育成されている。一定段階まで成長すると蛹となり、肉体を変異させる。

給仕

巣にて女王や幼虫の世話を行なう内勤役。
表に出ている固体の中では労働者に近しい種類である。
この中の内、女王から見染められた個体だけが次代の女王になることが出来る。
巣の中で活動するため、変化形態はかなり独特になり、骸骨状にはならないことがほとんど。

近衛騎士

巣の護衛役。騎士と同階級の存在で構成される。
形態は通常の騎士がに準じたもの以外に、固有の変化形態を迎える場合もある。その場合は巣の環境で変化するため、一概にこれという形態は定まっていない。
戦闘力は騎士を超えるが、練度に劣ることから上級騎士には及ばないという。


また、次代の女王が旅立つ・引き継ぐ場合は半数が新たな女王に付き従うという。

男妾

女王と交配することを許された雄性体。
擬態どころか形態変化することなく一生を終える。当然戦闘能力もなく、交配完了後に死亡する。

女王

群れの支配者にして生産者。
他の個体の数倍から10倍近い巨体を誇り、さらにその姿はまるで巨大な蝶や蛾を連想させるものとなっている。そのため、一見して同種であるとは気づかれない。
出産能力にのみ特化している──と思わせて、高い知能を誇る。
基本的な巣の運営は彼女によって行われる。


女王になるのは選ばれた給仕のみである。
見染められた給仕には知恵蜜の果実が与えられる。

極稀に誕生する、高い能力を持つ雄性体。
上級騎士を超える力と女王に匹敵する知能を誇り、個体能力のみで言えば最上位に位置する。
指揮官と同等の役割も自在にこなすなど、擬骨蟲では随一の危険性を誇る。


この個体が誕生するには多大な資源が必要になる。
それでもなお作られるのは、巣に対して脅威が迫るか、巣が飽和状態となり大規模な移動=侵略を行なう必要がある場合である。対処すべき敵が現れた時に、これは製造される。
脅威を打ち倒したのち、この個体がどうなるかは不明。

 

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