【生物】/クァッル

Last-modified: 2021-10-15 (金) 00:44:37

アルファベット表記:Qua'l
読み:くぁっる
漢字表記:猫類
分類:四肢乳生類牙獣目クァッル科
危険度等級:D~C(部分的に準B級の例もあり)
生息地方・国家:九大州全域
生息域:森林地帯が主
発案者:tocoma110
Tag: 生物 乳生類 クァッル類 危険度等級D 危険度等級C 発案:tocoma110


概要

大型肉食獣=牙獣目の代表種であり、猫を含む大量の派生種を持つ生物
狩りに適したしなやかなボディを備え、敏捷性と瞬発力を武器とし、口元から伸びる『肉髭』と呼ばれる部位を特徴とする。
大陸各地に多様な派生種が存在するほか、リュンクルクァッルを祖とする家畜猫などもあり、その分布は極めて広大。

  • なお、小型種(いわゆるイエネコ)は「クァット(Qua't)」と呼ばれる。

また、擬竜類を捕食する種が該当する擬竜喰らいの一つである。

 

分布

主に森林部に生息し、樹上での生活を好む。
狩りに伴って樹上から降りることがあり、その場合は山岳地帯・平野部までその足を延ばすことがある。
大抵は人里近くまで迫ることはないが、辺境地となると話は別で、稀に人里近くに現れると大きく話題を呼ぶ。

 

形態

しなやかな肉体を特徴とする肉食獣。
下記に別途分けられている『肉髭』という特殊な器官を備えており、それが全種の特徴となっている。
また、体毛には個性的な模様が生じやすい。他種と比べてもその紋様は極めて多様で、体格のみならずその体毛を見るだけでどの種か判別出来るほど。
美術品としての価値を認められるほどのそれらは、下手な武器をも弾くほどの強度を持つ種も珍しくない。

  • 模様は迷彩機能を意識した斑点柄が多いが、中には縞模様・無模様も存在する。
    拡大してみると精紋回路を描いているような種も存在するというが、真偽のほどは不明である。

肉食性のため鋭い牙を備え、その爪も非常に鋭い。

  • なお、爪は指の中に出し入れが可能となっており、必要な際には爪を出す形で利用する。
    木登りなどに用いるほか、戦闘時は牙に続く武器として用いられる。

また尻尾もしなやかに動き、その動きである程度のコミュニケーションを図る様子。そのため自在に動く。

 

生態

樹上や高所で休息をとる種が多い。
そのため木登りを得意とする種が多く、大半は身軽な動きを得意とする。

  • バランス感覚に優れているほか、瞬発力・敏捷性・身軽さを武器に獲物を追い詰め、捉え、食い殺す。
    その性質上、長時間の継続した狩りを得意とはせず、短時間で正確に獲物を殺すことを得意としている。平野部に進出する種でも、草や木陰を利用し隠れ潜み、奇襲をかけ怒涛の攻撃で仕留める。

夜行性であることが多く、大きな群れを形成する例は少ない。

  • 一般的には個体~家族単位で生息する。
    子供は生後1~2年を経て巣立ちすることが多く、長い家族生活の中で狩りや環境について学習するものと考えられている。家族単位で行動する際は父母のどちらかが子供のそばに残る。
    基本的には一度の出産で3~5頭産むとされる。

基本的には肉食だが果実なども食べるほか、場合によっては精素結晶なども飲み込むことがある。
主に小型~中型乳生類、鳥類、陸生有殻類や鎧殻類、有鱗類まで幅広く食する。

  • 精素結晶を食べる理由はいくつか推測されているが、主流なのは「肉髭の新陳代謝」であるとする説。
    大量の精素を摂るわけではないことから、基本的には大気中の精素を呼吸で取り込んでいるものと考えられている。

ほか、同種間コミュニケーションにはボディランゲージを多用する。
尻尾、肉髭、全身の動作などを主体とするが、必要に応じて音声も加えることがある。

 

能力

瞬発力・運動能力共に際立って高く、前述の通りコミュニケーション能力にも優れるなど、優秀な狩人である。
小型種は人類と共存(飼育関係)することも出来る程度には折り合いをつけて生きられ、同属・敵を判断することも可能。野生動物の中でもかなり高い水準にある。
 
加えて本種は先天的波音術の使い手であるが、何よりの特徴はその『肉髭』であろう。

肉髭

クァッル類最大の特徴
Aria Whip。頬の辺りから伸びている肉質の触手で、先端に長毛ないし鳥類の羽に似た構造の部位を形成している。
その部位は精素含有物であり、種によって色合いが大きく変化する。種によって形態に差異があり、それだけでどの種かの判別が可能。


肉髭はクァッル類にとって極めて重要な器官である。
秘境にも居を構える捕食獣である彼らは、精素の影響に極めて敏感に生きている。加えて、森林・山岳では精素溜まりや突発的な精素現象が起こることもあり、それらに対処する必要がある。その環境での生存を強化すべく、彼らはこの器官を生み出し発展させていったと考えられている。

  • 主だった用途は環境の精素状態の感知と短音式波音による簡易精術の利用。
    基本的には感覚器官として利用されることが多いが、有事の際には簡易的な波音を用いることで行動を補佐する。主に調律のための簡素な術が主体だが、敵対者との対峙の際には発電・放電系ないし衝撃発生系の波音術を好んで用いることになる。
    • それらを組み合わせて放たれる爆雷波音術『ブラスター』は、場合によっては亜竜種相手にも通用する痛打となる。
  • また、精華術にも活用可能。
    日常的に使用することはないが、擬竜類や外敵と認識した人類種の群れなどを相手取る際に使用する。

加えて、この器官はある程度物を掴めるほどの機能性と強度を備えている。
場合によっては武器としても使用出来るほどであり、しなやか自在に動くこれは第三の腕と言っても過言ではない。ただし、自重を支えきるほどの出力を持つ例は稀。

  • それでもある程度獲物を捕らえたりすることは可能であり、非常に便利な器官として使用する。

また、前述の通り、コミュニケーションツールとしても使われる。

 

種類

大陸各地に生息し、その土地に根ざした進化を遂げた多数の種類が存在する。
以下は代表的な種族。

パンテラクァッル/豹

Pantera-Qua'l。華州語では『豹』。
最も広域に生息することから、一般的あるいは標準的クァッル類として語られることの多い種。
黄色と白色の体毛に黒の斑点模様が備わり、細身でしなやかな身体を備えている。また、肉髭の先は白が強く、羽先にのみ色が浮かぶという独特の構成をしている。
平均的な全長は3m強、体高は1.5mほど。


また多少の特徴が異なる亜種として、大陸南東部の密林地帯や南方大陸に住むという黒い体毛の『黒豹(ノクサ・パンテラクァッル)』、大陸北部で見られる白に黒ぶち模様の『雪豹(ニクサ・パンテラクァッル)』などが存在する。


危険度等級はD~C。

マステルクァッル/虎

Master-Qua'l。華州語では『虎』。
クァッルの王と呼ばれる、本カテゴリの最強種。
大柄な体躯を誇り、クァッルの中では筋肉量が多く太めの肉体をしている。
それ故に発揮されるパワーは非常に高く、その筋力と敏捷性を併せて放つ一撃は倍以上ある擬竜類に致命傷を与える。そのため、擬竜類も捉え捕食する擬竜喰らいとして名高く知られる。単体での戦闘力ではクァッル類でも最強とされる。

  • 毛皮も頑丈で数発の銃弾は弾いてしまうことも。
    体毛は黄色・白色で構成され、更に黒の縞模様が特徴となっている。
    極一部の地域では全身白色の稀少種が生息するが、その特別性故に神聖視され、また毛皮は高額がつけられる。

肉髭も長く発達しており、咆哮と合わせることで多彩な波音術を発揮することが出来る。
その腕前は並みの軍用精術士程度の術式では歯が立たないこともあり、自然界でも極めて巧みな精術を操る戦士として語られる。
特にクァッル類の中でも精華術の取り扱いに長けており、強化した状態ともなれば亜竜類相手ですら引けを取らない。それ故に、華州などでは「武の象徴」に用いられやすい。


危険度等級はCだが、個体によってはBに近い判断を下されることはまるで珍しくない。
爬州・華州・楪州の森林部や山岳部に主に生息する。全長6mを超えることも多い。

バンデルクァッル/獅子

Bandel-Qua'l。華州語では『獅子』。
強靭な肉体と、雌雄で異なる外見、そして群れでの活動を行なうことで知られる、もう一つのクァッルの王
こちらは平野部、草原地帯に生息していることが多く、爬州・楪州・亜州辺りに生息が確認されている。また、古代では俄州・綴州でも生息が確認されたとする声もあるが、詳細は不明。
マステルクァッルと並んで大柄。筋力・瞬発力でも匹敵する力を持つとされる。
一方で、単体での波音能力は見劣りする。代わりに、下記の通り群れでの波音行使を行なうことで唱和式に近い精素現象を行使出来る。

  • その中心を担うオスはその首周りに鬣を形成し、それが一種の波音器官としても機能する様子。

雌雄で役割の分かれた群れを形成する点が最大の特徴。
基本的には頭目である一頭のオスの下に複数のメスと、一切の交尾権限を持たない従属オス、頭目オスの子供で構成される。

  • その詳細は割愛するが、主にメスが獲物を捕らえに複数個体で組むチームで獲物を襲い、オスは縄張りの維持の戦いと大型個体の狩りを担う。また、子育ても群れで行なう一方で群れを率いるオスの交代によって子殺しが平然と行われるなど、かなり殺伐とした社会体制となっている。

全長は平均して5.8m程度だが、オスはさらに大きくなることも珍しくない。
ちなみに、毛皮の色は大抵黄色系。白い箇所が極めて少ないことが特徴。

リュンクルクァッル/山猫

Lynkl-Qua'l。華州語では『山猫』。
とがった耳とクァットに似た愛嬌のある顔つきが特徴のクァッル類。
模様は薄く、光の加減では金色に見えなくもない美しさを誇ることから、古くから狩猟対象とされてきた。
山林部に生息するが、痕跡を残しにくくあまり大きな声で鳴かないため、存在を確認しづらい。そのため、クァッル類の中でも目撃例が少なく、生態については未だに謎が多い。


伝説的な生物リュンクラス?に似ていることから名づけられている。
が、あちらと異なり眼球や毛皮に特殊な能力はなく、あくまでもクァッル類の1種に過ぎない。


危険度等級はC。

ジャンガルクァッル/林彪

Jangaur-Qua'l。華州語では『林彪』。
大陸南東部や南南西部の密林地帯などで目撃されるクァッル。
斑点と斑紋が合わさった独特の模様を持っており、また尻尾・肉髭が短めであることが特徴。
奇怪な植物が入り乱れる環境で暮らすことから、立体的な空間把握と空間活用に優れている。またそれらの環境で生きるための跳躍力・バランス感覚に優れ、軽やかに木々を跳び移り密林を自在に移動する。
波音を用いて空間を跳ぶこともあり、他のクァッル類と比べてもトリッキーな動きを見せる傾向にある。


また、クァッル類には珍しく水中での活動をそこまでいとわない特徴を持つ。


危険度等級はC。

チルタクァッル/猟豹

Chirta-Qua'l。華州語では『猟豹』。
黒い斑点模様が細かく刻まれ、尻尾も体躯も長く細い傾向にある。
亜州の平原地帯などに生息する稀少な生物で、同サイズ感生物の中では最も敏捷な狩猟動物であるとされる。
実際、彼らは精華術なしで時速100kmを超え、精華術を用いると音速を凌駕した速さで駆け抜けることを可能とする。ブレーキのために爪は出し入れが出来ず、多種とはやや異なる形状を備える。
そのために肉体を極限まですり減らしているため、基本的に自給力に欠けるという弱点を持つ。速攻戦闘型。


基本的には固体で活動するが、若い個体が稀に小規模の群れを組むことがある。


危険度等級はC。

 

余談

某ファイナルのクァ○ル+ネコ科全般です。
わんこには髭がないですが、代わりに波音声帯があります。一般的なクァッル(パンテラクァッル)は豹想定です。

 

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