フル強化ボーナス

Last-modified: 2017-09-03 (日) 13:46:50

攻略上お勧めのフル強化ボーナス

はじめに

まず大前提として、そもそも幻少永では単騎無双や最大ダメージ追求といった趣味やロマン溢れるプレイスタイルでない限り、つまり「攻略を第一に考えるならばフル強化をすべきではない」と言える。なぜなら、

  1. 本家スパロボと違って精神コマンドの『期待(味方のSPを回復させる)』や『再動(他者掛けの覚醒)』が無いため、どれほど強化しても1ユニットの働きには限界がある。
  2. ある程度の数のユニットをフル強化するほどの点を獲得することができない。

この2つの事実により、たった1~2ユニットをフル強化して無双させるよりも、ある程度の数のユニットを各々の必要な項目だけ強化していった方が圧倒的に攻略が容易になるためである。
(他にもバリア持ちのスーパー系の場合、下手に運動性を上げると逆にグレイズダメージが発生して大ダメージを受ける可能性が出てくるという理由も挙げられる)

以上より、攻略上フル強化を行うことは推奨されない。
以下で述べていく事項は、あくまで「非効率的だが敢えてフル強化してボーナスを取得する場合、それらが攻略上どの程度有利に作用するか」という、ある種矛盾した条件の時の話である。
(また次回作では変わる可能性も十分あり得る)

攻略で有利になりやすいボーナスの方向性

前提条件

  1. 獲得できる点の関係上フル強化できるユニットの数は限られており、誰かをフル強化すると他の多くのユニットを満足に強化することができない。つまり、フル強化ユニットとそれ以外のユニットの間で大きな戦力差が生じる。
    • したがって、フル強化ユニットの働きが戦局を大きく左右することになり、そのユニットが機能的に働けばステージ攻略は容易に、働きが鈍ければ攻略は困難になる。
      • 『期待』や『再動』が無い現状において1ユニットの活躍の幅や機会を増やすためには、例えば援護攻撃や援護防御の機会を増やす、敵との遭遇回数を増やす(前線への移動を速める)ことができれば良いと考えられる。
  2. フル強化されたユニットは既に火力、生存性が十分に高い状態にある。またフル強化ユニットはPPや経験値を稼ぐことが容易なため、これらの性能を更に高めることも可能である。
    • したがって、この2種類の性能向上を目的としたボーナスは、取得しても戦局に大きな影響を与えにくく、有利に作用しにくいと考えられる。

以上の前提条件より、「フル強化ユニットの活躍の幅や機会を増やす」「戦局への寄与が大きい」ボーナスを取得すると、攻略上効率が良いことが分かる。
これらを満たすボーナスとして、ここでは「武器射程+1」と「高速・低速移動力+1」を挙げる。

武器射程+1

  • 攻撃可能範囲の拡大は、攻撃機会(接敵や反撃のしやすさ)の向上や援護攻撃の機会向上に直結する。つまり、そのユニットをより活躍させやすくなる。
  • 射程の穴が狭まることにより、より状況に合わせた最適な攻撃オプションを選択できる。結果的に火力や継戦能力の向上にも期待できる。
    • 例1.より消費の少ない攻撃が届くようになり、MPや弾数を節約できる。
    • 例2.より強い攻撃が届くようになり、1回の戦闘ダメージが増加する。(この増加量は基本的に「武器攻撃力+200」よりも大きい)
  • 射程は、他の多くの項目と異なり、レベルでもユニット強化(嫁強化)でもステータス強化でも汎用スキルでも補強することができない。
    • 他の補強方法は希少な装備と『狙撃』と一部の固有スキルだけであり、またこれらは増加量も大きくない。したがって、+1の増加量でも戦局への寄与は大きい。
  • 特にアタッカーにお勧めのボーナスと言える。
    • 一例を挙げればマスパ砲台型魔理沙にお勧め。最大射程が9になるため、装備で射程を+2すればラスボスの射程外から狙えるようになる。
      また、移動をあまり強化しない型なのでP武器射程が5になるのも地味に有効。

高速・低速移動力+1

  • 敵のいる地点や前線へ迅速に移動できるようになるため、援護回数が増えてユニットが活躍しやすくなる。
    • 思わぬところからの敵増援への対処も容易になる。
  • 援護攻撃/防御役としての位置取りのしやすさに直結するため、援護の機会向上にも繋がる。
    • 特に援護防御役は広範囲に移動できると臨機応変に援護できるようになり、味方全体の安定性が向上する。
  • 移動力は、他の多くの項目と異なり、レベルでもユニット強化(嫁強化)でもステータス強化でも補強することができない。
    • 他の補強方法は装備、高速移動、低速移動、『加速』、そして一部の固有スキルだけなので、+1の増加量でも寄与は大きい。
      • 特に低速移動力は永の時点では装備でも上げることができない。
  • 特に援護防御役や、サポート能力所持者、ターン制限マップ攻略および無限復活ボス複数回撃破用のアタッカー、そして張り付きを使うアタッカーにお勧めのボーナスと言える。
    • こちらの一例としては張り付き型魔理沙。張り付く以上とにもかくにも重要になるのは移動力。
      また、魔理沙自体移動力が高いユニットなので、ターン制限や無限復活ボスへの急接近もこなすことが可能。

その他のフル強化ボーナス

HP+2000

  • フル強化済みと言うことは既に生存性が十分高いため、戦局に与える影響は然程大きくない。
    • 耐久は増強手段も多く(レベル、嫁強化、ステータス強化、汎用/固有スキル、装備)、また治療や精神コマンドでHPの回復もできる。そのため、取得する価値は低いと考えられる。

MP+100

  • フル強化ユニットを暴れ続けさせる「継戦能力の向上(攻撃機会の増加)」に繋がるため、ボーナスの方向性としては良い。
  • 惜しむらくはその増加量の少なさ。『献身』2回分でしかない。
    • フル強化するようなプレイでは少数精鋭の編成になりやすく、それゆえコストが余りやすいため、『献身』持ちを起用することは容易い。この事実もこのボーナスにとって逆風である。
  • 一応強みとしては、補給のできないEP中での反撃をし続けやすくなることが挙げられる。

運動性+20

  • 回避率20%上昇と同値。……と思いきや、運動性は高数値になるほど負の補正が掛かるため、実際には+10~15%程度。
  • フル強化済みと言うことは既に生存性が十分高いため、戦局に与える影響は然程大きくない。
    • 回避は増強手段も多い(レベル、嫁強化、ステータス強化、汎用/固有スキル、装備、精神コマンド)ため、価値は低いと考えられる。
  • このボーナスよりも「地形適応 空→S」の方が同程度の回避率上昇に加え、命中率上昇と被ダメージ減少の効果も得られるためお得である。

装甲+300

  • 装甲は高数値になるほど負の補正が掛かるため、実際の上昇量は+150~+180程度。
    • 被ダメージ減少率に換算すると0.9倍~0.95倍程度。
  • フル強化済みと言うことは既に生存性が十分高いため、戦局に与える影響は然程大きくない。
    • 耐久は増強手段も多い(レベル、嫁強化、ステータス強化、汎用/固有スキル、装備、精神コマンド)ため、価値は低いと考えられる。
  • このボーナスよりも「地形適応 空→S」の方が同程度の被ダメージ減少に加え、命中/回避率上昇の効果も得られるためお得である。
    • ただし、バリア持ちはグレイズダメージを受ける可能性が高まるため、必ずしもそうとは言えない。

バリア等の消費MP-50%

  • バリアの消費MPは多くても10なので1回当たりMP5の節約。
    つまり「MP+100」ではなくこちらを取得した場合、20回以上攻撃を受けない限り得にはならない。(これはほぼ単騎駆けの状況)
    • したがって、汎用性を考えると「MP+100」の方が上である。
    • 携帯式スキマの「歪曲結界」も同時に張っている場合や、パチュリーに障壁強化をつけている場合、消費MPが20になり、10回で上回るようになる。

命中率+20%

  • 命中はステータス強化や装備でも補強できる他、難敵相手には結局『必中』が必要になることが多いため、取得する価値は高くないと考えられる。
    • ただし、武器射程や移動力と同じくユニット強化では上昇しない項目ではある。
  • このボーナスよりも「地形適応 空→S」の方が、回避率上昇と被ダメージ減少の効果も得られるためお得である。

クリティカル率+20%

  • ダメージ期待値の増加率は1.034~1.04倍でしかない。(元CT率0%の時が最大の1.04倍、以降元CT率が高くなるほど増加率は下がっていく。元CT率が80%を超えると1.034倍より更に下がる)
    しかも『熱血』『会心』の効果中は全くの無意味となる。
    • クリティカルダメージが1.5倍になる「精密射撃」+「弾幕はブレインL2」のアリスでも1.07~1.1倍(元CT率80%~0%)。
  • 「ダメージ期待値増加」が目的の場合、「武器攻撃力+200」(1.06~1.1倍)ではなくこちらを選ぶ状況はほとんど存在しないと考えられる。
    • 一応、クリティカル率が完全に0%になる低技量ユニットで、嘘避けのために技量をPP強化したくなく、かつリセットを辞さないプレイ(CT発生までロード)ならば、こちらの方がダメージが増加する…か。
      • しかし大技にはクリティカル発生保障があり、元々1%以上の発生確率があったような?
  • 一方、ダメージ増加以外を目的とするならば、このボーナスを取得する意味が生まれてくる。(有用だとは言っていない)
    • 元のCT率の高いユニットに取得させてクリティカル発生を確定化させると、ダメージの揺らぎが無くなり、戦略が立てやすくなる。
      • 例えば、アリスにクリティカル率アップ装備をつけ、このボーナスをつけることでキックのCRT+105、リターンイナニメトネスCRT+95、他の武装も+70~85を確保できる。更に信念が発動すればほぼ全攻撃でクリティカル100%になる…はず。
      • しかし、実際のところCT率100%に持っていけるかどうかは要検証。CT率に上限があればそこでこの仮説は破綻になる…

武器攻撃力+200

  • ダメージ期待値の増加率は1.06~1.1倍程度。
  • 一撃のダメージ増加は継戦能力の向上、HPやSPの節約および生存性の向上に繋がる。
  • しかし、フル強化済みと言うことは既に攻撃力が十分高いため、戦局に与える影響を考えると増加量は然程大きくない。しかも大技ほどダメージ増加率は小さくなっていく。(攻撃力5000の大技の場合、ダメージ増加は1.06倍弱程度)
    • 火力はレベル、ステータス強化、汎用/固有スキル、嫁強化、(希少だが)装備、精神コマンドで更に増強できる。そのため、ボーナスによる寄与は更に小さくなる。
  • 最大ダメージ探求者ならば必ず取得しなければならない。

地形適応 空→S

  • ユニットが空中にいれば命中/回避上昇、被ダメージ減少の効果を得られる。武器の地形適応は変わらないため、火力はそのまま。
  • フル強化済みと言うことは既に生存性が十分高いため、実質的な恩恵は命中向上になる。そして命中率の上昇量は、適応Aのユニットの場合、命中ステータス値の5%だけである。(命中値300の場合、+15%)
    • 命中はレベル、ステータス強化、汎用/固有スキル、装備、精神コマンドでも補強できる。そのため、ボーナスによる寄与は更に小さくなる。
  • 装備枠が許すのであれば「乾神の加護」を装備させた方が、火力も向上する可能性がある分、強力である。
  • 空B以下のユニットならば取得する価値は上がる。(以下の数値は目安)
    元の適応命中率回避率被ダメージ減少率
    A+13~15%+10~15%0.96~0.90倍
    B+26~30%+20~30%0.92~0.85倍
    C+39~45%+30~45%0.87~0.80倍
    • 特に装備スロットが1個しかない萃香は空B補正を装備で補う必要が無くなると、マップや編成に応じて装備を気兼ねなく付け替えられるようになる。
      • ただし次回作の夢で萃香は空Aに改善される。永の時点で決定したフル強化ボーナスは夢でリセットされないので引き継ぎをする場合はよく考えておきたい。
  • なお、スカーレット姉妹が特殊能力「吸血鬼」によって昼間にこうむるデメリットはこの地形適応ボーナスでも補うことはできない。これは下記の「陸・水→S」も同様。
  • 念のために補足するが、すでに「空S」のユニットにこれをつけても何の意味もない。つけること自体はできてしまうので間違っても実行しないこと。

地形適応 陸・水→S

  • ユニットが地上・水中にいれば命中/回避上昇、被ダメージ減少の効果を得られる。武器の地形適応は変わらないため、火力はそのまま。
  • フル強化済みと言うことは既に生存性が十分高いため、実質的な恩恵は命中向上になる。そして命中率の上昇量は、適応Aのユニットの場合、命中ステータス値の5%だけである。(命中値300の場合、+15%)
    • 命中はレベル、ステータス強化、汎用/固有スキル、装備、精神コマンドでも補強できる。そのため、ボーナスによる寄与は更に小さくなる。
  • 装備枠が許すのであれば「坤神の加護」を装備させた方が、火力も向上する可能性がある分、強力である。
  • そもそもの話ではあるが、陸・水B以下のユニットの場合、基本的に空中にいれば済む話なのでわざわざボーナスで補強する必要性は低い。
    • 地上や水中では進軍が遅くなるデメリットが生じる他、進入不可で適応Sを活かせない可能性も出てくるため。